![温泉津から津和野までは鈍行列車を乗り継いで3時間。時間が有り余るシニアにはこんな旅もいい。今年は津和野出身の文豪・森鴎外の没後100年、さらに津和野駅の開業100周年にもあたる。<br /> 商家町から武家町に至る通りを歩いたが、平日の昼間では観光客は勿論、町の人も殆ど見かけない。島根県を代表する観光地の一つだが現実はなかなか厳しそう。<br /><br />**********************************************************<br /> 重伝建登録地区名:津和野町津和野<br /> 分類:武家町・商家町<br /> 津和野は島根県の最西端に位置し、周囲を山で囲まれた津和野川沿いに町並みが展開する。保存地区内の道や区画は江戸時代初期に整備されて以降大きな変化はなく、「殿町通り」の旧武家地と「本町通り」を中心とした旧町人町が併存する。幕末から昭和初期にかけて形成された石州赤瓦葺の建造物群の中に、洋風建築であるカトリック教会などが町並に変化を与えている。<br /> ~全国伝統的建造物群保存地区協議会発行「歴史の街並み」より<br /><br />【旅程】<br /> 6/25 大阪→車中(泊)<br /> 6/26 出雲大社→旧大社駅→石見銀山(龍源寺間歩、大森集落)→温泉津(泊)<br />★6/27 温泉津→津和野→福岡](https://cdn.4travel.jp/img/thumbnails/imk/travelogue_album/11/79/05/650x_11790561.jpg?updated_at=1692572184)
2022/06/29 - 2022/06/29
22位(同エリア370件中)
万歩計さん
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温泉津から津和野までは鈍行列車を乗り継いで3時間。時間が有り余るシニアにはこんな旅もいい。今年は津和野出身の文豪・森鴎外の没後100年、さらに津和野駅の開業100周年にもあたる。
商家町から武家町に至る通りを歩いたが、平日の昼間では観光客は勿論、町の人も殆ど見かけない。島根県を代表する観光地の一つだが現実はなかなか厳しそう。
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重伝建登録地区名:津和野町津和野
分類:武家町・商家町
津和野は島根県の最西端に位置し、周囲を山で囲まれた津和野川沿いに町並みが展開する。保存地区内の道や区画は江戸時代初期に整備されて以降大きな変化はなく、「殿町通り」の旧武家地と「本町通り」を中心とした旧町人町が併存する。幕末から昭和初期にかけて形成された石州赤瓦葺の建造物群の中に、洋風建築であるカトリック教会などが町並に変化を与えている。
~全国伝統的建造物群保存地区協議会発行「歴史の街並み」より
【旅程】
6/25 大阪→車中(泊)
6/26 出雲大社→旧大社駅→石見銀山(龍源寺間歩、大森集落)→温泉津(泊)
★6/27 温泉津→津和野→福岡
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JR特急 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
9:17 温泉津駅から列車で次の目的地 津和野へ。
温泉津駅 駅
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9:55 途中の浜田駅で時間調整のため20分余り停車。山陰本線の普通列車は実にのんびり。
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駅前に出たら石見神楽の櫓。浜田市には50を超える石見神楽の継承団体があり、毎週土曜日に夜神楽が上演されるそうです。
浜田駅 駅
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浜田駅で買った海苔弁当が今日の朝食。
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列車は日本海の海岸に沿って走り、
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11:25 益田駅に到着。ここで山口線の列車に乗換。
益田駅 駅
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車内はガラガラ。
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12:13 津和野駅に到着。
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津和野駅開業100年を記念して駅舎の改築が行われていました。
津和野駅 駅
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駅前にD51蒸気機関車。D51が牽引する「SLやまぐち号」が今も週末に運行されています。
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津和野は島根県西部の山間にある人口6600人の小さな町。古い街並みが残ることから「山陰の小京都」と呼ばれています。
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駅前から本町通へ。
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ここから本町通り。
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今回の目的は重伝建歩き。商家町の本町通りから武家町の殿町通りを中心とした範囲が重伝建に指定されています。
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魚町通り。とても狭い道幅で、江戸時代には魚棚や旅館がありました。
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明治18年創業の和菓子舗・竹風軒。
山田竹風軒本店 本町店 グルメ・レストラン
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向いは華泉酒造。創業は1730年(享保15年)で銘柄は「華泉」。
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津和野は明治の文豪・森鴎外の生誕地としても有名。今年は没後100年にあたります。
鴎外(本名森林太郎)は1862年和野藩の典医森家の長男として生まれ、東京帝国大学で医学を学び後軍医となりました。軍医の仕事のかたわら小説を執筆したりヨーロッパの小説・戯曲等の翻訳を行い、明治を代表する知識人として活躍しました。 -
享保2年創業の橋本本店。地酒の他に味噌醤油の醸造も行ってるようです。
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どの建物にも赤い石州瓦が使われて統一感があります。
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明治11年創業の古橋酒造。銘柄の「初陣」は、初代が鳥羽伏見の戦いで「初陣」を飾ったところから由来しているそうです。
古橋酒造 グルメ・レストラン
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緑の並木が見えてきました。ここから武家町の殿町通りです。
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道の脇の水路には菖蒲。残念ながら花は終わっています。
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水路を泳ぐ錦鯉は津和野のシンボル。
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昭和6年に再建された津和野カトリック教会。日本建築が続く中で異彩を放っています。
津和野カトリック教会 寺・神社・教会
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内部は椅子でなく板張りに畳敷き。
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殉教を物語るステンドグラス
長崎明治元年から明治6年に長崎でキリスト教徒の大弾圧が行われ、浦上の信徒153人が囚われて津和野に移送されてきました。信徒たちはここで改宗のためのありとあらゆる拷問を受け、37人が殉教したそうです。 -
隣接する乙女峠展示室では殉教に関する歴史資料が展示されていました。
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ここからは「なまこ壁」の土塀が続きます。月曜日の昼下がりは、観光客どころか町の人も歩いていません。
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ここにも錦鯉。
殿町掘割 名所・史跡
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右側の長い「なまこ壁」の土塀は津和野町役場
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この建物は大正8年に鹿足郡役所として建てられたもの。表門は家老大岡家の正門が使われています。
多胡家老門・大岡家老門 名所・史跡
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大正期に流行した木造の和風公共建築で、建築当時からほとんど変わっていません。
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左右対称の建物は安定感があります。両端の部屋を前面にせり出した平等院鳳凰堂をイメージしたもの。
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左右対称
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殿町通り
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左に見えてきたのは養老館の長い建物。
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養老館は津和野藩の藩校。建物は安政2年(1855年)に現在地に移転再建されたもの。
藩校養老館(津和野町立民俗資料館) 美術館・博物館
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ここから森鴎外を始め西周(近代日本哲学の祖)、福羽美静(国学者・明治天皇待講)、山辺丈夫(日本紡績業の父)、小藤文次郎(日本地質学の父)等多くの人材が世に出ました。
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敷地内には槍術、剣術の教場が当時のまま残っています。
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槍術教場をちょい覗き。
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養老館の先に鷺舞の像。鷺舞は7月の弥栄神社祇園祭で行われる津和野の伝統芸能です。
津和野 鷺舞の像 名所・史跡
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鷺の被り物をした踊り手の優雅な舞はTVで見たことがあります。
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鷺舞の像のある広場の先は津和野川。
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津和野川に沿って1km余り歩くと森鴎外の生家がありますが、今回はパス。
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津和野川を渡った先に津和野町郷土館。
津和野町郷土館 美術館・博物館
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建物は昭和15年に紀元2600年事業の一環として建築されたもの。館内見学はパス。
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最後に向こうの山の中腹に見える「太鼓谷稲成神社」に上ってみます。
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弥栄神社の境内を通っていきます。鷺舞はここの祇園祭で奉納されます。
弥栄神社 寺・神社・教会
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巨大な欅は樹齢600年。
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京都の伏見稲荷のような赤い鳥居が続く参道を上ります。
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途中で参道を振り返り、
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津和野川の対岸に目を向けると、山間に佇む津和野の町を一望。
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重伝建地区。赤い石州瓦の家並が美しい。
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12:56 太皷谷稲成神社。鮮やかな朱色の境内と社殿。ここは日本五大稲荷の一つだそうです。
太皷谷稲成神社 寺・神社・教会
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間もなく夏越の大祓。「茅の輪くぐり」がありました。
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太鼓谷稲成神社から下りて街歩き終了。来た道を戻ります。
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殿町通りにある津和野藩家老大胡家の表門。
旧津和野藩家老 多胡家表門 名所・史跡
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殿町通り。
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津和野カトリック教会。
津和野カトリック教会 寺・神社・教会
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本町通り。
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本町通り。
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本町通り。
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13:43 津和野を出発。新山口経由で博多の老母の元に向かいます。
世界遺産と3つの重伝建を巡る一泊二日の島根の旅でした。津和野駅 駅
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