2024/03/23 - 2024/03/24
1395位(同エリア3978件中)
赤い彗星さん
この旅行記スケジュールを元に
期待していた桜の開花にはまだ早く、その上2日目の天気予報は雨。
3ヵ月前に予約していた修学院離宮は仕方ないとしても、極力雨の中を歩き回らないで済むように、事前予約が可能な前から行ってみたいと思っていた建築物を巡ることにしました。
ヴォーリズ建築事務所が設計した駒井家住宅、幕末の志士や新選組などが頻繁に利用していた揚屋遺構が残る角屋。
京都らしい寺社仏閣ではありませんが、前から見てみたいと思っていた建造物を観光客が少ないタイミングで見ることが出来て、有意義な旅になりました。
- 旅行の満足度
- 4.0
-
こちらもオンラインで予約済だった駒井家住宅に到着。
豪農の館とかではなく、一般住宅として利用されていた建物なので、同時に見学出来る人数が決められています。 -
駒井家住宅の外観。
遺伝学者の駒井卓博士と静江夫人が暮らしていた住宅です。
夫妻が亡くなった後、企業の保養所・研修所として長年利用されていましたが、所有者の駒井家子孫の方から、公益財団法人日本ナショナルトラストに寄贈されました。その後、建物の修復を経て、平成16年(2004)から一般公開されています。駒井家住宅 名所・史跡
-
庭から見た駒井家住宅の外観。大きな煙突が付いています。
広めの庭園には、駒井博士の書生が住んでいた離れや温室などの建物も存在します。 -
玄関から、住宅にお邪魔しました。
特に受付などもなく、「ごめんください。」と声を掛けたものの反応は無し。
でも奥から話し声は聞こえるので誰かはいるもよう。少し奥に進み、大きめの声で声を掛けると気付いてもらえました。 -
玄関すぐ脇の壁面下に引き出しが付いていて、靴墨などが隠れています。
こんな場所に引き出しを造ろうとは普通は思わないと思いますが、非常に合理的で機能的な設計だと思います。 -
段差も低くて広めなスペースが取られている階段。
陽光も取り込んで、暮らしやすい住宅だったんだろうなと感じます。 -
入館料を支払った後、簡単な説明をして頂き、軽く世間話などをした後は、「ご自由にゆっくりとご見学下さい」ということで宅内の見学を開始します。
-
天気の悪い日でもこの明るさ。お庭が広いっていいなあ。
居間と食堂の間のドアも大きく取られており、開け放てば大広間のような開放感があります。 -
邸内から眺めた庭園。一般住宅でこれだけ庭園が広いと、大きなビルにでも囲まれない限り、日照権が脅かされるようなことにはならないですね。
-
駒井家住宅は、ヴォーリズ建築事務所によるものです。
滋賀県の近江八幡にヴォーリズの設計した建築物が多く残されていますね。
奇をてらわず、施主の希望に沿った機能的で暮らしやすい設計を心掛けていたという理念が伝わってくる建物です。 -
博士の書斎。
他の部屋と比べて床材の色が濃く、落ち着いた感じの部屋になっています。 -
寝室の壁に埋め込まれた大きな箪笥とクローゼット。
大きな収納スペースを取り、機能的に区分けしていますね。
全く古さを感じない設計です。 -
寝室に面している2階のベランダ。
サンルームとの違いが分からないけど、2階の方がより日当りがいいのは間違いなし。ポカポカ陽気の季節に揺り椅子に座っていると、間違いなく昼寝になりますね。 -
2階の客室は、お客様を歓待するというより、宿泊する際に使用していた部屋ですかね。現在は、駒井博士が研究で使用した道具や旅行先で手に入れた収集物などが展示されています。
-
客室入口の壁の中には、複数の歯車が隠れています。
この歯車を動かすと、廊下の天井から屋根裏へと続く昇降式階段が降りてくる仕様になっています。 -
2階廊下の天井には、天井裏の物置へ登るための昇降式階段が隠れています。
-
階段を降ろした時の写真が飾られていました。
はしご形式ではなく、かなりしっかりとした階段ですね。 -
台所の量りと大きなまな板。
ピザでも作ってそうな形ですね。 -
庭に面して設置されている温室。
-
現在の温室の中には、机と椅子が置かれています。
企業の保養所・研修所となった時代の名残ですかね。
駒井卓博士と静江夫人が、アメリカ留学の帰りにイギリスを訪れ、敬愛していたチャールズ・ダーウィン邸で目にしたものと同じような温室を設置したと考えられているそうです。 -
大鍋に見えますが、五右衛門風呂ですね。
湯船に入るというより、茹でられていることを体感できそうな形状です。 -
駒井家住宅近くの白河通り沿いのバス停から、5つぐらい離れたバス停まで北上。修学院駅近くのらぁ麺とうひちさんにやってきました。
駒井家住宅に向かう前に一度寄ったのですが、数人並んでいて予約時間に遅れそうだったので、お昼を後回しにして駒井家住宅見学に向かい、見学後に再訪。らぁ麺 とうひち グルメ・レストラン
-
注文した醤油ラーメンは、淡麗系のスープ。
すっきりとしていて食べやすいラーメンでしたが、香るような濃厚な醤油味のスープも美味しくて、あっという間にお腹の中に納まりました。 -
バスを乗り継いで梅小路近くの角屋までやってきました。
こちらも事前に予約済です。
入口横には、「新選組刀傷の角屋」の石碑が立っています。新選組の刀傷が残る花街の揚屋跡 by 赤い彗星さん角屋もてなしの文化美術館 名所・史跡
-
建物前の道が細いこともありますが、全体を捉える事が難しいくらい大きな建物です。江戸時代から残る唯一の揚屋の遺構です。
-
こちらには、「長州藩志士 久坂玄瑞の密談の角屋」の石碑が立っています。
幕末、祇園に花街の主役を奪われ、衰退しつつあった島原は、新選組や過激派志士が利用することが多かったようです。 -
入口で入館料を支払い、奥に進むと広い台所が現れます。
大勢の団体客に食事を提供していた施設なので、竈の数が多いですね。
台所は重要文化財に指定されています。 -
こちらで靴を抜いで建物見学が始まります。
-
古い商家でほぼ確実に見る事が出来る階段箪笥。
スペースを有効活用した非常に合理的な家具だと思います。 -
玄関で刀を預けた後、帰るまで刀をしまっていた箪笥。
武士の命とまで云われる刀なので、ビニール傘のように間違って違うのを・・なんてことが起こらないように預かる側も緊張したでしょうね。 -
広い台所ではひっそりと目立たない帳場。
-
壁には槍掛けも備えられています。
こちらはお客様用なのかな。 -
現在は出入り口としては利用されていませんが、往時は通りに面していたこちらが玄関として利用されていました。
-
玄関脇にある刀掛け。
座敷への刀の持ち込みは禁止されていたので、玄関でこちらに一旦刀を預け、その後は、先ほど見かけた箪笥に帰るまで刀がしまわれていました。 -
台所や座敷に囲まれた場所にある小さな中庭。
-
1階の表座敷だった網代の間。
こちらも当時の部屋が残されており、重要文化財に指定されています。 -
天井板が網代組となっていることから、網代の間と名付けられています。
-
網代の間の襖絵は、長谷川等雲が描いた「唐子の図」です。
部屋が暗く保たれていて、往時の行灯や燭台からの煤などで表面が汚れてもいるので、どのような図柄なのかはあまり良く見えません。 -
岸良の描いた「布袋図」の衝立。
枠や衝立は、約400年前に琉球王朝で作られた琉球螺鈿が使われています。
松の間に置かれていましたが、大正14年の火災からは逃れる事が出来ました。 -
床の間の板は、木目などに合わせて装飾が施されています。
-
障子窓は、格式の高い火灯窓です。
-
奥座敷の松の間の襖絵は、岸連山が描いた「金地桐に鳳凰図」。
-
松の間からは、臥龍松の庭と名付けられた枯山水庭園を見る事が出来ます。
庭園中央の松が、龍が伏している姿に見立てられています。 -
松の間は大正時代に火災に遭い、現在の建物は大正14年に再建されたものです。
新選組局長の芹沢鴨が暗殺された日に宴会を開いたのが、松の間だったそうです。ここでの宴会でしたたかに酔い、屯所に戻った後に芹沢派の隊員と共に殺害されました。 -
ガラス越しの臥龍松の庭。
角屋は1階は撮影及び自由見学が可、2階は撮影不可でガイド必須なので、自由に見学する事は出来ません。2階には、個別の趣向を凝らした大小様々な部屋があり、現在の技術では復元出来ないと云われている装飾や新選組副長の土方歳三お気に入りの部屋など、貴重な遺構を見学する事が出来ます。 -
ライトの当たり方で不気味に見えていた布袋像。
-
建物の出口近くには、角屋の暖簾が展示されています。
-
新選組御用達の揚屋ということで、柱には当時の刀傷が残されています。
新選組初期の局長であった芹沢鴨が、狼藉を働いた際に付けた刀傷と云われています。 -
建物の地下に設けられていた石造りの冷蔵所。
-
生鮮食料品を貯蔵していた江戸時代の冷蔵庫です。
どのくらい効果があったんでしょうね。
地下深くではありませんが、石に囲われているのである程度一定の温度を保てていたかもしれません。 -
江戸時代の花街:島原の入口に建っていた大門。
かつてはこの門をくぐると、格子造りの揚屋や置屋が並んでいたそうです。島原大門 名所・史跡
-
帰りの新幹線まで少し時間があったので、京都駅から5分程の場所にある新福菜館本店にやってきました。ここに来るのも京都に住んでいた時以来なので、周囲の風景もすっかり様変わりしていました。
新福菜館 本店 グルメ・レストラン
-
富山ブラックのようなスープの色をしている中華そば。
濃厚な醤油味のスープですが、意外とさっぱりしています。昔はネギをサービスで沢山乗せる事が出来て、ネギ好きな私は喜んでネギラーメンを食べていました。ネットで見ると、今でも注文出来るのかな。 -
京都駅前に置かれている羅生門の模型。
平城京の朱雀門よりも一回り大きかったようですね。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
京都訪問
-
前の旅行記
京都訪問2024③(本降りの雨が降る中での離宮見学:修学院離宮、赤山禅院)
2024/03/23~
下鴨・宝ヶ池・平安神宮
-
次の旅行記
京都訪問2024秋⑤(京都紅葉巡り・紅葉に彩られた枯山水庭園を鑑賞:京都市・詩仙堂、金福寺)
2024/12/06~
下鴨・宝ヶ池・平安神宮
-
京都探訪
2009/09/20~
京都
-
京都訪問2013①(智積院、仁和寺等)
2013/02/09~
東山・祇園・北白川
-
京都訪問2013②(嵐山他)
2013/02/09~
嵐山・嵯峨野・太秦・桂
-
京都訪問2016(大徳寺・相国寺・養源院・泉涌寺他)
2016/02/13~
今出川・北大路・北野
-
京都訪問2018①(醍醐寺、萬福寺、宇治平等院)
2018/02/09~
山科
-
京都訪問2018②(浄瑠璃寺、岩船寺、海住山寺)
2018/02/09~
木津・加茂
-
京都訪問2019(洛北の青モミジ:瑠璃光院、蓮華寺、大原三千院)
2019/05/27~
八瀬・大原・貴船・鞍馬
-
ちょっとだけ福知山
2019/07/13~
福知山
-
京都訪問2022①(そうだ京都行こう、南禅寺の紅葉:京都市・南禅寺)
2022/11/25~
東山・祇園・北白川
-
京都訪問2022②(紅葉の名所、モミジの永観堂:京都市・永観堂 禅林寺、無鄰菴庭園)
2022/11/25~
東山・祇園・北白川
-
京都訪問2022③(山科区で紅葉を楽しむ:京都市山科区・毘沙門堂、隋心院、観修寺)
2022/11/25~
山科
-
京都訪問2023①(京都の桜を見に行く:京都市内・清水寺、清水坂、二年坂)
2023/03/24~
東山・祇園・北白川
-
京都訪問2023④(白河疎水を彩る満開の桜を見ながら、蹴上インクラインまで南下:京都市・哲学の道、大豊神社、...
2023/03/24~
東山・祇園・北白川
-
京都訪問2023⑥(洛北の桜の名所・京都市内:下鴨神社(賀茂御祖神社)、上賀茂神社(賀茂別雷神社))
2023/03/24~
下鴨・宝ヶ池・平安神宮
-
京都訪問2023②(清水寺から、桜の名所を訪ね歩きながら北上:京都市・高台寺、大谷祖廟、円山公園、八坂神社)
2023/03/24~
東山・祇園・北白川
-
京都訪問2023③(紅葉の名所は、早春は参拝客もまばらで静か:京都市左京区一条寺・圓光寺、曼殊院)
2023/03/24~
下鴨・宝ヶ池・平安神宮
-
京都訪問2023⑤(桜の名所、平野神社の夜桜と千本釈迦堂の阿亀桜を鑑賞:京都市・平野神社、千本釈迦堂、北野天...
2023/03/24~
東山・祇園・北白川
-
京都訪問2023⑦(京都駅近くの桜の名所、渉成園を日夜訪問:京都市内・源光庵、渉成園、東本願寺)
2023/03/24~
東山・祇園・北白川
-
京都訪問2023⑧(雨が降っても見ごたえがあった桜と五重塔:京都市内・東寺)
2023/03/24~
京都駅周辺
-
京都訪問2024①(鞍馬寺から奥の院を通る山越えで貴船神社に巡拝:鞍馬寺・貴船神社他)
2024/03/23~
八瀬・大原・貴船・鞍馬
-
京都訪問2024②(京都市内を街ブラした後、平等院を夜間拝観:旧三井家下鴨別邸、京都御所、京都府庁旧本館、平...
2024/03/23~
下鴨・宝ヶ池・平安神宮
-
京都訪問2024③(本降りの雨が降る中での離宮見学:修学院離宮、赤山禅院)
2024/03/23~
下鴨・宝ヶ池・平安神宮
-
京都訪問2024④(新選組の刀傷の残る揚屋の遺構を見学:駒井家住宅、角屋他)
2024/03/23~
京都駅周辺
-
京都訪問2024秋⑤(京都紅葉巡り・紅葉に彩られた枯山水庭園を鑑賞:京都市・詩仙堂、金福寺)
2024/12/06~
下鴨・宝ヶ池・平安神宮
-
京都訪問2024秋①(京都紅葉巡り・京都北部の紅葉の名所を散策:実相院、蓮華寺、瑠璃光院他)
2024/12/06~
八瀬・大原・貴船・鞍馬
-
京都訪問2024秋②(京都紅葉巡り・織田信長の常宿だった寺院で紅葉鑑賞:興聖寺、妙覺寺他)
2024/12/06~
今出川・北大路・北野
-
京都訪問2024秋③(京都紅葉巡り・夜間拝観でライトアップされた紅葉を鑑賞:北野天満宮、東寺他)
2024/12/06~
京都駅周辺
-
京都訪問2024秋④(京都紅葉巡り・額縁庭園として知られる十牛之庭の紅葉を鑑賞:圓光寺、八大神社)
2024/12/06~
下鴨・宝ヶ池・平安神宮
-
京都訪問2024秋⑥(京都紅葉巡り・今回の旅で一番鮮やかだった境内を埋め尽くした紅葉:真如堂、金戒光明寺他)
2024/12/06~
下鴨・宝ヶ池・平安神宮
-
京都訪問2024秋⑦(京都紅葉巡り・一休さんが育ったお寺で紅葉鑑賞:浄住寺、地蔵院)
2024/12/06~
嵐山・嵯峨野・太秦・桂
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったスポット
京都駅周辺(京都) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 京都訪問
0
54