2023/04/13 - 2023/04/13
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j-ryuさん
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★今年も福島県白河市(旧・表郷村)にある天狗山に
ニリンソウやカタクリなどスプリング・エフェメラルと称される
山野草の花を見にいってきました。
スプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)とは
落葉広葉樹林などで春先に花を咲かせ、
夏まで葉をつけたあとは地上部は枯れ地下で休眠する草花の総称で
「春の儚いもの」「春の短い命」というような意味で、
「春の妖精」とも呼ばれています。
日本に自生する主なスプリング・エフェメラルには
キクザキイチゲ、ユキワリイチゲ、アズマイチゲ、イチリンソウ、ニリンソウ
フクジュソウ、セツブンソウ、エゾエンゴサク、ヤマエンゴサク、
ムラサキケマン、カタクリ、アマナ、コバイモなどがあります。
儚いと言ってもスプリング・エフェメラルは翌春再生するからいいけど
人間なんて死んだら終わりなんだから草花以上に儚いかも・・・(^-^;。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
PR
-
★白河市表郷 天狗山ルートマップ (※国土地理院地図に加筆)
場所は少し分かりづらいので白河市表郷・番沢の表郷総合運動公園や
天狗山球場を目指すと天狗山への案内板があります。 -
★白河市表郷番沢地区地図 (※Google Mapに加筆)
どこから天狗山に向かったとしても県道280号(中野番沢線)までは
そう迷うわないと思いますが番沢地区から天狗山へ向かう市道が
1車線しかない狭い道路で曲がり角もとても分かり辛いです。
一応小さな看板はありますが40kmくらいで走っていると
見落としてしまいそう(--〆)。
狭い市道に入ってしまえばほぼ道なりだし、
所々に案内板もあるので大丈夫だと思います。 -
★天狗山登山道入り口
番沢地区から1車線の狭い道路を道なりに進むと
左側に天狗山登山道の駐車場(無料)が見えてきます。
登山が目的の人はこの駐車場がいいでしょう。
お花畑が目的なら終点の駐車場へ。 -
☆天狗山お花畑コース駐車場。
天狗山登山道の駐車場を左にやり過ごしさらに進んだ突き当りに
天狗山お花畑コース駐車場(無料)があります。
赤いビーチパラソル向こうの小屋は地元ボランティアの詰め所&休憩所。 -
★白河・天狗山の現地案内板
◎ベージュ色=お花畑コース
◎グレー=登山コース
カタクリやニリンソウやヤマブキソウなどの群落を見るなら
お花畑コースがいいと思います。
さほどアップダウンはきつくないので小学生以上なら全く問題ないコースです。
コースにはトイレや売店などはありません。
駐車場にある簡易トイレで済ませましょう。 -
★白河・天狗山のSpring ephemeral(スプリング・エフェメラル)
では早速、お花畑コースを歩いてみましょう。
まずは駐車場から坂下川に架かる橋を渡り道なりに進みます。
この段階の景色はようやく芽吹きが始まったばかりです。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ミヤマキケマン(深山黄華鬘)
坂下川沿いではミヤマキケマンも見頃を迎えていました。
◎ミヤマキケマン(深山黄華鬘/ケシ科キケマン属)
ミヤマキケマンは近畿以北の
日当たりの良い山地の崩壊地,谷川の礫地,林の縁などに生え越年草で
関東以南でよく見られるキケマン(黄華鬘)に似ていますが
全体に小ぶりで寒冷地適応型です。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ミヤマキケマン(深山黄華鬘)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ミヤマキケマン(深山黄華鬘)
葉っぱはセリ科の植物のようすでが
ケシ科特有のアルカロイド・プロトピンを含み有毒なので
誤食すると嘔吐・酩酊・心臓麻痺などを起こすので注意が必要です。
花が咲いていればまず山菜のセリと間違う人はいないと思いますが
やはり芽出しの頃は要注意です。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ミヤマキケマン(深山黄華鬘)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ミヤマキケマン(深山黄華鬘)
ミヤマキケマンは種がこぼれ発芽し年を越し
翌春に花を咲かせる越年草なので
いくらキレイだからと言って採って自宅に植えても
この株は今年で枯れてしまいます。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ミヤマキケマン(深山黄華鬘)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ミヤマキケマン(深山黄華鬘)
ミヤキケマンは基本的には翌春もこの場所周辺で見られますが
川原などの場合は川が増水し種が流されることもあるので
翌春も必ず同じ場所に咲いている保証はありません。 -
★我が家のキケマン(黄華鬘) (※2023/4/11 撮影)
福島県でミヤマキケマンは自然豊かな山間の渓谷沿いや崩落地などで
見ることができますが、残念ながら母種のキケマンの野生種は自生していません。 -
★我が家のキケマン(黄華鬘)
山野草好きとしては自生していないからと言って
そう簡単に諦めるわけにはいきません。
でも今はメルカリやヤフオクなどで種類によっては
山野草の種や苗を買うことができるので
自宅で栽培することも可能です。 -
★我が家のキケマン(黄華鬘)
昨年6月、メルカリにキケマンの苗が1苗499円(税送料込み)で出品されて
いたので迷うことなく即ポチし、6月下旬に我が家の庭に植えました。 -
★我が家のキケマン(黄華鬘)
◎キケマン(黄華鬘/ケシ科キケマン属)
キケマンは関東地方以西、四国、九州、沖縄に分布する越年草。
明るい林内、林淵、海岸沿いに多く見かける。
草丈は30~60㎝位。葉は長柄があり、2~3回3出羽状複葉。
花は黄色い唇形の小さな花を茎の頂に総状花序に着く。
全草に毒を含み、特に根に毒成分が多い。 -
★我が家のキケマン(黄華鬘)
キケマンの分布地は関東以西なので果たして福島県中通りの我が家で
厳冬を越せるのが心配でしたが、地植えでも問題なく越冬できました。 -
★我が家のキケマン(黄華鬘)
庭に地植えし厳冬をなんとかやり過ごし
2023/3/31に花が咲き始めました。
今年の春は例年より暖かったものの、
冬は例年とそう変わりは無かったので
けっこう寒さに強いようです。 -
★我が家のキケマン(黄華鬘)
でもキケマンは草丈が高い割に茎は空洞で柔らかいので
強風や積雪には弱いので雪が多めに降った日は
雪避けをしてあげました。 -
★我が家のキケマン(黄華鬘)
-
★我が家のキケマン(黄華鬘)
我が家のキケマンは最終的には草丈110cmくらいまで成長し
種を実らせました。
その種を取り敢えず採り蒔きしてみましたが、
まだ発芽はしていません。
来春も見られるといいのですが・・・。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル
駐車場下の坂下川の橋を渡って遊歩道を進むと坂下川の支流沿いに
緑がだんだん多くなってきます。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~出会いの沢
スタート地点から徒歩10分ほどで
天狗山でヤマブキソウやニリンソウの大群落が見られる
『出会いの沢』にやって来ました。
幾つかの源流がここで合流することから名付けられたようです。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
上記の支流沢沿いにもニリンソウは咲いていますが
出会いの沢周辺は群落となって咲き誇っています。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
◎ニリンソウ(二輪草/キンポウゲ科イチリンソウ属)
ニリンソウは日本各地の主に山地の湿潤な林床や川沿いに自生します。
そう珍しい花ではありませんが
その清楚で気品のある姿はいつ見ても心洗われる花です。
ニリンソウは名前のように
1株から2輪の花を咲かせますが、最初に1輪が開花し、
数日後に2輪目が開花します。
2輪咲いて満開だとするとこの辺りはまだ5,6分咲き程度です。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
-
☆イチリンソウ(一輪草/キンポウゲ科イチリンソウ属)
(2019/5/6 玉川村で撮影)
ニリンソウはぱっと見や名前的には仲間のイチリンソウ(一輪草/キンポウゲ科イチリンソウ属と似ますが
基本的にイチリンソウは1株から一輪、ニリンソウは二輪咲きます。
花は似ていても圧倒的に違うのは花の大きさです。
ニリンソウの花径が約2cmほどなのに対し、
イチリンソウは4cm近くもあります。
オシベ(約)の色はニリンソウは少し黄ばんだ白でイチリンソウは黄色なので
良く目立ちます。
イチリンソウは遠くから見るとラッパスイセンかと思えるほどです。
ニリンソウは当地では山で普通に見られますが
イチリンソウはめったに見られません。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
当然ニリンソウの見頃を予想して訪れましたが
実際に開花を確認できるまでは少々不安です。
通常は例年通りでいいのですが
今年は春の訪れが早く、特に桜(ソメイヨシノ)の開花&満開は
いつもより10日間くらい早かったので
ニリンソウも相当早いだろうと思いましたが
桜ほどは早くない感じです。
桜と開花のメカニズムが全く同じとは言えないので予想が難しいんです。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ&ニリンソウ
出会いの沢ではカタクリもまだ見頃を保っていました。
白河の関跡のカタクリを撮影したのは4/3なので
天狗山は10日間ほど見頃が遅いようです。
もちろん標高差があるので見頃に差があるのは当然です。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ&ニリンソウ
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
◎カタクリ(片栗/ユリ科カタクリ属)
カタクリは北海道~九州の主に落葉樹林下に自生し、
日本ではピンク色と雑種の白花だけですが、世界では約25種あるそうです。
観光山野草園などで黄色いカタクリを見ることもありますが、
日本の山野草の中に外来種があるのはどうかな?と思います。
少なくとも日本の在来種では無いことを明記して欲しいものです。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
白河の関跡の標高は400mほど、天狗山の出会いの沢は標高450mほど、
標高差は50mほどですが、おそらく天狗山は深い山で自然度が高く
里地にある白河の関跡より標高差以上に気温差があるのかも。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
朝晩はハナビラを閉じるカタクリは陽が昇ってくると
ハナビラを反り返るように開花します。
下から覗くとハナビラの内側にはまるでもう一つ花のような模様が
あるのがよく分かります。
これは蜜標(みつひょう)と呼ばれ、
虫たちに蜜のありかを教えるためのもののようです。
カタクリ自身がそれを花の模様と自覚しているのか
たまたま花に見えるのかはカタクリに聞かなければ分かりませんが
面白い形態ですよね(^^ゞ。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
1株ではあまり目立たない控えめなニリンソウですが
群生すると見栄えがします。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
カタクリじたいの群生なら天狗山から車で15分ほどの
白河関跡の方が見事ですが
ニリンソウとのコラボなら天狗山の方が見事です。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
まるで牧草地にニリンソウの種を蒔いて栽培したかのようですが
下刈り以外は人間は一切手を加えていません。
条件がそろえばこれだけ見事な群生になるんですね。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
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★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
カタクリは、ユリ科カタクリ属に属する多年草。
別名で、カタコともよばれ古語では「堅香子(かたかご)」と
呼ばれていたそうです。
山地の林内にしばし群生し、1 - 2枚つく葉にはまだら模様がある。
春先に独特で見栄えする紅紫の花を咲かせたあと、地上部は枯れる。
種子で繁殖するが、発芽から開花まで8 - 9年ほどかかる。
かつて、球根から片栗粉が作られていました。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
カタクリもキクザキチゲやニリンソウと同じく
スプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)の一つで
落葉広葉樹林などで春先に花を咲かせ、
夏まで葉をつけたあとは地上部は枯れ地下で過ごす草花の総称で
「春の儚いもの」「春の短い命」というような意味で、
「春の妖精」とも呼ばれています。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
料理をする人ならご存じでしょうが
現在、片栗粉とよばれるデンプンは多くがジャガイモから
作られるデンプンです。
料理用のデンプン(スターチ)には主にジャイモから作られたポテトスターチと
トウモロコシから作られたコーンスターチがあり
少量使いならどちらを使っても大丈夫ですが
同じデンプンでも性質は違います。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
片栗粉は温度が下がると粘度が低下してしまうため、
温かいうちに食べるあんかけ料理やかきたま汁などに適しています。
また、とろみをつけても無色透明であるため、食材の色合いを損ないません。
コーンスターチの粘度は片栗粉に比べて低めですが、
温度が下がっても効果は持続します。
そのため、カスタードクリームなど冷ますことが前提のお菓子作りに
よく使われます。
ただし透き通った仕上がりにはならないため、
片栗粉の代用として使う場合には注意が必要です。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
出会いの沢ではカタクリとニリンソウが混生する場所もあれば
ご覧のようにニリンソウだけの場所もあります。
土壌や水分などそれぞれ微妙な好みの違いがあるのでしょうね。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
たまに他の撮影地で出逢った人に『イチリンソウはとても珍しいです』と
話すと、『〇〇で見ましたとよ』などと教えていただくので
後日行ってみてイチリンソウが咲いていたためしがありません。
そのイチリンソウ情報は100%ニリンソウでした。
おそらくその情報源の人は生のイチリンソウを見たことがないのだと思います。
それだけ福島県では希少だってことです。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
この出会いの沢周辺では見渡す限りニリンソウが群生しています。
それは何故でしょう。
もちろんここがニリンソウにとって最適な生育環境だからですが
他に先駆けて春一番に芽生えるの一番の理由だと思います。
一見、ニリンソウが独占しているかのように見えますが
ニリンソウの花が終わる頃には様々な植物も芽生え始め
けっしてニリンソウがこの地を独占しているわけでは無いのが分かります。
つまり他の植物よりいち早く花を咲かせ受粉を独り占めする作戦なんだろうと
思います。
受粉が済み結実すれば一番の目的は達成できたわけなので
あとは他の植物に太陽を譲っても大丈夫なんです。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヤマブキソウ(山吹草)
(※2023/4/27 撮影)
ニリンソウが見ごろの頃、ヤマブキソウの気配は殆ど無いのですが
そのわずか2週間後にはニリンソウにとって代わって
黄色いヤマブキソウが満開になります。
わずかにニリンソウの名残り花もありますが
白い絨毯が黄色い絨毯に激変するのですから
まるで魔法にかけられたかのようです。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~カタクリ(片栗)
カタクリに混じって写真左側にある山野草はルイヨウボタン(類葉牡丹)です。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
こちらにもニリンソウに混じってルイヨウボタンが生えています。
ルイヨウボタンはわずかに蕾ができていて
やはり2週間後のヤマブキソウが見頃の頃に開花します。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ルイヨウボタン(類葉牡丹)
◎ルイヨウボタン(類葉牡丹/メギ科ルイヨウボタン属)
ルイヨウボタンは、北東アジアと北海道~九州の深山広葉樹林下に自生します。
名前の由来は、葉の形状がボタンに似ているため、類葉牡丹です。
草丈は 40~70cm、 花期は4~6月で、茎頂あるいは上部の葉腋に
集散花序をつけます。
花は10個程度がまばらにつき、花径は1~1.5cm、
花色は黄緑色でぱっと見はかなり地味(渋い?)花ですが
太陽に透かして見るととてもキレイなライムグリーンだと思います。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)
ミヤマエンレイソウ(深山延齢草/ユリ科エンレイソウ属)も咲き出していました。
別名でシロバナエンレイソウとも呼ばれます。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)
ミヤマエンレイソウの左下の赤い葉脈のある葉は
ウバユリ(姥百合)です。
この若葉の頃は山菜として食べられるようですが
かなり苦いそうです。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニッコウネコノメソウ(日光猫の目草)
沢沿いでニッコウネコノメソウが咲いていました。
◎日光猫目草/ユキノシタ科ネコノメソウ属)
ニッコウネコノメソウは本州東北南部~四国に分布。イワボタンの変種。
主に太平洋側の山地や沢沿いに生える多年草。
名前の由来は日光国立公園の塩原で発見された事からで
日光に限らず広範囲に分布します。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニッコウネコノメソウ(日光猫の目草)
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★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヤマブキ(山吹)
落葉低木のヤマブキ(山吹/バラ科ヤマブキ属)もあちこちに咲いていました。
白ばかりのニリンソウ花畑に黄色いアクセントが目立ちます。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~タチツボスミレ(立坪菫)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~タチツボスミレ(立坪菫)
日本のスミレ属ではおそらく一番多く見られるタチツボスミレが咲いていました。
珍しさは全くありませが群生すればやはりキレイです。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)
こちらではミヤマエンレイソウが塊りになって咲いていました。
◎ミヤマエンレイソウ(深山延齢草/ユリ科エンレイソウ属)
福島県では数少ないミヤマエンレイソウも天狗山ではたくさん咲いています。
別名・シロバナエンレイソウ。
葉の中心から短い花柄が伸び、3枚の外花被片と
3枚の白い花弁状の内花被片からなります。
深山とありますが仲間のエンレイソウより必ずしも深山に自生するわけではなく、
当地ではエンレイソウに比べ絶対数が格段に少ない希少種です。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)
ミヤマエンレイソウの別名はシロバナエンレイソウ。
一般的なエンジ色のエンレイソウ(写真下)の白花だと思っている人が
多いと思いますが近似種ではあるものの別の種です。
ミヤマエンレイソウの葉の中心から短い花柄が伸び、3枚の外花被片と3枚の白い花弁状の内花被片からなります。
深山とありますが仲間のエンレイソウより必ずしも深山に自生するわけではなく、
当地ではエンレイソウに比べ絶対数が格段に少ない希少種です。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)
-
☆エンレイソウ(延齢草/ユリ科エンレイソウ属)
近縁種のエンレイソウはエンジ色の3枚の外花被片しかありません。
当地では里山から深山までごく普通に見られるエンレイソウですが
愛知、和歌山、徳島では絶滅危惧種1指定。
ところ変わればですね。
ただこの出会いの沢では当地で普通に見られるこのエンジ色のエンレイソウは
なぜか見かけませんでした。 -
☆ピンク色のミヤマエンレイソウ(2019/5/7撮影)
ピンク色のミヤマエンレイをムラサキエンレイソウと呼ぶこともありますが、
おそらく白花が時間の経過とともにピンク色になったものだと思います。
ただ時間が経過してもピンク色にならずベージュ色になるタイプもあり
個体差があるようです。 -
★我が家~オオバナノエンレイソウ(大花延齢草)
☆オオバナノエンレイソウ(大花延齢草/シュロソウ科エンレイソウ属)
(※2023/4/23 撮影)
オオバナノエンレイソウは北海道と東北北部の
低地~亜高山帯の湿地や林内などに生え、
茎の高さは30~70センチ。茎頂に直径5~7センチの
白色の花を1個つける。
外側に緑色の萼(外花被片)、内側に白い花弁(内花被片)がそれぞれ3個
ある。葉は茎頂に3個輪生し、菱形状広卵形で、先がとがる。
シロバナエンレイソウ(ミヤマエンレイソウ)に似ますがが、
本種の内花被片方が断然大きく、上~斜め上向きに咲く。
内花被片は外花被片よりも長く、大きく飛び出している。
内花被片は広卵型で先端はあまりとがらない。
雄しべは雌しべよりも長い。葯の長さは花糸の約3倍あります。
オオバナノエンレイソウは福島県には自生していないので
メルカリで買いました。
北海道ではそう珍しい山野草ではないようですが
とても人気があり盗掘が絶えないようです。
この販売者は自宅敷地の株を出品したようです。
あくまで自己申告なので信じるしかありませんよね。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
ニリンソウは地域によっては山菜の一つとして食べるそうです。
当地では食べる人は殆どいないと思いますが
こんなに群生していたら食べきれないでしょうね(^^ゞ。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
でもニリンソウの芽出しは猛毒トリカブトの芽出しと似ているので
注意が必要です。
この写真でいうと、花の真ん中から1本伸びている背の高い野草が
トリカブトです。
このくらいの大きさになれば判別は難しくありませんが、
芽出しの頃、草丈が同じだとニリンソウに混じって見分けが付かなくなります。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
ニリンソウの群生なら福島県内のあちこちで見られますが
なぜ白河・天狗山は群生ではなく、より規模の大きい群落なのかと言うと
おそらく手入れをするかしないかの差が大きいと思われます。
白河・天狗山の場合、地元有志の方々が秋に群生地の下刈りをするので
翌春はすっきりした状態の中から、まずニリンソウやカタクリが芽生えて
花を咲かせるので、これだけ大きな群生が見られます。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
この白河・天狗山の出会いの沢にも昔からニリンソウは自生していましたが、
これほど大きな群落ではありませんでした。
でもたまたま自生のヤマブキソウを増やすために
適度な陽射しになるよう大木を調整したり
下草に覆われないよう下刈りしたりした結果、
目的のヤマブキソウも増えその副産物として
ニリンソウやカタクリ、ルイヨウボタンなども増えたと思われます。 -
★当町里山のギンサカズキニリンソウ(銀盃二輪草)
ニリンソウは基本的にハナビラ(萼片)は5~7枚ほどですが
ハナビラが多い八重咲きを園芸界では
ギンサカズキニリンソウ(銀盃二輪草)と呼んでいます。 -
★当町里山のギンサカズキニリンソウ(銀盃二輪草)
◎ギンサカズキイチゲ(銀盃一華/キンポウゲ科イチリンソウ属)
町内の里山では半八重咲きのニリンソウが咲いています。
ふつうニリンソウのハナビラ(萼片)は5枚~7枚ですが
この里山のニリンソウは8枚~9枚です。
花びらが幾重にも重なる八重咲きより花びらの数が少ないタイプを
半八重咲きといい、ニリンソウの半八重咲きは
園芸種としても栽培されギンサカズキイチゲと呼ばれます。
-
★当町里山のギンサカズキニリンソウ(銀盃二輪草)
-
★当町里山のギンサカズキニリンソウ(銀盃二輪草)
この里山のニリンソウは小さな群生ですが
なぜか約9割の花が八重咲きです。 -
★当町里山のギンサカズキニリンソウ(銀盃二輪草)
この里山の半八重咲きのニリンソウは園芸種ほど花ビラの枚数は多くありませんが
9割が半八重咲きなのでこの地で固定化された野生の半八重咲きのようです。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
以前は樹木がもっと多かったそうですが
適度に伐採したので、
冬から春は太陽が燦々と射し、
夏場は適度な日陰ができる程度の森にしたそうです。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
下刈りの結果、このような環境を好むニリンソウ、カタクリ、ヤマブキソウ、
ミヤマエンレイソウ、キクザキイチゲなどが
たくさん見られるようになったわけです。
つまりこれらの植物は人間と密接な関係にある里地里山型の植物とも言えます。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
この時は斜面一面がニリンソウが咲き誇っていますが
わずか2週間後には一面黄色いヤマブキソウに取って代わるのですから
まるでマジックを見るようです。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヤマブキソウ(山吹草)
上記のニリンソウの撮影が2023/4/13で
このヤマブキソウの撮影が2023/4/27です。
ニリンソウが咲いている時はヤマブキソウの気配など
全くしないのですが、
わずか2週間で劇的に変化します。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
天狗山はヤマブキソウの見事な群生で
少しずつ知名度もあがり人気が出てきましたが
ニリンソウも見事なことはあまり知られておらず
訪れる人はヤマブキソウの見頃に比べると少なく
ひっそり咲き誇っています。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
天狗山は様々な山野草が咲きますが
さすがに1度の訪問で全種類を見るのは無理なので
少なくともカタクリ&ニリソウとヤマブキソウの花期の
2度訪れることをお勧めします。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヤマブキソウ(山吹草)
遠くから見たら一瞬もうヤマブキソウが咲いていると思ったら
ほとんど花木のヤマブキ(山吹/バラ科ヤマブキ属)でしたが
一輪だけ気が早いヤマブキソウが咲いていました。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
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★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
出会いの沢には歩きやすい遊歩道の他に
沢の中を登りながら見学する「沢登りコース」があります。
自生地より一段低い沢の中から見るので
ニリンソウの花と同じレベル目線で見る頃ができます。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
もちろん「沢登りコース」は長靴がお薦めです。
水量の多い沢ではありませんが、
運動靴では濡れる心配があります。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
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★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
ニリンソウは水分を好むので斜面の上の方には自生していません。
やはり水は低きに流れるもの。
ニリンソウの分布は土壌水分量を如実に反映しています。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
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★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
この状態で7分咲きくらいだと思います。
ニリンソウは名前のように1株から基本的に2輪咲きますが
いっぺんに開花するのではなく、1輪目が咲き少し間を置いて2輪目が咲きます。
なので多くの株が2輪目が咲いた頃が満開と言えるかも知れません。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ニリンソウ(二輪草)
ニリンソウは正面からみればほぼ純白ですが
花の背後から見ると僅かにピンク色混じりです。
特に開花直後はピンク混じりが多く見られ
開花が進むにつれてピンク色は色褪せてきます。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヤブレガサ(破れ傘)
ヤブレガサだけが群生している場所がありました。
特別珍しい山野草ではありませんが
若葉の頃は逆光で見るとライムグリーンで美しいと思います。
◎ヤブレガサ(破傘/キク科ヤブレガサ属)の多年草。
本州、四国、九州に分布すし、平地から山地までの、
雑木林の林下の斜面などに自生します。
花はかなり地味です。
良く似た山野草にモミジガサ(紅葉傘)がありますが
モミジガサの若芽には綿毛がなく、
またヤブレガサのほうの葉は切れ込みがより深いです。
ヤブレガサの名前の由来は芽出しの頃は
葉が垂れ下がった状態で、その姿が傘が破れて閉じてある姿に
似ていることによります。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヤマザクラ(山桜)
出会いの沢の最奥近くで遊歩道は大きく左にカーブし、
沢と別れを告げ登り山道になります。
その道中の山桜はちょうど満開を迎えていました。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヤマザクラ(山桜)
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★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヤマザクラ(山桜)
◎ヤマザクラ(山桜/バラ科サクラ属)
ヤマザクラは日本の野生の桜の代表的な種で
サクラの仲間では寿命が長く、ときに樹高30mを超える大木古木になります。
ヤマザクラを原種として品種改良された種も多い。
多くの場合葉芽と花が同時に展開するのがソメイヨシノとの大きな違いです。
日本、台湾、韓国、北朝鮮に分布。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヤマザクラ(山桜)
ヤマザクラはソメイヨシノや河津桜などに比べ
葉の展開が早く花数が少なくぱっと見はやや地味ですが
ソメイヨシノに主役を譲り見頃は遅く謙虚で控えめだし
一番日本人らしい桜だと思います。
そもそもソメイヨシノが江戸時代に作り出される前は
桜と言えばヤマザクラだったわけで
歴史の重みも風格も違います。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヤマザクラ(山桜)
ソメイヨシノは1本の木から接ぎ木や挿し木などで増やした
いわるゆクローンなので全国どこで見ても同じ花ですが
ヤマザクラは同一地域の個体群内でも個体変異が多く、
開花時期、花つき、葉と花の開く時期、花の色の濃淡と新芽の色、
樹の形など様々な変異がああります。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヤマザクラ(山桜)
植物学的にはヤマザクラのように多様性があった方が
病気や害虫などで全滅するリスクを減らすことができます。
でもクローンのソメイヨシノはどの木も同じ性質なので
同じ病気や害虫で全滅する恐れがあります。
また、ソメイヨシノは自然増殖しないので
人間が定期的に増やさないとやがて消滅してしまいます。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~エイザンスミレ(叡山菫)
エイザンスミレも見頃を迎えていました。
◎エイザンスミレ(叡山菫/スミレ科スミレ属)
エイザンスミレは本州~九州の山地の木陰に生える無茎のスミレで
葉は3裂し、その両外側は少し先で深く2裂し、鳥足状になるが最大の特徴です。
花色は薄紅色~白まで様々ですが、薄紅タイプが一番多く見られます。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~エイザンスミレ(叡山菫)
アケボノスミレ(下記)と似ていますが
アケボノシミレの葉に切れ目は無く
花色はほピンク色でエイザンスミレのように多様ではありません。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~アケボノスミレ(曙菫)
アケボノシミレも咲いていました
◎アケボノスミレ(曙菫/スミレ科スミレ属)
アケボノスミレは北海道南部~九州の太平洋側内陸部に多く見られ、
西日本では少ないようです。
スミレサイシンの仲間で花色こそ違え、
葉が出るより先に花が咲いたりもしくは葉っぱが落ち葉に隠れて
見えなかったりとスミレサイシンの特徴と良く似ます。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~アケボノスミレ(曙菫)
ピンク色系のスミレの中では最も美しいピンク色だと思います。
エイザンスミレのピンク色タイプと似ていますが
エイザンスミレは下唇弁の他のハナビラにも紫の筋が入りますが
アケボノスミレは下唇弁にしか筋が入りません。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヒゲネワチガイソウ(髭根輪輪違草)
上記のカタクリ群生地から下りの沢は『夢の沢』と呼ばれ
沢を下りきると可憐な
ヒゲネワチガイソウ(髭根輪違草/ナデシコ科ワチガイソウ属)も咲いていました。
ヒゲネワチガイソウは中部地方~福島県の山中に分布しますが
とても小さな花なので見つけるのがけっこう難しいです。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヒゲネワチガイソウ(髭根輪輪違草)
草丈は10cm~15cmくらい、花径は1cmほど。
ハナビラは5~7枚、オシベの葯は開花時は紅色ですが花粉の噴出後は地味なオシベになってしまいます。
多くは単独でパラパラと自生していますが、10株くらいかたまっているのもあります。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~ヒゲネワチガイソウ(髭根輪輪違草)
名前の由来は近似種のワチガイソウの根より髭根が多いからだそうで、
そもそも、そのワチガイとは名前が分からないこの草を整理上、
「輪違い」という印を付けて置いておいたところ
いつの間にかその印が名前になったのだとか(ーー);。
ほんとかな~・・・・。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~キクザキイチゲ(菊咲一華)
他の山間では良く見られるキクザキイチゲ(菊咲一華)ですが
なぜか天狗山はあまり多くありません。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~リュウキンカ(立金花)
天狗山の坂下川支流の沢沿いではリュウキンカも見頃を迎えていました。
ここは一連の遊歩道とは離れた場所で咲いているので
気付く人はあまりいません。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~リュウキンカ(立金花)
場所は花畑コース駐車場より手前(北側)の坂下川支流の沢沿いです。
林道の下が暗渠になっていて、坂下川寄りの沢沿いに咲いています。
暗渠そばに駐車できるスペースがあります。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~リュウキンカ(立金花)
◎リュウキンカ((立金花/キンポウゲ科リュウキンカ属)
リュウキンカは本州~九州の山あいの湿地や沼地に自生し、
光沢のある黄色い花はまさに金のごとく華やかで
山野草の中でも一際存在感のある花です。
ハナビラに見えるのは萼片(がくへん)で、これはキンポウゲ科の花に
多くみられる特徴です。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~リュウキンカ(立金花)
小さな沢沿いに点々と咲いています。
この写真奥の暗い部分が林道の暗渠です。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~リュウキンカ(立金花)
元々ここに自生していたのではなく、
よそから植栽したものを少しずつ増やしていったのではないかと思います。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~リュウキンカ(立金花)
リュウキンカは高地や冷涼な気候を好みますが
この辺りの標高は450mと高地とは言い難いです。
でも常に冷涼な沢水が流れているので
リュウキンカにとっては居心地のいい適地なのでしょう。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~リュウキンカ(立金花)
-
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~リュウキンカ(立金花)
キンポウゲ科の中にはニリンソウやユキワリソウ、キクザキイチゲ、
アズマイチゲのように雨や雪が降ったり気温が極端に下がったりすると
ハナビラ(萼片)が閉じたり、半閉じになる種がけっこう多いのですが、
リュウキンカは一度開花すると花が散るまでずっと咲きっ放しなので
撮影する側としては天気や時間帯を気にしなくて大丈夫なので
助かります。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~リュウキンカ(立金花)
リュウキンカの名前の由来は
花茎がすらっと伸びその先端に金色の花を咲かす様子から
立金花と命名されたそうです。
花茎は咲き始めはさほど長くはなく
花の終盤に連れて長くなります。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~リュウキンカ(立金花)
一部の地方ではリュウキンカの若葉を谷地蕗と言って
山菜として食べるようですが
当地では自生地が限定的なこともあり食べる習慣は聞いたことがありません。
でもリュウキンカはアルカロイド系の毒性があるので
基本的には食べない方が無難かも。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~リュウキンカ(立金花)
リュウキンカは多年草なので毎年花は比較的安定して
見られます。
ただ多年草とて樹木のように何十年も生きるわけではなく
種から新株が育ち世代交代しないと
親株はしだい枯れてしまいます。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~リュウキンカ(立金花)
写真奥の小滝のような部分の上を林道が通っていてその下が暗渠になっています。
行き帰りに意識して沢沿いを見れば咲いているのが見えると思います。 -
★白河・天狗山のスプリングエフェメラル~リュウキンカ(立金花)
リュウキンカの群生地は山岳地帯などにあちこちにありますが
その多くが行きつくのがそう楽ではない自生地が多いと思います。
ここ天狗山のリュウキンカは林道沿いにあり
アクセスは抜群に良く、それでいて来訪者は少ない穴場なんですから
機会があればぜひ訪れて欲しいなと思います。
これで◆春の儚い妖精が集う?白河・天狗山のSpring ephemeral(スプリング・エフェメラル)はお仕舞です。
いつも最後までご覧下さりありがとうございます。
そして、いいねもありがとうございます。
ではまた。j-ryu
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