ケロケロマニアさんのクチコミ(528ページ)全12,309件

この駅が縦に長い茨城県の中でも最北端に位置する駅となります。岡倉天心が愛でたことでも知られる五浦海岸の最寄り駅でもあり、とても風情のある駅の雰囲気は、派手な印象はないのですが、好感が持てるローカル駅だと思います。海岸沿いの風光明媚な景色も楽しめるエリアですので、この駅から越境して隣の福島県域の勿来駅まで歩いてみるウォーキングの旅もお勧めです。

茨城県最北部の北茨城市は、野口雨情の生家があることでも知られる町ですが、その中心駅となるのがこの磯原駅です。駅付近からは海も望めますし、海水浴場が駅のすぐ近くに立地していることでも有名な駅なのですが、先の原発事故の影響で、この海の今後が非常に心配です。美しい景勝地でもありますので、旅人としては是非色々な風評に惑わされることなく、まず現地を訪れることから、復興の一助に携わってゆきたいものです…。

茨城県の北東部には、地方都市が並んでいる印象がありますが、県内の最北部に位置するのが北茨城市で、この駅もその市域にある一駅となっています。近郊の日立や高萩から比較すると、駅の規模も小さく、ローカルな風情が満載の駅で、どちらかと言えば県内よりも福島県のいわき市との繋がりが強い町ですので、ここまで来ると関東というよりも東北の一部、という印象がより強く感じられる駅だと思いました。

高萩市は茨城県の最北部に位置する地方都市ですが、ここは駅としても見所がありました。実はこの町も東日本大震災で多数の被害がありましたが、相対的にその被害が全国的にはあまり知られていないように感じます。駅前には、この町出身で、あの有名な伊能忠敬の半世紀前に日本地図を作成したとされる長久保赤水の像が建立されています。実はこの像、最近設置されたばかりで、苦難の時代に、時代の流れに抗いながら、日本地図を作成した赤水の偉業に、震災からの復興を願う町の方の思いが込められています。是非この駅では、こうした地元の方の思いも感じて頂きたいと思います。

日立はかなり縦長な町ですので、市域がどこまで続くのか、鉄道旅だと判り辛い印象がありますが、この十王駅が最北の駅となります。因みにこの駅はつい最近まで川尻駅という名称でした。駅前には立派な図書館があり、途中下車して読書を楽しんだりするのもとても良い駅かと思います。

この駅は日立市北部の日高地区に立地する駅ですが、縦に長い日立市域内で比較してみると、中心駅の日立より南側により大きな駅が立地している印象で、この駅付近は、同じ日立市内でも、よりローカルな風情が楽しめました。発車メロディーに吉田正の曲が採用されていることからも、まだここが日立市内の駅であることが判るのですが、南部の諸駅と比較するとそのギャップがまた味わい深い駅でした。

日立製作所の企業城下町的なイメージの強い、県北最大の町ではありますが、最近町の規模では学術都市として発展目覚しいつくば市に抜かれて、県内第三位の町となってしまいました。それでも流石に大きな駅で、乗降客数もかなり多いので、存在感は十分に感じられる駅でした。因みにこの駅の発車メロディーには、「いつでも夢を」の他に、「寒い朝」（吉永小百合）も採用されています。

日立市内の各駅は、どこも比較的大きな駅舎を有している印象があり、この町の市街区域が常磐線沿いに縦長に広がっている様子を感じることが出来ますが、駅の個性としてはこの駅が一番かもしれません。北海道在住の身にとっては、ＪＲ東日本管内の駅では、個性的な発車メロディーというのも楽しみの一つですが、この駅の発車メロディーには、国民栄誉賞も受賞している地元出身の作曲家、吉田正のヒット曲が採用されています（上り線：いつでも夢を、下り線：公園の手品師）ので、聴覚でも楽しめる駅として記憶しておかれると良い駅だと思います。

この駅は、鉄道マニア的にはかつての日立電鉄の接続駅としての印象がまだまだ記憶に新しい所ですが、現代的な意味では、日立市内南部地域の中心駅として、色々と再開発構想もあって、今後の大きな変化が予想される駅でもあります。尚、駅の近くで渡る久慈川の眺めはとても雄大で、水郡線沿いで眺める風景よりも河口に近い分、更に広々とした風景を楽しむことができますので、是非車窓にもご注目下さい。

ここは現代的な意味では、原子力関連施設の存在で全国的な知名度を誇る村にある駅ですが、原子力施設は臨海地域にある一方で、この駅自体は結構内陸に位置していますので、駅付近を眺めている限り、普通の田園地帯という印象を受ける駅です。但し、のどかな村のローカル駅という風情はなく、不自然に大きな駅の様子を眺めていると、少々複雑な気持ちにもなりました。

水戸・勝田と、常磐線沿いで大きな駅が続いた後にあるのがこの佐和駅です。現在のところは、駅の規模も駅付近に関しても、それ程発展しているという印象は受けませんが、立地の良さから徐々に人気が高まっているエリアで、乗降客数を減らしている駅が多い中で、この駅は少しずつではありますが、年々乗降客が増加しています。ひたちなか市内にあるＪＲ駅として、今後の発展に期待したい駅だといえるでしょう。

勝田（現ひたちなか市）は水戸のベッドタウン的な位置付けの中核都市ですが、その駅名から特に受験生などに人気の駅となっていて、構内には合格などを祈願する絵馬を掛けられるようになっています。また、ここは観光客にも親切な設備があって、ボタンを押すだけで音声案内が聴けるようになっているのは、観光案内所が閉まっている時間帯などは特に便利だと思いました。

常陸太田という町は、人口５万人余りの茨城県北部に位置する地方都市ですので、駅の雰囲気としても終着駅にありがちな悲壮感が漂っているのかと思いましたが、意外に立派な（失礼？）駅舎で、居心地の良さという意味ではかなりお勧めできる駅だと思います。待合所も広く、ゆったりと座って列車待ちができるのも良い雰囲気でした。また、駅構内には、常陸太田で発見されたという、日本最古の地層・長石質片岩が展示されていますので、こちらもお見逃しなく…。

水郡線の常陸太田支線は、上菅谷から常陸太田までのとても短い路線ですので、途中駅の風情を楽しむ間もなく終点に到着してしまう印象がありますが、終点常陸太田の隣駅がこの谷河原駅です。面白いのは、これだけ短い路線にも拘らず、隣の河合駅とは反対方向に弧を描くようなホームになっていて、その対比が面白いのですが、遠景を楽しむという意味では、この駅のホームの弧は結構急なため、車窓から駅がすぐに見えなくなってしまうのが、ちょっと撮影し辛い印象がありました。

常陸太田支線上の丁度中間にある駅ですが、久慈川を渡った後のこの駅からは、常陸太田市域となります。常陸太田という町自体、それ程大きくはないかと思いますが、とても細長い町で、形的には北海道の上川支庁によく似た形なので、個人的には愛着を持っている町です。町の北部は福島県にも隣接していますが、付近の風景は関東というよりは東北の風情が漂うエリアで、同じ茨城県でも土浦など都心に近い町と比較した場合のギャップがまたたまりません。この河合駅自体、緩やかな弧を描くような構造の美しいホームで、とても絵になるローカル駅ですので、是非、駅の遠景にも注目してみて下さい。

水郡線の常陸太田支線上にある、上菅谷駅から数えて二つ目の駅ですが、この駅界隈も北関東らしい典型的な田園地帯の風景が広がるエリアで、しかもこの駅付近では、北関東を代表する河川の一つ、久慈川を渡ります。車窓から眺める久慈川の滔々たる流れは、関東地方の河川とは思えないほど雄大な雰囲気があり、とても見応えがありますので、是非お見逃しなく…。

水郡線の旅をする場合、水戸～郡山間での列車本数が意外と少なく、常陸太田支線はそれ程長い路線ではないにも拘らず、乗らず終いで通り過ぎてしまうことが多いような気がします。私個人としても、水郡線はこれまで数回乗車しているのですが、常陸太田支線に乗る機会がなかなかなく、今回ようやく訪れることができました。上菅谷から分岐して最初にあるこの南酒出駅界隈は、私のこの支線への期待を裏切ることなく、単式ホームが田園地帯にひっそりと佇む、とてもローカルな風情が満載の素敵な駅でした。

水郡線には、実は常陸太田方面へ分岐する支線が存在していますが、その接続駅となるのがこの上菅谷駅です。支線方面から水戸へ至る直通列車の運行は少ないので、地元の方もかなりの確率でこの駅で乗り換える時が多いそうで、毎度面倒と嘆いているおばちゃん達の声を耳にして、ちょっとほのぼのとした気持ちになりました。水戸からはそれ程離れていない距離なので、直通列車が増えれば良いなとも思うのですが、乗換えがあるが故に、この駅の規模の大きさも存在価値があるのかなと、変に納得して通過した駅でした。

連続する三つの菅谷駅の中では一番小さくてローカル駅としての風情が満載といえるのがこの中菅谷駅だと思います。真ん中の菅谷駅なのでここがこの地区の中心地なのかとも思ったのですが、駅の規模としては単式ホームと小さな待合所があるだけの、どこか北海道のローカル駅を髣髴とさせる素朴な風情で、駅マニア心を擽られる雰囲気となっていました。

この辺りでは、三つの“菅谷”駅が続きますが、常陸太田方面への路線が分岐する上菅谷駅に次いで大きいのがこの下菅谷駅です。同じ地名で３つの駅が上中下で続くというのは、大都市ならまだしも、こうしたローカルなエリアでは全国的に見てもかなり珍しいのではないでしょうか。是非、3つの駅の風情の違いを楽しんでみて下さい。