薔薇の咲く庭さんのクチコミ(16ページ)全1,133件

　アクロポリスの丘に上って前門をくぐると、まず見えてくるのがエレクティオン。少女の像が迎えてくれる。傾斜地で高低差３ｍの所にあり、紀元前５世紀によく造ったと思う。裏に回ることができ、階段を下りて建物の裏側へ行くと設計のすばらしさを実感できる。

　紀元前２７年に造られた円形の神殿。円柱の断片しか残っていないので原型を想像するのは難しい。ローマ人が作り女神ロマと皇帝アウグストスの像が神殿の中に置かれていた。ローマが地中海の派遣を握っていた頃に造られている。説明書きが近くにある。

　ローマ皇帝アドリアノスの時は神殿には１０４本の柱があり美しい神殿でしたが、今は１５本の柱しか残っていません。神殿跡といった方が適切かもしれません。アクロポリス展望台から南の方角に、周りが緑で開けた場所が見え、そこに柱が立っているのが見えます。ゼウス神の聖域で回りとは違う雰囲気の場所です。

　パルテノンに上ってこの神殿を見るとはるばる来た甲斐があったと思う。それほど迫力を感じさせる神殿である。紀元前４３２年に１５年をかけて建築している。当時の建築技術はすばらしい。大破していても迫力がある。この神殿が原型を留めていたらどんなにかすばらしかっただろう。訪ねた時は一部修復工事中であった。

　アテネに来てアクロポリスへ上らないのはもったいない。観光客が多く、岩山の上に上るのは大変だが、上ってみると見所満載。パルテノン神殿、エレクティオン、プロピレア、展望台等すばらしい。全く日陰はないので暑い時期は熱中症対策が必要。クルーズ船がアテネに着いた日は、混まない時間帯はない。

　前門からアクロポリスに入ると一番奥に展望台がある。ここからはアテネの町を一望できる。パルテノン神殿の全体が見えて写真に全景を納めることができる。スペースはあまり広くなく、観光客は多い。順番を待ってパルテノン神殿の写真を撮った。

　エレクティオンのすぐ近くに石ころだけが残っている神殿跡がある。紀元前６世紀に作られ紀元前４８０年にペルシャ軍に破壊されてた神殿跡である。多くの観光客が近くを通るが立ち止まって見る人は少ない。照明灯が辺りにぽつんと一つ置かれていて「夢の跡」を寂しく照らしている。

　朝食時に突然ホテルの外へ避難するように言われたが全く説明がなく、何が起きているのかが分からなかった。１時間ほどしてぼやであることが分かった。外での待機時間が長く、旅の予定変を更をせざるを得なくなった。キッチンのぼやはあるまじきことであり、それについての説明も謝罪も全くないことをどのように考えているのか疑問を感じた。

　観光客がたくさんいるためか下る時だけ通ることができるように一方通行になっている。ローマ帝国支配下の３世紀に作られている。防御のために作られたので壁は厚く、簡単には壊されないように作ってある。１９世紀にフランス人のブーレが発見したのでブーレの名前が付けられている。特に表示は無いので気づかずに通り抜ける人は多い。

　アクロポリスに上りきった所に大きな門がある。この辺りは足場が悪く、人でごった返していて写真を撮るのに苦心した。前門としてかなり大きい。真ん中はドリア式の太い柱で左右の翼はイオニア式の細い柱で建築されている。明らかに太さが違う。ここを通ると古代へタイムスリップしたような気分になれる。

　アクロポリスに上る道の右手に高くそびえて見える。だんだん大きく見えるようになり上りきると大きさがわかる。紀元前４２４年に完成した神殿。中には常に戦いに勝つために飛べないよう翼を切った勝利の女神が祭られていた。今は大英博物館に展示されている。イオニア式の柱はあまりよく見えなかった。

　アクロポリスに向かって上ってくると左手に細長い台座が見えてくる。近づいてじっくり観察することはできない場所にある。この台座は紀元前２世紀にベルガモン王の馬車像を設置する台座として作られた。しかし、破壊されたために、後に台の上にはアウグストゥス帝の婿アグリッパの像が置かれていたが今は何も無い。入り口の所にあることを意識していないと見逃してしまう。

　博物館全体がアクロポリスをイメージして作られている。パルテノン神殿のミニチュア、エレクティオンの少女の玄関の６体の像等があり見応えがある。窓の外にアクロポリスが見え、目の前の遺物がそこにあったかと思うとリアリティを感じる。

　アクロポリスへ行く途中で劇場を見渡すことができる。劇場へ行く道は別にあり、途中で寄ることはできない。１６１年に作られた建築物でかなり風化が進んでいる。６０００席ほど客席があるが修復されている。現在もオペラやコンサートに使われている。

　古代オリンピックが開かれた場所が遺跡として残っている。土台の石が所々にあり建物はない。柱だけがゼウス神殿、ヘラ神殿、フェリペオンに残り、少し寂しい感じがする遺跡である。スタジアムは草原の中に作られているような感じを受ける。白線は白い石を埋め込んで引いてあり、スタートラインに立つことができる。

　オリンピア遺跡に残されていた宝物が展示されている。世界七不思議の一つのオリンピアのゼウス像の図がある。ゼウス神殿の東西の破風がある。ただ破損の度合いがひどく復元されてはいる物からはイメージが持ち難い。勝利の女神二ケの像は顔と羽は像についていない。数は少ないが紀元前８世紀の宝物として一度は見ておきたい。

　オリンピア遺跡で中心の場所にあるが神殿はなく、復元された柱が数本と柱の土台となったどっしりと太く溝が少ないドリア式の石の断片がごろごろと転がっている。東ローマ皇帝テオドシウス２世がキリスト教以外の神を否定したために柱は教会の建築に使われてしまった。パルテノン神殿に匹敵する大きさで１３．５ｍの巨大なゼウス像が祭られていた。残っていれば見事であったと思う。

　オリンピックの採火がこの神殿の前で行われる。表示がしてあり写真が数枚展示されている。神殿の柱が残っているので建物の大きさをイメージすることができる。聖火の火がここで作られると思うと厳粛な気持ちになる。

　紀元前４世紀に作られたスタジアムがそのまま残っている。スタートラインは白い石でしるされている。長さ１９２ｍ、幅３０ｍの土の直線コースが緩やかな草原の斜面の観客席で囲まれている。周りには何もない。あまりにも時間が経ているのでスタートラインに立っても古代オリンピックが行われた特別な場所に立っているように感じるのは難しい。入場門の一部が残っていてすばらしい。

　１階中央の芝生のあるステージでは夕方６時３０分から無料でフラショウを見ることができる。レベルが高い内容だと思う。終了後にダンサーと写真を撮ることもできる。買い物を兼ねて観賞するのにはロケーションも良く、お勧めの場所。