さすらいおじさんさんのクチコミ(123ページ)全3,789件

虎口は城内の軍勢にとっての出入口であると同時に、城攻めの際には寄せ手が肉薄する攻防の要所。
戦国末期には西日本を中心に枡形（ますがた）と呼ばれる虎口が現れた。虎口の前面に方形の空間を設け、そこに門や口を2重に構えることで、攻撃側は桝形内部に侵入しても2番目の門に城内への侵入を阻まれ、桝形内部で守備側からの攻撃を全面に浴びることとなる。
近世城郭はその多くが枡形、あるいはそれに類する虎口を備え、侵入した攻撃側が容易に直進できないようにするため右折または左折構造を採る場合が多い。
会津若松城は、馬出し形状の北出丸、西出丸を外側に備え、その内側は桝形を備える二重構造となっていた。この構造は門扉が砲撃の死角となるようにできており、幕末戊辰戦争では緒戦において北出丸の追手門を突破しようとした新政府軍の阻止に成功し、長期籠城戦に持ち込んだ。

アクセス ――‎: 最寄駅―― JR磐越西線 会津若松駅より 徒歩50分、 最寄IC, 磐越自動車道 会津若松IC 約10分、 会津バス「鶴ヶ城まわり」で約15分「鶴ヶ城北口」下車、徒歩3分

「武者走り」は犬走り（いぬばしり）ともいい、垣と溝の間や土手の斜面に設けられた細長い通路や平地部分、城の石垣と堀の間の空き地をいう。敵に侵入の足掛かりを与えてしまうなど、防御の面からは決して有利とはいえない構造だが、石垣、土塁の崩落を防ぐための構造的理由で設けられたという見方がある。若松城では石垣の内側に設けられた小径は「武者走り」と呼ばれる。

アクセス ――‎: 最寄駅―― JR磐越西線 会津若松駅より 徒歩50分、 最寄IC, 磐越自動車道 会津若松IC 約10分、 会津バス「鶴ヶ城まわり」で約15分「鶴ヶ城北口」下車、徒歩3分

若松城（わかまつじょう）は、鶴ヶ城（つるがじょう）、会津若松城と呼ばれ黒川城（くろかわじょう）、会津城などの名前も残っている。１５９８年に五大老の一人である上杉景勝は豊臣秀吉の命で１２０万石で越後国春日山から入封した。だがわずか２年後の１６００年には徳川家康は関ヶ原の戦いで西軍に加担した上杉景勝を３０万石に下げて出羽国米沢に移封している。
１６４３年から明治維新までは会津松平氏の居城で幕府の拠点のひとつだったが１８６８年の戊辰戦争における会津戦争で新政府軍に敗れ開城しており、このときの「白虎隊の悲劇の城」として知られている。武士の世の栄枯盛衰を見てきた城だ。

アクセス ――‎: 最寄駅―― JR磐越西線 会津若松駅より 徒歩50分、 最寄IC, 磐越自動車道 会津若松IC 約10分、 会津バス「鶴ヶ城まわり」で約15分「鶴ヶ城北口」下車、徒歩3分

与板町（よいたまち）は2006年1月1日、隣接する長岡市に編入されて閉町している。
江戸時代は与板陣屋が存在する城下町・川港町として、明治時代以降も三島郡の中心地として栄え、市街地の町並みの様子から越後の小京都と呼ばれている。
地域交流センターまちの駅「よいた」は与板地域の各種特産物を販売とともに与板地域を案内するガイドの受付も行っている。
　与板地域は国の伝統的工芸品の産地指定を受けた「越後与板打刃物」の産地で戦国時代から４００年余も受け継がれている技術は今日でも日本トップクラスとのこと。

開館時間――午前9時～午後5時 (日曜のみ)、休館日――月曜日から土曜日

アクセス―――北陸自動車道　中之島見附I.Cより10分、関越自動車道　長岡I.Cより20分、JR長岡駅よりバス30分

与板城（よいたじょう）は、新潟県長岡市与板町にあった直江家の居城だった。上杉謙信（うえすぎ けんしん１５３０−１５７８年）の死後、養子の上杉景勝（うえすぎ かげかつ１５５６−１６２３年）と上杉景虎（うえすぎ かげとら１５５４−１５７９年）とが家督相続争いをした内乱・御館の乱（おたてのらん１５７８年）が勃発した。上杉景勝が勝利したが与板城主直江信綱（なおえ のぶつな 生年不詳 – １５８１年）は恩賞に不満を持った毛利秀広（もうり ひでひろ・生年不詳 – １５８１年）によって春日山城で殺害された。直江信綱は跡取りがなかったため上杉景勝のはからいで樋口兼続が婿入りし、未亡人・お船の方（おせんのかた１５５７−１６３７年）と結婚して直江兼続（なおえ かねつぐ１５６０−１６２０年）として城主になった。与板城は１５９８年に上杉家が会津に転封となった際廃城となっている。

アクセス――長岡駅大手口バス停12番線より与板行きバス乗車「与板仲町バス停」下車 与板城入り口まで徒歩20分・関越自動車道長岡I.C.より車で20分・北陸自動車道中之島・見附I.C.より車で10分

良寛は宝暦８年（1758）、出雲崎の名主橘屋山本家に生まれたとされ山本家が神事を司ってきたという石井神社が良寛記念館から良寛堂への途中に建っている。　　
　生家橘屋の屋敷跡に良寛堂が安田靫彦画伯の設計で大正11年建立されている。佐渡を背景に日本海上に浮かぶ浮御堂の構想に成るものといわれ堂内には良寛が常に持ち歩いたという石地蔵をはめ込んだ石塔を安置し、良寛の「いにしへに　かはらぬものは　ありそみと　むかひにみゆる　佐渡のしまなり」の歌が刻まれている。

アクセス―――JR出雲崎駅から越後交通バス出雲崎車庫行きで10分、バス停：良寛堂前下車すぐ

良寛記念館は良寛生誕２００年を記念して昭和４０年にオープン。
　故人の佐藤耐雪翁の発起、文化勲章受賞建築学の谷口吉郎氏（故人）設計の和風 平屋造りの建物で館内には良寛の遺墨、遺品、故安田靫彦画伯の良寛肖像画などが展示されている。

アクセスーーーJR越後線「出雲崎駅」から出雲崎車庫行きバス約7分、バス停「良寛記念館前」下車後徒歩約5分、北陸自動車道「西山IC」から車で約15分

料金――大人400円(300円)、高校生200円(150円)、小中学生100円(70円)

営業・開館時間――［4月～10月］8時30分～17時、［11月～3月］9時～16時

定休日――年末年始（12月29日～1月3日）

良寛と夕日の丘公園には良寛の歌碑があり正面に佐渡島右手に弥彦山、眼下に良寛堂・出雲崎漁港・海岸線に続く妻入りの街並みを見ることができる。良寛と夕日の丘公園から見る光景は美しく、「新潟景勝百選」の1位に選ばれている。ここには種田 山頭火（たねだ さんとうか１８８２−１９４０年）の詩碑もあった。種田 山頭火は芭蕉と同じ旅の詩人だった。

アクセスーーーJR越後線「出雲崎駅」から出雲崎車庫行きバス約7分、バス停「良寛記念館前」下車後徒歩約5分、北陸自動車道「西山IC」から車で約15分

良寛が18才の年に光照寺で剃髪し、玉島円通寺に修業にでるまでの4年間をここで過ごした。
越後三十三観音霊場第19番。境内には願えばどんなことでも叶うと云われるお願い地蔵がある。良寛は名主見習いの時、首切りの立会いが嫌で家出をしたと言われ、良寛の出家の動機の1つと考えられており、米騒動などを起こした庶民の代表が犠牲になって処刑されるのを見るのは耐えられなかったのだろう。

アクセスーーーJR越後線「出雲崎駅」から出雲崎車庫行きバス約7分、バス停「良寛記念館前」下車後徒歩約5分、北陸自動車道「西山IC」から車で約15分、おけさの源流地碑がある念相寺の近く

芭蕉園 には1689年(元禄2)7月、俳人松尾芭蕉が奥の細道行脚の途中、出雲崎に立ち寄り、「荒海や佐渡によこたふ天河」の句を残したことを記念して芭蕉筆の銀河の序を刻んだ句碑が立っている。
芭蕉園 は昭和29年廻船問屋敦賀屋の跡地に芭蕉直筆の銀河の序を刻んで句碑にし、その周りを庭園として芭蕉園と名づけたとのこと。

　松尾芭蕉が門人曽良を共として諸国を歩いた「おくのほそ道」は、元禄２年(1689)３月７日に江戸深川を出発。７月４日に、西生寺から野積を経て午後４時ころ出雲崎の大崎屋泊（芭蕉園前）に到着。ここで「銀河の序」を発表している。昭和29年、廻船問屋敦賀屋の跡地に地元郷土史家佐藤耐雪が芭蕉真筆の銀河の序を碑に刻んで句碑にして小園地に建てて芭蕉園と命名している。　良寛も芭蕉を称えて詩を詠んでいる。
　　是の翁以前此の翁無く　是の翁以後此の翁無し　　芭蕉翁、芭蕉翁　人をして千古此の翁を仰がしむ。

アクセス―――JR出雲崎駅→越後交通バス出雲崎車庫行きで10分、バス停：良寛堂前下車、徒歩3分

出雲崎町の妻入りの街並みは見所のひとつ。通りに面して大棟が直角になっている「妻入り」という形式で、海岸線に沿い約4kmも続いており、これは日本一の長さとのこと。江戸時代の出雲崎町は越後で一番人口密度が高く、多くの人が居住できるように間口（まぐち）が狭く、奥行きの長い妻入りの形式がとられていた。当時は間口によって税金が掛けられていたとのことで、二間や三間半の家が多く並んでいる。江戸時代、徳川幕府の直轄地(天領)であった出雲崎は佐渡金銀の荷揚げや北前船の寄港地で、北国街道の宿場町として栄え廻船問屋街、旅館街が立ち並び、狭い街に２万人もの人たちが生活していたそうだ。全国でもめずらしい「妻入りの街並」の散策に訪れる人も多く、街並み景観保存事業も進んでいろとのこと。良寛記念館から見下ろすと出雲崎町の妻入りの街並みが良く見える。
アクセス――JR越後線「出雲崎駅」から出雲崎車庫行きバス約8分、バス停「良寛堂前」下車後徒歩約10分

越後は北国道に属し出雲崎町は陸海の交通の要所として栄えた。北国道は諸国に通ずる主要街道で多くの人の往来があり上杉謙信(1565)、歌舞伎阿国一行の興行(1603)、頼亨翁・頼春水父子(1770)、大村光枝(1789)、伊能忠敬の測量(1802)、谷文晁(1809)、頼三樹三郎(1848)、吉田松陰(1852)などの著名人が来泊した記録が残されている。芭蕉が出雲崎に着いたのは1689年7月4日(新暦8月18日)で 芭蕉は芭蕉園の前の大崎屋という旅籠に宿泊したという言い伝えがある。 曾良の日記にはこの日は「夜中、雨強降」と書いてあるので、芭蕉は出雲崎では夜空の星を見ないまま大崎屋に宿泊したと考えられている。

アクセス―――JR出雲崎駅、越後交通バス出雲崎車庫行きで10分、バス停：良寛堂前下車、徒歩3分

出雲崎の念相寺にはおけさの源流地碑がある。
奥州丸山の領主佐藤庄司元冶の子で源義経が奥州平泉の藤原秀衡のもとから、兄頼朝を助けるために鎌倉にはせ参じたときからの忠臣だった継信、忠信兄弟は平家討伐で憤死した。兄弟の母「音羽の前」は奥州を旅立ち、出雲崎で尼僧となり二人の菩提を弔った。
「出雲崎おけさ」は１１９０年に義経のために最期を遂げた子供達の忠義をたたえる音羽の前が、袈裟法衣のまま唄い踊ったのが始まりで、「袈裟」が「けさ」、「おけさ」となり後に「佐渡おけさ」など各地の「おけさ」の起源となったと伝えられている。
芭蕉は佐藤継信・忠信兄弟の菩提寺である奥州飯坂の医王寺を訪ねている。佐藤継信・忠信兄弟は義経の忠孝の士であり屋島の合戦で継信が義経を守って戦死した場面はNHKの大河ドラマ「義経」でも重要なシーンになっていた。佐藤継信・忠信兄弟の死後義経が平泉に落ちる途中に佐藤の館に寄ると佐藤兄弟の２人の嫁が亡き夫の鎧兜を身につけ、義経を助けたいと申し出た話は美談として芭蕉も感動している。医王寺が宝物にしていた義経の太刀や弁慶の笈を見た芭蕉は端午の節句の５月には、弁慶の笈も義経の太刀も、帋幟（かみのぼり）といっしょに飾って祝ってほしいと「笈も太刀も五月にかざれ帋幟（かみのぼり）」の句を詠んでいる。芭蕉が出雲崎に泊まったのも「音羽の前」への思いがあったのかも知れない。


アクセスーーーJR越後線「出雲崎駅」から出雲崎車庫行きバス約7分、バス停「良寛記念館前」下車後徒歩約5分、北陸自動車道「西山IC」から車で約15分、良寛が剃髪した光照寺手前。

天領出雲崎の獄門は罪人を処刑した場所で処刑された人たちの霊を慰めるための供養塔や
処刑人の霊を慰めるために数体の地蔵尊が安置されている。供養塔は天明3年(1783)の建立と言われ現在も霊を慰めるため、毎年9月1日に尼瀬町内の人達によって、地蔵尊の前で百万遍講を行っているそうだ。
戊辰戦争時、代官の手の者によって江戸時代の処刑者の数や氏名、罪名を記した獄門帳やその他の書類を処分したため残ってないが、『遠い越佐の海』という書物には天明3年にあった柿崎の米騒動の首謀者がここで処刑されたと書かれているが幕府の年貢の厳しさで貧しい暮らしに苦しめられた人たちが反抗した結果みせしめにされたわけだが、庶民の代表として犠牲になった人たちで現在も供養する人たちの気持ちはわかる。良寛は名主見習いの時、首切りの立会いが嫌で家出をしたと言われ、良寛の出家の動機の1つと考えられており、庶民の代表が処刑されるのは耐えられなかったのだろう。

アクセス―――JR越後線「出雲崎駅」から出雲崎車庫行きバス約8分、バス停「良寛堂前」下車後徒歩約25分

「 越後出雲崎天領の里」には順徳天皇御神霊御上陸碑がある。順徳天皇（じゅんとくてんのう１１９７−１２４２年）は鎌倉幕府打倒のために承久の乱（１２２１年）を起こしたが敗北、佐渡へ配流となり、１２４２年に佐渡で崩御。出雲崎は佐渡へ配流される人たちの出発地でもあった。
承久の乱（じょうきゅうのらん）は、鎌倉時代の１２２１年に、後鳥羽上皇が鎌倉幕府に対して討幕の兵を挙げて敗れた兵乱で首謀者・後鳥羽上皇は隠岐島、順徳上皇は佐渡島に配流され、討幕計画に反対していた土御門上皇も土佐国へ配流された。後鳥羽上皇の皇子の六条宮、冷泉宮もそれぞれ但馬国、備前国へ配流、仲恭天皇は廃され、行助法親王の子が即位した（後堀河天皇）。この乱の結果幕府が優勢となり朝廷の権力は制限され、幕府が皇位継承などに影響力を持つようになった。明治維新まで７００年以上も続いた武士政権社会を確立させ、公家を形骸化させるきっかけのひとつとなった日本の歴史上重要な内乱だった。


アクセスーーJR越後線出雲崎駅から車で10分、道の駅越後出雲崎天領の里の敷地内にある

出雲崎は石油産業発祥地でもある。石油産業発祥地記念公園の説明によると天智天皇即位の６６８年に越の国から「燃ゆる水」と「燃ゆる土」が献上されたと日本書紀に記されているとのことで古代から石油が発見されていたそうだ。
１８９０年に日本石油が米国の綱掘機械を購入して海岸の福田泉と名づけられていた手掘井の上に設置して掘削・噴油に成功しその跡が石油産業発祥地として記念公園になっている。日本国内の産油量は消費量の１％にも満たないが新潟県は現在も日本で一番産油量は多いそうだ。

アクセスーーJR越後線出雲崎駅から車で10分、道の駅越後出雲崎天領の里に隣接している。

約９kmの海岸線を有し、向かいに佐渡島を望む出雲崎は、関東から一番近い日本海の町で「 越後出雲崎天領の里」周辺の光景は美しい。
「 越後出雲崎天領の里」近くの日本海夕日公園には観光ブリッジ「夕凪の橋」、通称「恋人橋」があり若者たちのデートスポットになっている。恋人達がこの橋に鍵をかけることで恋愛が成就すると言われているそうだ。

アクセスーー新潟県三島郡出雲崎町大字尼瀬6-57 、JR越後線出雲崎駅から車で10分

道の駅越後出雲崎天領の里の レストラン「陣や」（午前11時～午後６時）では日本海を眺めながら鮮度の良い海の幸を使った料理を味わえる。
観光物産センター・物産館 （午前9時～午後5時）ではイカの塩辛、鯛でんぶなど海産物のみやげ品も豊富だ。
休館――第１水曜日（5月、8月除く）､12/30～1/3
新潟県三島郡出雲崎町大字尼瀬6-57 、0258-78-4000 （代）

アクセスーーJR越後線出雲崎駅から車で10分、自動車――北陸自動車道西山ICから国道116号経由 　国道352号を新潟方面へ20分、関越自動車道長岡ICから　国道352号を出雲崎方面へ40分

陸路、海路の要所であった江戸時代には、幕府の直轄地「天領」として栄えた歴史がある越後出雲崎。「道の駅・越後出雲崎天領の里」では当時の賑わいを再現し、当時の町並み、出雲崎から佐渡の黄金の道、お奉行船などで、江戸時代へのタイムスリップを楽しめる。

開館――9:00～17:00、
休館――第１水曜日（5月、8月除く）､12/30～1/3　大人
入館料――大人（高校生以上）500円　子供（小・中学生）400円

アクセスーーJR越後線出雲崎駅から車で10分、自動車――北陸自動車道西山ICから国道116号経由 　国道352号を新潟方面へ20分、関越自動車道長岡ICから　国道352号を出雲崎方面へ40分

「あなたを追って出雲崎悲しみの日本海」の歌詞が耳の残る越後出雲崎（いずもざき）はジェロのヒット曲「海雪」の舞台。「 越後出雲崎天領の里」では「海雪」のヒットを祝うメッセージが並んでおり越後出雲崎の観光に貢献していた。

アクセスーーJR越後線出雲崎駅から車で10分、道の駅越後出雲崎天領の里内部