2011/05/13 - 2011/05/27
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jijidarumaさん
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この伝説が残る地方はDahner Felsenlandダン断崖ランドといって、一帯に周囲から取り残されたような断崖、岩壁、岩山が多く見られます。そのプファルツの森の西南に小さなDahnダンという村がある。
海抜280mの村の上に覆いかぶさるように、凡そ70mの高さの険しい崖がある。
その断崖絶壁が村の目印であり、シンボルでもあり、ローカルな伝説の舞台なのです。
(注)かつての東ドイツ:ルター諸都市・Berlin・Dresdenなどを巡る旅
期間:2011年05月13日(金)〜05月27日(金)15日間の旅・5月19日(木)
先の≪短気は一生の悔いに;メルゼブルクのカラス伝説≫
(Die Merseburger Rabensage)
の主人公Bischof von Merseburg ・Thilo von Trotha メルゼブルク司教 ティロ・フォン・トロタの弟が今回の伝説の主人公です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空 ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
≪伝説:断崖絶壁から身を投げた乙女・Sage vom Jungfernsprung≫
ある日の事、村の一人の乙女がダンの森に野イチゴや葡萄の実を採りに出かけました。
家から遠く離れた場所に来た時、突然、一人の大きな男が茂みの中から出てきました。
その男は世に略奪で知られた騎士、Burg Berwartsteinベバルトシュタイン城主のHans Trappハンス・トラップ(Hans von Trothaハンス・フォン・トロタの別称)でした。
彼はあどけない乙女を誘拐しようとしたのです。
そこで彼女はスカートの裾をからげて、逃げ出しました。2mもの身長があったハンスは怪物(嫌われ者)と恐れられていたが、その彼がだんだんと近づいてくる。
パニックに陥った彼女は元に戻る道に気付かず、岩壁に突き出た角に出てしまい、息も切れて、喘ぎながら立っていた。そこから下に見る村落はかなり深い底にあった。
そして、彼女は何も考えず、奈落の底に身を投げた。
奇蹟が起った。驚いたことに、それは予想もしなかった事だったが、乙女は全く傷一つなく、奈落の底で無事に生きていたのだ。
その後、乙女が足を下ろした、その場所から、清らかな泉が湧き出てきたと云う。
XXX
写真は70mの高さの険しい崖 -
さて、我々は乙女と怪物(嫌われ者)と恐れられたハンスの、その後の運命を伝える事は無い。しかし、この物語では峻厳な断崖絶壁と泉の出現を語る事で十分であろう。
劇的な“断崖絶壁から身を投げた乙女”の視覚的イメージ、乙女のパラシュートのように膨らんだスカートが意味した“奇蹟”も、何と魅力ある絵画的なものであろうか。
この伝説はドイツで良く知られた郷土作家(プファルツの民間伝承の研究者)August Beckerアウグスト・ベッカーが、1857年に報告したものである。
http://de.wikipedia.org/wiki/Jungfernsprung
http://www.dahner-felsenland.net/
写真は崖の天辺にある十字架 -
XXX
Bischof von Merseburg ・Thilo von Trotha メルゼブルク司教 ティロ・フォン・トロタの一番若い弟にプファルツ選帝侯に仕えた騎士Hans von Trothaハンス・フォン・トロタ(1450〜1503年;Burg Berwartsteinベバルツシュタイン城) がいる。
ハンスはドイツワイン街道沿いにあるBurg BerwartsteinとBurg Grafendahnグラーフェンダーンの二つの城主であった。
民間伝説“Hans Trappハンス・トラップあるいはHans Trottハンス・トロット”に登場する人物だと云う。彼の紋章はカラスに指輪である。
写真はBurg Berwartsteinベバルツシュタイン城 -
Burg Berwartsteinベバルツシュタイン城主、プファルツ選帝侯に仕えた騎士Hans von Trothaハンス・フォン・トロタの紋章はカラスに指輪である。
つまりBischof von Merseburg ・Thilo von Trotha メルゼブルク司教 ティロ・フォン・トロタと同じ意匠の紋章を使用している。 -
追記;①悪役
ハンスは当時、実在した騎士で、勇猛さで知られていたようです。ダンの村にはBurg Berwartsteinベバルトシュタイン城から12km程度の距離です。
多分、伝説の乙女には悪役として当時、地方きっての有名人を登場させたのだと思います。写真で見るように峻厳なる岩壁、かつてここから身を投げた乙女もいたのでしょう。
岩壁そのものを見て、伝説の語り部はきっと、死んだ乙女も生き返らせ、その地に清らかな泉を誕生させるといった様々な(村人)願望を形にしたのだと思う。
昨秋、ドイツワイン街道を南下した時に、近くまで来ましたが、この伝説を知っていれば、きっと訪れたはずだ。そして伝説をイメージして、この景観を見れば、いっそう感興を覚えたことだろう。
写真はベバルトシュタイン城 -
写真はベバルトシュタイン城の遠望
-
写真はベバルトシュタイン城
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追記;②身長
さて、ハンスのようにゲルマン系は大きいですから、日本人はコンプレックスを感じます。
身長が大きいと言えば、モーゼル川の中ほどにコッヘム城があり、訪ねた事がある。ここの武具の間にビックリするほどの大きな甲冑があります。
今まで見た甲冑でも最大のもので、なんと“2.38m”の巨人の甲冑です。実用品であったのか?分かりません。
ゲルマン民族は皆大きかったから、民族移動を繰り返したヨーロッパ各地にその影響を与えているように思える。かつてヴァイキングであった現在のノルウェー人男性の平均身長は181cm(オランダに次いで2位)だそうで、北欧男性の平均身長は皆高い。ノルウェー人女性の平均身長は169.5cmと世界で最も高いと言う。
ドイツではプロイセンのフリードリヒ大王指揮下の近衛連隊に属した“巨人連隊”が有名ですが、パレード要員としてのお飾り要素が強く、戦闘能力に疑問が持たれていたとか。
フランスのナポレオン皇帝にも近衛騎馬擲弾兵連隊があり、その資格は背の高さ176 cm以上、10年以上の軍歴があり、最低4回の方面作戦に参加し、勇猛さで表彰されている必要があったと言われている。
“巨人”とも呼ばれた連隊はナポレオンの近衛騎兵連隊の中でも精鋭であり、大きな黒馬に乗った集団はナポレオンのヨーロッパ制圧に大きな戦力となったと歴史に出てくる。
イギリス、デンマーク、チェコ、ギリシャ、台湾などでみた衛兵たちは背が高く、眉目秀麗な姿はいずこも同じでした。
写真は70mの高さの険しい崖と村 -
15世紀の歴史上、実在した人物Hans Trappハンス・トラップ(ハンス・フォン・トロタ)は今日、クリスマス時期に登場するSt.Nikolaus聖ニコラウスや、Christkindelクリストキンドル(幼子イエス)のお供として登場する。
言う事を聞かない腕白な子供に対して、両親たちが“脅し”にハンスの名を乱用・悪用したと云う。つまり、子供たちを恐れさせる人物になったと云うのである。
左;手に枝の束を持ったハンス・トラップ(鞭打ちじいさん・Oberbruckオーベルブリュック、)
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この旅行記へのコメント (2)
-
- kamaさん 2023/04/14 14:12:42
- コメントありがとうございます
- jijidarumaさん、こんばんは。
沢山投票下さり、コメントまで恐縮です。
ハンスさんは、なまはげ的な存在なんでしょうかね?
ドイツのお城は間近で見てみたいです。
とても参考になりました、ありがとうございます。
学生時代、私は合気道部でした。
演武会は、文化祭で友人や親族に披露するくらいで、
拍手をもらうなんて、羨ましい。
武道は続けてらっしゃるのでしょうか?
現在は帯を締めることができないくらい
太ってしまいました、私(泣)
次回もステキな旅を。
お体お大切に。
- jijidarumaさん からの返信 2023/04/15 02:37:34
- RE: コメントありがとうございます=>こちらこそ!
- kamaさん、
今晩は。
たくさんの投票とコメントありがとうございました。
伝説好き、歴史好きとしては、こうしてご一読頂けるのは大変嬉しいです。
ハンスは英雄、時にはなまはげの如き、ドイツでは聖人の従者になって子供の教育(しつけ)に利用される。面白いですね。
ドイツを旅すると、いろんな伝説にあたりますが、それも様々です。
あれ!合気道部でしたか、私は少林寺拳法部でした。
昨秋、創部60周年を迎えました。当時はまだ関東の大学では少なく、私の大学でも草創期の頃(私は4代目)でした。
もう少林寺をやることはないですね。代わりに孫たちが極真空手を小中でやっていました。さすがに上級に進むとやめて、弓道とか剣道をやるようになりました。
何故か?地元にも少林寺拳法が出来るのにやらないのですよ^^。
少林寺拳法部のOB会に行くと、私は上座に座れますよ(笑)。
ドイツの旅はまだですね。欧州の戦争危機が終了しないと難しいと思います。
それではまた。
jijidaruma
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