PARIWISATA JOGJA（11）夜のプランパナン遺跡を見ながらディナーを楽しみ、ラーマヤーナ・バレーで叙事詩を体感する。

2013/06/02 - 2013/06/02

ジョグジャカルタ滞在に於ついていろいろ調べる中でプランパナン寺院でのラーマヤーナ・バレーと言うものがあると知りました。シーズン的にもちょうど野外劇場で観劇出来るのでぜひ行きたいと思いました。更に調べるとエンジェ・ウィサタ・ツアーズという現地旅行社があり、日本人の方が応対してくれました。結果、陶器の町カソンガンや美しいパラントゥリティス海岸へ車を出してもらったり、アンバルクモ・ホテルのリスタフェル・ディナーの予約もお願いしました。日本語のガイドさんも一緒でしたので、個人で観光していて生じた疑問やいろいろな情報がタイムリーに得られて良かったです。観劇前のディナーも一緒にお願いしましたが、ライトアップされたプランパナン寺院に近い席を予約してあったり、劇場の座席もVIP席の最前列の中央だったりとても満足のいく旅行社でした。ラーマヤーナのストーリーは何度も本を読んでいるので知ってはいましたが、往きの車中でガイドさんがポイントを説明してくれたのも良かったです。特に妻にとっては役にたった情報です。また、この劇団には２組のグループがあって、観劇した日は若い人たちのグループだったそうで、なるほど美談美女ばかりでした。

エリア ジョグジャカルタ(インドネシア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 5.0
• 交通: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: レンタカー タクシー 徒歩
• 航空会社: ガルーダインドネシア航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

夕方５時にホテルのロビーで待ち合わせ、ガイドのユニーさんと一緒にプランパナンへ向かいます。途中ガドリ・レストのギャラリーへ寄ってもらいロロ・プロニョ人形を買いました。男性の人形の胸飾りが見つからなかったり、カードリーダーの調子が悪くて使えなかったり、思ったより時間がかかってしまい到着が遅れてしまいました。

その分おおかたのお客さんは劇場に入ってしまった後で、レストランは空いていました。エンジェ・ツアーと予約の入った席で飲み物を注文した後ビュッフェ料理をいただきました。

お客は少なくなっていましたが、料理はまだまだ追加されていました

30分くらいしか時間が無いので早めにいただきましたが、これが結構美味しいので驚きました。このシチュエーションだと料理は大したことが無いのが常ですが、どれもこれも満足いくお味でした。

美味しいので2回お代わりしちゃいました。ビールも44,000ルピアとお手軽な値段でした。

ラーマヤーナ・バレーを観に行くならば、食事付きにしたほうが絶対良いと思います。

席からはこんな感じでライトアップしたロロ・ジョングラン寺院が望めます。

前日にプランパナン遺跡公園は見学して寺院を反対側から見ていましたが、ライトアップされた寺院群は本当に綺麗でした。

海外旅行に行ってこのような劇を観に行くきっかけになったのは桂林近くの陽朔で観た「印象劉三姐」が最初です。張芸謀（ザン・イーモウ）の演出によるもので桂林の奇岩をライトアップして川がそのまま舞台になった壮大なものでした。以来中国各地をはじめ、見つける度にほとんど観てきました。

こんなライトアップが見られる劇場なので期待が膨らみます。

ガイドさんが迎えに来てくれたので記念写真を撮ってもらいました。今回の旅行では２ショット写真がたくさん撮れたのが嬉しいです。

観劇前のひと時で立ち寄るだけではもったいないレストランでした。

劇場の入り口では出演者（実際はちがいます）と記念写真も撮れます。

一番遅れて劇場に入ります。撮影には別料金10,000ルピアかかりますが、100円ですから気になりません。タマンサリのエントランスのような入口です。

座席は事前に聞かされていましたが最前列の中央でした。後ろの寺院も含めてシンメトリーになっているのでこの席にしてもらって良かったです。特に階段上に出演者が立つと美しく見えます。

ストーリーはラーマヤーナ叙事詩と伝統的な影絵ワヤン・クリッを実写版にした感じです。

ガンジス川流域にマンティリという国があり、その国のジャナカ王が鋤で土を掘り起こしていると土の中から幼女が現れました。王はこの幼女にシータと名づけて王女として育てました。王は神の大きな強い弓を引くことのできる者にシータを嫁がせることにします。

美しいシータを求めて多くの男たちがやってきましたが、だれもこの弓を引けるものは現れませんでした。

そこへラーマがやってきます。ラーマはその弓をやすやすと持ち上てしまいます。シータはヴィシュヌ神の化身であるラーマと結婚することになります。そんなストーリーが展開されます。

誰も弓を持ち上げることは出来ません。

ラーマ王子が登場です。

体格の良いカッコいい若者が演じています。

ジャワ島らしい衣装も良いです。真正面からなので舞台を立体的に見られます。

アレンカ会議の場面です。アレンカ国の魔王ラーヴァナは弟のクンバカルナと息子のインドラジットと大将のプラハスタと会議を行います。そこへ弟のサルパケナカが現われ、ラーマとラクシュマナに侮辱を受けたと訴えます。

そしてラーマと弟のラクシュマナと一緒にいるシータの事も話します。シータは魔王ラーヴァナが探しているヴィダワティの化身です。

舞台に近い席なので役者さんの真剣な演技が伝わってきます。

ラーマの追放ではコーサラ国のダシャラタ王が引退して、ラーマが王位を継ごうとした時の物語です。異母弟バラタの母が悪い侍女にそそのかされて陰謀をはたらきます。その陰謀のために気の進まない弟バラタが王位につき、ラーマは１14年間も森に追放されることになってしまいました。
　

ラーマは1人で森に行こうとします。しかしシータは「森にお連れくださいませ。さもなくば毒を仰ぐか火に入るかでございます。」と嘆願します。妃シータの言葉を聞いたラーマはシータを連れていく決心をしましす。

さらにラーマを慕っていた弟ラクシュマナ（双子の1人）も一緒に行くことを願います。ラーマはシータとラクシュマナとともに森の中へと入っていきます。森の生活は厳しいながらも3人は力を合わせて生きていきます。

ラーマたちがダンダカの森を旅していた時、魔王ラーヴァナはマリチャを黄金の鹿に変身させシータを誘惑します。

シータはラーマに黄金の鹿を捕まえるように懇願します。

マリチャの黄金の鹿は可愛らしいです。

ラーマは2人を置いて鹿を狩りに森に入ります。

しばらくすると森の中から声が聞こえ、シータはラーマの助けを求める声だと思い、ラクシュマラにラーマを探すように懇願します。ラクシュマラはラーマとの約束があるのでなかなか応じません。

最後にシータの望みを聞き入れますが、シータの周りに円形の魔方陣を設けてラーマを探しに森に入ります。

シータが1人になったのを知ると魔王ラーヴァナがやってきます。しかしラクシュマラの魔方陣が邪魔して近づけません。

そこで水を求めた年寄りに変身して近づきます。年寄りを助けようと魔方陣を出た途端にラーヴァナは姿を現してシータをさらっていきます。

ラーマは黄金の鹿を捕まえます。

そして矢を射ると鹿はマリチャの姿に変わり、ラーマはおびき出されたことを知ります。

そして後を追ってきたラクシュマラの姿を見て更に驚きます。

魔王ラーヴァナがシータをさらった際の叫び声をジャターユが聞きつけます。ジャターユは鳥の王でラーマの父ダサラタ王の仲間でもありました。

ジャターユは魔王ラーヴァナに戦いを挑みます。

一時は勝ちそうになりますが、ラーヴァナの刃に瀕死の傷を負わされます。

ラーヴァナに負けたジャターユの姿です。

そこへラーマとラクシュマラが通りかかり、シータがラーヴァナに誘拐された事を伝えジャターユは絶命します。

絶命したジャターユは舞台奥のロロ・ジョングランの彼方へ消えていきます。

この舞台では階段の向こうは死後の世界を表わしているのだと分かります。

旅を続けるラーマトラクシュマラはキシュキンダーの森でシータ誘拐を目撃していた猿の王スグリーヴァとその重臣たちに出会います。猿たちはシータが残していった装身具と肩掛けを保管していました。

猿の王スグリーヴァは猿の国の王位を兄に奪われていました。兄が戦いで死んだと誤解して王位についていたスグリーヴァのもとに、生きていた兄が遠征から帰ってきたのです。兄は弟から王位を取り返すだけでなく、弟の妻ターラーまで奪い取ったのでした。

その話を聞いたラーマはシータを失っている自らの身の上から強く猿の王スグリーヴァに同情します。そして王位奪還の戦いを助ける約束をします。一方スグリーヴァは兄を倒して王位に復したのち猿王国の軍団でシータを探し出す約束をします。その猿軍団には白い猿ハヌマーンもいます。

アルガソカの公園では囚われたシータとアレンカの女性たちが艶やかに踊ります。

シータの伝統的な衣装も素晴らしいです。

バリ島の伝統舞踊の衣装とはまた違った美しさです。

目を瞑ったタイミングでシャッターを押している訳では無く、基本的に伏せ目がちに踊ります。

しかし出演者の皆さんはみんなすごい美人です。

ストーリーとは違った意味で楽しめます。

でも一番の美人はシータを演じている人でした。

魔王ラーヴァナがやってきます。

ラーヴァナの親戚のトリジャタはシータの境遇を哀れに思います。

ラーヴァナはシータを誘惑しますが頑なに拒否されます。

シータは悲しみに暮れます。そんなシータをトリジャタは慰めます。

怒ったラーヴァナはシータを殺そうといますがトリジャタに止められます。

伝統的な衣装の美しさに目を奪われます。

ラーヴァナが去ったのを見ると木の陰に潜んでいたハヌマーンが現われます。

そしてシータに自分がラーマの家来であることを伝えます。

しかしハヌマーンはラーヴァナの家来に見つかってしまいます。

捕えられたハヌマンは焼き殺されそうになります。

火あぶりにされる前にハヌマーンは逃げ出します。

そしてアレンカ国に火を放ちます。

舞台は巨大な火に包まれます。そしてインターミッションになります。休憩時にはVIP席ではコーヒーや紅茶にデザートのサービスがあります。

休憩時間中に隣の席に座っていた人に話しかけられました。ジャカルタから来た大学生と言う彼は、学生の集まりでアジア各地から来た人たちと一緒にジョグジャカルタへやって来たと言っていました。金城武のような風貌でNIKONの高そうなカメラを持っていました。昔は良いカメラを持っているのは日本人ばかりで、よくカメラを見せてなんて言われたものですが、そんな時代は変わりました。

20分ほどの休憩の後に後半の舞台が始まりました。

猿族はランカー島へ渡り魔王ラーヴァナの軍団と戦います。このアングルなどは影絵ワヤン・クリッの実写版と感じられます。

壮大なロロ・ジョングランの遺跡の前で戦いが続きます。

ラーヴァナの軍団の大将はひとりひとりと倒れていきます。

そしてラーヴァナの弟のクンバカルナも討ち取られてしまいます。

ラーマと弟のラクシュマナの強さは圧倒的です。

沢山の女性が死の国からやってきます。

クンバカルナは女性達と共にロロ・ジョングランの彼方へ去っていきます。

最後に魔王ラーヴァナとの戦いが始まります。

誰も弾くことの出来なかった弓でラーヴァナを射ます。

ラーマの勝利です。喜ぶハヌマーンの姿もあります。

最後に勝利の大団円になります。

そしてシータが戻ってきます。

しかしラーマはシーターの純潔を疑うとともに、シーターに怒りをぶつけるのです。

シータは嘆き悲しみます。

シータは純潔を証明するために葬送の火を準備させます。

葬送の準備がされます。

最後に祈りをささげるシータです。

ハヌマーンはシータのお供をします。

物語のクライマックスでバックのシヴァ寺院のライトアップされた姿と重なってより美しく感じます。

「もし私のラーマへの愛がまったく純潔でありますならば、私をこの火焔より守らせたまえ」と言い残し、シータは火の回りを一巡してその火に身を投じました。

再びシータは黒髪をなびかせ燦然とあらわれます。火神アグニはシータを焼きませんでした。

ラーマとシータは再会します。

ラーマはシータと共にコーサラ国の都アヨーディヤに凱旋します。

そしてラーマヤーナの物語は終わります。

最後の挨拶が終わると記念撮影タイムが始まります。

ハヌマーンと一緒に記念写真です。

ガイドさんがやって来たので写真を撮ってもらいます

ハヌマーンよりこちらの方が良いです。

猿軍団はあまり人気が無いようで、若い男の子たちは裏へ引っ込もうとしていたところを撮ってもらいました。頑張ってね。

主演のラーマとシータと。2人は顔が小さいので、妻は一歩下がった写真になりました。

めでたし。めでたし。

この旅行記へのコメント （2）

• travel.reikoさん 2019/07/29 06:26:13

  ラーマーヤナの舞台、観て来ました☆

  お早うございます♪
  相変わらず、ご夫妻で良い旅をされている事と思います
  5/30～6/5迄、インドネシアに滞在する前に
  一度、サイトにご挨拶させて頂きました
  此方の丁寧な写真＆解説を拝見したので
  舞台を観る時にとても役に立ちました
  舞踊を撮るのは、動きがあるのでとても鑑賞しながら
  カメラを撮るのが難しかったです（(;'∀')
  kojikoji さんは、写真にブレが無く素晴らしいと思いました！
  お時間があったら、日記に遊びにいらして下さい
  
  ご多忙の折、失礼しました
  https://4travel.jp/travelogue/11514008
  
  

  kojikojiさん からの返信 2019/07/29 15:49:19

  RE: ラーマーヤナの舞台、観て来ました☆

  travel.reikoさま
  ご連絡ありがとうござます。
  ジャワ島行かれたのですね。楽しそうな旅行記拝見させていただきました。我が家はMANOHARAホテルに宿泊しましたが、素敵なホテルに滞在されたうえにアマンジオにも行かれたのですね。アマンジオのテラスからボロブドゥールの遺跡を見てみたかったです。
  この後の旅行記も期待しております。
  我が家はしばらく体調を崩して一緒に旅行できなかった母が元気になったので、この週末に3日ほど佐渡島に行ってきます。春にヘルシンキからストックホルムからリガへのフェリー旅をしてきたので、新潟からのんびりフェリー旅してこようと思います。