2025/03/29 - 2025/03/29
1436位(同エリア10374件中)
+mo2さん
この旅行記スケジュールを元に
横浜美術館は、2021年3月からの大規模改修工事を経て、2025年2月に全館オープンしました。その最初を飾るのが、記念展「おかえり、ヨコハマ」です。写真撮影は一部の作品を除いてOKでした。写真が多くなったので旅行記分割した続きです。
※作品解説は、横浜美術館HPを参照しています。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル
-
イチオシ
第5章 また、こわれたみなと
片岡球子「緑蔭」 1939(昭和14)年
北海道に生まれた片岡球子は、画家になることを決意して上京し、21歳から現・横浜市立大岡小学校に勤めていました。この作品に描かれている韓服ハンボクの少女は、学校の教え子をモデルにしたといいます。日本が朝鮮半島を占領していた時代、半島から渡ってきた人々は、横浜市にも多く居住していました。ぶどう棚の下の4人は、それぞれ浴衣とチマ(スカート)チョゴリ(上衣)を着ています。片岡の人物画では、衣服の色や模様が作品の重要な構成要素のひとつになっていて、ここでも、それぞれの民族衣装への関心がうかがえます。この作品は、画業と並行し、50歳になるまで教師として勤め上げた地・横浜へ、作家の遺志により寄贈されました。横浜美術館 美術館・博物館
-
片岡球子「飼育」 1954(昭和29)年 横浜市立大岡小学校
-
松本竣介「Y市の橋」 1943(昭和18)年 東京国立近代美術館
東京国立近代美術館 美術館・博物館
-
松本竣介「Y市の橋」 1943(昭和18)年 神奈川県立近代美術館
神奈川県立近代美術館別館 美術館・博物館
-
松本竣介「Y市の橋」 1946(昭和21)年 京都国立近代美術館
京都国立近代美術館 美術館・博物館
-
松本竣介「スケッチ帖」1940-41年
-
高間惣七「横浜港風景」1928(昭和3)年
-
石渡江逸「横浜萬国橋」1931(昭和6)年
横浜の新港ふ頭は、1899年から1917年にかけて整備されました。ふ頭と陸地を結ぶ連絡橋として1904年に架けられたのが、この作品に描かれている初代萬国橋です。現在の万国橋は1940年に架け替えられたコンクリート造りですが、初代はアーチ型の鋼橋で、上にはランプを吊るす照明灯が備えられていました。ここでは、西洋から取り入れた当時の新しい技術を象徴する橋と対比するかのように、きもの姿の女性や、中国風の出で立ちの家族が描き込まれています。それにより横浜の街ならではの異国情緒あふれる風景が表されています。 -
石渡江逸「横浜長嶋橋所見(落陽)」1931(昭和6)年
石渡江逸「横浜長嶋橋所見(落陽)」1931(昭和6)年 -
?田保雄「山下町の運河」 1943(昭和18)年
-
第6章 あぶない、みなと
常盤とよ子「流行歌の合唱」1954(昭和29)年 -
常盤とよ子「路上」1954(昭和29)年
-
常盤とよ子「たそがれの遊郭」1954(昭和29)年
常盤とよ子「支度」1954(昭和29)年 -
常盤とよ子「窓」1955(昭和30)年
-
常盤とよ子「待合室」1956(昭和31)年
常盤とよ子「待合室」1956(昭和31)年 -
常盤とよ子「血液検査」1956(昭和31)年
-
常盤とよ子「追想」1969(昭和44)年
常盤とよ子「追想」1969(昭和44)年 -
常盤とよ子「廃墟となったスターホテル」1982(昭和57)年
-
奥村泰宏「職を求めてたむろする失業者たち」 1949(昭和24)年
-
奥村泰宏「カストリ横町」 1949(昭和24)年
-
奥村泰宏「シューシャインボーイ」 1950(昭和25)年
-
奥村泰宏「金へん景気」 1952(昭和27)年
-
石内都「屋内シリーズ」より 互楽荘(階段の壁) 1987(昭和62)年
-
石内都「屋内シリーズ」より 互楽荘(ドア, 3-45号室)1987(昭和62)年
-
奈良原一高「Blue YOKOHAMA:走る女性」 1959 (昭和34)年
奈良原一高「 Blue YOKOHAMA:2人の少年」 1959 (昭和34)年
奈良原一高「 Blue YOKOHAMA:縄跳びの少女」 1959 (昭和34)年 -
奈良原一高「Blue YOKOHAMA::チャイナタウンの壁と婦人」 1959 (昭和34)年
奈良原一高「 Blue YOKOHAMA:チャイナタウンの家と猫」 1959 (昭和34)年 -
奈良原一高「 Blue YOKOHAMA」 1959 (昭和34)年
-
篠原有司男「ラブリー・ラブリー・アメリカ(ドリンク・モア)」 1964(昭和39)年
-
浜口タカシ「相模原米軍ハイツに墜落(「鉄条網の内と外」より)」 1964(昭和39)年
浜口タカシ「原潜が来た日(「鉄条網の内と外」より)」1966(昭和41)年 -
浜口タカシ「中国からの引揚者・横浜港」1970(昭和45)年
-
浜口タカシ「肉親捜しに持参した幼いときの写真と母の写真」 1985(昭和60)年
浜口タカシ「やっと会えた息子」1984(昭和59)年 -
浜口タカシ「日本語を習う二世たち」 1985(昭和60)年
-
第7章 美術館が、ひらく平
原田正路「横浜」シリーズより 1986-98(昭和61‐平成10)年 -
石川真生「沖縄ソウル―基地を取り巻く人々」 1989(平成元)年
-
金村修「Keihin Machine Soul」1996(平成8)年
-
横尾忠則「黒いY字路 7」 2011(平成23)年
横尾忠則は、分かれ道や境界をテーマにさまざまな「Y字路」(Yの字のように道が分かれる三叉路)を描いてきました。この絵は、「ヨコハマトリエンナーレ2011」で発表された16点の《黒いY字路》の内のひとつです。横尾は、鮮やかな色の「Y字路」シリーズでは、見えない世界を「見えるように」描き、反対に「黒いY字路」シリーズでは、「見えているもの」を闇のなかに消滅させることに挑みました。この絵は、横浜美術館を西側から見た外観に着想を得ています。Y字になって奥へと続くように描かれる左右の棟。果物や瓶も描かれ、卓上の静物画のようにも見えます。美術館の奥の暗闇には、果たしてどんな景色が広がっているのでしょうか。 -
横尾忠則「黒いY字路 11」 2011(平成23)年
-
チャールズ・ワーグマン「座る婦人」制作年不詳
畳に正座して、本を開く女性。こちらにまっすぐまなざしを向ける目の大きさ、くっきりとした鼻、また長くのびた眉毛、赤らんだ頬は、見る者の視線を集めます。こうした顔の印象の強さと質素な室内の描写は対照的に映るでしょう。作者のワーグマンは1861年にイギリスの新聞『イラストレーテッド・ロンドン・ニュース』の外国特派員として来日して、63年に日本人女性の小沢カネと結婚しました。この作品のモデルはその容姿から妻のカネであると考えられています。ほかにも水彩や油彩で様々な日本の風俗を描いたワーグマンのもとには画家の五姓田義松や高橋由らが集まり、その後の日本における洋画の礎が築かれることになりました。 -
イチオシ
ポール・セザンヌ「縞模様の服を着たセザンヌ夫人」 1883-85年
-
パブロ・ピカソ「ひじかけ椅子で眠る女」 1927年
記号化された目、鼻、口が、福笑いのように顔のあちこちに散らばり、作品にユーモラスな味わいを与えています。モデルの女性はおそらく、この時期にピカソの新たなミューズ(美の女神)となった、マリー=テレーズ・ワルテル(当時18歳!)。ピカソはその後もワルテルをモデルにたくさんの絵を描きますが、スポーツウーマンだった彼女の快活な性格もあってか、それらの作品の多くに明るく楽しげな雰囲気が漂っています。いっぽう、この作品に少しだけ不穏さを与えているのが、歯をむき出しにした口。そこには当時ピカソと険悪な関係にあった妻オルガのイメージが投影されているとも言われています。 -
イチオシ
パブロ・ピカソ「女の肖像(マリ=テレーズ・ワルテル)」 1937年 吉野石膏コレクション(山形美術館寄託)
-
ディヴィッド・ダグラス・ダンカン『ヴィヴァ・ピカソ』より 1957-73年
-
エドワード・ウェストン「ヌード、ダンサーのひざ」 1927年
-
エドワード・ウェストン「ヌード、ダンサーのひざ」 1927年
-
吉田博「習作(立裸婦)」1927(昭和2)年
吉田博「熱海温泉」1927(昭和2)年 -
イチオシ
サルバドール・ダリ「ガラの測地学的肖像」 1936年
この小さな肖像画は、ダリが妻のガラを描いたものです。彼女は画家にとって芸術の女神でした。肖像では顔が大切ですが、ダリは肩ごしに後ろから描いています。つき出たひたいとほお骨、とがったあごがわずかに見えます。はだけた左肩からうなじにかけてのなだらかなふくらみとへこみ、波打つかみの毛、帽子と服の飾りやぬい目、しわや折り目などが細かく念入りに描きだされています。ダリは画面のどの部分もおろそかにせず、その描き方はしつこいほどです。タイトルにある測地学とは、地球上のどんな場所でもその位置を正確に示す方法です。画家はガラの後ろ姿のすべての点を、地球を測るような正確さで再現しようとしています。 -
ガブリエーレ・ミュンター「抽象的コンポジション」1917年
-
ヴァシリィ・カンディンスキー「網の中の赤」 1927年
「抽象絵画の父」とも呼ばれるカンディンスキー。彼が「抽象」に踏み入った当初の画風は、聖書の物語や自然のモチーフから得た印象や感情を、鮮烈な色彩で描き出すというものでした。しかしドイツの総合芸術学校バウハウスへの赴任(1922年)を機に、幾何学的モチーフを多用する画面構成へと大きく変化していきます。この作品は、そのバウハウス時代の一点です。
この時期のヨーロッパでは幾何学的な造形表現が流行していました。それらは俗に「冷たい抽象」と呼ばれます。しかしカンディンスキーが柔らかな色彩で描く形態、リズム感のある構成は、冷たさよりもむしろ温かみを感じさせます。 -
ハンス(ジャン)・アルプ「成長」1938年
-
メレット・オッペンハイム「リス」1969年
-
マン・レイ「メレット・オッペンハイムとルイ・マルクーシ」1933年
-
マン・レイ「メレット・オッペンハイムとルイ・マルクーシ」1933年
-
イチオシ
マン・レイ「メレット・オッペンハイム」1933年
-
マン・レイ「メレット・オッペンハイム(ソラリゼーション)」1933年
-
エドワード・ウェストン「二つの貝殻」 1927年
エドワード・ウェストン「貝殻」 1927年 -
イモージェン・カニンガム「三角形プラス1」 1928年
-
マックス・エルンスト「毛皮のマント」1926年
画面中央の少し右下、マントの袖口から出る右手が見えるでしょうか。この作品では毛皮をまとう女性が木板に挟まれる形でコラージュ風に描かれているようです。これに似た構図は、同年に完成していた版画集『博物誌』にすでに見られるので、この作品の特異性はコラージュ的表現を油彩画で試している点にあると言えます。手法としてはカンヴァスの下に凹凸のある素材を敷いて、上からパレットナイフなどで絵の具を擦り落おとしていくグラッタージュが木目や毛皮の部分に使われています。こうして浮かび上がった羽毛のマントのイメージは、どこか鳥の姿を思わせます。鳥はエルンスト自身の「分身」とも言われ、彼が長年、偏愛した対象でした。 -
フランシス・ベーコン「座像」1961年
暗い背景のなかに浮かび上がるスーツ姿の男性。足を組んでソファーに腰かけていることはかろうじて分かりますが、顔や身体の各所がねじ曲がり、なんとも怪しげな印象を与えています。歪めることによってその人物の「真の姿」をあらわにすることを目指した、この画家ならではの表現スタイルです。
近年の研究では、この作品のモデルは当時のベーコンの恋人、ピーター・レイシーだとされています(この作品が描かれた翌年に死去)。その歪んだ造形には、ベーコンが「不安定で神経質な人物」とみなしていたレイシーの「真の姿」が、10年来の恋人に対する画家自身の情愛の念とともに写し出されているでしょう。 -
第7章 美術館が、ひらく
ルネ・マグリット「青春の泉」1957-58年
荒涼とした大地に鈴と鷹の頭部をもった石碑、一枚の葉の形をした木が硬い質感で描かれています。背景の夕焼けは、暖かく画面を照らしています。石碑にはフランス語で「葦」を意味する「ROSEAU」と刻まれ、哲学者パスカルが人間をたとえた「考える葦」を想像させます。鳥を意味する「Oiseau」や空の色を思わせる薔薇を意味する「Rose」を掛け合わせた言葉のようです。マグリットは言葉とそれが指すものとの関係を意図的に組み替えようとしました。この作品では、人間のように広い宇宙に比べれば小さく弱々しい「葦」という文字が大きくて硬い石に刻まれているというように。言葉とイメージは思いがけない形で結びつけられ、また紐解かれることになるのです。 -
イチオシ
ルネ・マグリット「王様の美術館」1966年
山高帽子の男はマグリットが好んで絵のなかに登場させた人物です。この作品は体の輪郭線と目、鼻、唇といった顔のパーツを除いて、森と山の風景に満たされています。さらにマグリットはこの作品のタイトルを友人に決めさせたようです。そのほかいくつかの点でも謎めいて見えるでしょうか。しかし、同時にこの作品はこうすれば謎めいてみえる、という方法の実験であるともいえます。例えば、絵のなかの前後関係を反転させる、タイトルを他人に委ねるなど。謎を作るための秘密が、この作品には仕組まれているのです。謎であり、種明かしでもある。この二重性がマグリットの妙味と言えるでしょう。 -
マックス・エルンスト「子供のミネルヴァ」1956年
女神ミネルヴァは芸術や手仕事の守護者で、兜と胸当に身を固めた若い女性として表されますが、この絵では子供です。卵型の顔に鳥の冠、両手の指に小鳥をのせた子供ミネルヴァが、クリーム色に青や黄のまじる光の散乱の中から無邪気に微笑みかけています。
近寄ってみると、散乱する色の下に、もり上がった線が幾重にも網目のように走っています。作者エルンストはカンヴァスを床に寝かせ、その上から底に穴を開けた絵の具の缶を紐でつるし、振り子のように揺らしてこの網目を作りました。網目を見つめて、おのずと浮かんできた形をなぞると子供女神が現れました。画家が「子供の遊び」と呼ぶこの制作法は、シュルレアリスム絵画の原理のひとつです。 -
マックス・エルンスト「少女が見た湖の夢」1940年
夕暮れ迫る空、静まり返った湖の両岸には泥、岩、植物、様々な動物や鳥の頭、人の体が混然一体となって見えます。水面に映る影は対岸の風景とは違うようです。漆黒の闇が既に水中を支配し、いよいよ地上に湧き上がってきそうです。この絵はデカルコマニーという技法を下敷きにしています。カンヴァスにゆるく溶いた油絵の具を置き、濡れているうちに紙を押し付けてはがすと不思議な模様のあるシミができます。画家がそれを見つめるとはっきりしたイメージが浮かび、改めて絵筆でそれを描き起こしていきます。第二次大戦の初期、フランスで敵国(ドイツ)人として囚われていた時に、エルンストが友人の画家ベルメールと一緒に用いた制作法です。 -
ジョアン・ミロ「花と蝶」 1922-23年
故郷のカタルーニャで身近な自然の写生に打ち込んでいたミロが、画壇の中心であるパリに赴いたのは1919年。以降、双方の土地の行き来を通じて、その画風は大きく変化していきます。その移行期の貴重な作品がこちら。
花瓶に生けられた植物が、画面から飛び出さんばかりに枝葉をのばしています。赤いハイビスカスと黄色いカンナの花。かたわらの青い羽根の蝶は、その花々に引き寄せられて飛んできたのでしょうか。自然がおりなすそれらの多様な色彩が、くすんだ黄土色の背景の上で響きあっています。細かに描きこまれた葉脈や羽根の模様に対して、枝の描写はとても簡素ですが、その造形の対比の妙も、ミロの絵画の特徴のひとつです。 -
桂ゆき「はだかの王様」 1969年
-
マリア・ファーラ「ルームサービス」2021年
-
マリア・ファーラ「ルームサービス」2021年
-
マリア・ファーラ「ルームサービス」2021年
-
折元立身「パン人間の息子+アルツハイマー・ママ」 1996(平成8)年
-
石川竜一「portraits 2013?2016(あざみ野、神奈川)」 2016(平成28)年
-
石川竜一「portraits 2013?2016(宜野湾、沖縄)」2016(平成28)年
-
奈良美智「春少女」2012年
-
奈良美智「横浜の子どもたちへ」2001年
-
コレクション展です
淺井裕介 「八百万の森へ」2023年
横浜にゆかりのあるアーティスト、淺井裕介による新作「八百万の森へ」です。この作品は、横浜信用金庫が創立100周年記念事業として、2023年に横浜市文化基金に寄附を行ったことをきっかけに収蔵されたものです。
淺井は、土や水、マスキングテープやペンなどの生活に身近な素材を使い、動物や植物、山川や草木に宿る精霊のような存在を描くアーティストです。また、日本および世界各地で採集した土を絵具にし、それを使って各地の人と協働制作をすることでも知られています。本作では、横浜信用金庫の各支店・拠点やボランティアによって集められた横浜市内の土が使われており、作品制作も、横浜信用金庫の3つの支店(鶴ヶ峰支店、本店営業部、市場支店)および新高島駅にあるBankARTStationなど、横浜市内で行われました。サイズの異なる9枚のパネルを組み合わせることで生まれる、高さ約3メートルの大作です。 -
吉澤美香「は-9」「は-10」1990年
-
福田美蘭 「水曜日」1988年
-
森村泰昌 「私の中のフリーダ(自分との対話1)」2001年
-
森村泰昌 「私の中のフリーダ(支える力)」2001年
-
-
石原友明 「無題、1986」1986年
-
ヘルナン・バス 「彼のものは花に擬態する唯一の種として知られる」2017年
-
イサム・ノグチ「真夜中の太陽」1989年
赤味を帯びた石と黒い石とが、交互に円を描き、昼と夜、太陽と暗闇とを連想させます。イサム・ノグチは、詩人の野口米次郎と、米次郎がアメリカで出会ったレオニー・ギルモアの間に生まれ、日本とアメリカを行き来する生涯を送りました。そして彫刻に加えて、舞台美術やデザインなど幅広く活動しました。また、仏教、とりわけ禅に興味を持ち、西洋の美術史と東洋の思想とを、等しく自分のものにしようと試みます。この作品にも、生と死は回り続ける車輪のようにくり返すもの、という東洋的な考え方を読み取ることができるかもしれません。そして中心に穴があいていながら、そこにボリューム感を見せようとする彫刻家としての挑戦も感じられます。 -
イサム・ノグチ「下方へ引く力」1970年
ノグチは1963年頃から1970年代はじめにかけて、夏になると大理石産地として有名なイタリアのピエトラサンタの隣町、クエルチェタで大理石の作品と取り組みました。ひとつの大きな石の塊を彫ったのではありません。色の違う二種類の小さな石をたくさんつなぎ合わせて、太いチューブを曲げたような、柔らかさと動きのある形が作られました。石の中には金属ワイヤーが通してあり、その両端を引っ張ることで形が崩れない工夫がなされています。この《下方へ引く力》もそのひとつ。ばねの一周分の螺旋形で、後ろは白大理石の角材で持ち上げられています。浮き上がろうとする形と下に向かう重力が、石の中の引っ張りあう力によってひとつになっています。 -
イサム・ノグチ「死すべき運命」1959年
この作品は最初バルサ材で作られ、後からそれをもとにブロンズで鋳造されたものです。バルサは模型飛行機の材料に用いられるほど軽い木材で、柔らかく、ナイフで簡単に削れます。背の高い柱で支えられた小さな天板から、何本かの骨のような細長い棒が糸で吊り下げられました。それらはそよ風が吹くだけでゆらゆらと揺れて、命のはかなさを表現していました。やがてノグチは、「重さのなさに意味を与えるのは重さだ」と考えるようになります。宙吊りの状態を重いブロンズで表現することで、「はかなさ」という主題は一層際立つのです。彫刻家は「重いものは軽いように、軽いものは重いように扱いなさい」という茶道の教えを思い出したのです。 -
ミュージアムショップで図録など購入しました。
馬車道十番館 横浜美術館 喫茶室 グルメ・レストラン
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
2025 美術館・博物館 展覧会
-
前の旅行記
2025.3 横浜美術館リニューアルオープン記念展 おかえり、ヨコハマ(1)
2025/03/29~
横浜
-
次の旅行記
2025.3 ミステリー・オブ・ツタンカーメン~体感型古代エジプト展(1)
2025/03/29~
横浜
-
2025.2 特別展「鳥 ~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統~」(1)
2025/02/01~
上野・御徒町
-
2025.2 特別展「鳥 ~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統~」(2)
2025/02/01~
上野・御徒町
-
2025.2 特別展「鳥 ~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統~」(3)
2025/02/01~
上野・御徒町
-
2025.2 開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺―百花繚乱 御所ゆかりの絵画―」
2025/02/01~
上野・御徒町
-
異端の奇才―ビアズリーとTHE CAVE DE OYSTER
2025/02/15~
丸の内・大手町・八重洲
-
2025.3 西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 vs 国立西洋美術館
2025/03/15~
上野・御徒町
-
2025.3 ラムセス大王展 ファラオたちの黄金
2025/03/15~
豊洲
-
2025.3 ミロ展
2025/03/15~
上野・御徒町
-
2025.3 横浜美術館リニューアルオープン記念展 おかえり、ヨコハマ(1)
2025/03/29~
横浜
-
2025.3 横浜美術館リニューアルオープン記念展 おかえり、ヨコハマ(2)
2025/03/29~
横浜
-
2025.3 ミステリー・オブ・ツタンカーメン~体感型古代エジプト展(1)
2025/03/29~
横浜
-
2025.3 ミステリー・オブ・ツタンカーメン~体感型古代エジプト展(2)
2025/03/29~
横浜
-
2025.4 西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 vs 国立西洋美術館...
2025/04/13~
上野・御徒町
-
2025.4 ヒルマ・アフ・クリント展(1)
2025/04/13~
丸の内・大手町・八重洲
-
2025.4 ヒルマ・アフ・クリント展(2)
2025/04/13~
丸の内・大手町・八重洲
-
2025.4 ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト(1)古代エジプト人の謎を解け!
2025/04/29~
静岡市(葵区・駿河区)
-
2025.4 ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト(2)ファラオの実像を解明せよ
2025/04/29~
静岡市(葵区・駿河区)
-
2025.4 ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト(3)死後の世界の門をたたけ!
2025/04/29~
静岡市(葵区・駿河区)
-
2025.4 カラーズ ― 色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ
2025/05/04~
仙石原
-
2025.5 ルノワール×セザンヌ―モダンを拓いた2人の巨匠
2025/05/31~
丸の内・大手町・八重洲
-
2025.5 浮世絵現代(1)
2025/05/31~
上野・御徒町
-
2025.5 浮世絵現代(2)
2025/05/31~
上野・御徒町
-
2025.5 特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」「五大浮世絵師展」
2025/05/31~
上野・御徒町
-
2025.6 ゴッホ・インパクト―生成する情熱(1)
2025/06/15~
仙石原
-
2025.6 ゴッホ・インパクト―生成する情熱(2)
2025/06/15~
仙石原
-
2025.7 これからの風景 世界と出会いなおす6のテーマ
2025/07/06~
静岡市(葵区・駿河区)
-
2025.7 特別展「氷河期展 〜人類が見た4万年前の世界〜」
2025/07/26~
上野・御徒町
-
2025.7 クリムト・アライブ
2025/07/26~
日本橋
-
甥っ子とミステリー・オブ・ツタンカーメンへ
2025/08/30~
横浜
-
2025.9 ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢、特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」
2025/09/20~
上野・御徒町
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったスポット
この旅行で行ったグルメ・レストラン
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 2025 美術館・博物館 展覧会
0
84