2021/06/17 - 2021/06/17
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j-ryuさん
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◆町内でハナショウブの原種であるノハナショウブと
ノハナショウブの園芸種であるハナショウブが時を同じくして
花盛りを迎えました。
華やかなハナショウブの原種はノハナショウブだと言うことは
多くの方がご存知だと思いますが、そのノハナショウブを
自然の中で見たことのある人はそう多く無いかも知れません。
ノハナショウブは国公立公園の湿地などで見る機会はあるものの
全国25都府県で絶滅危惧種に指定され
里地では中々見られなくなりました。
私の町の花はアヤメでそのアヤメに因んだ大きなハナショウブ園があり
ハナショウブが見頃になる頃、
野生のノハンショウブも見頃になります。
ハナショウブの姿や色彩が品種改良で華やかになっても
野生のノハナショウブと見頃が同じなのは
育ちは違えどやはり切っても切れない血脈があるようです。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
-
☆福島県鏡石町ルートMap
※鏡石町HPより
http://www.kagamiishi-nk.com/kanko/index.ph
鏡石町は福島県の中通り南部に位置し、西に釈迦堂川、東に阿武隈川が流れ、
標高280m台の平坦な台地にある。
年間平均気温は12℃前後で比較的温暖であり、
降水量は年間約1,170mmで寡降水量地域に属します。
2011年3月に発生した東日本大震災において、鏡石町では震度6強を観測しました。
この地震で鏡石町内の家屋の全半壊戸数は1000戸であり、
総戸数に対する割合は23%。
これは、同震災において津波被災のない内陸部の市町村では
矢吹町に次ぐ損壊率でした。 -
☆鏡石町鳥見山公園ルートMap
※Googl Earthに加筆
https://www.google.co.jp/maps/@37.2588036,140.3598415,5485m/data=!3m1!1e3?hl=ja
鳥見山公園は東北道鏡石スマートICから車で8分。
IR東北線鏡石駅から車で5分。 -
☆花咲く岩瀬牧場
https://youtu.be/q0T2Q_Ru7oY
岩瀬牧場HP
https://iwasefarm.com/
鏡石町は面積の広い福島県にあって市や町の中で一番面積の小さな町で
これといった観光地はありません。
唯一日本最古の官営牧場『岩瀬牧場』があります。
この岩瀬牧場は唱歌『まきばの朝』のモデルとなった牧場でもあります。 -
☆鏡石町田んぼアート2021
写真は鏡石町HPより
https://www.town.kagamiishi.fukushima.jp/kanko/
岩瀬牧場は民間の施設であって町としての見所が少なかったこともあり、
鳥見山公園には『あやめ園』(ハナショウブ)を開園し、
JR鏡石駅東側では(2012年)から毎年『田んぼアート』を開催しています。 -
☆釈迦堂川の白鳥 (※2019/02/04 撮影)
町内には釈迦堂川と高野池、2か所の白鳥飛来地があります。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
町郊外の田園地帯の小さな谷地でノハナショウブが見頃になりました。
ノハナショウブ(野花菖蒲/アヤメ科アヤメ属)は園芸種であるハナショウブの
原種で北海道~九州まで湿地や谷地に広く分布しますが、
低層湿地の減少などで生育数を減らし里地ではあまり見られなくなりました。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆野生種の『ノハナショウブ』
この自生地は棚田と里山が隣接する谷地。
谷地とは関東,東北地方で低湿地のことを指します。
台地,丘陵が浸食されてできた谷底の低湿地,砂丘間の低湿地など。
私の地方のお年寄りなどは谷地の事を方言で
『やじっぽ』などと言います。
湿原や湿地ほどの規模は無く水が自然に湧き出したり溜まったりした
ジメジメした場所を指すことが多いです。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆野生種の『ノハナショウブ』
谷地があっても人の手が入らないと芦や葦ばかりになり
湿ったガサ藪になってしまいやがて
ノハナショウブなど湿地性植物は次第に消えてしまいます。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』 日本レッドデータより
赤(絶滅危惧1類)
オレンジ(絶滅危惧2類)
黄色(準絶滅危惧種)
水色(情報不足)
黄緑(その他)
ノハナショウブは低湿地の開発や減少で数を減らし
全国の25都府県で絶滅危惧種に指定されています。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆野生種の『ノハナショウブ』
当地では棚田の土手などてポツポツとは咲いていますが
群生しているのはここだけになってしまいました。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆アヤメ科
『いずれが菖蒲(アヤメ)か杜若(カキツバタ)』と称されるように
遠目は似ているアヤメ科ですが
特徴を把握すれば見分けは案外容易です。
ハナビラの色がカキツバタは青紫、アヤメは紺紫、ヒオウギアヤメは青紫、
ノハナショウブはやや赤みががった紫です。
ハナビラの付け根部分がアヤメは正に黄色い綾目模様、カキツバタは白
ノハナショウブは黄色です。
またノハナショウブの葉は縦にくっきりした中脈が見えるので区別できます。 -
☆アヤメ(菖蒲・文目・綾目/アヤメ科アヤメ属)
アヤメはシベリア,中国東北部,朝鮮,日本に産し,日本では各地の山間の草地に生えるアヤメ科の多年草。草丈は高さ30~60cm。
葉は先が垂れるために短く見えるが,茎とほぼ同長であり,また二つにおりたたまれて表面がくっつきあったため,両面とももともとは裏だった面からなる単面葉で,幅約1cmの線形剣状である。
和名は葉が2列に並んだ様子の文目(あやめ)の意味から,あるいは花の外花被の基部に綾になった目をもつことから名付けられたそうです。 -
☆ヒオウギアヤメ(檜扇菖蒲/アヤメ科アヤメ属) 雄国沼で(2021/6/22 撮影)
北海道、本州の中部以北に分布し、深山の湿原などに自生します。
高さは70cmほどになる。本州では高山の湿地に自生し、花期は7月から8月。
葉はアヤメよりやや幅広い。
アヤメの内花被片3個は4cmほどでウサギの耳のようにピンと直立しますが
ヒオウギアヤメの内花被片は1cmほどで目立ちません。
生育場所も違います。アヤメはやや乾いた草原に生えますが、ヒオウギアヤメは高原などの湿地に生えます。
北海道東部の霧多布湿原や近くのアヤメが原では6月から7月にかけて開花する。
和名は、葉の出方が檜扇(ヒオウギ=ヒノキの薄板を重ねた扇で、古くに宮中などで用いたもの)に似ることに由来します。
秋篠宮文仁親王妃紀子様のお印でもあります。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆野生種の『ノハナショウブ』
アヤメもノハナショウブも棚田の土手に自生するので
よほど山野草に興味が無いとぱっと見は区別がつかないかもしれませんが
大雑把に見ればノハナショウブの方がアヤメより花茎を含む草丈が高いので
遠目でもある程度は見分けがつくと思います。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆野生種の『ノハナショウブ』
ノハンショウブは江戸時代に品種改良が進み
様々な品種が生まれましたが野性のアヤメやカキツバタは
ほとんど品種改良されず原種の姿を残しています。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆野生種の『ノハナショウブ』
ノハナショウブは見かけによらず有毒植物だそうで
家畜などの餌にしないよう注意が必要だそうです。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆羽鳥湖湖畔のノハナショウブ (※2020/08/11 撮影)
羽鳥湖湖畔でもノハナショウブが自生していますが
総株数は多いもののまとまった群生は見られません。 -
☆羽鳥湖湖畔のノハナショウブ (※2020/08/11 撮影)
羽鳥湖は標高が700mほどあるので
里地の開花より1か月から1か月半ほど遅い開花です。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆野生種の『ノハナショウブ』
ノハナショウブの花色はこの赤みを帯びた紫色しかないので
写真的にはどこを撮っても同じように見え
やや単調なのが玉に瑕かな(^^;)。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆野生種の『ノハナショウブ』
一つの花は3日間くらいで萎んで別の蕾が咲きだします。
一株としては1週間くらいの花期です。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆野生種の『ノハナショウブ』
ノハナショウブは花が終わると蒴果ができ
秋には種子が成熟し晴れて乾燥すると、3つに裂けて中から種子がこぼれます。
種は翌春発芽し3年ほどで開花するようになります。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
ノハナショウブ咲く谷地の向こうにはなだらかな棚田が広がっています。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆野生種の『ノハナショウブ』
ショウブ(菖蒲)と言えば端午の節句に飾ったり、菖蒲湯を思い浮かべると思いますが、ノハナショウブもハナショウブもアヤメ科アヤメ属 ですが
菖蒲(ショウブ)はサトイモ科科ショウブ属で全く別の植物です。
ただ葉っぱが剱状で似ているのでノハナショウブとかハナショウブと
呼ばれるようになりました。
もちろんノハナショウブもハナショウブも菖蒲独特の芳香はしません。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
端午の節句に菖蒲が愛用されるのは
端午の節句は男子のお祝いで男子は武勇に秀でることを
良しとされたので勝負にあやかり菖蒲を武運、魔よけ、健康などを
祈願したのが発祥だと言われています。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
サトイモ科の菖蒲を知らずしてノハナショウブを端午の節句に
飾ったら恥ずかしいですね(^^;)。
ま、実際は本物かどうかより子の健康や幸運を願う心に
変わりはないので私的にはノハナショウブでもいいような気もします。
ただノハナショウブは有毒なので菖蒲湯だけは止めた方が賢明です。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
ノハナショウブはハナビラ(外被片)の付け根真ん中が黄色いのが特徴です。 -
☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆野生種の『ノハナショウブ』
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☆鳥見山公園Map (現地案内板)
約18haの園内では、春にはサクラがらんまんと咲き誇り、夏には町の花であるあやめが見事な紫色の花を咲かせ、1年中行楽客でにぎわいます。
鳥見山公園内には、野球場、陸上競技場、屋内プール、多目的グランド、
テニスコート、体育館等数々のスポーツ施設が整備されており、
一大スポーツワールドとなっています。
また、陸上競技場(サッカー場)は平成7年のふくしま国体の会場にもなりました。 -
☆鳥見山公園 あやめ園(ハナショウブ)
鳥見山公園には大まかに分けて4か所のハナショウブ園があり
70種4万株のハナショウブが植えられています。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
鳥見山公園には大きな駐車場が3か所あり
ハナショウブを見るなら西駐車場か南駐車場が便利です。
私は西側駐車場から園内に入り散策することにします。
なお、鳥見山公園は駐車場もあやめ園も無料ですが、
スポーツ施設だけは有料です。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)~西側のあやめ園
鏡石町の花はアヤメですが鳥見山公園のあやめ園はハナショウブ。
どちらもアヤメ科アヤメ属なので間違いではありませんが
詳細に分類すれると別の種なので混乱しかねませんね(--〆)。
植物学上のアヤメは鳥見山公園内の雑木林に自生していますが
ハナショウブより花期が早いのでこの時期は終わっています。
あやめ園のアヤメは全部ハナショウブです(^^;)。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
日当たりと湿地を好みますが、乾きにくい土ならば畑地でも育ちます。
綺麗に花が咲かないのは、乾燥よりも日照不足が失敗の原因になっている場合が多いです。
植物園などでは開花期に株元まで水が浸っていますが、
カキツバタやキショウブなどと異なり、ずっと株元まで水に浸っていると腐りやすくなります。
栽培上は開花期だけにとどめ普段は土が湿っている程度にします。
鉢植えの場合、初夏~夏の乾燥に弱いのでその時期は腰水栽培(抽水栽培ではない)した方が無難です。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
この整然と植えられたあやめ田は全国あやめサミットが鏡石町で
開催された記念に植えられたハナショウブです。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
全国あやめサミットとは
あやめ(花菖蒲・杜若を含む)を慈しむ自治体が、あやめの調査・研究及び市町村相互の交流を促進し、あやめを通じた個性豊かなまちづくりに寄与することを目的として開催するサミット及び首長会議であり、加盟自治体の首長で構成(現在13市町が加盟)。
同協議会では、災害時における自治体間の相互応援に関する協定や加盟自治体相互の関心度を向上させ、住民レベルでの交流を促進することを目的とする住民交流促進事業も組み込まれています。
あやめサミットは昭和63年から開催され、本町では、2002年
平成14年度開催以降、2回目となり鏡石町では2002年と2017年の2回開催されました。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
※あやめサミット加盟自治体(13団体)...北海道(長万部町,厚岸町)、宮城県(多賀城市)、山形県(長井市)、福島県(鏡石町,会津美里町)、新潟県(新発田市)、茨城県(潮来市)、千葉県(佐倉市,香取市)、山梨県(南アルプス市)、静岡県(伊豆の国市)、滋賀県(野洲市) -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
あやめサミット加盟自治体の多くは歴史あるあやめ園や花菖蒲園がありますが
鏡石町は開設してまだ20年の新参者。
でも何もない鳥見山の丘陵地を開拓しこれだけのあやめ園を創り上げたのは
先達の努力の賜物だと思います。
その上、開園以来ずっと無料で開放してきた点も素晴らしいと思います。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
例年ならあやめ(ハナショウブ)の開花に合わせて『あやめ祭り』を開催し
様々なイベントを共興していましたが昨年今年とコロナ禍の影響もあり
残念ながらイベントは中止されました。
しかしあやめ園じたいは通常通り一般開放されていたので
例年よりは少な目ですが多くの人が美しいハナショウブを観賞されていました。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
ハナショウブは水辺のイメージが強いですが
ご覧の花壇のように水辺じゃなくても見事な花を咲かせてくれます。
大事なのは陽当たりと適度な水分だそうです。
ただハナショウブは多年草とは言え植えっぱなしでは年々株が痩せて
花数も減るので定期的な株分けや植え替えが必要です。
美しいあやめ園をい維持するのはそれなりの労力や維持費がかかります。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
鳥見山公演はJR鏡石駅から東に1km,徒歩10分ほど、
周囲は田園地帯ですが中心街から近く面積約18haの総合都市公園です。
鳥見山から矢吹町にかけて明治18年に宮内庁管轄の御料地となり、
明治24年に「岩瀬御猟場」が誕生。
東郷平八郎、乃木希典、島村速雄など国内外の名士が多く訪れました。
当時の日本では、御猟場は一握りの特権階級の狩猟場であり、
一般市民の狩猟は禁止されていました。
日本の御猟場は、欧州諸国の王室が所有する狩場にならって、
特に外国高官との交歓の場として利用されていたため、
皇族をはじめ、政府高官、外国政府の要人など、国内外の名士が多く
岩瀬御猟場を訪れ、猟を楽しんだといいます。
その岩瀬御猟場にあって鳥見山一帯は小高い丘だったことから
狩の下見や休息をしたのでこの丘を鳥見山と呼ぶようになったそうです。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
鳥見山公園の一番小高い丘には鏡石神社(鳥見山神社)があります。
鏡石神社(鳥見山神社)の創建は明治16年、
祭神は神武天皇、奈良の橿原神宮から勧請しました。
鏡石神社の由緒書きによれば日本初の西洋式牧場である岩瀬牧場関係者が
皇居を遥拝するために創建した神社とのことです。
おそらく岩瀬御猟場に隣接し狩りの下見をしたことから
鳥見山⇒鳥見山神社と呼ばれるようになったと思われます。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
この一面のハナショウブは鳥見山公園の南に隣接した
休耕田を利用したサブ的なあやめ園ですが
一帯のあやめ園では一番広大なので見栄えがします。
鳥見山公園内の案内図には書かれていないので
知らずに見過ごす人も多く勿体ないと思います。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
ハナショウブは野生のノハナショウブをもとに、江戸時代から数多くの品種が育成され、現在2000、詳細に分ければ5000種以上あるといわれています。
大きくは江戸系・肥後系・伊勢系、長井系に分かれます。
花色が豊富でピンク~紫、青、黄色、白まで揃います。
花の形や咲き方も様々で、形は三映咲き・六映咲き・八重咲きに分かれ、
さらに咲き方によって細分化されます。
美しい花を咲かせますが花もちがとても短く、一週間もつかもたないかぐらいです。葉は細長く伸び主脈が目立ちます。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
江戸系 (この写真とは直接関係ありません)
江戸ではハナショウブの栽培が盛んで、江戸中期頃に初のハナショウブ園が葛飾堀切に開かれ、名所となりました。
旗本松平定朝(菖翁)が、60年間にわたり300近い品種を作出し、
「花菖培養録」を記し、ハナショウブ栽培の歴史は菖翁以前と以後で区切られます。
こうして江戸で完成された品種群が日本の栽培品種の基礎となりました。
花びらの間に隙間がある三英咲きが多く、
江戸っ子好みのキリッとした粋な感じを持つのが特徴です。
また、庭園などに群生させて楽しむ目的を持って改良されてきたため、
病気や直射日光に強く栽培も容易で見事な群生美を見せます。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
伊勢系(この写真とは直接関係ありません)
三重県松阪市を中心に鉢植えの室内鑑賞向きに栽培されてきた品種群です。
伊勢松阪の紀州藩士吉井定五郎により独自に品種改良されたという品種群です。
昭和27年(1952年)に「イセショウブ」の名称で三重県指定天然記念物となり、全国に知られるようになりました。
花弁はちりめん状で深く垂れる三英咲きで、
女性的で柔和な感じの印象を与えます。
鉢植え栽培を主とし葉と花が同じ高さにまとまることが特徴です。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
肥後系(この写真とは直接関係ありません)
現在の熊本県を中心に鉢植えの室内鑑賞向きに栽培されてきた品種群です。
肥後熊本藩主細川斉護が、藩士を菖翁のところに弟子入りさせ、
門外不出を条件に譲り受けたもので、「肥後六花」の一つです。
満月会によって現在まで栽培・改良が続けられています。
菖翁との約束であった門外不出という会則を現在も厳守している点が、
他系統には見られない習慣です。
しかし大正に会則を破り外部へ広めてしまった会員がおり、
現在では熊本県外の庭園などで目にすることができます。
草丈は低めで花は堂々たる大輪で、花弁が僅かに重なり合う六英咲きが多く、
花、葉とのバランスもよく男性的な風格を備えているのが特徴です。
しかし、風雨に弱く群生美の点でやや劣る欠点がありますが、
肥後系の特徴を生かし庭植えでもよく咲き競う優れた品種が作出されています。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
長井系(長井古種)(この写真とは直接関係ありません)
山形県長井市で栽培されてきた品種群です。
1962年(昭和37年)、三系統いずれにも属さない品種群が確認され、
長井古種と命名されたことから知られるようになりました。
江戸後期からの品種改良の影響を受けていない、
少なくとも江戸中期以前の原種に近いものと評価されています。
現在、34種の品種が確認されています。
長井古種に属する品種のうち13品種は長井市指定天然記念物です。
江戸系より古い時代に栽培されたもので古種系とも呼ばれています。
草丈が高く花形も小さく野性的であるが花色が変化に富み清楚な美しさがあるのが特徴です。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
このあやめ園の花は全部ハナショウブですが
町の花はアヤメなので少しややこしいかも(^^;)。
町内の里地里山棚田の草地ではアヤメ(菖蒲、文目、綾目/アヤメ科アヤメ属)が
たくさん咲き地元では昔アヤメでは無く“カッコウと”呼んでいました。
”カッコウ”は、カッコウ(郭公)という鳥が渡ってきて鳴く頃
すなわち初夏の頃に花を咲かせる植物の総称で
カッコウと言う名の花は地方により様々でアヤメとは限らないようですが
当地ではカッコウと言えばアヤメを指します。
でも今はカッコウと言うのは戦前生まれの人くらいかも。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
水の張られたハナショウブ植栽地をあやめ田とかハナショウブ田などと
表現することもありますが、ここはまさに水田をハナショウブ用に転用したので
畦もありまさにハナショウブ田です。
ただここも花期以外は水を張ることはありません。
カキツバタやキショウブは常時水に浸かっていても大丈夫ですが
園芸種のハナショウブは常時水に浸かっていると根腐れしやすいようです。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
でもハナショウブの原種であるノハナショウブは湿地を好むくらいですから
水に対して強健です。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
この予備のハナショウブ園は様々な品種がランダムに植えられているので
名札もなく品種名を知るのは難しいのですが
逆にそのランダムな咲き方のほうが規則正しく咲くより
自由奔放でナチュラルな好印象がします。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
これだけランダムに咲いていると専門家でなければ
品種を見分けるのは難しいかも。
このランダムな植え方は狙い通りなのか、
結果論なのかは不明ですが
私はこの植え方の方が断然好きです。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
けっこう大きな田んぼ4枚分くらいにびっしり咲いているので
公園内のあやめ園より俄然フォトジェニックだと思います。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
文献上での江戸系、伊勢系、肥後系、長井系は分かりますが
実際見ても素人にはどれが江戸系でどれが伊勢系なのかさっぱり(^^;)。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
私は端から品種名を覚える気が無いので
毎年のように訪れてもどれ一つ品種名が分かりません。
山野草なら覚えようと思うので何とか覚えられますが
覚える気が無いと名前が書いてあってもまったく目に入ってきません(^^;)。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
こんなにたくさんのハナショウブがあるのに
ちまたの水辺で良く見かける黄色いハナショウブは無いの?
キショウブ(黄菖蒲/アヤメ科アヤメ属)はヨーロッパから西アジア原産で、
明治頃から観賞用に栽培さ れていたものが全国の水辺や湿地、
水田などで野生化したものです。
花期は5~6月で 1日花の両性花。花後に果実をつけるが。
栄養体からの繁殖も行い、地下に横に這う太い根茎から 分枝して繁殖する。
生態系被害防止外来種リストにより、「重点対策外来種」に指定されているので
拡散しないような管理が必要です。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
日本原産のノハナショウブや園芸種のハンショウブの花色は
青、紫、白が基本で黄色はありません。
キハナショウブの遺伝子を取り込んだ淡い黄色のハナショウブはありますが
日本古来のハナショウブの存在を脅かすので現在は推奨されていないようです。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
学校のビオトープに栽培が容易なことから
キショウブが当たり前に植えられていることがありますが
植栽に当たっては日本古来の植物に悪影響がないか
よく調べて植えないと子供教育に良くないと思います。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
鳥見山公園のあやめ園には70種4万株ものハナショウブが植栽されているのに
どういう訳か原種であるノハナショウブが一株も植えられていません。
ハナショウブに比べれば華やかさはやや欠けるかも知れませんが
ノハナショウブ無くしてハナショウブは無かったわけですから
教育的観点からもやはりノハナショウブもある程度植栽するべきだと思います。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
あやめ園の関係者はハナショウブは熟知していても
同じ町内にノハナショウブも群生していることまでは知らないのかも。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
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☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
-
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
上記、公園南のハナショウブ園から観賞池周辺のハナショウブ園にやってきました。
観賞池に名前など無いと思っていたら
たまたま見たgoogle Mapには『すいすい池』と記されていました。
いつからそんな名前になったんだ?
ちなみに同じ鳥見山公園内にある屋内プールの名前も『すいすい』
どう考えても偶然ではないでしょ。
どういうこと? -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
-
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
観賞池周辺もほとんどがランダム植栽。
ま、植えた時に品種名が分かっていても
株分けし植え直すたびに品種名まで厳格に管理するのは
難しいことかも。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
同じ場所に植え替えすれば簡単でいいと思うかも知れませんが
ハナショウブは連作障害を引き起こす植物です。
連鎖障害とは同じ場所で同種の植物などを栽培していると、
段々とその数が減少してしまう現象のことです。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
つまり数年に1回株分けして植え替えが必要で
その植え替える場所は同じ品種の場所はダメなので
案外手間のかかる植物です。
でも他の病害虫には強いようなので
株分け&植え替えが一番苦労が多いようです。 -
☆鳥見山公園のあやめ園(ハナショウブ)
鳥見山公園西駐車場に戻ってきました。
ここから我が家まで車で5分。
近いことはありがたいことです。
これで◆鏡石町~野生種の『ノハナショウブ』 vs 園芸種の『ハナショウブ』は
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