2021/11/02 - 2021/11/02
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kojikojiさん
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「大阪市立東洋陶磁美術館」の存在を知ったのは20年ほど前の事で、それ以来いつか見に行きたいと思っていました。さらにBS朝日の番組で東洋陶磁を2回に分けて韓国編と中国編で紹介した番組は録画して何度も見直しています。今回の旅で大阪に行くことにした目的の1つがこの美術館に行くことでもありました。午前9時過ぎに梅田から淀屋橋についていながら中之島の建築巡りをしたので、ここへ着いたのは11時半になっていました。そこからみっちり2時間かけて1つ1つの陶器や磁器を見て回りました。妻は途中で休憩しながらでしたが、長年の想いと似たような作品をどこの美術館で見たとか思い出しながらなので時間のたつのも忘れてガラスケースから離れることが出来ませんでした。唯一カメラのバッテリーが切れた時にロッカーに戻った時だけ我に返った気がしました。この美術館が出来た経緯としては安宅産業の破綻と安宅コレクションの存在なしには語れませんが、まずは韓国陶磁室の見学から始めます。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 タクシー ANAグループ JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
中之島に着いてからすでに3時間ほどが経って、11時過ぎになってようやく「大阪市立東洋陶磁美術館」の見学に移ります。今回の大阪観光では1番の目的地でもあります。
-
収蔵品については以前にBS朝日の東洋陶磁を紹介した番組を録画して何度も見ています。ただ館内に入って美術館自体の建築も素晴らしいと思いました。調べてみての日建設計で設計されたということ以上は分かりませんでした。まずは2階の韓国陶磁室の高麗時代の展示室から見学を始めました。
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「青磁彫刻 童子(童女)形水滴」
左側の童子と右側の童女とも同じ作行きなので同じ製作者の作品のようです。とても小さな作品ですが、細部の装飾も丁寧に造られています。 -
「青磁 洗」
キャプションに住友グループ寄贈(安宅コレクション)と書かれてあってドキッとしました。これ以降の作品の多くが安宅コレクションでした。灰青緑色を帯びた肌は翡翠青磁の最盛期の作例です。 -
「青磁 輪花鉢(二点)」
10枚の蓮の花弁をかたどった鉢で、うすく精緻なつくりと透明感のある美しい釉色から翡色青磁の代表作の1つです。口辺の薄さは触ったら指が切れそうに思えました。 -
「青磁印花 饕餮文 鼎形香炉」
最盛期の高麗青磁の中には中国の古銅器を模したものも多くあったようです。雷紋を下地に饕餮文を浮き上がらせた素晴らしい出来栄えです。饕餮は竜が生んだ九匹の子「竜生九子(りゅうせいきゅうし)」の1つで、「饕」は財産を貪る、「餮」は食物を貪るの意味があります。体は牛か羊で曲がった角を持ち、虎の牙と人の爪、人の顔などを持つ姿で現されます。 -
「青磁彫刻 鴛鴦蓋香炉」
蓋に鴛鴦をデザイン香炉です。動物の形を蓋飾りに使った香炉は龍や獅子や麒麟等いくつかありますが、オシドリは初めて見ました。その細工の細かさには驚かされます。焚かれた香は嘴から立ちのぼりますが、嘴の中の舌まで再現されています。 -
「青磁印花 夔龍文 方形香炉」
中国古代の青銅器の方鼎の形を模したものです。同じく青銅器に由来する夔龍文や雷文などの文様が型押しされています。釉薬が不均等だったり微妙に歪んだ何とも言えない味わいがあります。 -
「青磁陽刻 双鶴文 枕」
中央部がややくびれた長方形の枕で、胴面には図案化された双鶴文が陽刻で施されています。こうした枕は実際に高級日用品として用いられたようです。もともと枕であったものが日本に将来された後に片方の側面を四角く削り、穴をあけて、花生として使われました。写真には写っていませんが、右側に四角い開口がありました。 -
「青磁 獅子形枕」
背中合わせにうずくまる獅子が楕円形の板を頭に載せる形の枕です。獅子は口を開けて牙を見せ、胸には鈴が付いています。陶枕は暑い夏に適した実用的なものであるとともに魔除けなどの効用もあったそうです。 -
「青磁陽刻 牡丹蓮花文 鶴首瓶」
八角に面取された胴に鶴のような細長い頸がついた瓶を鶴首瓶と呼びます。長い頸の先端に鐶状のつまみがあるので本来は蓋をがあったのでしょう。胴の八面には蓮文と牡丹文が交互にあらわされているようです。高麗独自の翡色青磁としての釉色も美しいです。 -
「青磁陰刻 蓮花文 三耳壺」
蓋の鈕(ちゅう)や肩の耳は金属器の装飾を忠実に写しています。この部分に紐を通して蓋と身を固定したのだと思います。轆轤の正確さや後から付けた耳の細工の細かさなど完成された美しさを感じます。 -
「青磁陰刻 柳蘆水禽文 浄瓶」
浄瓶はもともと仏前に清らかな水をささげるための仏具でしたが、実際には高麗では貴人から民衆までひろく貯水器としても使われたそうです。肩先に注入口があり長い管状の口から水を注ぐようになっています。先ほどの童女形水滴が抱えていたものだと分かります。 -
「青磁陽刻 蓮花文 梅瓶」
梅瓶とは口が小さく肩が大きく張り、胴に向ってすぼまっていく器形を指します。胴部のS字状の曲線や、高台きわでわずかに外反するゆったりと落ちついた造形は、中国の影響から離れて高麗独自の形へ進んだものと見られます。小さな口が微妙に歪んだ姿が魅力的です。 -
「青磁象嵌 竹鶴文 梅瓶」
肩が強く張って胴裾が絞られる曲線は高麗化の1つの特徴です。肩には茘枝文を組み込んだ袱紗文が描かれ、胴裾には蓮弁文帯と雷文帯がめぐらされています。胴の中央には、高く茂った竹の根元に鶴が遊ぶ姿を描いて絵画的な文様が構成されています。 -
「青磁象嵌 蓮唐草文 鶴首瓶」
鶴首瓶の祖型は中国の越窯青磁にあるとされますが、高麗では時代が下るにつれて胴に丸味が加わり、装飾面では象嵌文を施すようになります。胴面には蓮唐草文と蓮花を配しています。文様の背景部分を削り落として白土を埋め込む逆象嵌という特殊な装飾が用いられています。 -
「青磁象嵌 童子宝相華唐草文 水注」
蔓草に遊ぶ童子の文様は宋時代の中国の陶磁器にもしばしば見られる意匠です。大きな宝相華の文様表現は珍しく、輪郭を黒象嵌で表してその背景を白土で埋め込む象嵌が文様を一層際立たせています。もともとは蓋があったはずですが、その形が気になりました。 -
「青磁白堆 草花文 水注」
胴には円形の窓を白泥で埋め、そのなかに細い陰刻線で可憐な草花文を描いています。青磁の釉下に白泥で文様を施す技法を白堆というそうです。説明文を読んでいると学ぶことが多いです。 -
「青磁羅漢像」
高麗王朝は仏教を国教とし、高麗青磁には羅漢像や仏像、菩薩など寺院用の器物も多く造られています。目の部分が白と黒の象嵌になっているのが面白いです。 -
「青磁羅漢像」
五百羅漢とは仏陀に付き従った500人の弟子を表しますが、それぞれ顔も人種も違ったのだろうなと思いました。 -
「青磁鉄地象嵌 草花文 梅瓶」
鉄地青磁とは青磁の釉下に鉄絵具を塗りつめ、青磁釉薬をかけて黒く焼き上げたものです。この作品では白象嵌技法が使われていますが、まれに陰刻や白堆のものもあります。日本では古くから黒高麗と呼ばれて親しまれてきました。 -
「青磁鉄地象嵌 柳文 梅瓶」
簡単に描かれてありますが、柳の葉が風にたなびいているように見えます。 -
「青磁鉄絵 草葉文 梅瓶」
盤口状の口が高くたち、程よく肩の張ったバランスの良い梅瓶です。唐草の葉を大きく描いたデザインが現代的なモダンな感じもします。 -
「青磁鉄絵 宝相華唐草文 壺」
低く広い口と胴が張ってゆったりした形に大胆な宝相華唐草文がみごとな調和をなし、鉄絵青磁の大らかな味わいをよく伝えています。 -
「青磁鉄絵 宝相華唐草文 梅瓶」
黒褐色に発色する鉄絵具で文様を描く青磁を鉄絵青磁と呼びます。胴面の宝相華文は鉄絵青磁には珍しく端正で丁寧かつ細かく施されています。 -
「青磁象嵌辰砂彩 牡丹文 鶴首瓶」
辰砂彩とは酸化銅の顔料を釉下に置いて還元焼成し、鮮やかに赤く発色させるものです。細長い口のついた瓶の肩部には白黒象嵌で蓮弁文があらわされています。胴部に白象嵌の牡丹花があしらわれ、その上に辰砂彩が効果的に添えられています。青磁辰砂彩は中国でも例がないそうです。 -
「青磁象嵌辰砂彩 牡丹文 壺」
象嵌技法で折枝牡丹文を表し、酸化銅の辰砂彩を加えて赤く採食した華やかな壺です。肩と胴裾にはそれぞれ白象嵌と逆象嵌と異なる手法で如意文と連弁文がめぐらされています。 -
「青磁鉄地象嵌 如意頭文 瓶」
器全体に文様を太く線彫りして象嵌技法で白土を埋め込んで素焼きをした後、余白に筆のようなもので鉄絵具を塗りつめ、さらにそのうえに青磁釉を塗り焼成したものと思われます。白象嵌の部分が鉄顔料や青磁釉で覆われているのが確認できます。 -
「粉青印花 菊花文 三耳壺(長興庫銘)」
本来は蓋があったようですが失われてしまっています。3つの耳は紐で蓋を結びつけるものです。口辺には長興庫という銘が書かれてありますが、これは朝鮮王朝の官庁で席子(ムシロやゴザ)や紙を扱っていました。 -
「粉青印花 菊花文 四耳壺(長興執用銘)」
これも蓋が失われているようです。この長壺は貴人の臍の緒を入れる胎壺と思われます。長興執用の銘から宮中御用の壺であったということが分かります。 -
「粉青面象嵌 草花文 瓶」
葉先を強く捲きあげた草花文が、面象嵌で大胆に施されています。日本で俗に人参葉(にんじんば)と呼ばれる文様です。 -
「粉青掻落鉄彩 牡丹文 瓶」
元から明の初頭に流行した玉壺春と呼ばれる瓶です。胴の中央を広く掻き落として鉄絵の具を塗り、牡丹文を浮かび上がらせています。 -
「粉青白地象嵌 条線文 簠」
儒教に基礎を置く朝鮮王朝では祭祀の折に五穀を盛る祭器は欠かせないものでした。これは中国古代の青銅器「簠」を模したもので、その身の部分です。胴の四隅に鋸歯(きょし)飾りが付き、四面には白象嵌で雷文をあらわし、さらに白土を荒々しく塗りつけています。 -
「粉青粉引 瓶」
全面に白化粧が施された粉引ですが、長年の使用による所々のしみは日本では「雨漏(あまもり)」と呼ばれ、茶人の間でとくに珍重されました。また、白泥が途切れたところや金や漆による補修跡は景色となって風情があります。それが日本人の侘び心を誘ったのか、この瓶はお預け徳利(懐石で亭主が客に預ける大きめの徳利)として使われたといいます。加賀藩前田家の伝来と伝えられ、粉青粉引瓶の最高傑作の1つといえます。 -
「粉青鉄絵 蓮池鳥魚文 俵壺」
俵の胴に口をつけたもので、三国時代の陶器の形を原流とし、酒や水の容器として使われました。胴面に描かれた蓮の間では、魚を狙う川蝉が空から舞い降り、あたかも水面を上空から見たかのような構図になっています。 -
「粉青鉄絵 蓮鴛鴦文 長壺」
白く塗った素地に鉄の顔料で文様を描く技法の粉青鉄絵を、鶏龍山と呼び習わしています。窯が忠清南道の鶏龍山にあり、昭和の初めごろからこの地名がそのまま焼き物の代名詞となり、日本の愛陶家に親しまれてきました。 -
「粉青線刻 柳文 長壺」
肩から口がまっすぐ立ち上がり、全体的に直線的な印象を受けます。胴全体に刷毛で白土を塗り、荒い線刻で柳文と連弁文を描いています。柳文とありますが、ヤシの木に見えてしまうような稚拙な感じもします。 -
「白磁 角瓶」
板作りを基本とする角瓶は17世紀末に突然現れ、轆轤以外の新しい成形方法として確立されていきます。角瓶は時代が下がるに連れて角が柔らかくなりますが、この瓶は鋭角な印象を受けます。 -
「白磁 壺」
白磁の大壺には朝鮮時代中期の作風をよく伝えるものがあります。上下別々にものを堂で繋いでいるので整った形に仕上がらず、胴のゆがみやひずみが壺の表情を豊かにしています。こうした大壺は韓国では「満月壺(タルハンアリ)」と呼ばれ、朝鮮白磁の粋として珍重されています。 -
この壺は戦争中に世話になったお礼に志賀直哉から東大寺元管長・上司海雲師に贈られたものです。1995年に盗みに入った賊によって粉々にされた後、修復を経て以前と変わらない姿で蘇りました。この事件はニュースで聞いたこともありますし、BS朝日の番組でも説明されていました。
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「青花 梅竹文 壺 (「辛丑」銘) 」
胴には梅竹文が描かれ、頸と胴裾にはそれぞれ如意頭と二重蓮弁文帯が従属文として配されています。大きく交差した梅の樹が表現され、梅花と背景の竹には微妙に顔料の濃淡がつけられています。 -
「青花 梅竹文 壺」
この壺は玉縁風の口に肩の張った典型的な15世紀から16世紀の壺です。大きく交差する梅の樹を中心にすえ、梅花にはコバルト顔料を濃く点じ、梅樹の背後にある細い竹は淡く表現されています。 -
「青花 窓絵草花文 面取壺」
轆轤を引いて丸い壺を作り、胴と高台を八角に削り落して腰のふくらみや堂々とした高台の力強さが魅力的です。削ぎ落したために器の厚さは不揃いになっているそうです。 -
「青花 窓絵柘榴文 面取瓶」
頸から高台にかけて八面に面取りされています。胴の三方に稜花形の窓枠が設けられ、その中にそれぞれ吉祥門である柘榴と桃と梅の樹が描かれます。 -
「青花 虎鵲文 壺」
18世紀半ばに官窯が分院里に定着してからはこのように余白たっぷりの文様が好まれました。高く直立した口と肩には分院里窯特有の如意頭文帯を施しています。胴下部に界線を廻し、遠景には鵲と山脈、近景には岩上を徘徊する猫のような虎が描かれています。 -
虎は実際に朝鮮半島に生息し、霊獣として信仰されて崇められていました。吉報を知らせる鵲と一緒に描くことで、さらに吉祥性を高めたものと思われます。
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「鉄砂 竹文 壺」
広い口と小さく引き締まった高台に胴は中ごろで大きく横に張り出し、算盤玉と呼ばれる形をしています。鉄砂は青花顔料の不足する17世紀に流行したもので、豪快な絵付をその本領とします。 -
「鉄砂 竹文 壺」
胴の中央には竹の幹と枝葉が太く力強い筆勢で一気に描かれ、その筆力を味わうことができます。竹文には丸い花のようなものが描き加えられています。 -
「辰砂 蓮花文 壺」
胴の中央には酸化銅によって蓮花が描かれています。また花弁の先端にはくまどりが入ります。高麗青磁の辰砂に端を発する朝鮮王朝の辰砂彩はその始まりは良く分かっていないようです。 -
「辰砂 松鶴文 壺」
胴の中心部には片脚で立つ横向きの鶴と垂れ枝の松が描かれています。辰砂は白磁の素地に酸化銅の顔料で文様を描き、透明釉をかけて焼き上げて赤く発色させるものです。 -
「青花 山水文 角瓶」
中国の伝統的な瀟湘八景から真景山山水が盛んになるそうです。やがてそれも図案化された明画風の図柄に変わっていきます。先ほどの板作りに素朴な染付の魅力のある瓶です。個人的には欲しいと思いました。 -
我も忘れてしまい、展示室を出るとすでに妻が待っていました。申し訳ないと思いながらも素晴らしいさ展示品を素通りすることは出来ません。
-
九谷焼の展示室もありましたが、この美術館で見たかったのは中国陶磁器と韓国陶器なのでその部分は少し足早に見学しました。気持ちはすでに中国陶磁器に移っています。
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