島根の世界遺産と重伝建を巡る一泊二日旅　３．重伝建　太田市大森銀山（鉱山町　島根）

2022/06/26 - 2022/06/26

　大森は石見銀山が世界遺産なって知名度が上がったが、ずっと以前から地区の人々が街並みを大切に守り続け、昭和６２年に県内初の重伝建に指定されていた。ところが大森銀山の銀採掘のピークは江戸時代初期まで。以降銀に代わって銅採掘が主になり、明治以降は閉山に近い状態だったという。その中で山深いこの地区に人が住み続け、街並みが保存されたのは奇跡に等しい。

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　重伝建登録地区名：太田市大森銀山
　分類：鉱山町
　大森銀山地区は、幕府直轄地約４万８千石、約１５０ケ村の中心の町であった。銀山は１４世紀初めに発見されたと伝えられ、銀産出量は１７世紀初頭にピークをむかえ海外にも輸出された。町並は銀山川沿いの谷間に延びる約２．８ｋｍの範囲で、代官所跡や郷宿、武家屋敷、商家などが現存し、背後の山裾には寺社や墓地、石切場なども残され、鉱山町の歴史的景観を良好に伝えている。
　～全国伝統的建造物群保存地区協議会発行「歴史の街並み」より

【旅程】
　6/25　大阪→車中（泊）
★6/26　出雲大社→旧大社駅→石見銀山（龍源寺間歩、大森集落）→温泉津（泊）
　6/27　温泉津→津和野→福岡

エリア 大田・石見銀山(島根)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

　１２：０６　羅漢寺から大森集落の入口近くに戻ってきました。レンタサイクルを返して重伝建歩きスタート。

大森の町並み 名所・史跡

　重伝建地区は銀山川の谷間に伸びる銀山街道に沿った２．８ｋｍ。世界遺産の主要な構成要素です。

　特に蔵泉寺口番所跡から大森代官所跡までの８００ｍは赤い石州瓦の古い街並みが残り風情がある。

大森の町並み 名所・史跡

　立派な山門の西性寺

西性寺 寺・神社・教会

　本堂の屋根には赤い石州瓦

　世界遺産なって知名度が上がりましたが、それ以前から大森地区の人々が大切に守り続けてきた街並みです。

　古民家を使った宿泊施設。

ひろた屋旅館 宿・ホテル

　明治５年開局した大森郵便局

石見銀山大森郵便局 名所・史跡

　「酢醸造元」の看板がありますが、今は雑貨屋さんのよう。

　観世音寺。この岩山の上にお勧めのビューポイントがあります。

観世音寺 寺・神社・教会

　山門に上ると、

　眼下にこの風景が目に飛び込んできました。

　細い石見銀山街道の両側に赤い石州瓦の建物がぎっしり。市庁舎の塔から見たローテンブルクの町並のよう。

　石見銀山街道に並行するこちらの道は後世のものか。

　本堂だけが残る観世音寺。江戸時代には銀山隆盛を祈願する寺でした。

観世音寺 寺・神社・教会

　龍源寺間歩の方向に歩きます。

　太田市街なみ交流センター

町並み交流センター 美術館・博物館

　大森の中心にある旧大森裁判所跡です。

　館内に入ると、

　明治時代の法廷を復元したコーナー。

　大森の歴史の説明。

　重伝建地区の家並のレプリカ等。

　赤い屋根が続く町並みは日本のローテンブルク

　勿論人が暮らしています。

　いいね！

　この窓ガラスのデザインは大正レトロ。

　小雨が上がり観光客が増えてきました。

　柳原家。石見銀山代官所で同心。石見銀山は幕府直轄地で、ここに住まう役人は奉行を筆頭に代官、同心、預りなど５９名にも上ったそうです。

柳原家 名所・史跡

　焼き菓子のお店

有馬光栄堂 グルメ・レストラン

　重伝建の町並

大森の町並み 名所・史跡

　重伝建の町並

　重伝建の町並

　重伝建の町並

　栄泉寺

栄泉寺 寺・神社・教会

　他郷阿部家は１７８９年に建てられた地役人阿部家の武家屋敷。現在のオーナー１０年以上の歳月をかけて暮らしながら繕い、蘇らせた宿だそうです。

　宗岡家。石見銀山代官所の同心宅、ここも宿泊施設になっています。

　この高い建物は何だろう。

　この風景は江戸時代そのまま。

　重伝建の町並

　重伝建の町並

　金森家は昔の郷宿。江戸時代には大森に６軒の郷宿があり、公用で出かける村役人などの指定宿になっていました。

金森家 名所・史跡

　この家、素晴らしい。

　石見銀山 群言堂本店。大森における古民家再生の先駆けになった建物で、３００坪の土地に建つ築１７０年以上の商家です。

群言堂 石見銀山本店 専門店

　玄関スペースでは開店当初より、季節ごとにスタッフや地元アーティストとともに畳ディスプレイを作ってきたそうです。

　現在はショップやカフェ。

　この一画だけは何故か黄土色の土壁。

　重伝建の町並

　重伝建の町並

　三宅家。石見銀山の役人から今は歯科医。

　古い街並みに相合傘が似合います。

　焼き菓子屋さんの前に戻ってきました。

有馬光栄堂 グルメ・レストラン

　豪壮な熊谷家住宅
　熊谷家は徳川幕府の銀山支配が始まった時から力があり、後に「掛屋」 と呼ばれ銀の重量を量り、純度を測定し、粗悪品が見つかった採掘者から集金を行う役目を負っていました。

重要文化財熊谷家住宅 名所・史跡

　石見銀山が栄えた時代の富裕な商家の暮らしぶりを今も伝えています。

　最後に代官所跡。「いも代官」の文字が気になる。

石見銀山資料館 美術館・博物館

　現在は明治 35 年築の旧迩摩郡役所の建物を利用した石見銀山資料館。

　銀山のジオラマ

　廊下の両側に展示室。まるで学校のよう。

　「いも代官」とは石見銀山の大森代官だった井戸平左衛門のこと。農民を餓死から救うために薩摩から取りよせた甘藷（サツマイモ）を普及させた功績から、中国地方一帯に供養塔や顕彰碑が建てられています。

　大久保長安。石見銀山を始め佐渡金山、生野銀山と徳川幕府の鉱山開発に関する中心人物になりました。

　代官所跡の裏手に城上神社

城上神社 寺・神社・教会

　これで重伝建歩き終了。１３：０７発のバスで仁万駅へ。

　山陰本線仁万駅。ここで４トラベラーさんお勧めの魚料理屋さんへ行きます。

仁万駅 駅

　駅から徒歩１０分のお魚処「かめや」。

おさかな処 料理 かめや グルメ・レストラン

　店主自ら地元の漁港でセリ落とした地魚を食べさせてくれます。

　お値段はどれもリーズナブル。１６００円のかめや定食を注文。

　付け出し

　地魚のお造り盛り合わせ。どれもこりこりして鮮度抜群。

　本日の旬の魚はサヨリの塩焼き。

　煮魚を追加注文。

　最後にサラダ、赤だし、ご飯。

　列車の時間までたっぷりあるので、ご主人と話しながらゆっくり過ごしました。

　１５：１８発の普通列車に乗車。

仁万駅 駅

　ローカル線ならではのユッタリ感。

　この駅、「まじ」と読みます。

馬路駅 駅

　１５：３５　今日の宿がある温泉津(ゆのつ)駅に到着。

温泉津駅 駅