2021/03/06 - 2021/03/06
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+mo2さん
「 アーティゾン美術館」では、2021年2月13日(土)から5月9日(日)まで、「アーティゾン美術館」の新しいコレクションを一堂に集めて紹介する「Steps Ahead: Recent Acquisitions 新収蔵作品展示」が開催されています。展覧会は14部構成となっていましたが、旅行記②では、3:カンディンスキーとクレー、4:倉俣史朗と田中信太郎、14:芸術家の肖像写真コレクションを紹介します。
※作品解説は、HP等より参照しています。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
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3.カンディンスキーとクレー
この展覧会が開幕する直前に、石橋財団はヴァシリー・カンディンスキーの初期の作品「3本の菩提樹」(1908年)を入手しています。抽象芸術の生みの親とも称されるカンディンスキーですが、いきなり抽象絵画を描いたわけではありません。フォーヴィスムなどパリの前衛美術に衝撃を受けたロシア出身の画家はその刺激を一身に受けつつ自らの力で新しい絵画を創造していきます。これはまさに色彩豊かでエネルギーに満ち溢れた作品です。このセクションでは、そのほかにカンディンスキーが音をテーマにした挿絵入り書籍『響き』(1913年)、そして同じく抽象絵画の発展に多大な功績を残したパウル・クレーの作品などが紹介されています。 -
ヴァシリー・カンディンスキー「3本の菩提樹」1908年
カンディンスキーは、20世紀前半の抽象絵画の創出と発展に大きな役割を果たした画家です。絵画を精神活動として見なし、色彩や線の自律的な運動によるコンポジションの探求に取り組みました。ベルリンの分離派展やパリのサロン・ドートンヌ、ドレスデンのブリュッケ展などへの出品を経て、1911年にフランツ・マルクらと「青騎士」を結成。ロシア革命後には祖国の美術行政や教育において要職を務めるも、1922年、建築家グロピウスの招聘を受けて、ヴァイマールのバウハウスに加わりました。 -
(左)ヴァシリー・カンディンスキー「抽象芸術論 芸術における精神的なもの
」1912年
(右)ヴァシリー・カンディンスキー「青騎士」1912年
「青騎士」は、カンディンスキーとマルクが共同編集した年刊誌で、彼らの芸術活動青騎士の宣誓書にあたります。活動期間としては、カンディンスキーとフランツ・マルクが年刊誌の創刊を構想し始めた1911年から第一次世界大戦によってメンバーが散り散りになってしまった1914年までの約3年間であり、非常に短命でしたが、その後世に与えた影響は大きく、青騎士と周辺の芸術家は20世紀における現代芸術の重要な先駆けとなりました。 -
ヴァシリー・カンディンスキー「響き」1913年
カンディンスキー自らが「響き」と名付けた、音をテーマにした挿絵入書籍です。1909年から1911年の間に書かれた38の散文詩と1907年から制作を始めた56点の木版画で構成されています。 -
ヴァシリー・カンディンスキー「自らが輝く」1924年
この作品は、カンディンスキーがバウハウスに加わって2年後の1924年に制作されたものです。左下に画家のイニシャルと年記が確認できます。裏面には画家のモノグラムと題名、272番のハンドリストの番号、年記が確認されています。なお、画家自身によるハンドリストによると、この作品はこの年の3月から7月の間、すなわちヴァイマールのバウハウスの閉校前に制作されたようです。
大小の円形や四角形、三角形、線状的な要素など、様々な形態が重なり合いながら、この時期のカンディンスキーに特徴的な対角線を意識した構成がなされています。加えて、曲線が巧みに配され、螺旋を思わせる流動感が生み出されているところは、同時期の作品の中で、この作品をよりユニークなものにしています。画面の地をつかさどる赤をはじめ、暖色と対照的な白が基調をなしている点も特色となり、それは、「自らが輝く」というタイトルを裏付けているようです。 -
ヴァシリー・カンディンスキー「二本の線」1940年
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ヴァルター・グロピウス、ほか バウハウス叢書 全14巻(初版 )1925-1929年
バウハウスは、1919年、ヴァイマル共和政期ドイツのヴァイマルに設立された、工芸・写真・デザインなどを含む美術と建築に関する総合的な教育を行った学校。そのバウハウスの精神を世に広めるために刊行されたのがバウハウス叢書です。同行で教えていた作家たちが講義内容や研究成果をまとめたもので全14巻からなり、カンディンスキーやパウル・クレーも執筆者に名を連ねています。
バウハウスというとどうしてもピーター・マーフィーを思い出してしまいますが・・・ -
パウル・クレー「数学的なヴィジョン」1923年
ミュンヘンで絵画を学んだクレーは、カンディンスキーらによる芸術家グループ「青騎士」やダダ、シュルレアリスムと接触しながら、豊かな想像力を背景に独自の自然観に根ざした造形理論を育みました。1920年代からはバウハウス等で教鞭をとりながら、絶えず造形をめぐる思考と実験に取り組みました。 -
パウル・クレー「ストロベリーハウスの建築工事」1921年
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パウル・クレー「庭の幻影」1925年
現実と抽象的フォルムとの間を絶えず行き来しつつ、色彩を中心に造形の可能性を探求した画家クレーのバウハウス時代の作品です。ほぼ等間隔で水平線の入った画面の全体に、線や点描など多様な筆致がちりばめられています。クレーはこの時期、自然や都市の風景を俯瞰的にとらえる上で、水平線で画面を秩序的に組織する手法をしばしばとりました。この作品では、中央に3本の樹木が象徴的に描かれているのに加え、植物の生える様を表した3本線の分岐したマークが随所に配され、太陽と思しき赤い円のもと、庭のイメージが浮かび上がります。周囲に暗示的に描かれた教会などの建物は、闇を思わせる茶褐色に溶け込み、昼とも夜ともつかぬ幻想性をもたらしています。 -
パウル・クレー「POTの庭」1926年
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パウル・クレー「寓意的な小立像(消えていく)」1927年
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パウル・クレー「宙飛ぶ竜の到着」1927年
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パウル・クレー「羊飼い」1929年
多様な色彩が織り重なり模糊とした背景に、人物と4本足の動物たちが幾何学的な線で描かれています。杖を手にした人物が、手前の4匹の動物から中ほどの動物を守るように立っています。そのポーズは、この作品が、新約聖書の「ヨハネによる福音書」に説かれた、狼に身をさらす「よき羊飼い」を踏まえていることを示しています。白い光をはらんだような背景は、場面の神秘的な効果を高めています。同じ年に先行して《砂漠の動物への説教》(ベルン、個人蔵)と題する素描が残されており、その後、油彩作品へと発展したことがうかがえます。 -
パウル・クレー「島」1932年
この作品は、1931年にクレーが政治的な混乱を嫌ってバウハウスの職を辞し、デュッセルドルフの美術アカデミーに籍を置いていた時期に制作されたと考えられます。画面を均質に満たす点描は、モザイク文様とともに、1930?32年頃の作品に固有の特徴です。まず、一筆書きのような軌道で線が描かれ、いくつもの交差により生じたスペースが、それぞれ異なる色彩の点描の集合で彩られています。地の部分も随所に色彩を滲ませており、かすれた線の描く不定形のフォルム、細かな点描、質感と色彩の濃淡を帯びた地の部分とが、同一次元で絡み合い、あらゆる造形的要素が多様に響き合う画面が生まれています。この複雑で豊かな効果は、色彩をはじめ、点、線、面という要素の特質を知り抜いたクレーならではのもので、それらの戯れを通じて造形の無限の可能性を飽くことなく探ろうとする、画家の基本姿勢を物語っています。
この作品は、1935年10?11月にバーゼルのクンスト・ハレで開催された大規模な回顧展の後、アメリカに渡り、バウハウスの同僚であった20世紀を代表する建築家ミース・ファン・デル・ローエに所蔵されていました。 -
アーティゾン美術館6階、皆様を展示室へと誘うロビーには、日本を代表するデザイナー・倉俣史朗による《ガラスのベンチ》(1986年)と造形作家・田中信太郎による《ソノトキ音楽ガキコエハジメタ》(1986年)が展示されています。デザイン界、美術界に今なお大きな影響を与えるふたりは、長く親密な間柄にありました。このセクションでは、倉俣史朗の家具作品、田中信太郎の絵画・立体作品が見ることができます。
アーティゾン美術館 美術館・博物館
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田中信太郎「Heliotrope 2008」2008年
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田中信太郎「誕生」2001年
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倉俣史朗「「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」1988年頃
倉俣史郎は、空間デザインや家具デザインの分野で60年代初頭から90年代にかけて活躍したデザイナー。株式会社三愛宣伝課を経て、65年には自身のクラマタデザイン事務所を設立し、高松次郎や横尾忠則らとコラボレーションした。その後、81年にエットレ・ソットサスの誘いでデザイン運動「メンフィス」に参加。数々の名作をこの世に残したことで知られます。
本作「How High the Moon 」は、建築素材であるエキスパンド・メタルで構成された輪郭がそのまま構造となった、デザイン史においても重要とされる一脚。伝統的なアームチェアのフォルムでありながら、それまで家具に使われることのなかった素材を用いることで、倉俣らしい「軽やかさ」や「儚さ」が表現されています。 -
田中信太郎「羽化」2008年
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倉俣史朗「エキスパンド・チェアー・セットとガラス・テーブル」1986年
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田中信太郎「何故、その庭に翳りはないのか」1986年
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田中信太郎「ソノトキ音楽ガキコエハジメタ」1986年
6階ロビーにある作品。旧ブリヂストンビルの中にあった作品で、ミュージアムタワー京橋の竣工の前後に美術館の収蔵品となったものです。 -
芸術家の肖像写真コレクションです。
(左)ナダール(フェリックス・トゥールナション)「エドゥアール・マネ」年代不詳
(右上)カミーユ・ドラール「ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル」年代不詳 他 -
(左上)アンリ=ルイ・ラヴォー「カミーユ・コロー」年代不詳
(中上)ナダール(フェリックス・トゥールナション)「若き日のギュスターヴ・クールベ(1819?1877) パリ、サン=ト
ノレ・アンジュー通り 51番地にある写真家のスタジオにて」年代不詳
(右下)ドルナック(ポール・マルサン)「アトリエのアンリ・ファンタン=ラトゥール」年代不詳 他 -
(上)ドルナック(ポール・マルサン) 「《サルミエントの記念碑》の前に立つオーギュスト・ロダン」1898年
(下)ポール・セスコー 「アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック」1894年頃 -
(左上)エドモン・ベナール「アレクサンドル・カバネル」年代不詳
(左下)エドモン・ベナール「ジャン=レオン・ジェローム」1880年頃
(右上)アルベール・バルトロメに帰属 「エドガー・ドガ」1912年
他 -
(左上)エドモン・ベナール 「ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ」1880年頃
(右上)撮影者不詳「アンリ・ファンタン=ラトゥール」1900年頃 他 -
エドモン・ベナール 「ジョン・シンガー・サージェント」 1880年頃
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(左上)エティエンヌ・カルジャ「シャルル・ボードレール」年代不詳
(右上) ドルナック(ポール・マルサン)「フェリックス・ブラックモン」1904年
他 -
(左上)アジャンス・ド・プレス・ムーリス「クロード・モネ」年代不詳
(左下)ドルナック(ポール・マルサン)「オーギュスト・ロダン」1917年
(中上)ドルナック(ポール・マルサン)「アンリ・ルソー、通称「税関吏」1906年頃
(右上)撮影者不詳「ポール・シニャック」年代不詳 他 -
(左上)エティエンヌ・カルジャ「ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル」年代不詳
(左下)ナダール(フェリックス・トゥールナション)「ウジェーヌ・ドラクロワ」年代不詳
(右上)シャルル・デザヴァリ「バルビゾンのジャン=フランソワ・ミレー」年代不詳
(右下)エティエンヌ・カルジャ「ギュスターヴ・クールベ」年代不詳 他 -
(右上)エミール・ベルナール「ポール・セザンヌ」1904もしくは1905年 他
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(左上) アジャンス・ド・プレス・ムーリス 「ポール・シニャック」年代不詳
(右)撮影者不詳「アンリ・マティス」年代不詳 他 -
(左上)撮影者不詳「ギュスターヴ・クールベ」年代不詳
(右上)撮影者不詳「アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック」年代不詳
(右下)ドルナック(ポール・マルサン)「ピエール=オーギュスト・ルノワール」1904年 他 -
(左)安齊重男「山口勝弘、リベール・リベール」1975年
(右上)安齊重男「斎藤義重」1973年 他 -
(左上)安齊重男「菅井汲」1974年
(左下)安齊重男「倉俣史朗」1975年
(右上)安齊重男「瀧口修造」1978年 他 -
(左上)安齊重男「オノサト・トシノブ」1980年
(左下)安齊重男「イサム・ノグチ」1986年
(右上)安齊重男「高松次郎」1970年 他 -
(左上)安齊重男「ザオ・ウーキー」1975年
(左下)安齊重男「田中信太郎」1976年
(中上・下)安齊重男「瀧口修造」1978年
(右上・下)安齊重男「堂本尚郎」1980年 -
(左、中下)トム・ハール「制作中の猪熊弦一郎」1971年
(右上・下)トム・ハール「川端実」1971年 他
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