すぶたさんのクチコミ(100ページ)全3,773件

江戸時代、京都に藩邸を持つことは禁じられていました。
これは、公家と諸大名が関係を持つことを江戸幕府が恐れたからです。
しかし、江戸時代も後期になると幕府の力が落ちてきて、
なしくずしに各藩の藩邸が建てられていきました。

安政の大獄で有名な井伊直弼は、彦根藩主井伊家の出身であり、
彦根藩は譜代の雄藩で度々幕政に参与していました。
安政五年(1858年)、大老になった13代井伊直弼(1815～60)は、
天皇による勅許を待たずに、
日米修好通商条約をはじめとする安政五カ国条約に調印しました。
将軍後継問題での一橋派や尊王攘夷派志士の非難活動を押さえるために、
安政の大獄を起こし桜田門外の変で暗殺されました。
その後、彦根藩は十万石を削られましたが廃藩置県まで存続しました。

江戸時代になっても徳川家康から家光の時代まで、
加賀前田家は百万石大名ということもあり、
江戸幕府から警戒されていました。
2014年10月、2015年２月に金沢旅行して、
前田家に関係するスポットを巡ったので、歴史にちょっと詳しくなりました。

京都加賀藩前田家の藩邸は、
天明八年(1788年)に焼失しましたが、その後再築されました。
幕末になり、慶応二(1866)年の鳥羽伏見の戦に、
前田家も出兵したが幕軍の敗北を知り引き返しました。
加賀百万石の権勢を誇ったのに、幕末では存在は薄くなってしまいました。
（長州藩、薩摩藩、土佐藩、会津藩などはよく出ていきますが…）

明治維新後は藩邸は一時は府知事邸となっていましたが、
太平洋戦争末期に建物疎開で御池通の一部となりました。
訪れた時、石碑は植え込みに隠れるようになっていました。

北陸新幹線開通で盛り上がっている金沢ですが
ここに石碑があるのを知っている人はどれだけいるのでしょうか？

桂小五郎（のち木戸孝允）は、
幕末の頃倒幕運動に大きな役割を果たした維新の三傑の一人です。
ここは、桂小五郎と、三本木の芸妓幾松（のちの松子夫人）の木屋町寓居跡です。

木戸孝允が没した翌日に、松子夫人は剃髪染衣し翠香院と号し、
お二人の想い出に溢れた当屋敷で余生をお過ごしたそうです。

国土の歴史的景観に寄与しているものとして、
二棟が国の登録有形文化財(建造物）に登録されています。

現在は、入口に石碑があり、旅館と料亭になっています。
また、隣には明治風の赤煉瓦の建物が建っています。
こちらも宿泊できるそうです。

この辺りは幕末から明治維新に関係する石碑があちこちにあります。
訪ねてみるのも面白いと思います。

酢屋は享保六年(1721年)に、この地にて創業した材木商です。
幕末の志士坂本龍馬をはじめとした多くの海援隊をかくまい、
「海援隊京都本部」がここ酢屋に置かれていました。
現在も木材に関連した商売をされていますが、
龍馬ギャラリーとして営業もされています。
また、龍馬に関係したおよお下開催されているので、
龍馬ファンは是非とも行ってみてください。

高瀬川にかかる小さな橋です。
橋自体は非常に古びていますが、
「三条小橋」や「高瀬川」と書かれた書体に味わいがあります。
この辺りは非常に人通りが多く落ち着きません。
橋の東側に佐久間象山先生遭難之碑・大村益次郎卿遭難之碑がありますが、
実際に暗殺されたのはもう少し北の方です。
また、幕末には坂本龍馬をはじめ、
多くの海援隊隊士をかくまい、
「海援隊京都本部」を置いていた「酢屋」もあります。

御池通は地下を地下鉄が走っており道幅も広いです。
交通渋滞がひどい京都中心部ですが、
御池大橋近辺も交通量が多く渋滞しています。
（そのため、観光シーズンの京都旅行は地下鉄や電車で移動して徒歩がおすすめ）
御池大橋は四条大橋や、三条大橋のように趣はありません。
近代的で実用本位です。
しかし、橋の西詰南側に夏目漱石の句碑があります。
足を止めて見ている人はいませんが、
文豪が京都に来た時の出来事を句にしてあります。

日本銀行京都支店の裏手高瀬川一之舟入があります。
この辺りは、桜はもちろんのこと新緑も美しく、
酒樽が積まれた木船があります。
近くにはがんこ寿司の御屋敷タイプの店舗、
高瀬川二条苑があります。
その向かいあたりに東証一部上場企業の島津製作所の創業の地と、
創業記念資料館があります。
島津製作所といえば、
サラリーマンでノーベル賞を受賞した田中耕一さんが有名です。
理化学器械、医療用Ｘ線装置や産業機器などが展示されています。
創業から45年間利用された二階建ての木造建築の建物は、
洋と和が絶妙にマッチしています。

昭和2・6(1927.1931)年に建てられた
鉄筋コンクリート造りの４階建ての建物です。
今でも現役で利用されています。
東隣のホテルオークラが新しいビルなので対比が面白いです。
非常に東西に長い建物で、中央の時計塔や上部の装飾、
窓が連続でアーチ状になっていたりと古きよき時代を感じます。
京都は空襲がほとんどなかったので、
こういう古い建物が残っているんですね。
最近は外国人観光客が特に多くなっていますが、
彼らはどう思っているのかな？

桂小五郎（のちの木戸孝充）は、長州藩出身の武士で、
明治維新の元勲です。
西郷隆盛、大久保利通と並んで「維新の三傑」と呼ばれています。
NHKの大河ドラマの「花燃ゆ」では、東山紀之さんが演じています。

現在はホテルオークラの敷地内の河原町沿いの北端に像があります。
座って少し足を広げてい立派な像です。
なお、ホテルオークラがあった場所はもともと長州藩があった場所です。

交通量の多い御池通にある御池大橋の西詰南側に、
夏目漱石の句碑があります。
まるで小山のようななだらかな三角形の石に、
下記の句が刻まれています。

春の川を隔てて男女哉（おとこおみなかな）

この句は祇園白川のお茶屋「大友」の、
女将の磯田多佳という女性に贈った句だそうです。
多佳は俳句や書画もたしなむ教養深い女性だったそうです。
交友関係も広く、谷崎潤一郎、志賀直哉、吉井勇などの作家や、
浅井忠、横山大観などの画家との親交があったそうです。

漱石は一生に四度、京都を訪れたそうです。
四度目の京都で、多佳は漱石に出会います。
その後、漱石は胃を患って、その看病を多佳はしたそうです。

○○発祥の地というのはだいたい、
大阪、京都、神戸、東京、横浜に多いように感じます。


京都市の旧・立誠小学校（中京区）前にも、
「日本映画発祥の地」の案内板が立っています。
これは、1897年にフランスのリュミエール兄弟が発明した
『シネマトグラフ』の試写に日本で初めて成功した場所なんだそうです。

京都の実業家稲畑勝太郎がパリを訪問した時に、
リュミエール兄弟からシネマトグラフを見せられて、
欧米事情を知らせる最良の道具と機材を持ち帰ったそうです。
1897年１月か２月上旬に試写に成功したそうです。

しかし、神戸と大阪にも日本映画発祥の地の石碑があるそうです。
神戸：メリケンパーク（キネトスコープ）
大阪：TOHOシネマズなんば（シネマトグラフ有料公開）

そういえば、映画会社も京都は多かったし、
今も東映太秦映画村もありますし映画の都だったんですね。

高瀬川の左岸（東側）にあたる南北の通りです。
このあたりは、居酒屋さんなどのお店が多いのですが、
最近は結婚式を京都であげるカップルが多いようで結婚式場も多いです。
（観光スポットで写真撮影のために時間を取られるのはうんざり）
中にはリーズナブルなお店も多いのですが、
観光シーズンはどの店も混雑します。
事前に予約して食事に行った方が確実です。

幕末といえば坂本龍馬や中岡新太郎、勝海舟といった志士たちが活躍しました。
特に、長州藩、薩摩藩、土佐藩の活躍は何回も大河ドラマになりました。
阪急河原町駅から高瀬川沿いに北へ進むと石碑と案内板があります。
京都の土佐藩邸は、坂本龍馬、中岡新太郎、
後藤象二郎などの土佐藩の武士の活躍の中心地となりました。
近くには酢屋など龍馬ゆかりの地もあるので行ってみてはいかがでしょうか。

この神社のちょっといわれがある神社です。
現代でもそうですが、
陰謀や罪なき人に罪をなすりつけるようなことがありました。
平安時代に冤罪を被り亡くなられた貴人の方々の怨霊を、
御霊(ごりょう)としてその当時からお祀りしてきた神社です。
つまり、たたりがあったんでしょうね。
また、薬などもほとんどなかった時代だったので、
疫病災厄を退散し朝廷と都をお守りする神社として崇敬されてきました。
8月18日には例祭があり、祭典や東遊(あずまあそび)奉奏もあるようです。

寛弘元年（1004年）に行円が一条小川の一条北辺堂跡に創建した寺です。
行円はもともとは狩猟を生業としていましたが、
身ごもった雌の鹿を矢で射ってしまい、
その母鹿の腹から小鹿が生まれたのを見てから、
殺生の非を悟って仏門に入ったそうです。
供養の念から母鹿の皮を常に身に着けていたことから、
皮聖、皮聖人などと呼ばれ、寺の名も革堂と呼ばれるようになりました。

残念ながら行った時間が遅かったので、門は閉まっていました。

囲碁は奈良時代に遣唐使に加わった吉備真備が日本に伝えたとされています。
貴族の遊びとして広まったようで、 清少納言や紫式部も打ったらしいです。
（ちなみに源氏物語でも、源氏と紫の上が碁を打つ場面があります）

戦国時代になると、戦争のシミュレーションとして武将たちに大いに好まれました。
信長・秀吉・家康などの有力武将は、碁の達人を抱えたりしました。
江戸時代になると、本因坊家・井上家・安井家・林家の四家が、
碁の家元と呼ばれるようになり、優秀な棋士を育て 互いに切磋琢磨しあった。
なぜ、本因坊と呼ぶかは、東大路通近くにある寂光寺の日海が本因坊に住み、
後に本因坊算砂と号したためであす。日海は碁技に優れ敵手無く、
織田信長から名人と称揚されたことからきています。

石の碁盤が歩道上に置かれており、
は2009年1月に 発祥の地の駒札を設置した際にモニュメントとして造られました。
記念に 今村九段と滝口九段の打ち初め式が行われました。

平安神宮や京都市美術館からも近い場所にあるお寺ですが、
観光寺でないためひっそりしています。
この辺りはお寺がすごく多くて、番地表示ならぬ寺表示の看板がありました。
京都府京都市左京区にあり顕本法華宗の本山です。
こちらのお寺は名僧の日海を輩出し法華宗の発展に大きく寄与することとなりました。
日海は塔頭の本因坊に住み、後に本因坊算砂と号した。
日海は碁技に優れ敵手無く、織田信長から名人と称揚されました。
そのことから、本因坊の名称は碁界家元の地位をもち、
襲名継承される様になったそうです。

銅駝美術工芸学校の敷地内に案内板のみ残っています。
舎密(せいみ)は、オランダ語のシュミーレ（化学）の音の当て字です。
大阪の舎密局から独立させるかたちで設立した理化学研究施設です。
現在では、周囲は再開発が進み、ホテルやマンションが立ち並ぶ中にあります。
案内板が残るのみでちょっとさみしいです。

京阪本線神宮丸太町駅を降りて鴨川にかかる丸太町橋を西へ渡ると、
スーパーのフレスコがあります。
その角に石碑が立っています。
大河ドラマにもなった「八重の桜」の新島八重もかかわりました。
この女紅場は女学校をへて京都府立第一女学校として発展しました。
新島八重もこのあたりを歩いていたのかな？

頂妙寺は、細川勝益から寺地の寄進を受けた日祝上人によって
開山された日蓮宗の本山（由緒寺院）です。
塔頭が八院（真如院、法輪院、大乗院、善性院、
妙雲院、本立院、善立院、真浄院）もあります。 　
俵谷宗達ゆかりの寺で、境内には宗達のものと言われる墓や、
仁王門通りの名前の由来である伝運慶作の持国天像、
多聞天象を配した仁王門などがあります。
たまに特別公開される　
重要文化財である「紙本墨画牛図」（双幅 俵屋宗達筆・烏丸光広賛）
などが所蔵されているそうです。