2022/06/26 - 2022/06/27
3位(同エリア102件中)
万歩計さん
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温泉津は実に味わい深い。通りには江戸時代から昭和に建てられた建物が並び、民家、商店、散髪屋などに使われている。温泉街なので小さな木造旅館も多いが、半数以上は廃業しているようだ。2軒の共同浴場は早朝から夜遅くまで地元の人が利用し、観光客の背中まで流してくれた。他にも歴史的な沖泊集落、工房が点在する「やきものの里」、移住者が再生した古民家宿泊施設と温泉津の魅力は尽きない。
石見銀山を訪れる観光客も、温泉津まで足を延ばす人は少ない。風情ある街並みを歩き、できれば一泊して温泉に浸かりたい。一方であまり人に知られたくない温泉町でもある。
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重伝建登録地区名:太田市温泉津
分類:港町・温泉町
温泉津地区は天然の温泉が湧き出る港町で、中世より石見銀山の外港として発展してきた。狭隘な谷を切り開いた約800mの街並みは、近世の町割りをよく残している。江戸末期から昭和初期にかけて建てられた町家を中心に、旅館や寺社など多様な建物が並んでいる。それらが周囲の海や山とともに、港町・温泉町の景観を形成している。
~全国伝統的建造物群保存地区協議会発行「歴史の街並み」より
【旅程】
6/25 大阪→車中(泊)
★6/26 出雲大社→旧大社駅→石見銀山(龍源寺間歩、大森集落)→温泉津(泊)
★ 6/27 温泉津→津和野→福岡
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- 同行者
- 友人
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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15:35 温泉津駅に到着。温泉津は「男はつらいよ 寅次郎恋やつれ」のロケ地に使われました。
温泉津駅 駅
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柴又に帰ってきた寅さんは、温泉津温泉で知り合った絹代さん(高田敏江)との結婚を考えていると皆に伝え、さくらとタコ社長を連れて会いに行きます。しかし絹代さんの元には家出した夫が戻っていました。
失意の寅さんは何処かへ立ち去り、さくらとタコ社長がこのホームで帰りの列車を待っていました。 -
その時は確か駅員さんがいたが、
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今は無人駅でJAが入居していました。
温泉津駅 駅
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駅から歩いて温泉津の温泉街へ。
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途中に昭和レトロが漂う町の銭湯。
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通りの建物はやはり赤い石州瓦。温泉津はかって石州瓦の産地でした。
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5分ほどで入江の見える場所へ。
温泉津湾/温泉津港 自然・景勝地
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観光案内所「ゆうゆう館」。ここで街歩きマップを貰います。
ゆう ゆう館 美術館・博物館
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温泉津は銀の積出港の町で、銀を運んだ山間の輸送路とともに世界遺産の構成要素になっています。
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すぐに重伝建の家並。
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タヌキマークのコミュニティバス。温泉津温泉はタヌキの湯浴みから発見されたと伝えられています。
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この辺りから温泉街。
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温泉津は温泉地としては全国で初めて重伝建に指定されました。
温泉津温泉 温泉
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あちこちの軒下にぼんぼり。
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思い思いの言葉で町おこし。
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今日泊まる古民家ゲストハウス「湯るり」。チェックインには少し時間があるのでこのまま街歩き。
湯るり 宿・ホテル
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温泉客らしい人は全く見えない。
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輝雲荘。温泉津温泉で多分一番の旅館。
寛ぎの宿 輝雲荘 宿・ホテル
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イチオシ
その斜め前が薬師湯。
薬師湯 温泉
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レトロ感漂うの薬師湯の2階は展望室になっています。
薬師湯 温泉
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隣接した木造洋館は大正8年築の薬師湯の旧館「震湯」。現在はカフェになっています。
震湯カフェ内蔵丞 グルメ・レストラン
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屋根に塔を頂くのはモダン大正の流行?
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イチオシ
薬師湯前の細い路地。
温泉津温泉 温泉
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ここにも小さな旅館があります。
旅館 後楽 宿・ホテル
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もう一軒の共同浴場「元湯泉薬湯」
湯治の湯 泉薬湯(元湯) 温泉
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元湯は1300年の歴史を誇る古湯。これに対し薬師湯は1872年の浜田地震にて自然湧出した新しい温泉です。
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見事な鳳凰の彫物
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元湯の向いにも古い木造旅館。「長命館」の看板を掲げているが、営業している気配なし。
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江戸時代には「お殿様」や「お代官様」がここに泊ったようです。
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手前の建物は明治2年、奥が大正11年の建築。
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4階建ての大きな旅館だったようです。このまま朽ちさせるには惜しい。
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そろそろチェックインの時刻。引き返します。
温泉津温泉 温泉
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今日の宿は築145年の古民家をリノベーションした素泊まり宿泊施設「湯るり」。
https://yururi-yunotsu.jp/湯るり 宿・ホテル
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4トラベラーさんの旅行記で知り、面白そうなので泊ることにしました。
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「湯るり」は東京から移住した女性の方が古民家を宿泊施設に再生したもので、部屋数は1,2階で合計6室。
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案内されたのは1階の一人専用の「森/MORI」。一泊素泊りで5500円。
湯るり 宿・ホテル
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古民家の良さを残しながら、使いやすくリノベーション。
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随所に女性らしいセンスの良さ。
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万歩計はすっかりお気に入り。
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何時ものように館内探検。チェックインした玄関ロビー。2階は女性グループがいるようなので上がりません。
湯るり 宿・ホテル
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お洒落なコーナー。
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古い箪笥。
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奥は清潔なトイレ。風呂はないので共同浴場を利用します。
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レトロなタイルの手洗い。
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キッチン
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簡単な自炊も出来そう。
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16:30 「湯るり」を出てやきものの里へ。17:00閉館なので急ぎます。
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途中に明治維新で活躍したという剣豪の像。晩年をここで暮らしたそうです。
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温泉街は直ぐに終わり、そこからぐるりと迂回します。
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16:48 温泉津やきものの里「やきもの館」に到着。何とか間に合いました。
温泉津やきものの里 美術館・博物館
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地元の陶芸家の作品や、
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島根一円の焼き物が展示されていました。
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展示即売コーナーに、
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陶芸体験教室。
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外には大きな登り窯。
温泉津やきものの里 美術館・博物館
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斜面毎に部屋が区切られ、
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焼かれた部屋で焼き物の色や風合いが変わるそうです。
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登り窯の上から見たやきもの館
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この先に窯元が点在してます。
温泉津窯の始まりは300年以上前の宝永年間。瓦や丸ものから始まり、最盛期の昭和初期には4つの瓦工場、6つの丸もの工場があったそうです。 -
椿窯
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森山窯。寅さんに出て来た絹代さんはこんな感じの窯で働いていました。
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椿窯の展示倉庫。
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窯の人が説明してくれました。買わなくてすみません。
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登り窯の倉庫。
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倉庫と創作室は、明治中期から昭和中期の瓦工場を使っています。
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やきものの里を下りて、
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温泉街の戻ってきました。「もりもと旅館」は外見は地味ですが口コミは高いようです。
もりもと旅館 宿・ホテル
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イチオシ
この辺りは古い温泉津温泉の雰囲気がよく出ています。
温泉津温泉 温泉
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温泉津は昔からの温泉旅館が廃業する一方、古民家をリノベーションした素泊り宿泊施設が増えているよう。
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江戸時代から続く酒屋さん
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江戸の昔より当地に住み、屋号を「たぬきや」と称す
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イチオシ
長命館の建物はやはりインパクトがあります。
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17:30 元湯に入浴。客がいて写真が撮れませんでしたが、幸い翌日の朝風呂で撮ることが出来ました。
湯治の湯 泉薬湯(元湯) 温泉
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イチオシ
駆けつけ2杯はちとキツイ。薬師湯は後にしてもう少し歩きます。
薬師湯 温泉
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「湯るり」の道向かいに西楽寺。小さな街にしては立派な寺院が数軒ありました。
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朝食のパンを買おうとぶらぶら海岸の方へ。
温泉津温泉 温泉
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まだ18時前なのに殆どの店が閉まっています。
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昔からの床屋さん。
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「チョンマゲからナウな髪型まで」
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海岸まで来ましたが唯一の食料品店は既に閉まっていました。
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引き返す途中に内藤家庄屋住宅。
内藤家は毛利元就の命を受けて銀の積出港だった温泉津の奉行を勤めました。関ヶ原合戦後はここに土着し、代々年寄りや庄屋を勤め、廻船問屋、酒造業、郵便局の経営に携わりました。 -
建物は1747年の温泉津大火の後に建てられたもので、築二百数十年経過した温泉津最古の建物です。
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一旦宿に戻り休憩。
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19:25 薬師湯へ。
源泉はナトリウム・カルシウム一塩化物温泉(低張性中性高温泉)で46℃の自然湧出。源泉かけ流しでそのまま湯船に供給されています。 -
HPによると、薬師湯は2005年9月付けで日本温泉協会の新基準による審査で、全項目最高評価の「オール5」を取得したのが自慢。当時オール5は全国でも僅か11か所しかなかったそうです。
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湯上り後に2階の展望室で休憩。
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軽い夕食の後、静かな温泉街をぶらぶら。
温泉津温泉 温泉
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20:40 宿に戻りました。
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6:30 風呂の用意をして朝の散歩へ。
温泉津温泉 温泉
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昨日行けなかった町の北を歩きます。
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古民家ホテル「燈/Tomoru」
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「湯るり」を経営する女性オーナーのもう一軒の宿泊施設で、こちらは家族やグループ対象の一棟貸し。
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浄土宗西念寺。小さな街にしては立派な寺社仏閣が多い。
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高台に愛宕神社
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愛宕神社から眺めた温泉津温泉街の家並。
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入江に沿って沖泊に向かっています。
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道路わきに積まれた海砂。驚く程きめ細かな砂でした。
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トンネルを行くと沖泊。真っ直ぐ右に進めば昨日の「やきものの里」へ。
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トンネルを出ると眼下に入江が見えてきました。
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沖泊は石見銀山柵から西に直線距離で8.8km。毛利家が銀山を支配していた時代に、銀の積み出しと銀山への物資補給が行われた港です。銀を運んだ山越えの街道共々、世界遺産の構成要素です。
温泉津沖泊 名所・史跡
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7:13 船着き場前の広場に到着。
温泉津沖泊 名所・史跡
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広場に航海安全を祈願した恵比寿神社。
恵比寿神社 寺・神社・教会
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舟に必要な水を汲んだ古井戸も残っています。
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イチオシ
船着き場。リアス式海岸のため波は静か。集落の漁師の方が出漁の準備中でした。
温泉津沖泊 名所・史跡
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イチオシ
澄み切った入江。両岸の岩場には数多くの「鼻ぐり岩」が現存しています。
鼻ぐり岩 自然・景勝地
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「鼻ぐり岩」は船を係留する綱を通すために穴を開けた岩。中世の港の歴史的景観を今に留めています。
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沖泊集落は10軒足らず。空き家もあり周囲に田畑はありません。
温泉津沖泊 名所・史跡
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集落の上にもう一つの共同井戸。その先に伸びているのが銀を運んだ道の跡。以上で温泉津の見学は終わり。
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最後に元湯で朝風呂。その前に源泉をチェック。
湯治の湯 泉薬湯(元湯) 温泉
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源泉は共同浴場のすぐ裏手で、湧出する音を聞くことが出来ました。
泉質:ナトリウム-塩化物泉
源泉温度:48.1℃
湧出量:毎分42リットル -
浴室内は薬師湯同様に茶色の温泉成分が結晶しています。源泉から近いのでお湯は熱いため、最初に温度調節したこの湯船で体を慣らします。
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湯船は「ぬるい湯」と「熱い湯」の2つ。ぬるい湯と言っても43℃!
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熱い湯は46℃。我慢しても5秒が限度でした。
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飲泉可能。浴室の蒸気を吸い込むのも効果あり。
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毎日朝風呂に来るという地元の先客と温泉談義。最後は和気あいあいと背中の流しあい。
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9:17 温泉津駅から列車で次の目的地 津和野へ。
温泉津駅 駅
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