ケロケロマニアさんのクチコミ(516ページ)全12,309件

この駅は、駅マニアの間では短期間で駅名が二度にわたって改称されたことで知られている駅です。1990年にＪＲ大社線が廃止され、ＪＲ駅名としてはこの地方で最大の観光地ともいえる出雲大社を連想させる駅がなくなってしまったため、この駅が数年後に「出雲大社口」と改称されたのですが、実際は出雲大社まで凄く離れている駅にも拘らず、この駅名のために出雲大社を目指す観光客が誤って下車する例が頻発し、社会問題化したために当時の総務庁がクレームする事態にまで陥り、結局1999年に現在の駅名に再改称されたという、とても切ない駅名変遷のある駅ですので、是非この駅を通過する際には、この事実を思い出してみて下さい。

今回は山陰本線沿いに江津から東に向かう旅程でしたが、個人的な印象としては、この駅が出雲の入口かな、という雰囲気を感じる駅でした。それまで海岸線を走っていた山陰本線は、この駅より東では内陸を走るようになり、いよいよ神々の国出雲が近づいて来たなと実感できた駅でした。

この駅から隣の田儀駅にかけては、山陰本線と日本海との距離が最も近く、絶好のビューポイントとして知られています。意外と山がちの地形が多い山陰本線沿いの海岸線においては、ここが一番日本海が楽しめるエリアだと思いますので、この辺りでは是非海側に席を取って、存分に風景を楽しんでみてください。

ここが出雲市内、といわれても、あまりピンとこないのですが、ＪＲ西日本の管轄で言いますとこの駅から東が米子支社管内となります。もっと風情のある言い方をしますと、この駅が旧国名としての石見と出雲の国境駅となりますが、出雲大社の神々しいイメージとは全く異なる風情がまだまだ漂っていますので、素通りする分には国境を感じるのは難しいエリアだといえるでしょう。

この駅は、駅舎としては隣の久手駅と同じようなデザインで、海が近い立地もとても似た風情を醸し出している駅でした。因みに、現在の市域において山陰本線沿いに長々と並んでいた大田市内に属する駅としては、ここが最東端となります。

ここは大田市の隣駅ですが、一駅離れるだけでこうも変わるのか、と突っ込みたくなるほど、石見銀山観光で賑わいを見せる大田市駅とは異なる風情で、この駅から東はしばらく海側に注目したいエリアとなります。ここは、水色の瓦屋根が美しい駅舎が印象的な駅でした。

石見銀山が世界遺産に指定されたことで、島根県内でも有数の活況を呈するようになった駅がこの大田市駅でしょう。今回、物凄く久しぶりに当地を訪れましたが、昔の風情とは全く異なる観光地の駅としての存在感があって、心細い印象の駅が多い島根県内においては、とても勇気付けられる駅だという印象を受けました。

大田市駅の隣駅であるこの駅は、なかなかどっしりとした駅舎を有していますが、地元ではこの駅舎を有効活用していて、昔の駅事務室を「静間駅会館」として使用している駅です。駅の機能と公民館機能が融合したような駅は、過疎地の駅でよく見られるパターンですが、駅舎という建築は、しっかりとした建物が多いので、このようにどんどんと有効活用してもらいたいものです。

ちょっと読み辛い地名として存在感のある五十猛ですが、ここも元々は独立した一つの町でした。但し、大田市に編入されたのは比較的古い時期（1950年代）のため、隣の仁摩とはまた違った印象のある町です。ここは駅構造がややユニークで、地下道をくぐって島式のホームへと至る構造になっていました。

ここは現在大田市の一部となっていますが、元々は仁摩町という別の町の代表駅として存在感がある駅でした。勿論現在でも、琴ヶ浜の鳴き砂を科学的に楽しめるサンドミュージアムなどの最寄り駅として利便性の高い駅です。尚、旧町名が仁摩で駅名が仁万と表記されるのは、駅の立地する場所の字名に由来しています。

鳴き砂で有名な琴ヶ浜は、現在では大田市域にありますが、元々は仁摩町を代表する観光スポットとして有名でした。個人的にはいまだに太田市内の観光地というイメージが沸かないのですが、隣の仁万駅と同様、是非大田にいらした際には石見銀山と共に足を運んで頂きたい観光スポットです。

この駅は、付近の地名が湯里となっている関係で、駅名が付けられていますが、正直隣の温泉津駅と温泉最寄り駅がどちらなのか迷いやすい駅名かと思います。特急を利用される場合、この駅は停車する列車がありませんので、間違うことはないかと思いますが、鈍行列車をご利用の場合は、くれぐれも間違って下車されませんようにご注意下さい。ただ駅マニア的な視点からしますと、なかなか趣のある駅舎建築となっていますので、是非見て頂きたい駅ではあるのですが…。

同じ島根県内でも、玉造温泉など、全国的知名度を誇る温泉が色々とある出雲と比較すると、石見エリアには温泉は少ないように感じます。そんな中で存在感を示しているのが温泉津温泉で、この駅が最寄となります。但し温泉街までは少々距離がありますので、タクシーなどの利用が現実的かと思います。

世界遺産の石見銀山があることで有名な大田市ですが、市域としては意外と内陸方面は幅が狭く、隣町の江津とは対照的な地理的配置となっていますので、市内のＪＲ駅としては山陰本線上に限られます。その中の最西端に位置するのがこの石見福光駅で、なかなかスタイリッシュな風情の駅舎が印象的な駅でした。

江津市内の駅としましては、内陸で更に東方に延びる三江線上の駅が存在しますが、山陰本線上の駅としてはこの駅が最東端駅になります。この辺りも海岸線が近く、随所に日本海の美しい風景が楽しめるエリアですが、展開が激しいので、意外と海が連続的に見える区間は短く、車窓からの風景撮影は少々苦労するエリアという印象でした。

江津市内にある駅ですが、ここの駅付近でまず象徴的な風景といえば、風力発電の風車が並んでいる光景です。風向きや風力にも拠るかと思いますが、強風時には勢い良く回る風車が並ぶ姿が圧巻です。またこの辺りは随所で日本海も望めますので、車窓には是非ご注目下さい。

私は今回、三江線の長い旅を経てこの駅に到達しましたので、この駅が物凄く巨大で都会的な駅に感じてしまいましたが、山陰本線上で旅をされた場合は、近隣の浜田や太田市などと同様の規模の特急停車駅に感じるかと思います。ただ、石見銀山の世界遺産指定で賑わいを見せる大田市駅と比較すると、観光客向けでない風情な分、駅マニアとしてはホッとする光景が見られる駅でした。

この駅は山陰本線の江津駅から分岐する三江線上にある最初の駅ですが、本町という名前からはそれなりの繁華街を連想してしまう一方で、付近は全くそのような風情ではなく、ある意味驚かされる駅です。三江線の旅を江津側から開始されると、最初に出会うこの駅の風情が、一気にローカル線の旅のムードを向上させてくれることでしょう。

三江線の開業当初から続くこの沿線の中では、隣の江津本町駅と共に、戦後に新設されたという新しい駅の一つです。名前からすると商売繁盛や金運上昇の駅として注目されても良いように感じる駅なのですが、無人駅というのがつくづく残念に感じる、待合所が設置されているだけの小さな駅でした。

この駅は、1930年に三江線が石見江津から隣の川戸駅まで最初に開通した際に、唯一の途中駅として開業した駅で、存続が危ぶまれている同線において、開業当時から存在する貴重な駅の一つです。昔ながらの立派な木造駅舎が残る駅ですので、是非この駅では隣の川戸駅同様、駅舎にご注目下さい。