ハンクさんのクチコミ(32ページ)全785件

ラエコヤ広場はタリンのへそ、旧市街を散策の拠点である。中世ドイツの街並みがほぼ完全の保存されている。広場の旧市庁舎は北ヨーロッパに残る唯一のゴシック様式の市庁舎で14世紀半ばに建設されたもの。広場では陽の長い夏はテラスのレストランやカフェで、陽の短い冬はクリスマスツリーが立ち、クリスマスマーケットとなって楽しめる。

聖オレフ教会に入り、螺旋階段を登ると高さ124mの塔の頂上まで上がることができる。ここからは、タリンの旧市街、国鉄タリン駅、フェリーターミナル、バルト海を一望できる。教会の裏の外壁にオレフの石像がある。オレフは、塔の完成間近になって落下し石になってしまったという。

ウィーン ムジークフェラインザールの大ホールは1870年完成、このホールの音響の素晴らしさは実際に演奏し、身をもって体験した（2009年5月4日旅行記参照）。あの夢のような演奏会から早6年が過ぎた。この「黄金のホール」では、亡くなる直前のカラヤン、颯爽たるアバード、重厚なホルストシュタイン、ベルリン・シュターツカペレを率いるバレンボイム、いずれも生涯忘れることのできない名演を聴いてきた

この「黄金のホール」は、シューボックス型と呼ばれる直方体で、板張りの床、格天井、バルコン、カリアティード（建物の梁を支える女人柱）などに音波が理想的に反響することによって作られると言われる。このムジークフェラインザール以降、現在に残る名ホールが各地に建設された。アムステルダムのコンセルトヘボウ（1888）、ボストンのシンフォニー･ホール（1900）がウィーンのムジークフェラインザールと並び称され、３大ホールと言われる。また同時代のプラハのドヴォルザークホール（1895）、時代は少し古く、音響的には少々見劣りするが、サンクトペテルブルクのフィルハーモニーホール（1839）も同じシューボックス型の名ホールである。音響というのはホールのサイズ、材質、形状、聴く場所、もちろんオーケストラの質など様々な要因と、主観が伴うものであるが、ムジークフェラインザールが世界一のホールであることを否定する人は、多分いないと思う。

京都の紅葉のどこがベストか、東福寺、永観堂、南禅寺、三千院、北野天満宮、嵐山、建仁寺など枚挙にいとまがない。その中でも京都駅から比較的近く、広大なエリアと紅葉する木の本数などから、東福寺を筆頭にあげる方は少なくないだろう。この日の紅葉は写真で見ていただけるように、桜で言えば五分から六分咲きと言ったところか。

境内には宋から伝わった「通天モミジ」と呼ばれる三葉楓（葉先が3つにわかれている）など楓の木が多く植えられていて、見渡す限り、文字通り燃えるような紅葉の景色が見られる。しかし、もとはこの辺りは桜の木が植わっていたが、「後世に遊興の場になる」という理由で伐採され、楓の木が植えられたというから驚きだ。

東福寺は臨済宗東福寺派大本山、本尊は釈迦如来、京都五山の第四位の禅寺で、今なお25の塔頭寺院を有する大寺院である。1236年、摂政九条道家は、この地に大寺院を建立することを発願、寺名は奈良の東大寺、興福寺の二大寺から1字ずつ取って「東福寺」とした。

ロベン島はケープタウンから約12km沖合の島であり「監獄島」とも呼ばれ、政治犯の強制収容所として使われ、ネルソン・マンデラも収監されていた。その後アパルトヘイトは1994年に廃止され、1996年に刑務所は閉鎖、翌1997年には政府の管理下で博物館として一般公開され、1999年にロベン島は人種隔離政策の記憶を伝える負の遺産としてユネスコ世界遺産に登録された。

ロベン島へはフェリーで約40分、島内はバスで移動し自由行動は許されていない。現在はロベン島は政府が所管し、島全体を博物館として整備、刑務所の元囚人がガイドとして案内業務を行っている。マンデラが収容されていた部屋は最大の見所であり、映画「マンデラ 自由への長い道」にも登場する。

中心部から1kmほど北に、ウォーターフロントと呼ばれるエリアがある。ショッピングセンター、水族館、レストランなどが観光客を集めており、サンフランシスコのフィッシャーマンズワーフを思い出させる。また、ウォーターフロントのシンボル、時計塔の横にはロベン島博物館がある。ネルソン・マンデラなどアパルトヘイト時代の政治犯を収容していたロベン島へのフェリーはここから出発する。人気のツアーでこの日は既に完売で、翌日のチケットしか購入できなかった。

ケープポイント（喜望峰）はケープタウンから南に約50kmほどの距離があり、バスツアーは日に数便があるが、時間的に効率が悪い。今回はレンタカーを借りて移動した。

まだ星がまたたく朝6時にホテルをチェックアウト、開門の7時を少し過ぎる頃入場した。夏至に近い頃なので南半球では冬至、日の出は7時をかなり過ぎた時刻である。3方向を海に取り囲まれた喜望峰、ひと気がない薄暗い中、3方向から聞こえてくる潮騒には少々恐怖さえ感じてしまう。やがて東側が朝焼けで赤くなり、遮るもののない水平線から、雄大で比類のない日の出を迎えた。

喜望峰そのものはユネスコ世界遺産には含まれておらず、フィンボスと呼ばれる珍しい植生が「ケープ植物区保護地域群」の名で登録されている。フィンボスは、南アフリカ共和国西ケープ州に帯状に分布する自然の灌木植生地域。主として地中海性気候の、冬に雨の多い海岸から山岳にかけての地域である。

ガルミッシュ・パルテンキルヒェン駅の西側にある登山鉄道駅を出発した登山鉄道列車は途中幾つかの駅に停車、約1時間で2,650mの終点に到着、ロープウェイに乗り換えて数分のうちに頂上に辿り着く。この時期、もちろん周囲は一面の雪原、一気に2,926mに登ると軽い登山病となり少し歩くだけで息苦しい。しかしこれほど容易にこの絶景を見ることができる場所は他には多くないだろう。

帰りは行きとは別ルートのロープウェイでアイプゼーまで一気に2,000mほど下り、登山鉄道のアイプゼー駅からガルミッシュ・パルテンキルヒェン駅に帰着した。料金は登山鉄道とロープウェイでの往復で51ユーロ。逆ルートも同じ料金でOK。つい2ヶ月ほど前に、スイスのツェルマットを訪れたばかりで、さほど驚く風景ではなかったとしても、ドイツ、スイスの人々が、高地に鉄道を敷き、ロープウェイの鉄塔を立て、トンネルを貫通するなど困難な工事を完成させた執念に敬意を表したい。

フランクフルトの大学地区にある世界的に著名な自然博物館であり、ゼンケンベルク博士により設立された。最初の展示室にディプロドクス、ティラノザウルス、イグアノドンなど恐竜の化石は圧巻である。続く部屋には大型ほ乳類や世界中の動物の剥製が展示されている。また、別の旅行記でご紹介したメッセル・ピットで発掘された化石類が展示されており見逃せない。ドイツ流の緻密な展示内容には脱帽である。

スペイン国鉄のCー5線の西寄り、終点から4駅目、マドリード中心部アトーチャ駅まで9駅、混雑時はあまりお勧めできない。シンプルでリーズナブルな三つ星ビジネスホテル。広さ、清潔さ、サーヴィスなどは大きな不満はない。短期の滞在であれば十分。

サラゴサ郊外にある4つ星ホテル、場所的には不便でバスツアーでないとアクセスは難しく、観光には時間的にロスが出る。機能的でシンプルではあるが、4つ星としては物足りない。家族連れの素泊まりであれば問題なし。

グラナダ近郊の三ツ星ホテル、バスツアーでないとアクセスは難しい？寝室は広くはないが、素泊まりには問題ない。バスルームなど清潔度は十分ではないが、リーズナブルな価格でコストパフォーマンスはまあまあ。受付の対応はなかなか良い。

リスボン市内の三ツ星ホテル、ショッピングモール、地下鉄駅にも近くアクセスが良い。室内は広くはないが、素泊まりには十分。バスルームなど清潔度はスペインよりも若干良いかも。ショッピングモールでちょっとした土産物など買い物もできる。

ハーメンリンナ駅から徒歩20分ほど、シベリウス生家を通り過ぎて更に北へ歩いたところにある。ハメ城は13世紀にスウェーデン人によって築かれた城で町の象徴である。赤煉瓦の建築が印象的、内部は広々としており、武器等の展示以外はガランとしている。

小生の最愛の作曲家の一人であるジャン・シベリウス（1865 - 1957）がこの町で生まれており、その生家を訪れた。父は医師であったが、ジャンが2歳の時に他界。彼は苦学の末、1885年にヘルシンキ音楽院で作曲などを学び始める。1889年にベルリンに留学、さらにウィーン音楽院においてカール・ゴルトマルクに師事した。1899年に交響詩「フィンランディア」作品26を作曲、第2の国歌と言われるほどフィンランドの愛国心を揺さぶった。あまりの人気に当時支配を受けていたロシア当局の弾圧を受け、別名で演奏されたこともあるという。

彼が誕生して150年になり、周囲は新しい建物によって取り囲まれているが、彼の生家は当時のまま保存されている。この極寒の時期に訪れる物好きは少ないようで、客は小生だけであった。管理人である音楽研究家のErkki Seppalaさんから、希望のバックグラウンドミュージックを尋ねられたので、大好きな交響詩「エン・サーガ」を希望した。それがきっかけとなってシベリウス談義が盛り上がり、時が過ぎるのも忘れてしまって列車に乗り遅れそうになった。

世界遺産に登録されたマカオ歴史地区の、聖ポール天主堂から坂道を下ってくると右手に見えるクリームイエローの壁に白い漆喰の装飾が印象的なファサードを持つ小振りな教会。内部は意外と広く、聖壇のキリストを抱くマリア像はカラフルでリアル。

マカオのシンボルである聖ポール天主堂跡。インドのゴアで見たポルトガル植民地時代の教会建築と共通する壮麗な教会だ。ただし聖ポール天主堂は1835年の火災で大部分を消失し、正面の壁面しか現存していない。また天主堂跡の地下には、納骨堂と博物館が建設されており必見である。

ダーバンの南の最も安全と言われるゲートウェイ・ショッピングモールにあるホテル、車でないとアクセスは難しいが、必要なものは何でもそろう。ただしエレベーターホールはノーチェックで入れるので油断はできない。室内は細長いが、広くで快適。

ユネスコ世界遺産のタンロン（昇龍）遺跡とは、2002年に国会議事堂建設工事の際に発見された歴代の王宮の遺跡群で、現在も発掘が続いている。タンロン（昇龍）はハノイの旧称、1010年から1804年までほぼ一貫してベトナム諸王朝がここに都を置いたため、各時代の遺跡が重なっている。ヴェトナムの世界遺産の中では最も最近の2010年8月にユネスコの世界遺産に登録されている。しかし、フエの王宮跡、ホイアンの旧市街にに比べれば、見所は多くはない。

ホー・チ・ミン（初代ヴェトナム民主共和国主席兼労働党主席）の遺体が収められた廟。しかし何の仕切りもない芝生の間の道に入った途端けたたましい笛が鳴って、遠くにいる軍服をきた警備から、出て行け、の合図を受ける。多くの欧米人と苦笑いしながら遠回りして入り口に向かう。入り口でも「荷物を全部置いていけ」「カメラも置いていけ」、挙げ句の果ては「ここへ何をしに来た」などと尋問まがいの質問を受け、嫌気がしてしまって入場することを取りやめた。