2012/12/08 - 2012/12/09
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jijidarumaさん
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≪青梅宿・昭和レトロの旅:③青梅の甘味処≫
(2012年12月8日~9日)
過日、母の見舞いと中学時代の友人に会いに故郷・青梅に出かけた。
短い1泊2日の小旅行である。
26歳の結婚まで、私共夫婦が育った町であるから、友人も、思い出も多い。
写真はA:道味和菓子店(どうみわがしてん)・・・店の看板に青梅せんべいの梅の花をかたどった道味和菓子店の店構え
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
【青梅の甘味処】
≪A:道味和菓子店(どうみわがしてん)≫
青梅駅のロータリーの先の大通りを左手に行くと、丘の上に祀られた住吉神社がある。徒歩約4分と近いが、その住吉神社前に創業160年以上という青梅でも老舗の道味和菓子店がある。ここには私共のお気に入りの御菓子がある。
写真は青梅:住吉神社、あら井Map -
写真は青梅住江町の住吉神社(すみよしじんじゃ)入口、鳥居をくぐり、石段を上がった小高い丘の上に本殿がある。
-
応安二年(1369年)住吉大社を勧請奉祀した事により始まる。
多くの彫刻に囲まれた拝殿天井には江戸後期の青梅の文人、小林天淵の雲龍図、境内には筆塚等青梅ゆかりの文人達の作品が多く残されている。
写真は青梅住江町の住吉神社の本殿は緑の中にある。住吉神社 寺・神社・教会
-
≪A:道味和菓子店(どうみわがしてん)≫
住所:東京都青梅市住江町68
電話:0428-22-3201
最寄り駅:青梅駅から徒歩約4分、住吉神社前
月曜定休。和菓子専門店:最中、青梅せんべいなど。9―18時営業。
尚、河辺店は河辺駅北口徒歩3分にある。
創業弘化3年(1846年)頃、当初は薬種商を営んでいたが、いつからか菓子を造って売るようになり、現在に至っている。
「道味」と書いて「どうみ」と読ませるが、この店名の由来はご先祖様の俳号だそうだ。
写真は店の看板に青梅せんべいの梅の花をかたどった道味和菓子店の店構え道味 グルメ・レストラン
-
道味(どうみ)の名物は店の看板と同じ梅の花をかたどった手焼せんべいである「青梅せんべい」で、材料は小麦粉、卵、砂糖、胡麻油を練って焼き、さく、さくとした歯応えとさっぱりした甘みが好ましい。
写真は道味の青梅せんべい・・・梅の花をかたどった手焼せんべい銘菓「青梅せんべい」 -
写真は道味の青梅せんべいの包装紙に青梅の*「夜具地(やぐじ)」を謳う。
*青梅は江戸時代初期から織物が盛んで、綿と絹の交織の着物生地「青梅縞(じま)」が、江戸の商人や武家に仕える女性に愛用されていた。
その後も明治、大正、昭和と、青梅は庶民の衣服用に普及した「青梅縞(じま)」、「青梅綿」として知られ、昭和初期には木綿の布団生地「青梅夜具地(やぐじ)」の一大産地になった。
第二次世界大戦で織物産業は大打撃を受けたものの、1950年(昭和25年)頃から日本で発生した景気拡大現象であるガチャマン景気、つまり「(織機を)ガチャンと織れば万の金が儲かる」といった「青梅夜具地」の最盛期を迎えた。
しかし、マットレスや洋掛け布団などの普及により、徐々に「青梅夜具地」は衰退し、現在では、タオルなどの生産のみとなった。 -
イチオシ
「最中(もなか)」も名物である。
青梅せんべいとならんで創業当初から変わらない味を伝えている。道味の名前を入れた皮に甘さを抑え小豆の旨味を出したつぶし餡を入れた香ばしい最中である。
(最中の賞味期限は7日~10日。夏季は冷凍しても美味しい)
写真は道味の最中・・・一番の好物はどっしりとした餡が詰まった道味の最中(もなか) -
私共は、どっしりとした餡が詰まった最中が格別に美味しく、青梅を訪れると必ず購入する。亡くなった両親も良く好んで食べて、ひいきにしていた。
写真は道味の最中8個入り -
江戸後期から、ここでお店を開いていて、 当時は目薬も製造していた。
その証のように<一子相伝(いっしそうでん:学問や技芸などの師が、その奥義、秘法、本質を自分の子どもの中のひとりにだけ伝えて、他の者には秘密にすること)>を謳った「目薬」の古い看板が置いてある。
写真は道味菓子店の店内、右端に一子相伝を謳った「目薬」の古い看板がある。 -
戦後も薬事法改定後、菓子専門店となった。
写真は道味菓子店の店内、一子相伝を謳った「目薬」の古い看板がある。 -
写真は道味の店:栗饅頭
-
店の中: 店舗と奥の部屋とのしきりの戸板も漢字。
蔵の整理をした時に出てきた板を戸に嵌めこんでいると云う。
写真は道味の店内:蔵から出てきた板。 -
写真は道味の店内:かつての店構えの古い写真も残る。
XXX -
≪B:あら井和菓子店≫
あら井は青梅・住江町交差点から五日市へ抜ける秋川街道の調布橋のたもとにある老舗の和菓子屋である。
「あら井」のお店の外には、右から青梅せんべい、草もち、だんご、最中、桜もち、酒まんじゅうといった幟旗(のぼりばた)が並んでいるのが目立つ。
多摩川が眼下に広がる風光明美な土地で、かつて当地は夜具地(やぐじ)の織物が盛んな地域でしたが最近は、小泉八雲が著した「雪おんな」のゆかりの地として知られ、店の近くにその石碑が立っている。
写真は青梅:あら井の外観 -
イチオシ
≪B:あら井和菓子店≫
青梅市千ヶ瀬町5-634(青梅駅から徒歩15分)。
電話0428-22-3855、ファクス0428-22-4482
8―19時営業。火曜定休。店の横に駐車場(3台)。
ご主人の荒井俊彰さんは4代目。店は1929(昭和4)年に現在の場所に移転したそうです。昔ながらの酒まんじゅう、最中、だんご、青梅せんべいなどなど。
荒井さんご夫婦と母よし子さん、職人さんの4人で、店の味を守っている。
近所の人がふらりとやって来ては、お店の人とおしゃべりを楽しみ、お菓子を買って行く、庶民的で和やかな雰囲気のお店です。
写真はあら井:たくさん土産を購入したから、笑顔のご主人の俊彰さんと母よし子さんが並んで応対。 -
私共にはとりわけ好ましいのは酒まんじゅう、青梅せんべいです。
地元に帰る度に土産に買って帰り、娘家族や孫たちにも喜ばれている。
写真はあら井:包装紙に*酒まんじゅう、栗饅頭
*酒まんじゅうの歴史は古く、日本最古と云われる。日本のお饅頭の起源とも考えられている。酒まんじゅうの皮は酒種を練り込んだ生地のため発酵させるとふっくらもちもちとした食感になり、昔ながらの酒まんじゅうの餡子はつぶし餡を利用している。蒸すことで酒の香りが引き立ち、口に入れたときにもふわっと香って普通のお饅頭とは一味違う美味しさがある。 -
青梅せんべいは小麦に卵、上白糖、ごまなどを材料にして、梅の型で焼いた昔からの青梅の名産品で、今も市内の何軒かの店が焼いているが、私共の好みはあら井のせんべいで、香ばしさと甘みのほど良さが気に入っている。
(尚、若い頃は住吉神社前の“道味菓子店”で修行し、そちらが師匠筋になる)
写真はあら井:銘菓青梅せんべいはお茶の友! -
そのほか、甘辛のたれを付けた焼きだんご、焼き酒まんじゅうも美味い。
2~6月ごろの季節限定商品である、野沢菜を入れた「野沢菜酒まん」は細かくきざんで油でいためたものを、あんこ代わりに入れたもので、これも試す価値がある。
写真はあら井:甘辛のたれを付けた焼き酒まんじゅうも美味い。 -
写真は青梅:あら井の栗最中・・・栗好きには最高!
XXX -
尚、青梅市に「元祖青梅せんべい」若しくは「本家青梅せんべい」と呼ばれる、あるいは自ら称する店がない。本家本元という争いも無いそうだ。
高校時代の級友大倉氏が、青梅市の郷土博物館に勤務した際に市内の和菓子屋を訪問する機会があったそうである。
彼の著書「青梅再発見」で「元祖青梅せんべい」について書いている。
抜粋すると:
①市内の和菓子屋で、青梅せんべいの元祖を名乗っている店はない。
②青梅せんべいの発祥については、文書となった資料が残されておらず、どれほど古い歴史を持っているのかも不明である。
③幕末から明治にかけて、一本啓左衛門という人物が、上総(千葉県)から青梅の仲町に来て屋号に「一本(いちもと)」を名乗り、「一本(後の青梅)せんべい」を売る店を創業したらしい。
(2012.12.11. 編集追記:2021.04.08.一部変更・追記)
写真は青梅:あら井の外観
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この旅行記へのコメント (2)
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- M-koku1さん 2021/04/09 05:24:06
- 美味しそう
- jijidarumaさん
美味しそうな写真が並びましたね!
実はアメリカ出張が祟って、今食事制限があります(╯︵╰,)
住んでいた頃は自分で料理するため、全く問題なかったのに、外食続きの長期出張を繰り返していたら、健康診断をしてくれたお医者様に、すぐ専門家のところへ行くように言われてしまいました。
恐るべきかな!アメリカのジャンク・フード。ということでこのような垂涎の写真を見るのはなかなか辛い!(笑)
特に甘辛ダレのかかったお饅頭!
大好物です。
同じ都内だとなかなかお土産を買いませんが、青梅に行ったときは買ってみようかしら?なんて、思わず考えてしまいました。
ではまた
Mより
- jijidarumaさん からの返信 2021/04/09 14:42:32
- Re: 美味しそう
- M-koku1さん、
今日は。いつもありがとうございます。
道味の口コミに1件、「店構えは老舗の風格に満ちていますが、並べてある和菓子は普通の町の和菓子屋といった感じです。どら焼きを食べましたが、ごくごく普通の粒あんのものでした。安心感のある味です。」とありました。
郷土愛に溢れる私!としては、これは書かねばと思いました(笑)。
今住んでいる町にも老舗で、有名且つ大きな和菓子屋がありますが、
そこと比較しても、故郷のこの二つの店は人様にお勧めできますよ。
青梅は都内からしたら、小旅行先です。お土産を購入するのは不思議な
事ではありません。お試しあれ!
アメリカのジャンク・フードで食事制限とは、これまた大変ですね。
武漢ウイルス禍で自粛、自粛が長く続いて、私も2kg増量しましたよ。
冬期はママあることですが、春になって体を動かそうと思い、
毎週県内の道の駅巡りをしています。
(ご当地名物の団子、煎餅目当てですけど)
ともあれ、日本の和菓子は日本人に合う所為か、精神安定剤にもなり、
体重の増量にはあまり影響はなさそうです。
ではまた。
jijidaruma
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