エロシさんのクチコミ(113ページ)全6,830件

犬山市の入鹿池のそばにある明治時代の歴史的な建物を集めた屋外博物館です。大きく5つのエリア（丁目）に分かれ、明治時代に建てられた（大正時代のものもあるが）本物の建物が移築され、現物保存、公開されています。全部をくまなく見ていると一日で回り切れない程充実しています。特に見物なのはフランク・ロイド・ライトが作った旧帝国ホテル正面玄関。独特のデザインが素敵な建物です。
JAFの会員になっていると500円のワンコインで入れる時があるので要チェックです。

明治村1丁目の東側、西郷従道邸の隣にある平屋の日本家屋が森鴎外・夏目漱石住宅です。明治20年頃に東京の千駄木に医者の邸宅として建てられた建物です。空き家になっていた建物を森鴎外が明治23年頃1年居住し、その10年後に夏目漱石が3年暮らしました。漱石が「吾輩は猫である」「坊ちゃん」を発表した際に住んでいたのがこの建物で、小説に出てくるような雰囲気をしています。森鴎外と夏目漱石の二大文豪が同じ家に住んだのはたまたまなのか、気になりました。

明治村1丁目の東南部、日本庭園の入鹿池側に東京盲学校車寄があります。明治43年に雑司ヶ谷（今の目白台）にあった東京盲学校の中央入口部にあった車寄せを移築したものですが、車が寄せられるようにはなっておらず、洋風東屋と言った感じです。天井や柱には凝った装飾が施されており、本館はさぞ見事な洋館だったことが想像できます。
一つ離れてポツンとあるので訪れる人は殆どいません。

明治村1丁目の学習院長官舎の隣にあるある木造2階立てのバルコニーのある洋館が西郷従道邸です。ご存知、西郷隆盛の弟の西郷従道が明治10年に目黒に建てた明治初期の洋館で重要文化財に指定されています。外観もさることながら、内装も明治の近代化を物語るかのように完全に洋風に仕上げられ、和の雰囲気は殆どありません。明治維新の10年後にこのような建物が個人邸として建てられてことに驚かされます。また今でも住めそうな形で残っていることも凄いことです。

明治村1丁目のほぼ中央にある和館と洋館が引っ付いた建物が学習院長官舎です。明治42年に目白の学習院構内に建てられた物で、洋館部は赤毛のアンに出てくるような丁度玩具が置かれているのに対し、和館部は畳だけですっきりしており、公舎の中で「公」の部分と「私」の部分がはっきりと区別されているのが面白いです。また、この公舎は乃木希典が学長のときに使われおり、乃木将軍のパネルも展示されてました。

明治村1丁目の西南部にある2つの塔を持つ教会が聖ヨハネ教会堂です。明治40年に京都の河原町五條に旧京都五条教会として建てられた教会で、1階はレンガ造り、2階は木造のロマネスク様式とゴシック様式の折衷様式です。中に入ると1階は子供の遊び場、2階教会堂となっています。同じ京都にあった聖ザビエル天主堂とは大分趣きが違うように感じました。

明治村1丁目にある近衛局本部付属舎の左手に置かれた哨舎が赤坂離宮正門哨舎です。現迎賓館として使われている赤坂離宮正門の両側に設置されていたもので、歩哨が一人入れるだけの小さな建物です。4年前に迎賓館に行ったときに現在の哨舎を見ました。外観は遠くから見ると同じですが、よく見ると、こちらの哨舎の方が凝った造りでした。
中に入って記念写真を撮るのも記念に残ります。

明治村1丁目、表門から入って右手に進んだ奥にあるアーチが連なる平屋の白い建物が近衛局本部付属舎です。明治20年に皇居の坂下門内に皇宮警察（後に近衛局）として建てられた建物で、中では明治の偉人のパネルが並んでいました。派手さのない上品な造りの建物です。

明治村1丁目、表門から入って右手に進んだ先に三重県尋常師範学校 蔵持小学校はあります。明治21年に建てられた木造2階建ての洋館の学校で、尋常師範学校として使われたのち名張へ移築され小学校として使われ、85年と長い期間使われた校舎です。元々は正面の左右両翼に校舎がありましたが、現存するのは右翼のみ。明治村にはこの様に一部だけを移築したものが多いのが少し残念です（全くなくなるよりいいですが）。
内部では黒板、教卓、学習机が並び当時の教室の姿が再現されています。

明治村1丁目、表門から入って右手のミュージアムショップの裏側に大井牛肉店はあります。明治20年に神戸元町に牛肉販売・牛鍋料理店として建てられた木造2階建ての洋館です。行ったときは台風による災害復旧工事のため外部は足場が組まれ、見られるのは看板の掛かった入り口と内部のみ。しかし、牛鍋は高くついて手が出ず、1階のみの見学になりました。早く復旧工事が終わって欲しいものです。

明治村1丁目、明治村表門の正面先にある横長の工場の様な建物が鉄道局新橋工場です。明治22年に今のゆりかもめ汐留駅に近いあった新橋停車場の近くに建てられたものです。中には菊の御紋がつけられた気品のある御料車が2両展示されています。昔、原宿の皇室専用駅から昭和天皇が列車に乗るのに遭遇したことがありますが、すでにこの様な御料車ではなく、御料車が見られるとは思いませんでした。鉄道ファンには見ごたえがあります。

明治村1丁目の旧三重県庁の道を挟んで正面にある柵に囲まれた電燈があります。この電燈が二重橋飾電燈です。明治21年に二重橋の設置された電燈を移設したもので、5つの硝子球のある姿は5丁目にある皇居正門石橋飾電燈とそっくりです。しかし、台座には凝った飾りはなくシンプル。手を抜いたわけではないでしょうが、皇居正門石橋飾電燈の方が立派でした。

明治村1丁目、明治村表門から入ってすぐ左手にある白亜の大きな洋館建築が三重県庁舎です。明治12年に津市栄町に建てられた建物で、東山梨郡役所と同じ入母屋造りの屋根に白壁、正面に巡らせたベランダなど、明治期の官庁建築の特徴をもちますが、スケールは2倍近い大きさです。
裏門側を代表する建物が帝国ホテル中央玄関なのに対し、表門側はこの三重県庁が代表する建物と言って良いでしょう。

明治村2丁目にあるレンガ通りの突き当りにある左右対称の二階建ての建物が東山梨郡役所です。山梨県東山梨郡日下部村に明治18年に建てられた建物で、入母屋造りの屋根に白壁、正面に巡らせたベランダなど、旧三重県庁と共に明治期の官庁建築の特徴を持っています。
この建物の右翼にある部屋には明治村の村長室があり、歴代の明治村村長が紹介されています。森繁久弥さん、小沢一郎さんが務めていたとは知りませんでした。現在の村長は阿川佐和子さんです。

明治村2丁目の東山梨群役所からレンガ通りを見て左手に清水医院があります。明治30年代に長野県の木曽路 大桑村須原に建てられた土蔵造り2階建ての洋風医院です。行ったときは2019/3/31まで保存修復中の最中でした。足場が組まれた間から修復中の建物を見ることができましたが、古い建物を修復するのは新築するよりも大変であるなとつくづく思いました。
建物を守るためには仕方がないですが、HP等で案内があってもいいのではないかと思います。

明治村2丁目の東山梨群役所からレンガ通りを見て右手に第四高等学校物理化学教室があります。明治23年に金沢の高等学校（のちの金沢大学）の物理化学教室として建てられたものです。木造の建物は至ってシンプル。黒板のある階段教室は今の学校とほとんど変わりません。無声堂とならび官立旧制高等学校が如何に立派であったかが分かる教室です。
何故か哀愁を感じる建物です。

明治村2丁目のレンガ通りの中程にある木造3階建ての町屋建築が東松家住宅です。明治34年に名古屋の堀川近くにあった油問屋の建物。室内は太い柱に、高い吹き抜け、1階は当時の油問屋の姿が再現されており、見応えがあります。古い町屋を何軒も見てきましたが、3階建ての町屋はこれまで見たことがなく、とても貴重な建物だと思います。
また、正面に施された正月飾りも特徴的で面白い。

明治村2丁目のレンガ通り沿いのハイカラ写真館がテナントとして入る建物が安田銀行会津支店です。明治40年に会津若松に建てられた土蔵造りの2階建ての建物で、黒漆喰の外観が会津らしい特徴を出しています。中に入ると外観とは変わってレトロな洋風の銀行カウンターがとってもお洒落です。こんな銀行が今でもあれば良いのにと思う建物です。

明治村2丁目のメインストリートであるレンガ通りの東端にある2階建て石造りの建物が札幌電話交換局です。札幌市大通りに明治31年に建てられた建物の2階下には胴蛇腹花紋と呼ばれる模様が刻まれ、窓の石の厚さには驚かされます。内部では電話交換の仕組みや当時の交換機が展示されており、当時の大変さが分かる展示になっています。

明治村2丁目の市電 京都七条駅近くに赤い電燈がぶら下がるレンガ造りの派出所があります。それが京都七条巡査派出所です。今でも京都の七条堀川に派出所がありますが、堀川通り拡張前に七条堀川に明治45年に建てられた物です。派出所には当時の巡査姿をした職員のがたが敬礼して写真撮影に応じてくれ人気です。巡査さんと一緒に写真をとるのも気軽に応じてくれるのがうれしいです。