旅好者さんのクチコミ(22ページ)全6,282件

温泉街の一画に、西楽寺と恵寺が並んでありました。西楽寺の前身は、創建時期は不明ですが、覚兆庵という禅宗のお寺さんだったとのことです。１５２１年（大永元年）に浄土真宗に改宗したとのことです。また、現在の寺号である西楽寺には１６０３年（慶長８年）に変更されたそうです。こちらには寺宝として、石山合戦の折、顕如上人が発した参集を呼びかける書状が残っているそうです。竹杖に書状を隠して運ばれたものだとか。なお、山号は温泉山で、浄土真宗本願寺派のお寺さんです。

温泉街の始まる手前辺りに、龍御前神社がありました。社殿の後方に見える大きな岩が、龍が口を開けているように見えるのだとか。創建は１５３２年（天文元年）と伝わっているそうです。こちらの主祭神は４柱で、まずは出雲近くですから、国造りと医療の神である大巳貴命（大国主命）です。続いて、温泉の神の少彦名命、海の守護神の豊玉姫命、海上安全の神の健磐龍命となっています。温泉津の繁栄を支えた神社だといえると思います。

温泉津の町中に入っていくと、重々しさを感じる塀に囲まれた内藤家庄屋屋敷がありました。現在は、個人所有なので、中を見ることは出来ませんでした。内藤家はもともとは毛利家の家臣だったそうですが、関ヶ原後は毛利家を離れたとのことです。この建物は、１７４７年（延享4年）の温泉津の大火後に建てられたものとのことです。築後３００年近いこともあって、ゆがんでいる様子が目でも分ります。崩れる前に何か対策を施して貰いたいなぁと思いました。

温泉津湾／温泉津港を廻り、続いて、銀の積み出し港の１つだった沖泊のあるところを廻ると、温泉津湾は比較できないほど奥深く、大きな湾であることが分りました。荒れる日本海に面していることから、温泉津港は北前船の寄港地として繁栄した良港だったということが、よく分りました。今は主に漁港としての役割が中心の様に思われました。

海岸沿いの道を進んでいくと、温泉津温泉街への入口に当たるところの埋め立て地に、２階建ての温泉津観光案内所「ゆう ゆう館」がありました。まずは、町歩きに役立つ、温泉津の町並み地図を入手しておきましょう。２階は資料館になっていて、温泉津の歴史を学ぶことが出来ました。

温泉津温泉の紹介を見ると、石見銀山と一体で栄えたとか、鉱夫も汗を流したと書かれていて、本当かなと思ってしまいました。佐渡金山などほかの鉱山を訪れると、鉱夫は想像を絶する過酷な労働で、短い生涯を送ったとされていました。石見銀山だけが労働条件が良かったとは思えませんから・・・。もっとも、江戸後期には産出量が減って、鉱夫も毎日山に入ることはなかったそうですが・・・。荷運び人夫や荷役人夫、もちろん、風待ちの船乗りはお湯を使うことは可能だったでしょうね。
江戸時代の温泉津は北前船の寄港地としても繁栄し、廻船問屋が何１０軒もあったそうです。しかし、訪れて見ると、その建物などは見当たりませんでした。

広～い道の駅・サンピコごうつに寄りました。広～いと思ったのは、道の駅よりも広い神楽の里・舞乃市というドライブステーションが並んであったからでした。食事、お土産、コンビニ、ガソリンスタンドなど何でもありました。ドライブステーションという呼び方を初めて聞きましたが、簡単に言えば、道の駅が２つ並んでいる感じでした。

旭ＩＣから県道３２９号線で旭温泉に向かうと、道路沿いに大きな旭温泉の歓迎ボードが建っていました。それを見て、それなりの温泉街になっていて、夕食後にそぞろ歩きでも出来るのかと思ってしまいました。でも、近付いて見ると、探すことも、迷うこともなく、予約したホテル川隅に到着してしまいました。小さな小さな温泉場ということでした。県道近くに温泉記念碑がありました。昭和の中ほどに温泉採掘に成功した記念碑だそうです。

白角川の畔、県道３２９号線沿い、白角川の畔にホテル川隅がありました。旭温泉は初めて訪れました。何軒か小さな宿屋はありましたが、ホテル川隅は旭温泉の中心となるホテルの様で、建物はちょっと古くなっていましたが、大きさがありました。料理の品数もあり、コスパの良い宿屋だと思いました。

島根を走る国道９号線には「ゆうひライン」と愛称が付いていますが、山陰道の浜田にある道の駅も「ゆうひパーク浜田」と夕陽を売りにしていました。時間的には良かったのですが、雲の具合できれいな夕陽は見られませんでしたが・・・。建物は和よりも中華を感じさせる白と赤が組み合わされていました。

三隅中央公園の一画に石正（せきしょう）美術館がありました。浜田市三隅町出身の石本正（しょう）さんから作品の寄贈を受けて、その作品の収蔵し、展示する施設として２００１年（平成１３年）に開館したとのことです。石本さんは１９２０年（大正９年）生まれで、２０１５年（平成２７年）に亡くなっていますが、時代の流れは関係なく、今の自分が本当に描きたいと思うものを描くという姿勢を生涯貫いたそうです。訪れた時はちょうど企画展「生涯を代表作でたどる 石本正「私の画境」」をやっていましたから、石本さんを知るにはぴったりでした。

三隅中央公園の一画に、石州和紙会館がありました。島根県の西部・石見地方は石州和紙（石州半紙）が有名で、１３００年の歴史があるそうです。明治には６、０００軒を越す事業者がいたそうですが、現在は４軒を残すのみだそうです。そこで、２００８年（平成２０年）にこの石州和紙会館を開館し、技術の伝承、後継者の育成、また、手漉き和紙の内外への発信も目指していて、予約をすれば手漉きの体験も出来るとのことでした。

三隅神社の北西方向、直線で１．５ｋｍくらいのところに三隅中央公園がありました。丘陵地に造られた市営の運動公園です。と屋外型の運動施設がありました。人が居ないなぁと思ったら、地元の青年が２人でバスケットをやっていました。中央公園の範疇ではないのだそうですが、同じ敷地に、屋内型の運動施設となる体育館や屋内プールがありました。さらに、多目的ホールを備えた三隅中央会館や石正美術館、石州和紙会館といった文化施設もありました。ここは三隅町、そして、浜田市の公共施設が集中している場所でした。

龍雲寺前の道路に高城山頂が案内されていました。あまり車の走った跡を感じない「高城林道」をさらに１．５ｋｍくらい登ったところに駐車エリヤがありました。てっきり、山頂到着かと思いましたが、そこからは傾斜が３０度はありそうな小道が続いていました。足元には自信がないので三隅城跡は諦めることとしました。高城山は標高が約３６０ｍありますから、少し開けたところからは日本海方面がよく見えました。三隅発電所の太い煙突が見えます。海上には１つ島影が浮んでいました。高島、別名・七戸島だと思います。今は無人島となっています。

三隅神社横の県道３０４号線を奥に進み、途中で龍雲寺公園入口、高城山入口の案内で従って分かれた、「高城林道」を進んだところに龍雲寺がありました。赤い石州瓦を乗せた大きな山門、本堂、塀が印象的です。龍雲寺公園は龍雲寺の門前を広大な庭園として整備されたところでした。静寂に満ちた、落ち着いた感じのお庭でした。でも、お庭にはつつじが植えられていましたから、開花期には華やかなお庭となるのでしょう。なお、龍雲寺は、１３８２年（弘和２年）に創建された古刹で、山号を海藏山といい、曹洞宗のお寺さんです。

三隅神社の駐車場の横に、立派な建物の浜田市三隅歴史民俗資料館がありました。まだやっているのかなとおもって近付くと、ここしばらく、人の訪れた雰囲気がありませんでした。各地の同様の施設が次々と閉鎖されていますが、ここも残念ながら閉館してしまった様です。訪れる人は少なくとも、こういう施設は教育委員会のような公的機関でなくては運営できません。予算削減で簡単に閉館してしまったら、次の世代へどうやって伝えていくのでしょうね。

三隅神社の隣接地の斜面につつじが茂っていました。残念ながら開花期ではありませんから、単なる緑の斜面でした。三隅神社の創建後、より多くの人に参拝して貰いたいと、地元の人々が植樹したもので、現在は約５万本あり、石見で随一といわれているそうです。三隅神社の例祭の行なわれる５月初めが、ちょうど見頃になるそうです。余計なことですが、お花は季節性がありますから、参拝者の増加にどのくらいの効果があるのでしょうね。

益田郊外の海岸線の県道１９１号線はゆったりとしたカーブで、高いところからみればほぼ直線といったところでした。訪れた時は穏やかな海でしたが、冬にひとたび荒れたら荒波が途切れなく押し寄せてくるのだろうと思いました。いくつも風力発電の塔が見えました。普段でもそこそこに風の吹くところなのでしょう。

益田郊外の海岸線の県道１９１号線を走っていると、堤防に持石海岸と書かれたところがありました。海岸線は砂浜ではなく、砂利に埋まっていました。日本海に向いた海水浴場でも砂浜のところはあると思いますので、少なくともここが家族連れで楽しむにはあまり向いていないと思いました。

島根県立万葉公園から一旦県道２５６号線に出て、２００ｍくらのところに蟠竜湖入口がありました。すぐ駐車場となりました。目で見る蟠竜湖はただの大きな池の様に見えますが、地図で見るとモミジの葉を置いたような形をしているのですね。鳥取ではありませんが、日本海から吹き上げられた砂丘が堰き止められて出来た潟湖（せきこ）とのことです。周囲は緑に溢れていますから、話をを聞くまではこれが砂丘？といったところでした。