2021/11/05 - 2021/11/05
484位(同エリア995件中)
kojikojiさん
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- 旅行記1761冊
- クチコミ1205件
- Q&A回答73件
- 3,463,902アクセス
- フォロワー169人
大阪最終日は当初の予定を変更して、京都へ移動するのは夕方にしました。ホテルをチェックアウトして荷物を預けて、昨日振替え休みだった「国立民族学博物館」に行くために同じルートで万博記念公園に向かいます。昨日は万博記念公園駅で降りましたが、この日は公園東口駅まで行きました。妻が絶対にこっちの方が近いというのでその通りにしましたが、実際は少し遠かったと思います。さらに「ロハスフェスタ万博2021 秋」というイベントもあって人も多かったです。ただ、公園内に行く人は少なく、途中からはのんびりと夢の池の周囲を歩けました。池の中のモニュメントにも見覚えがあり、よくぞ50年ここにあり続けたと感動しました。ようやくたどり着いた「国立民族学博物館」は20年ほど前から一度来たいと思っていた願いがようやく叶いました。展示品にだけ興味があったのですが、建物の中に入るとその建築のすばらしさにも驚きました。慌てて調べてみるとこの博物館の設計に携わったのは建築家の黒川紀章で提唱するメタボリズム(新陳代謝論)の思想を反映させた作品でした。40年後となる現在では一部増築を加えた4ユニットが増築され、博物館は有機的な成長を遂げているようです。外壁はグレーのタイル張りで、その所々にメタリックな円筒がポツポツと建っており、一見すると工場っぽい見た目です. タイルの表面をよく見ると、正方形状の小さい突起が規則正しく並んで取り付けられています。これは先日行った「大阪市立東洋陶磁美術館」の階段室とも共通したデザインでした。どちらもモダニズム建築としての美しさを感じました。展示については世界中の民族の工芸品が網羅されており、それを3つに分けて”まだ見ぬ世界”と”見てきた世界”と”日本を見直す”として旅行記にまとめました。まずはまだ見ぬ世界です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 タクシー ANAグループ JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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前日の失敗もあって2日連続で「万博記念公園」にやってきました。本当は昼前には京都に向かっているはずでしたが予定を変更しました。
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前日は万博記念公園駅で下車しましたが、妻が歩く距離が短いというので1つ先の公園東口駅で下車しました。
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昨日はこちらに来ることが無かったので「夢の池」を見ることが出来てよかったです。池の中にあるモニュメントは見覚えがあり、噴水になっていたと記憶しています。
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対岸にはギネスブックにも掲載された世界一周を果たした世界最小のヨットの信天翁(あほうどり)2世号が展示してあります。
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過去を象徴する背面の「黒い太陽」を見ながら入場口に向かいます。
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公園の入場料が260円と安いので良かったです。ここから「国立民族学博物館」はすぐ近くですが、トータルの歩いた距離はかえって今日の方が長かったと思います。
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昨日は閉まっていた門から中に入ると向かい合ったトーテムポールがありました。こちらはまだ新しく2020年に制作されたものでした。カナダのクワクワカワクゥという先住民族のものです。
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こちらも同じカナダのクワクワカワクゥのものですが、製作されたのは1977年です。トーテムポールは手を加えずに自然に任せて朽ちるままにしておくものだそうです。子供の頃小学生が卒業するときにトーテムポールを制作して学校に残していく習わしがありました。当時の日本の電柱は木製のものが一般的でした。しかし昭和30年代あたりからコンクリート製の電柱が主流となりはじめ、木製の電柱が大量に廃棄されることになります。それらをうまく再利用できないかということで、日本のトーテムポールが誕生したといいます。
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昨日とは違ってゲートの内側で建物と対峙します。ここでこの建築が優れたデザインだと気が付きました。20年以上収蔵品の事ばかり考えていて、建築のことを全く忘れていました。
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調べてみると1970年の大阪万博の跡地が文化公園としての整備が決まったのを受け、その中心施設として建てられたのがこちらの博物館です。この博物館の設計に携わったのは建築家の黒川紀章です。「中銀カプセルタワービル」に代表されるメタボリズム(新陳代謝論)の中心人物で、この博物館もメタボリズムの思想を反映させた作品です。40年以上経過した現在では一部増築を加えた4ユニットが増築され、博物館は有機的な成長を遂げています。
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2階のフロアに入ると目の前に「チェチェメニ号」というアウトリガーの付いた帆舟が置かれてありました。ミクロネシア連邦のサタワル島で1970年代に造られたもので、サタワル島から沖縄まで3,000キロ以上航海した記録を持つそうです。
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驚いたのが木製の海図です。これをどう使って航海が出来たのか分かりませんが世の中には知らないことが数限りなくあるなと思いました。
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収蔵品には詳しい解説がなされてあるので興味深く理解することが出来ます。
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パプアニューギニアのラム川流域で収集された舟を漕ぐ櫂です。機能的に考えたら全く意味のない装飾が施されています。この模様によって部族の違いを把握したのだろうかとか魔よけの意味があったのだろうかと想像が膨らみます。
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大英博物館で最後にお会いしたきりの「モアイ」です。頭部だけなので大きさは分かりませんでしたが、10メートルくらいあったのではないでしょうか。このモアイには目がありませんが、世界には2体だけ目の残ったモアイがあり、その1体は日本の宮城県南三陸町にあるそうです。かつて島内の部族間対立の末に起きたフリモアイというモアイ倒し戦争で、モアイ像に宿る力を奪うために真っ先に目が壊されてしまったために残されていないそうです。
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「割れ目太鼓」ヴァヌアツ/アンブリム島
パンノキの幹をくり貫いたもので、割れ目の部分を木の棒でたたきます。上部に彫られているのは精霊の顔です。 -
「ウミギクガイ製ビーズ」ミクロネシア連邦/トラック諸島
赤いウミギク(2枚貝)は限られた島の深い海でしかとれず、ビーズ素材などの装身具を作る素材として交易に使われました。この素材のネックレスをバリ島のアンティーク店で購入して妻にプレゼントしたことがあります。 -
「編みカゴ」パプアニューギニア/ニューブリテン島
インドネシアのバリ島だとアタという蔓草が使われますが、他の島々ではどうなのか知りたくなります。このカゴも驚くような目の細かさです。 -
「サゴでんぷん貯蔵用土器」パプアニューギニア/セズック川流域
主食のサゴヤシ澱粉を貯蔵するために使用される土器で、人の顔の装飾は精霊を表します。ブリュッセルの「サンカントネール博物館」で見たペルーの土器と形状は同じでも顔はその地域によって違うんだなと思います。 -
「仮面」パプアニューギニア/バイニング
木の枠にタパを縫い付けて鳥を表しています。子供の誕生を祝う儀式などの際に、仮面の下に長い草の葉をすだれ状につけて踊るそうです。 -
「仮面」パプアニューギニア/カプリマン
パプアニューギニアの仮面というと思い出してしまうことがあります。諸星大二郎の言う漫画化の「マッドメン」という作品です。パプア・ニューギニアを舞台に近代化により失われ行く神話と伝統を日本神話に絡めて描く面白さがあります。作品全体を通し構造主義的文化人類学・民俗学の要素が散りばめられた作品であり、学識者からの人気も高いそうです。 -
「仮面」パプアニューギニア/セビック川流域
マッドメンとはパプア・ニューギニアのアサロ族の祭礼で先祖の霊を表すとされる扮装をしたもので、全身に泥を塗って土製の仮面を被った者達のことです。イエロー・マジック・オーケストラ (YMO) の楽曲「THE MADMEN」は作詞の細野晴臣が本作にインスパイアされて作曲されましたが、誤植により「mudmen」ではなく「madmen」とされたままになっています。 -
「仮面」パプアニューギニア/セビック川流域
籐で編んだ仮面の中に人が入り、仮面の下にある人面の目から外を見ます。儀礼の場に仮面を被った者が現れ、祖先の霊が現世に戻ってきたとされます。 -
「神像付きの椅子」パプアニューギニア/イアトルム
これなどは「マッドメン」の大いなる仮面を想像してしまいます。この椅子が収蔵されたのは1970年で「マッドメン」は1975年からスタートするので、諸星大二郎もこれを見ているかもしれません。 -
「仮面」パプアニューギニア/コニ・カミ
精霊を表したもので独特の模様は近隣の民族でも使われているそうです。近年では観光客向けの土産品としても作られているようです。 -
「仮面」パプアニューギニア/イアトルム
だんだん泥の仮面い近づいてきましたが、マッドメンが被る泥でできた仮面はありませんでした。 -
「仮面」パプアニューギニア/セビック川流域
同じ川の流域でも全く違った文化が伝えられているように思えます。パプアニューギニアにも一度は行ってみたいと思っているのですが、しばらくは叶わないと思います。 -
「盾」パプアニューギニア/セビック川流域
キリスト教を受容する以前のオセアニアでは集落間をはじめとした特定の集団での戦闘が繰り広げられることが珍しくなかったようです。戦闘には棍棒や盾や弓矢や槍が使われました。「マッドメン」でも宣教師が出てきますし、戦闘シーンでは槍や弓矢が使われています。 -
「ビス」インドネシア/アスマット
ニューギニア島南部に住むアスマットの人々は戦闘などで多数の死者が出たときに儀礼を行い、この木彫のビスを作りました。敵への報復が成功するまで男性集会所のまえに立て置かれました。昨日「太陽の塔」の中で見た岡本太郎の言葉「芸術は呪術だ。」が頭に浮かんできます。 -
「祖先霊の彫像」パプアニューギニア/アベラム
祖先の霊を表したもので、女性や子供が立ち入ることが許されていない男性集会所の中に置かれるものです。 -
「石貨」ミクロネシア連邦/ヤップ島
パラオ諸島の鍾乳石で製作し、舟でヤップ島に運んだものです。儀礼の交換財やカヌーやかおくの建造に対する謝礼などに使われました。大きなものは直径5メートルもあったそうです。穴に棒を差し込んで運搬したはずです。小学生の時の図工の先生は画家でもありましたが、なぜかヤップ島へも通っていました。その時の話しは今でも強く記憶にとどまっています。 -
「彫像」パプアニューギニア/ニューアイルランド島北部
まだ見ぬ国々や地域へ行ってみたい衝動もありますが、収蔵皿たものの多くは最低でも50年は前のものです。現在行っても見ることが出来ないものなのかもしれません。 -
「複製した岩壁に描かれたドリーミング」オーストラリア/アーネムランド
精霊による創世神話世界がドリーミングと呼ばれます。今でも精霊たちは夢を通じて人にメッセージを送り、帆とは儀礼のさいに絵画や芸能で神話を再現して精霊を招きます。ドリーミングはアポリジニの伝統的精神生活の核であり、芸能や芸術のアイデンティティの源です。 -
しゃれた手提げカゴは「ケテ・フィカイロ」と呼ばれるもので、ニュージーランドのマオリ族の方が製作されたものです。その細かい編み方に驚きます。
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手提げカゴのその1つ1つに細かい説明があります。
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倉庫「パータカ」ニュージーランド/マオリ
新たに建造されたパータカは地域の集会所(マラエ)として使われ、古い貴重な写真や石製棍棒(メレ・ポウナム)や宝箱(ワカ・フィア)といった伝統文化を伝える宝物(タオンガ)は保管されています。 -
オセアニアからアメリカのコーナーに移ります。まずは南アメリカから。
祭壇「パチャママの門」ペルー/クスコ
聖母マリアとみなされるアンデスの地母神パチャママがまつられている祭壇です。先住民の信仰とキリスト教が融合した形態をとり、山の幸や海の幸、雪山やコンドルなどの造形表現がアンデス的宗教世界を構成しています。地上ではプレセビオのようなマリアの姿と門の上には3人の天使が音楽を奏でています。 -
ほとんど東方三博士の礼拝のようですが、マリアは山の化身で背後にはコンドルがいます。何とも魅力的な祭壇です。
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メキシコやペルーやボリビアのカラフルな帽子が展示してあります。それぞれの由来や産地はモニターのタッチパネルで詳しく確認することが出来ます。
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このように画面に呼び出せるので便利ですが、時間がいくらあっても足りなくなりそうです。毛糸の編み帽子についても中央アンデスの国によっての違いなどが説明されて、今まで分からなかったことが分かるのが嬉しいです。
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「帯用腰機」チリ/アイマラ
腰のベルトで固定する一番簡単な織機は東南アジアのいろいろな地域で見ることが出来ます。これを見ているだけでタイのチェンマイ郊外の村々などが頭に浮かんできます。夏に行ったウポポイにもアイヌの方の使うアットゥシを織る織機にも似ています。 -
「アステカの暦石」メキシコ/テノチティトラン
複製ですが16世紀初頭のアステカ文明の時代に造られたものです。 -
このような説明パネルがあるとアステカの世界観が良く分かります。同じような世界観は場所や人種を超えて世界中にあると思います。ただこのような展示があると考古学と民俗学が混在しているようで混乱する展示でもあると思いました。
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中南米から南アメリカにもいつか行ってみたいと思っていますが、年齢を考えるとツアーの利用が濃厚で、そう考えるとこのような民俗学的なものと出会うことはないだろうかとジレンマを感じます。
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「儀礼用仮面」ブラジル/タピラぺー
仮面の定義は顔を覆って隠すことはさまざまな意味合いがあります。他人からは分からないということのみならず、装着するマスクがかたどっている神や精霊や動物等そのものに人格が神格へ変化するとも信じられ、古くから宗教的儀式や儀礼、またはそれにおける舞踏や演劇などにおいて用いられてきました。この博物館には数限りない仮面が収蔵されています。 -
中南米から南米にかけてのキリスト教に関わる展示も興味深かったです。中央に置かれたのは「聖母像と神輿」はペルーのワンカーヨという地域のものですが、スペインのセビリアの聖週間のセマナ・センタという祭りのパソという山車を思い出させます。
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我が家にもセビリアで買い求めた聖母像があります。東京に帰ったらそろそろクリスマスの飾りつけを始めなければなりません。
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「酒場で興じるトランプ遊び」メキシコ
メキシコでよく見られるあの骸骨は「カラベラ」と呼ばれています。メキシコでは亡くなった人は悲しい思い出として記憶に残るのを嫌がります。死は幸せなことであるべきだと考えられているところから、こういったカラベラの姿につながっています。 -
「旅人を守る十字架」ペルー/リマ
十字架の上の磔刑のイエスはいばらの冠を被り、精霊である鳩の姿もあります。イエスの体は無く、鎖に繋がれた神像が見えます。金槌ややっとこは磔刑のくぎを表すのでしょうか?銀貨はユダの裏切りでしょうか?サイコロの4と1の出目の意味は? -
「グアダルーペの聖母」メキシコ
三日月の上に立つ聖母マリアはヨハネの黙示録1に記載される「太陽を着て、足の下に月を踏み、頭上に12の星の冠を被っていた。」という記述に基づいています。
「サンミゲルの祭壇」グアテマラ
「アパレシーダの聖母」ブラジル/アパレシーダ -
「箱型祭壇」ペルー/リマ
見開ける箱の中にぎっしりと人形が詰め込まれています。これも土着の宗教とキリスト教の融合が見て取れます。 -
頂上のイエスのもとに香炉を持つ聖職者の姿と、その前に立つおびただしい数の信者たち。キリスト教に帰依すれば幸せになれるという暗示なのでしょうか。
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カーゴ・カルトとは主としてメラネシアなどに存在する招神信仰で、いつの日か先祖の霊や神が天国から船や飛行機に文明の利器を搭載して自分達のもとに現れるという現世利益的な信仰があります。カーゴ・カルトに準じるか説明はありませんが、直感的に通じるものを感じました。
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中庭にはメキシコのアステカ文明の巨像の複製品が展示してありました。嵌め殺し窓ですが、表の空気が感じられてホッとしました。ここまで息が詰まるほど詰め込まれた展示品の連続でした。
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メキシコのオアハカのアルマンド・ヒメネスの木彫が並んでいました。これについては以前テレビ番組で見て知ってました。サポテコ族の文化や象徴を自分たちの作品に取り込み、オアハカに自生するコパルの木の自然のうねりから受けたインスピレーションより動物を掘り出すそうです。
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「ナワル」
メキシコの民間信仰では動物に変身する能力を持った人や、人を守る動物霊をナワルと呼ぶそうです。これはヤギに変身したナワルです。「千と千尋の神隠し」のしし神のようでもあり、諸星大二郎の「暗黒神話」の開明獣のようでもあります。 -
同じくアルマンド・ヒメネスの制作した熊です。1つ1つのデザインに意味のあるシンボルのサポテコ柄を下絵なしで筆1本で描いています。膨大な手間暇をかけて丁寧に作られていることが分かります。
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北米アメリカの先住民のトーテムポールが置かれてあります。北アメリカの北西海岸先住民の文化を象徴するものの1つが巨大なトーテムポールです。それは、ビーバーやワタリガラスなどの家族の紋章を彫り込んだレッド・シーダー(ヒノキ科)の巨木柱であり、現地では単にポールと呼ばれているそうです。
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こちらはカナダのニスガという民族のものです。ポールには伝承や祖先の功績を記録に残すための記念柱や死者のために建てる墓柱、家の入り口に立てる入口柱や家内の柱である家柱などがあります。ヨーロッパ人と接触する以前にも造られていたが、巨大化したのはラッコの毛皮交易などにより鉄器などが先住民の手に容易に入るようになった19世紀以降のことです。
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こちらも同じカナダですが、クワクワカワクのものです。現在でも先住民は祖先を記念するためや、博物館やコレクターに売るためにポールを製作していますが、製作者が少ない上に材料の巨木を手に入れることが困難なようです。みんぱくの常設展示場には3本のポールが展示してあります。
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同様なポールを新たに製作するとすれば、驚くほどの時間と資金を必要とするそうです。
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ここまではいつか訪れたい地域の展示でしたが、ヨーロッパのコーナーに移るとなじみのあるものが展示してあります。
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「祭礼用仮面」ルーマニア
ルーマニアの仮面劇で使われるもので、年末が近づくと人々は民族衣装をまとい、翌年の豊穣を願う仮面劇を村の路上で行います。老人や悪魔など仮面の種類も豊富です。 -
一昨年前まで4年ほどヨーロッパの何か国ものクリスマスマーケットを巡っていました。ルーマニアにはまだ行けていませんが、ドイツやオーストリアでは悪魔のような仮面の祭りがあり、見てみたいと思っていました。また、デッド・カン・ダンスなどのゴシックミュージックのPVでも映像で見ることが出来ます。
https://www.youtube.com/watch?v=wjm5o0ZxLyg -
クリスマス人形「キリスト降誕」ドイツ
これにはびっくりです。25年ほど前の12月にコルティーナ・ダンペッツォヘスキーに行った際に購入して担いで帰ってきたものです。母が気に入って毎年飾っていたのですが、昨年から我が家の玄関に飾られることになりました。 -
「美のクロイゼ」の頭飾り スイス/ウルネッシュ
民族衣装の頭飾りの中にカウベルと民族衣装を着た楽団とアルペンホルンの奏者はおばさんに怒られているようです。 -
「シェラー」オーストリア/チロル
日本のなまはげに似た行事は東ヨーロッパから中央ヨーロッパに多く見られます。これはオーストリアのチロル地方のカーニバルの民族衣装と仮面です。男性的なシェラーは冬の擬人で、女性のローラーは春を象徴します。 -
我が家にもたくさんあるイースターエッグです。妻の誕生日の旅行で春先にプラハとウィーンとブダペストをそれぞれ1週間づつ3週間の旅したことがあります。プラハの広場で最初にエッグの屋台に出会い、ウィーンの広場でも出会いました。結果としてはプラハのものが物価のせいか一番安かったです。
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そして思い出すのがブダペストの国立民族学博物館のことです。現在は場所が変わってしまいますが、民族博物館のすばらしさを知ったのはここだと言っても過言ではありません。ここにもイースターエッグがたくさん展示してありました。
国立民族学博物館:https://4travel.jp/travelogue/10563168 -
これも見に行きたいと思っているルーマニアの「陽気な墓」です。ルーマニアとブルガリアとハンガリーとチェコをそれぞれ2週間から3週間づつ旅したいとは考えて計画はしているのですが。
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「陽気な墓」は北部ルーマニア・マラムレシュ地方にあるシゲット・マルマッツィエイのサプンツァ村の墓地の墓標で、それぞれ木製の墓標に故人の生前の生活や死因がユニークな絵柄で彫られています。この地方では昔からの風習で、死が近づいてきたと感じた村人は自分の人生を振り返って詩で表現し、また自ら棺を用意して旅立ちの準備を整えるそうです。
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東ヨーロッパから中央ヨーロッパにかけての民族衣装も素晴らしいです。特にハンガリーの女性用のマントを妻が欲しがっていたのですが、同じような刺繍の美しいものがバルト三国の旅で見つかり、リガで買うことが出来ました。
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先ほどのペルーの十字架も不思議でしたが、このドイツの十字架も初めて見ました。説明も何もありませんが、キリストの磔刑図で、左の槍はロンギヌスの槍で右側の梯子はイエスを十字架から降ろしたもので、手と足にはくぎが打たれています。心臓には槍で突いた傷と3本のくぎが見えます。十字架の上には血を受けた器やローマ兵の降ったサイコロもあります。顔は聖骸布でもあるようです。くぎを打った金槌や抜いたやっとこまで再現してあります。この十字架で磔刑に至る物語が説明できるようになっているのだと読み取れました。
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「ガラスイコン」ルーマニア
20世紀になってルーマニアで描かれたガラス絵イコンです。ガラス絵のイコンはルーマニアの中部の山国、トランシルバニアの農村の農民画家によって描かれたものです。畑での仕事のない冬がイコンを描く季節で、彼らはその描いたイコンを各地を廻って売り歩いていたようです。民間信仰の所産であり、絵画という表現手段によって彼らなりに地上の人間存在や生と死の秘奥についての古いキリスト教の聖徒物語を表したものです。 -
ガラス絵というとクロアチアのザグレブで行ったナイーブアート美術館のことが思い出されます。
ザグレブの旅行記:https://4travel.jp/travelogue/11198346 -
亜麻からリネンが出来るまでの道具や完成品の紹介がありました。亜麻は種をまいて100日くらいで収穫が出来て、叩いたり擦ったり櫛で梳いて繊維を取り出します。それを紡いで糸を作り布に織り上げます。そんな一連の手順が説明されています。
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このミシンを見たら胸が詰まる思いがしました。引き出しの形状はこんな豪華ではありませんでしたが、母が使っていたミシンと同じものです。後に電動に改造してしまいコンパクトになりましたが、抽斗の箱は先日廃棄しました。実家の解体と共に引き取ってもらい、フィリピンで必要とする方のところに行ったと思います。
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ヨーロッパからアフリカのコーナーに移ります。
こちらは「アシャンティ王国の椅子」で、背もたれ付きの椅子は17世紀から18世紀のスペインかポルトガル製の椅子をモデルにしています。日傘王の持ち物です。 -
アシャンティ王国は域内に産出する黄金の交易を背景として17世紀以降に王都クマシを中心に勢力を誇りました。数度の戦争を行いしばしば英国を破りましたが1874年に王都クマシが陥落し、1901年英国植民地に併合されました。クマシの北東に残るアシャンティの伝統建築物は1980年世界文化遺産に登録されています。
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これらはアシャンティの「コロン人形」と呼ばれるものです。コロン人形は植民地時代のアフリカで生まれた木製人形で、コロンとはフランス語で「入植者」を意味します。医師、コック、兵士など植民地時代のさまざまな職業がモチーフとなっています。
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世の中にはまだまだ知らないことがたくさんあると思いました。アフリカ大陸もスペインのタリファからモロッコのタンジールへ日帰りで行ったことと、マルタ島へ行くフェリーでチュニスの港に立ち寄ったのと、エジプトに行っただけです。
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この展示にもびっくりしました。ガーナの屋台を買い取って、そのまま持ってきたのだと分かります。売っている雑貨も現地のものです。
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「床屋の看板」ガーナ/アクラ
これもよく見ていくと面白いです。ヘアースタイルの名前がカルフォルニアだったり、アメリカンだったり。カルフォルニアもアメリカの中だと思うのですが。それにほとんどスタイルに差はありません。東京スタイルはガーナ人の思う日本人像なのでしょうか? -
床山まで持ってきてしまったようです。ガーナの床屋は一応建物なので持ってこれますが、ベトナムの床屋は道端の家の壁やガジュマルの木に鏡を掛けて、椅子を置けばいいだけなので博物館には展示できないですね。ベトナムの南北でカット・トックとハット・トックと呼び名が違うのも面白く思ったことがあります。
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アフリカの女性のまとうプリント布の展示も種類が多くて面白かったです。色の組み合わせやモチーフなど東洋人には絶対に似合わないデザインだと思います。でも涼しそうなので地球温暖化に伴って流行するかもしれません。
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「人像」カメルーン/パミレケ
ビーズ素材で作られた人間の姿です。ビーズの素材は犬の歯、卵の殻、貝殻、種など動植物と琥珀や鉄などの鉱物とガラスやプラスチックなど3種類に分類できると知りました。ダチョウの卵の殻で作ったビーズは世界最古のビーズとして知られているそうです。 -
「人像」カメルーン/パミレケ
持っているミッソーニというニットのブランドのサマーセーターの柄に似ているので笑ってしまいました。 -
「ニャウ・ヨレンバ(ハイエナ)」ザンビア/チェワ
わらのような植物を編み込んだ動物の姿をした被り物です。ザンビアに暮らすチェワの人々の間では「ニャウの踊り手は死者が姿を表したもので、ニャウ・ヨレンバは森の中からやってきた野生動物だと思われています。 -
「ニャウ・ヨレンバ(カモシカ)」ザンビア/チェワ
多分2人の人間が中に入るのだろうと思います。そのためカモシカといっても胴体が大きくなってしまうようです。 -
「エグングン舞踏の衣装」ナイジェリア/ヨルバ
ヨーロッパなど自分たちの住む世界以外の異界からもたらされた布で全身を覆ったエグングンの踊り手は先祖の化身とみなされ、葬儀や共同体の平安を祈る儀礼で舞踏を演じます。中国の皇帝がかぶる冠の冕冠(べんかん)のように見えてしまいました。 -
「アマ・ボウ(女の仮面)」ナイジェリア/イボ
仮面をかぶった踊り手はアフリカの多くの社会で男性の成人儀礼や死者の埋葬の際に登場します。踊り手は死者の霊や森の精霊、あるいは森の野生動物が姿をあらわしたとされます。 -
「ムングリ(ハイエナ)」ザンビア/ルヴァレ
ザンビア・ルヴァレの人々の間では。少年が10歳前後になると森に隔離され、大人になるための儀礼を受けます。この儀礼にマキシと呼ばれる踊り手が森から現れて少年たちの教育や世話をします。 -
背の高い「チグザ(少年たちの折檻役)」と「カニェンゲニャンゲ(ペリカン)」ザンビア/ルヴァレ
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「ミンキシ(呪術用の像)」コンゴ共和国/コンゴ
全身に釘を刺された姿はどんな説明文よりもこの人形がどの様に使われたかを雄弁に語っています。 -
西アジアのコーナーに移りました。
「キスワ」サウジアラビア/メッカ
メッカにある聖殿カアバの外壁にはキスワと呼ばれる黒色の垂れ幕が下げられています。この絹布の幕には金糸や銀糸でコーランの聖句が刺繍されています。キスワは毎年イスラム歴12月(巡礼月)に掛け変えられます。これは1966年から翌年に掛けて使われたものです。 -
中東のラクダの利用についての展示物です。家畜はその役割から乳と肉と毛などが生活物資に利用される「用畜」と農耕や運輸に使われる「役畜」に分けられます。ラクダは代表的な役畜であると共に用畜の動物でもあります。またラクダは所有者の富の象徴でもあります。
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妻と旅したエジプトでラクダに乗ったことを思い出します。どうなっているのか疑問だった鞍の構造や振り分け袋などについてよく分かりました。そしてトルコのカッパドキアのギョレメで友人になったメフメットに同じデザインと素材のキリムのクッションカバーを貰ったことを思い出します。2年前に17年振りに再会することが出来ました。
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テント生活の紹介も面白かったです。生活で使われるもののすべてがそのままに展示してあります。
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横にはこのようなパネルが置かれてあるので、その利用方法が良く分かります。中東についてはあまり興味が無いこともあるのでこれくらいの紹介にします。
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「音楽」というカテゴリーのコーナーも興味深かったです。今まで一番面白かったのはベルギーのブリュッセルにある楽器博物館で、ここでは展示してある楽器の音色をその場で聞くことが出来ました。もともと音楽にはあまり興味はないのですが、そんな中でもインドネシアのバリ島のリズミカルなガムランとジャワ島のガムランは心に残る音楽です。
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特にこの写真の楽器を使ったジャワ島のジョグジャカルタの王宮で聞いた音楽は素晴らしかったです。演者がお揃いの同じ黒い衣装を着て、不思議な髪を結ったおばあさんたちでした。
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ブドヨと呼ばれる王宮に伝わる女性の舞踊の伴奏なのですが、そのゆっくりとした音色に聞き惚れました。
ジョグジャのクラトンの舞踊:https://4travel.jp/travelogue/10786147 -
その前に10日ほど滞在して毎晩のように通ったバリ舞踊の華やかなガムランの演奏も素晴らしかったです。同じ国でも島によってこんなに違うのかと驚いた旅でもありました。
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こちらはカンボジアのスバエク・トムという影絵芝居の伝統についての展示とすぐに分かります。スバエク・トムは「大きな皮」という意味で、大きな牛の1枚皮に透かし彫りをして作った人形を操り、その人形と遣い手のシルエットをかがり火の炎でスクリーンに映し出す壮大で幻想的な影絵芝居です。
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シェムリアップに10日近く滞在して、ガイドブックに掲載されている遺跡の多くを見学した旅の最後にこのスパエク・トムを近くの病院に見に行ったことがあります。その日の夕方にの大雨があって、篝火が用意できなくて中止になってしまった記憶が蘇ります。カンボジアで唯一の心残りです。
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馬蹄形に並んだゴングはコン・ヴォン・トーイと呼ばれる楽器で宮廷舞踊をはじめ仮面劇や影絵芝居の演奏にも使われます。シェムリアップに続き、プノンペンの国立博物館の劇場にも通いました。
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「衣装装飾版画」インド/チェンナイ
インドもまだ見ぬあこがれの国です。アジャンタやエローラには絶対に行きたいですし、先日行ったミティラー美術館展のミティラー画の村々にも行ってみたい気持ちもあります。 -
インドの神々はきらびやかな衣装に身を包んでいます。寺院でも街角でも小さな祠でも知座する神像には布を捧げてお参りします。神に布を奉納する行為は人が神との関係を結び、祝福を受ける宗教行為の1つです。神像礼拝(プージャー)に置いては神像を沐浴させた後に衣装を着せて灯明を捧げて供物を供えます。
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衣装装飾版画と呼ばれるこれらの石版画には神の絵姿に衣装を着ているかのように布が縫い付けられています。これらはヒンドゥー教の宗教行為ではありますが、スリランカやミャンマーやタイの仏教にも通じると思いました。
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スリランカのアヌラーダプラの遺跡で巨大な仏塔に奉納する長大な黄色い布を奉納するカップル・カ・プジャを見たことがありますが、モヤモヤしていたものがこの説明文を読んでいて謎が解けました。
カップル・カ・プジャ:https://4travel.jp/travelogue/11243762 -
インドのラジャスターン州の女性用の踊り衣装です。幾何学模様が特徴のジャイプルスタイルの衣装を身に着けて旋回しながら踊るそうです。衣装の形を見てトルコのセマーという回転舞踊を思い出したのは外れては無かったようです。
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南アジアのコーナーに移ります。ここにはヒンドゥー教の多元的な展開というタイトルで展示がされています。
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「ラクシュミー女神」インド/カルナータカ
ラクシュミーはヒンドゥー教の女神の一柱で、美と富と豊穣と幸運を司ります。蓮華の目と蓮華の色をした肌を持ち、蓮華の衣を纏っている。4本の腕を持ち、持物は水蓮で、水に浮かんだ紅い蓮華の上に乗った姿で表現されます。乳海攪拌の際に誕生してヒンドゥー教の最高神の1人ヴィシュヌの妻とされます。 -
「魔神マル・ラークシャ」スリランカ
大好きなスリランカの仮面です。2週間ほどかけてスリランカを旅した最後にアンバランゴダの仮面博物館に行っていろいろ学びました。
仮面博物館:https://4travel.jp/travelogue/11250820 -
「バイラヴァ神」ネパール
ネパールもまだ行くことが出来ていない国の1つです。トレッキングにも行きたいし、いろいろな文化についても知りたいのですがまだ勉強が追い付いていません。 -
「シーターとラーヴァナ」インド/タミル
この壁飾りは欲しかったです。見た瞬間に題材が分かりました。ラーヴァナは10面の姿で表されます。1981年の収蔵ですからまだ買いに行けば間に合うかもしれません。色合いがバリ島のカマサンスタイルの絵画にも似ていると思いました。 -
イ・ニョマン・マンドラさんという作家さんの作品を購入しましたが、もう良いものは買えなくなってしまうのかもしれません。
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「シュリナート神」インド西部
クリシュナ神はインド各地で様々な姿で信仰されています。シュリナート神もクリシュナ神と同一視される神で、インド西部で篤い信仰を集めます。 -
「シヴァ神(ナタラージャ)」インド/カルナカータ
穢れや罪に満ちた世界を消滅させるためのダンスを踊るシヴァ神の姿です。ナタラージャは踊りの王という意味です。世界の破壊が必要になった時にはシヴァが舞うターンダヴァと、パールヴァティの踊るラースヤ、優美で繊細で穏やかな感情が特徴的な女性の舞踊によっ、世界の破壊が遂行されると考えられます。 -
「カヴァド」インド/ラージャスターン
絵説き用祭壇は村や町を巡回する絵語り師が持ち歩いた祭壇です。何重もの扉の裏表には神話の場面が描かれ、絵語り師は扉を順に開きながら神話を語るそうです。 -
以前ミャンマーを旅していてインレー湖の中に浮かぶ土産物屋で買ったお経を思い出しました。古いシャン語で書かれたお経でした。お経が裏面にびっしり書かれ、表は仏伝図がカラフルな色遣いでびっしり描かれています。店の女主人によると山を越えてやってきた坊さんが置いて行ったと言っていました。価値があるのか分かりませんが、あまりにもきれいなので買い求めました。
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「カーラゴーラ女神とバイバレ女神」インド/ラージャスターン
ヒンドゥー教の神々は霊媒師に憑依して人々の願いにこたえ、悩みを解決するそうです。ラージャスターン州では憑依する神々はテラコッタで表されて社に祀られます。 -
「ナーグデーヴター神」インド/ラージャスターン
ナグはヘビを意味しますすので、タイやカンボジアでバンダイ・ナークやナーガと呼ばれている龍王だったり蛇の王と同じものです。 -
「マッチマーター女神」
この女神の由来は分かりませんでしたが、4本の腕に棍棒と蓮の花を持っているのでヴィシュヌに由来するものかもしれません。ベルギーのお菓子スペキュロスに似ているので美味しそうに見えてしまいます。 -
「アンバー女神」
象に乗るヒンドゥーの神というとインドラを連想しますが、この女神についても分かりませんでした。 -
この神々についてもNHKの番組で見たことがありました。インド東部のヒンドゥー教の聖地プリー市にあるジャガンナート寺院に祀られている神格です。部族神信仰に起源を持つといわれますが、現在はクリシュナ神と同一視されます。雨季にこの3神を巨大な山車に乗せた重霊儀式が行われます。
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「バララーマ神」インド/プリー
バララーマはヴァスデヴァの息子でクリシュナの兄でもあります。農業や農民との強い関係から、農機具を武器として使用した神として表されます。 -
「スバドラー神」インド/プリー
多くのヒンズー教徒はスバドラーが邪悪なカムサからクリシュナの命を救うために生まれた女神ヨグマヤの生まれ変わりであると信じています -
「ジャガンナート神」インド/プリー
元はインド洋東岸オリッサ地方の土着神でしたが、後にヒンドゥー教に習合されヴィシュヌ神の化身の1つであるクリシュナと同一視されるようになりました。 -
左からラクシュマナ、ラーマ、シーターとラーマヤーナ叙事詩の主人公が揃っています。東南アジアから南アジアを旅するには読んでおかないとならない本の1つだと思います。主人公のラーマ王子とその妻シータ姫とラーマの弟のラクシュマナや猿の王のハヌマーンやランカ島の魔王ラーヴァナなどが登場します。ジャワ島のブランパナンで観た劇は素晴らしかったです。
ラーマヤーナ・バレー:https://4travel.jp/travelogue/10786146 -
「シヴァ神とパールヴァティー女神」インド
5世紀の詩人カーリダーサはパールヴァティーの美しさを描写して、世界の全ての美を1つの個体に集中させる為に彼女が生まれたと語られます。パールヴァティーはシヴァの妃の中でも母性愛とやさしさを象徴する存在で、カーリーやドゥルガーなど他の妻が血を求め殺戮をもたらし時にはシヴァをも凌駕する恐ろしき存在なのに対して、常にシヴァに従順な妻という地位を保ち続けています。 -
南アジアにおけるイスラムについての展示もありました。イスラムは8世紀には既に南アジアの一部に伝わっていたようで、10世紀以降は中央アジアからイスラム勢力が繰り返しインドに侵入してきます。各地を支配するようになると教義や世界観も暮らしに根付き、南アジアの建築や美術や思想や社会制度にまで影響を与えます。
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「文殊菩薩」ネパール/カトマンドゥ
マニ車の前に置かれた文殊菩薩の姿は見慣れた姿ではありません。インドに生まれた仏教ですが中世以降はヒンドゥー教やイスラム教に押され、さまざまな地域に活路を見出そうとしていました。その1つがチベットで、元々チベットにはボン教という民間宗教はありましたが、仏教のように教義や制度が充実した宗教はなく、またたく間に広まっていきました。マニ車を回すことは出来ないので、「オム・マニ・ペメ・フム」と真言(マントラ)を唱えておきます。 -
インドにおけるキリスト教は1世紀のに使徒トマスが南西インドに到達し、布教活動が行われて伝わったと信じられています。東方教会系のシリア派の典礼が行われますが16世紀になってポルトガルがカトリシズムを広め、18世紀からはプロテスタンティズムも定着します。
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「ヤマーンタカ尊」中国/チベット自治区
大威徳明王(だいいとくみょうおう)は梵名ヤマーンタカといい、仏教の信仰対象であり、密教特有の尊格である明王の一尊です。チベット仏教の伝説では悪鬼と化した修行僧を折伏するために文殊菩薩が変化したとも言われます。昔ある修行僧が悟りを開く直前に盗賊達に襲われ、共にいた水牛共々首を刎ねられて殺されました。 悟りの境地に至る直前にその望みを絶たれた修行僧の怒りは凄まじく、そばに落ちていた水牛の首を拾って自分の胴体に繋げて盗賊達を皆殺しにしました。彼はそれだけでは飽き足らず、ついに関係のない人々をも無差別に殺す悪鬼に成り果ててしまいます。これに困った人々は文殊菩薩に助けを求めます。そこで文殊菩薩はその悪鬼と同じような牛面で、悪鬼以上の武器をもった姿に変化して戦い、ついに悪鬼を倒しました。この姿が大威徳明王(ヤマーンタカ)なのだといわれます。 -
「阿弥陀如来」中国/チベット自治区
阿弥陀如来は大乗仏教の如来の1つで、梵名はアミターバあるいはアミターユスといい、それを阿弥陀と音写この博物館の英文でもAmitayusとなっていました。アミターユスは「量りしれない寿命を持つ者の意味で、これを漢訳して無量光仏、無量寿仏ともいいます。西方にある極楽浄土という仏国土を持ち、東方は薬師如来、五智如来において西方に位置する観自在王如来と同一視されます。 -
「ダーキニー女神(空行母)」中国/チベット自治区
「荼枳尼」という名は梵語のダーキニーを音訳したもので、後期密教を取り入れたチベットでは、ダーキニーはカンド(漢訳: 空行母と呼ばれます。密教の行者を悟りに導く女神とされ、重要な位置を占めます。 -
「十一面観音菩薩」中国/チベット自治区
チベット仏教ではチベットの国土に住む衆生は「観音菩薩の所化」と位置づけられます。チベット仏教の四大宗派に数えられるゲルグ派の高位の化身ラマで、民間の信仰を集めているダライ・ラマは観音菩薩(千手千眼十一面観音の化身とされています。 -
「トーナラ」ネパール/カトマンドゥ
トーナラとは寺院本堂の入り口の上部に設置された半円形の装飾板で美しい彫刻が施されています。仏教寺院とヒンドゥー寺院では彫刻の内容が違います。こちらは仏教寺院のもののようですが、その彫刻を見ているとカンボジアのアンコール遺跡群のナーガやマカラの彫刻を思い出させます。 -
ヒンドゥー教の女神祭礼は9月下旬から各地で行われます。女神に犠牲を捧げたり踊りを奉納します。ベンガル地方では雨期明けの女神祭礼はドゥルガー・プージャーと呼ばれ、村の広場や街の辻に臨時の祭壇を造り、壮大華麗な女神像を祀ってお祝いをします祭礼が終わると神像は海や川に流します。
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タミル・ナードゥ州では9月末からナヴァラートリ祭礼のために各家庭では祭壇を造り、あるだけの神像や人形を飾り付けてお祝いします。
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ドゥルガーは外見は優美で美しいですが、実際は恐るべき戦いの女神です。神話によるとアスラ神族の王マヒシャが軍勢を率いて天界を攻め、天界に住んでいたデーヴァ神族を追放してしまいました。敗れたデーヴァ神族はシヴァとヴィシュヌに助けを求め、それを聞いたシヴァとヴィシュヌは怒り、狂暴な女神チャンディー(ドゥルガーの別名)が生まれました。チャンディーはアスラ神族討伐のためデーヴァ神族から武器を授かります。ドゥルガーがシヴァ神の三叉戟でマヒシャにとどめをさすマヒシャースラマルディニーがこの場面です。
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祭礼の巨大な山車がそのまま置かれてありました。分解して持ってきたのだと思いますが、民族学博物館の執念を感じます。
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山車はヒンドゥーの神の乗り物です。南インドのチェンナイ(旧名マドラス)のパールッタサーラティ寺院では4月から5月の大祭のときに、主神パールッタサーラティを乗せた山車をひきだして周囲を巡行します。沿道の信者たちは山車に乗った祭司を介して神に供えものを捧げます。
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「オート・リキシャ」デリー
三輪タクシーはデリーの交通手段の1つです。40年近く前に池袋西武でインド展を行った際に、デリーから分解された自転車のリキシャが送られてきて組み立てたことを思い出しました。スリランカで1度もスリーホイーラーに乗れなかったことが悔やまれています。 -
原型となったのはイタリアのピアジオが生産したベスパカーで、これをベトナムのメコンデルタの街で見た時は感動しました。日本でも昭和24年の1949年ごろから大阪を中心に「半タク」と呼ばれる三輪タクシーがあったそうです。もともと「人力車」を語源とする「リクシャー」が「Rickshaw」になっています。
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ここまでで約1時間の見学でした。この先まだどれだけの展示があるのか想像も出来なく、何時間かかるのだろうとか、妻の機嫌が悪くなるのではとか、京都に何時に行けるのだろうか心配になってきます。
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