京都訪問2018②（浄瑠璃寺、岩船寺、海住山寺）

2018/02/09 - 2018/02/10

テレビで見かけて、行ってみたいなと思っていた奈良(本当は京都最南部）のお寺群。

交通の便はよくないので、公共交通機関を利用する場合は、事前の確認が欠かせません。なんやかんやでかなりの距離を歩いた気がしますが、山間部の隠れ里的な風景の中、平安時代や鎌倉時代から残る寺院を廻る事が出来たのは、貴重な体験でした。

エリア 木津・加茂(京都)

• 旅行の満足度: 4.0

JR奈良駅の観光案内所にいた、初見のキャラクター。
奈良と云うとせんとくんのイメージが強いのですが、こちらの方が可愛らしいかな 笑

調べるまで奈良の寺院と思っていましたが、京都最南部の寺院でした。
アクセスも京都市より、奈良市からの方が圧倒的に近い地域。
奈良駅から出ている急行バスに約20分ちょっと乗って、浄瑠璃寺にやってきました。

浄瑠璃寺 寺・神社・教会

国宝の本堂です。内部は撮影禁止ですが、これまた国宝の9体の阿弥陀如来像や四天王立像が安置されています。上品・下品の言葉の由来となった九品往生の考えに基づいた、上上品～下下品の計9体の阿弥陀仏です。

浄瑠璃寺 寺・神社・教会

境内の中央には、宝池がかなりの面積を占めています。

浄瑠璃寺 寺・神社・教会

浄瑠璃寺には、複数の猫が飼われている（いついている？）ようで、浄瑠璃寺の池を一周している際に散歩中の猫と遭遇。

浄瑠璃寺 寺・神社・教会

本堂の宝池を挟んだ向かい側には、国宝の三重塔が建っています。

浄瑠璃寺 寺・神社・教会

平安後期の1178年に、京都の一条大宮から移築されたそうですが、どの寺院に建っていたものか分からないそうです。

浄瑠璃寺 寺・神社・教会

お札入れの上で招き猫が昼寝中。

浄瑠璃寺 寺・神社・教会

宝池と三重塔。

浄瑠璃寺 寺・神社・教会

境内は、浄土式伽藍と庭園が融合し、浄土をイメージした設計になっているそうです。

浄瑠璃寺 寺・神社・教会

浄瑠璃寺から、バスで10分程の岩船寺にやってきました。
寺院の前には、鎌倉時代の石風呂が置かれています。
最初見た時は、石の船ということで岩船寺の名前の由来となったのかなと思いましたが、全く関係なかったようです。。

岩船寺 寺・神社・教会

岩船寺の創建は不明ということですが、聖武天皇の命により、行基が大和国鳴川に建立した阿弥陀堂が前身と伝わっています。
行基は、奈良の大仏造営にも大きく関わった、困窮者を助け続けた偉人ですね。

岩船寺 寺・神社・教会

小さなお寺ですが、境内には三重塔と庭園も造営されています。
個人的には、一目で全体を見渡せる所が気に入りました。

岩船寺 寺・神社・教会

本堂の建物自体は、昭和になって再建されたものですが、中には平安時代に制作された、重要文化財の阿弥陀如来座像が安置されています。

岩船寺 寺・神社・教会

鎌倉時代に建造された、重要文化財の五輪塔。

岩船寺 寺・神社・教会

こちらも鎌倉時代に建造された、重要文化財の十三重石塔。

岩船寺 寺・神社・教会

訪れた時期が冬なので殺風景な景色ですが、岩船寺は季節ごとに色々な花が咲くことで有名なお寺のようです。

岩船寺 寺・神社・教会

室町時代に建立された重要文化財の三重塔。
初代の三重塔は、平安時代の847年に建立されたと伝わっているそうですが、承久の乱で兵火にあったという記録が残っており、昭和の解体修理の際に「嘉吉二年(1442年）五月廿日」との銘文が確認されたことから、室町時代に再建されたものとみられています。

岩船寺 寺・神社・教会

三重塔の麓から眺めた、本堂と凍り付いた庭園の池。

岩船寺 寺・神社・教会

三重塔の四隅には、重要文化財の隅鬼が潜んでいます。
鬼瓦的な役割なんでしょうか。怖さというより、可愛らしさが伝わってくる表情です。

岩船寺 寺・神社・教会

三重塔は、ぐるりと周回する事が出来ます。
下からだけでなく、上からも眺める事が出来ますね。

岩船寺 寺・神社・教会

寺院の高台から眺めた風景。

岩船寺 寺・神社・教会

エキゾチックな顔立ちの石仏ですね。インドや東南アジアから、伝わったものなのかもしれません。

岩船寺 寺・神社・教会

岩船寺のすぐ横にある岩船白山神社です。
室町時代の建造物で重要文化財に指定されています。

岩船寺前の道路には、値段も安くて種類も豊富な無人販売所がありました。
野菜や漬物が、これだけ並んでいるのは、人気があるんでしょうね。

最後の訪問地。海住山寺に到着。
この日は交通機関がなく、駅からテクテク散歩と呼べない距離を踏破。

海住山寺 寺・神社・教会

謎のなすびの置物。色が漬物色。
「願いを叶えるなすの腰掛け」。雨で濡れてなければ、取り敢えず座った気がする。

海住山寺 寺・神社・教会

海住山寺の本堂。建物内の拝観料は300円で、境内のみであれば無料です。

海住山寺 寺・神社・教会

鎌倉時代に建てられた国宝の五重塔です。
五重塔としては、同じく奈良の室生寺の次に小さなものだそうです。
下から見上げると十分に大きいのですが、昨日見た醍醐寺のものと比べると、やはり小さく感じました。

海住山寺 寺・神社・教会

海住山寺の五重塔は、1層目のみ造りが違っていて、屋根の下に裳階と呼ばれる庇が取り付けられています。

海住山寺 寺・神社・教会

おみくじ掛けには、小さなだるまさんが目を光らせています。
何故かミニわんこ像も。

海住山寺 寺・神社・教会

鎌倉時代に造営された重要文化財の文殊堂。
元々は、経堂として利用されていた可能性があるそうです。

海住山寺 寺・神社・教会

五重塔と本堂。

海住山寺 寺・神社・教会

工事用の備品が鹿でした。奈良県かと思ったら、京都府の木津川です。

駅に戻る途中に、恭仁京跡地なるものがありました。
平城京から遷都する予定で恭仁京が造営されましたが、完成を待たずに造営中止となった幻の都です。建物等は、何も残されておらず、広々とした草原が広がっています。

山城国分寺跡・恭仁京跡 名所・史跡

造営中止となった恭仁京跡地は、国分寺として再利用されました。
発掘された国分寺に建っていた塔の礎石は、かなり大きなもので、7重の塔が建てられていたと推測されています。

山城国分寺跡・恭仁京跡 名所・史跡