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2013年秋・ドイツ・ベネルックスの旅<br />2013年10月14日(月)〜10月28日(月)15日間<br /><br />10月14日(月)<br /><br />Buedingenビューディンゲンの町はフランクフルトより北東に凡そ60kmの距離にある。<br />ヘッセン州Wetterauヴェッテラウ地区、中世の趣ある旧市街の町にこの古城ホテルHotel Schloss Buedingenビューディンゲン城はある。<br /><br />1131年に城の起源は遡り、Hohenstaufenホーエンシュタウフェン朝治下のビューディンゲンの騎士の水城であった。元来は王の狩猟地の防衛拠点として、水城は築城されたそうで、1219年には古い歴史資料に登場している。驚く事に13世紀から今日まで、Grafschaft Isenburgイーゼンブルク伯家の居城であった。<br /><br />写真は古城ホテルHotel Schloss Buedingenビューディンゲン城の俯瞰

≪800年間イーゼンブルク伯爵家の居城であったビューディンゲン城に残る伝説≫

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2013/10/14 - 2013/10/28

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旅行記グループ ドイツの伝説・民話

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jijidaruma

jijidarumaさん

2013年秋・ドイツ・ベネルックスの旅
2013年10月14日(月)〜10月28日(月)15日間

10月14日(月)

Buedingenビューディンゲンの町はフランクフルトより北東に凡そ60kmの距離にある。
ヘッセン州Wetterauヴェッテラウ地区、中世の趣ある旧市街の町にこの古城ホテルHotel Schloss Buedingenビューディンゲン城はある。

1131年に城の起源は遡り、Hohenstaufenホーエンシュタウフェン朝治下のビューディンゲンの騎士の水城であった。元来は王の狩猟地の防衛拠点として、水城は築城されたそうで、1219年には古い歴史資料に登場している。驚く事に13世紀から今日まで、Grafschaft Isenburgイーゼンブルク伯家の居城であった。

写真は古城ホテルHotel Schloss Buedingenビューディンゲン城の俯瞰

旅行の満足度
5.0
同行者
カップル・夫婦(シニア)
一人あたり費用
30万円 - 50万円
交通手段
レンタカー
航空会社
ルフトハンザドイツ航空 ANA
旅行の手配内容
個別手配
  • Wikipediaでこの城に残る伝説を二つ見つけた。;①皇帝と炭焼き人、②真夜中に城門の左右の石像が入れ替わる。<br /><br />伝説①:皇帝と炭焼き人<br /><br />ビューディンゲン城は皇帝の封土(ほうど; Lehenレーエン)として、直接にビューディンゲンの騎士に与えられていた。<br /><br />当地の伝説では神聖ローマ皇帝バルバロッサ(フリードリヒ1世の呼び名、赤髭王と称されて、ドイツ人に人気の高い皇帝。)が皇帝を救助した事に感謝して、ビューディンゲンの地を一人のKoehler炭焼き人に与えたのだと云う。<br />或る冬の日に、皇帝バルバロッサはビューディンゲンの森に狩猟に出かけたそうです。<br />狩猟に熱中してしまって、皇帝はお付きの従者たちとはぐれてしまいました。<br />迷いながら進むと、森の中で皇帝は一人の炭焼き人に出会ったのでした。皇帝が彼に道を尋ねると、炭焼き人は身分の高そうな方に話しかける勇気も無く、その代わりに木炭の煤で真っ黒くなった2本の指で、雪の上に進むべき道を描いて見せた。<br /><br />この伝説が元になって、ビューディンゲンの騎士の紋章(写真)は銀色(雪のように白い)の盾に2つの黒い線が描かれているそうです。<br /><br />注;Friedrich Iフリードリヒ1世(1122~1190年)は、ホーエンシュタウフェン朝の神聖ローマ皇帝(在位:1152年 - 1190年、皇帝戴冠:1155年)。<br />父はシュヴァーベン大公フリードリヒ2世(独眼公)、母はバイエルン公ハインリヒ9世の娘ユーディト。<br />歴代神聖ローマ皇帝の中においては有能で、後世では英雄とまで呼ばれた。また、赤みを帯びたブロンドの髭を持っていたことから、赤髭王(Barbarossaバルバロッサ)と呼ばれ、ドイツ人にとても人気の高い皇帝である。

    Wikipediaでこの城に残る伝説を二つ見つけた。;①皇帝と炭焼き人、②真夜中に城門の左右の石像が入れ替わる。

    伝説①:皇帝と炭焼き人

    ビューディンゲン城は皇帝の封土(ほうど; Lehenレーエン)として、直接にビューディンゲンの騎士に与えられていた。

    当地の伝説では神聖ローマ皇帝バルバロッサ(フリードリヒ1世の呼び名、赤髭王と称されて、ドイツ人に人気の高い皇帝。)が皇帝を救助した事に感謝して、ビューディンゲンの地を一人のKoehler炭焼き人に与えたのだと云う。
    或る冬の日に、皇帝バルバロッサはビューディンゲンの森に狩猟に出かけたそうです。
    狩猟に熱中してしまって、皇帝はお付きの従者たちとはぐれてしまいました。
    迷いながら進むと、森の中で皇帝は一人の炭焼き人に出会ったのでした。皇帝が彼に道を尋ねると、炭焼き人は身分の高そうな方に話しかける勇気も無く、その代わりに木炭の煤で真っ黒くなった2本の指で、雪の上に進むべき道を描いて見せた。

    この伝説が元になって、ビューディンゲンの騎士の紋章(写真)は銀色(雪のように白い)の盾に2つの黒い線が描かれているそうです。

    注;Friedrich Iフリードリヒ1世(1122~1190年)は、ホーエンシュタウフェン朝の神聖ローマ皇帝(在位:1152年 - 1190年、皇帝戴冠:1155年)。
    父はシュヴァーベン大公フリードリヒ2世(独眼公)、母はバイエルン公ハインリヒ9世の娘ユーディト。
    歴代神聖ローマ皇帝の中においては有能で、後世では英雄とまで呼ばれた。また、赤みを帯びたブロンドの髭を持っていたことから、赤髭王(Barbarossaバルバロッサ)と呼ばれ、ドイツ人にとても人気の高い皇帝である。

  • 伝説②:真夜中に城門の左右の石像が入れ替わる<br /><br />城の城門の左右に2つの石像が棍棒を持って、門番のように張り番をしている。この石像が毎晩、真夜中になると、左右入れ替わると云う。これを目撃した人は吃驚して、町の住民に漏らしたが、彼は町の住民たちに“嘘つき者”と呼ばれてしまった。<br />その後、これを目撃する人も口に出すことを避けた為、真実は分からぬままに伝説だけが残った。<br /><br />写真は伝説の門番の石像(Wilder Mann・直訳では野蛮人)が紋章を持って、700年の歴史を感じるKernburg本丸の建物の前に立っている。<br /><br />

    伝説②:真夜中に城門の左右の石像が入れ替わる

    城の城門の左右に2つの石像が棍棒を持って、門番のように張り番をしている。この石像が毎晩、真夜中になると、左右入れ替わると云う。これを目撃した人は吃驚して、町の住民に漏らしたが、彼は町の住民たちに“嘘つき者”と呼ばれてしまった。
    その後、これを目撃する人も口に出すことを避けた為、真実は分からぬままに伝説だけが残った。

    写真は伝説の門番の石像(Wilder Mann・直訳では野蛮人)が紋章を持って、700年の歴史を感じるKernburg本丸の建物の前に立っている。

  • Buedingen ビューディンゲン(Hessenヘッセン州)の町はSeemenbachゼーメンバッハ川(全長37km、Nidderニッダー川の支流)に沿って発展した町で、一帯は緑豊かな土地である。中世からの城や木組みの家並みの旧市街(城塞都市)で知られている。<br /><br />1952年5月にこの町を訪問した、20世紀最大の物理学者とも、現代物理学の父とも呼ばれるAlbert Einsteinアルベルト・アインシュタインは“Ein Stueck Mittelalter, gezeigt von seiner attraktivsten Seite.(この町は中世の最も魅力的なものを残している。)”の言葉を残している。<br />

    Buedingen ビューディンゲン(Hessenヘッセン州)の町はSeemenbachゼーメンバッハ川(全長37km、Nidderニッダー川の支流)に沿って発展した町で、一帯は緑豊かな土地である。中世からの城や木組みの家並みの旧市街(城塞都市)で知られている。

    1952年5月にこの町を訪問した、20世紀最大の物理学者とも、現代物理学の父とも呼ばれるAlbert Einsteinアルベルト・アインシュタインは“Ein Stueck Mittelalter, gezeigt von seiner attraktivsten Seite.(この町は中世の最も魅力的なものを残している。)”の言葉を残している。

  • ビューディンゲンは城門・市城壁に囲まれた城塞都市であった。その内のメインの城門はエルサレム門(写真)という。

    ビューディンゲンは城門・市城壁に囲まれた城塞都市であった。その内のメインの城門はエルサレム門(写真)という。

  • ビューディンゲンの旧市街にMuehltorbruecke水車門橋を渡って中に入った。Schlossgasseお城横丁から、お城広場(写真)に至ると、城門が目の前にあった。

    ビューディンゲンの旧市街にMuehltorbruecke水車門橋を渡って中に入った。Schlossgasseお城横丁から、お城広場(写真)に至ると、城門が目の前にあった。

  • 古城ホテルは城門(写真)をくぐって、左手にあり、かつてのVorburg一の丸の郭のようなもので、ぐるりと輪を描くように城郭の一角がホテルになっており、その2階に部屋があった。<br />この夜の古城ホテルにはお客が私共だけで、城主も帰り、誰もいなくなったホテルはかつて何度か体験していたが、古色然としたビューディンゲン城に”城の幽霊”が出てくるかと思いました。<br />

    古城ホテルは城門(写真)をくぐって、左手にあり、かつてのVorburg一の丸の郭のようなもので、ぐるりと輪を描くように城郭の一角がホテルになっており、その2階に部屋があった。
    この夜の古城ホテルにはお客が私共だけで、城主も帰り、誰もいなくなったホテルはかつて何度か体験していたが、古色然としたビューディンゲン城に”城の幽霊”が出てくるかと思いました。

  • 敷地内の高台に黄色い建物が見える。紋章のようなものを掲げた鉄柵の門があり、その先に“黄色いヴィラ”とレセプションの小母さんが言っていたイーゼンブルク・ビューディンゲン侯爵の住居(写真)がある。

    敷地内の高台に黄色い建物が見える。紋章のようなものを掲げた鉄柵の門があり、その先に“黄色いヴィラ”とレセプションの小母さんが言っていたイーゼンブルク・ビューディンゲン侯爵の住居(写真)がある。

  • イーゼンブルク・ビューディンゲン侯爵殿が来られて、こちらへと案内された。駐車していたメルセデスを見て、77歳の城主殿は“良い車に乗っているね!”とおっしゃった。“イエ、これはレンタカーなのですよ!”と、褒め言葉にツィ、余計な事を言ってしまった。<br /><br />彼は著名なオーストリアの宰相であるクレメンス・メッテルニヒ侯爵の曾孫でカーレーサーとしても活動したPaul Alfons Prinz Fuerst von Metternich-Winneburgパウル・アルフォンス・メッテルニヒ・ヴィンネブルク侯爵の後任として、ドイツで最も古く(1899年にベルリンで創立)、かつ最大の組織である“Automobilclub von Deutschland (AvD)ドイツ自動車協会(フランクフルト)”の会長を1992〜2008年の間、務めたと云う。<br />2001年、ドイツ連邦共和国功労勲章(Verdienstkreuz I. Klasse一等功労十字章)を授与されている。<br />

    イーゼンブルク・ビューディンゲン侯爵殿が来られて、こちらへと案内された。駐車していたメルセデスを見て、77歳の城主殿は“良い車に乗っているね!”とおっしゃった。“イエ、これはレンタカーなのですよ!”と、褒め言葉にツィ、余計な事を言ってしまった。

    彼は著名なオーストリアの宰相であるクレメンス・メッテルニヒ侯爵の曾孫でカーレーサーとしても活動したPaul Alfons Prinz Fuerst von Metternich-Winneburgパウル・アルフォンス・メッテルニヒ・ヴィンネブルク侯爵の後任として、ドイツで最も古く(1899年にベルリンで創立)、かつ最大の組織である“Automobilclub von Deutschland (AvD)ドイツ自動車協会(フランクフルト)”の会長を1992〜2008年の間、務めたと云う。
    2001年、ドイツ連邦共和国功労勲章(Verdienstkreuz I. Klasse一等功労十字章)を授与されている。

  • レンタカー(Avis・写真)<br />メルセデス C-180 ・1800cc 黒色 5T (G FXAR・フルサイズ 2/4ドア)<br />オートマチック・エアコン(ナビ・電話付き)ガソリン車(Super95)。<br />2013年6月登録車

    レンタカー(Avis・写真)
    メルセデス C-180 ・1800cc 黒色 5T (G FXAR・フルサイズ 2/4ドア)
    オートマチック・エアコン(ナビ・電話付き)ガソリン車(Super95)。
    2013年6月登録車

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