2022/08/16 - 2022/08/25
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j-ryuさん
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☆日本中のあちこちで紅葉が見頃を迎えていると言うのに
相変わらず私の旅行記は実際の撮影日より2,3か月遅れが
続いています(--〆)。
遅れを取り戻したいのは山々なんですが
紅葉が始まると旅行記の草稿より紅葉狩りを優先してしまい
ますますタイムラグが大きくなるばかりです。
少々興ざめかも知れませんが適当にお付き合いくさいませ(^-^;。
今年も天栄村羽鳥湖高原各所に自生する雄宝香(オタカラコウ)を
見て歩きました。
オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)は主に
福島県~九州に分布し、深山の谷川や湿った斜面に自生します。
福島県より北でもわずかに自生するそうですが稀なようです。
福島県では隔離分布していて、そう簡単に見られる花ではありませんが
天栄村の羽鳥湖高原では比較的狭い範囲に自生地が点在するので
半日あれば十分に見て回れます。
オタカラコウばかりでは少しショボイのでオマケに近隣で見られた
野の花もご覧ください。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
PR
-
☆福島県天栄村羽鳥湖高原 ルートマップ(※Google mapに加筆)
https://www.google.co.jp/maps/@37.2669346,140.0851995,4686m/data=!3m1!1e3?hl=ja
明神滝へは羽鳥湖高原の国道118号線沿いの大平集落で
猪苗代湖方面に向う県道235号羽鳥・福良線( 馬入峠)に入ります。
道なりに2kmほど進むと明神滝の案内板があるので左折します(黒沢林道)。
道なりに1kmほど行くと橋があり、その橋の右下に明神滝が見えます。
橋手前の路側帯に車3台ぶんくらいの駐車スペースがあります。 -
☆福島県天栄村明神滝&立矢川 ルートマップ(※Google mapに加筆)
https://www.google.co.jp/maps/@37.2669346,140.0851995,4686m/data=!3m1!1e3?hl=ja
羽鳥湖高原にはオタカラコウの自生地が点在していて、
その中では明神滝のオタカラコウが一番簡単に見られるので
まず明神滝からご紹介します。
他の自生地はそこへ到る道らしい道が無いので
おおよその場所だけお示し致します。 -
☆羽鳥湖高原 黒沢林道 明神滝橋
県道235号羽鳥・福良線から黒沢林道を道なりに進むと
橋がありその右下に明神滝が見えてきます。
橋のたもと右手前に3台分の駐車場がります。
車を反転する場合は橋を渡って30mほど進むと
左手に村道があるのでそこで切り返すと楽です。
この黒沢林道を真っすぐ進めば安藤峠&会津若松の東山ですが
現在は通行止めです。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋上から)
橋の欄干右下に明神滝を見下ろせるので
老人や幼児、障害者も滝を見ることができます。
ただ道路(橋)なので交通量は少ないとは言えご注意ください。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋上から)
橋上からも明神滝左岸に黄色いオタカラコウが咲いているのが確認できました。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋上から)
オタカラコウにさほど興味がなければ橋上から眺めるだけでも十分ですが
花を間近に見る場合は谷底まで下りる必要があります。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋上から)
滝の右岸(見た目の左側)にもオタカラコウが少し自生していますが
なぜか左岸より若干開花が遅い上に以前より株が痩せてきた印象です。
オタカラコウは多年草なので一つの株は数年咲きますが
木では無いので次第に勢力が弱くなり枯れてしまいます。
世代更新が上手くいけばまた同じ場所で見られますが
完全に消えてしまうことも多いです。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋上から)
この写真からは少し分かり辛いですが7/26に撮影したタマアジサイが
1ヶ月近く経つのにまだ咲いています。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋上から)
タマアジサイは滝下の左岸右岸に多く咲いていますが
滝中央の岩壁上部にもへばり付くように咲いています。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)
黒沢林道の安藤峠方向の橋のたもと左側に
ガードレールの切れ目があり、
そこから谷底左岸まで下りることができます。 -
◆夏の羽鳥湖高原~北限のタマアジサイ咲く明神滝 (※2022/7/26 撮影)
7/26撮影時に比べればさすがに盛りは過ぎていますが
見頃の花もまだ幾つも咲いています。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
オタカラコウを近くで撮影する場合はタマアジサイ脇を少し藪漕ぎしながら
進むます。
明神滝(橋下左岸)にはこの数株の他に左岸上部や
橋脚傍にも自生していますが、それらの株はまだ咲き始めでした。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
滝に一番近い株がほぼ見頃です。
花は花序の下から上へと咲いていき
先端が開花する頃は下の方が枯れ始めるので
花序全部の花が一斉に満開になることはありません。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
-
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
明神滝のオタカラコウはこの場所に咲く株が一番早く見頃になりますが
ここは滝から一番近く、滝からの風圧や滝飛沫が降りかかり
楽な撮影ではありません。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
一番難儀なのは風圧で長い花序が絶えず揺れているので
シルキーな滝を撮るためにスローシャターにすると
花がブレブレになってしまい、
シャッタースピードと絞り値の折り合いがかなり難しいです。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
さらに滝飛沫がカメラレンズに付着するので
1回撮影する度にレンズを拭かなくてはなりません。
レンズはもちろんカメラ本体もすぐ濡れるので
長時間居たくない場所です。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
-
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
オタカラコウは主に福島県南部~九州に分布し、
深山の谷川や湿った斜面に自生します。
福島県より北でもわずかに自生するそうですが稀なようです。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
-
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
福島県におけるオタカラコウの自生地は点々とした隔離分布で
分布地が線や面でつながっていません。
オタカラコウは花後の種は綿毛になって風に飛ばされ
自生地を広げていくタイプですが
おそらく綿毛は県内一円に飛ぶ可能性があると思いますが
オタカラコウが好きな環境に上手く辿り着き芽吹くのは
相当難しいのかなと想像します。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
-
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
福島県で羽鳥湖高原以外でオタカラコウが自生しているのは
福島県と茨城県の県境近くですが
羽鳥湖高原は1か所の自生数はさほど多くないものの
6か所ほど確認できました。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
-
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のオタカラコウ
明神滝のオタカラコウは左岸中心に以前より株数が自然に増えてきました。
もう少しまとまって群生してくれればもっとフィトジェニックになると思いますが
下刈りの時期を間違うと花が見られなくなるので
綿毛状の種が飛び散ってから下刈りして欲しいと思います。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のキツリフネ
明神滝の左岸ではキツリフネも咲いています。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のキツリフネ
◎キツリフネ(黄釣り舟、黄吊り舟/ツリフネソウ科ツリフネソウ属)
ユーラシア・北米大陸に広く分布し
日本では北海道・本州・四国・九州の低山から山地にかけて分布し、
水辺などのやや湿った薄暗い場所に自生する。
赤紫色のツリフネソウより冷涼な場所を好みます。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のキツリフネ
-
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のキツリフネ
ツリフネの由来は生け花の吊り舟に由来すると言わるので
本来漢字表記なら吊り舟だと思いますが
釣り舟と表記するのが多くなってきています。
釣り舟だとまさに釣りをする舟のことですが
生け花の吊り舟は舟の形をした花器を吊るして使うことから
吊り舟なのであって、同じ発音のツリフネでも元々の意味は違います。
つまりツリフネソウは生け花の花器(吊り舟)に似ているので
吊り舟草や黄吊り舟が正解ですが
言葉は時代とともに変遷するので目くじらを立てるほどのことでは
無いと思いますが知っていた方が賢いかも。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のキツリフネ
-
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のキツリフネ
日本に自生しているツリフネソウの主な仲間は
黄色いキツリフネ、
赤紫色のツリフネソウ
白色の白花ツリフネソウ
ピンク色のハガクレツリフネなどがあり
他にも地域変移種が何種類か見られます。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のキツリフネ
黄色いツリフネソウ属はキツリフネしか無いので
他のツリフネソウ属と間違いことはありません。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のキツリフネ
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◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のキツリフネ
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◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のキツリフネ
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◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のツリフネソウ
明神滝の左岸では赤紫色のツリフネソウも咲いています。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のツリフネソウ
ツリフネソウ(釣り舟草、吊り舟草/ツリフネソウ科ツリフネソウ属)は
東アジア(日本、朝鮮半島、中国、ロシア東南部)に分布。
日本では北海道・本州・四国・九州の低山から山地にかけて分布し、水辺などのやや湿った薄暗い場所に自生する。
キツリフネは山間部に多く見られますが、
ツリフネソウは里地の田んぼの畦などでも見られます。 -
◆キツリフネとツリフネソウの違い
キツリフネとツリフネソウの見た目の大きな違いは
筒状の花の細い密壺がツリフネソウはクルクルとカールしていますが
キツリフネは緩やかに曲がっているだけです。
花の咲く場所も違います。
キツリフネは葉っぱの下の付け根から花序を伸ばし咲きますが
ツリネソウは茎の先端から花序を伸ばして咲きます。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝(橋下左岸)のツリフネソウ
当地には自生していないハガクレツリフネとは
ハガクレツリフネ(葉隠吊り舟/ツリフネソウ科ツリフネソウ属)は、
日本固有種の一年草です。
和歌山~四国、九州の山地の林縁や湿った場所に群生し、
夏~秋、葉下にある花柄の先に薄紅紫色で濃斑点がある吊り舟形の花を
吊り下げ咲かせます。
花には、花弁状の萼3個と唇弁3個、内側に曲がる筒状の距1個があります。
距に溜まった蜜に昆虫が集まり花粉を媒介します。
同属のツリフネソウ(釣舟草)と似ていますが、
花の付き方はハガクレツリフネは花が葉下に、
ツリフネソウは葉上に花が咲きます。
花の内側にハガクレツリフネには斑がなく、ツリフネソウには黄色い斑が有ります。 -
☆羽鳥湖高原御鍋林道の白花ツリフネソウ
◎白花ツリフネソウ(ツリフネソウ科ツリフネソウ属)は
赤紫色のツリフネソウのと突然変異と言われ
独立した種とはみなされていないようです。
ツリフネソウやキツリフネソウからしたら自生数は圧倒的に少ないです。
そんな数少ない白花ツリフネソウですが天栄村二岐渓谷、御鍋林道沿では
けっこうたくさん自生しています。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~立矢川渓谷のオタカラコウ
明神滝のオタカラコウを見た後は
尾根一つ北側を流れる立矢川渓谷に咲くオタカラコウもご紹介します。
立矢川には私が度々紹介している立矢川の滝がありますが
オタカラコウはそれより上流に自生しています。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~立矢川渓谷のオタカラコウ
以前は立矢川渓谷沿いの立矢川林道を利用できたのですが
現在は関係者以外は利用できないので
通行止めゲート地点から徒歩で向かうしかありません。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~立矢川渓谷のオタカラコウ
ただ立矢川林道からはオタカラコウは見えないので
渓谷の谷底に下りる必要があります。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~立矢川渓谷のオタカラコウ
川岸ギリギリの地点に自生しています。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~立矢川渓谷のオタカラコウ
極まれに渓流釣りの人を見ることがありましたが
立矢川林道が利用できなくなってからは
まだ1組の釣り人にしか出会っていません。
立矢川渓谷ではこの自生ポイントの他に
もっと上流や立矢川の支流沿いにも自生地があります。
でも陽当たりが悪いせいか花付きは良くなく
葉っぱだけの株がけっこう多いのが特徴です。 -
◆山滴る磐梯山麓の滝巡り~蛇追ヶ滝:メタカラコウ (※2022/8/2 撮影)
オタカラコウに良く似てオタカラコウより花序丈が低く、
ハナビラが極端に少ないメタカラコウがあります。
花序丈は個体差があるのでその差だけでは判別できませんが
ハナビラ数が一つの花に0,1,2枚と少ないのが
メタカラコウなので花を確認すればすぐ分かります。 -
◆山滴る磐梯山麓の滝巡り~蛇追ヶ滝:メタカラコウ (※2022/8/2 撮影)
メタカラコウ(雌宝香/キク科メラタカラコウ属)は本州以南の主に深山の
渓流沿いや湿った谷間に自生します。
蕗(フキ)に似たハート形の根性葉から50cm~100cmほどの
花径を伸ばし、頭状花を多数咲かせますが、舌状花(ハナビラ)は
1枚か2枚、申し訳程度にあるか全く無く少々華やかさに欠けます。
近似種のオタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)(写真下)に比べ
華奢なことから雌宝香と呼ばれます。
花期はオタカラコウより早く7~8月頃です。
メタカラコウもオタカラコウも葉は蕗に似たハート型ですが
メタカラコウの方が小ぶりでやや面長。
オタカラコウの葉もハート型ですがメタカラコウより大きく
丸みがあります。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
-
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
立矢川渓谷のオタカラコウを撮影した後は
田良尾(たらお)に自生しているオタカラコウも撮影してきました。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
-
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
この自生地は4,5年前に車窓から偶然発見した自生地です。
正確に言えば車道からはオタカラコウが群生しているのは見えないのですが
道路沿いにたまたま1株だけ咲いていたので
常識的には1本だけ咲くことは少ないので
近辺に群生地があるだろうと予想し
車を止め周辺を探索してみました。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
予想通り道路沿いからわずかに奥まっつた小さな沢沿いに
たくさんのオタカラコウが群生していました。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
キク科の花としてはハナビラがかなり少ない方ですが
メタカラコウの貧弱さを知っているので
これでも華やかに見えてくるから不思議です。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
オタカラコウは大型植物なのでそう簡単に盗掘されるものではありませんが
やはり人目につけば狙われやすくなります。
車道から死角になっていたので人知れず花園を形成できたのかも。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
-
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
雄宝香の宝香(たからこう)とは
香木から取り出される竜脳(りゅうのう)のことで
オタカラコウがその竜脳の香りに似ているので付けられた名前です。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
◎竜脳(りゅうのう)とは
リュウノウジュ(フタバガキ科)の心材の空隙に結晶として析出したもの。
スマトラ・ボルネオで産出され、薫香料や防虫剤として用いられる。
日本のマルコ山古墳から出土し、その芳香が認められて話題になったそうです。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
香木のリュウノウジュの匂いは嗅いだことはありませんが
オタカラコウの他にも山野草にリュウノウギク(竜脳菊)があり
こちらもやはり香木のリュウノウの匂いに似ていることから
付けられた名前です。
リュウノウジュの香りは知らなくても
オタカラコウやリュウノウギクの香りはキク科特有の匂いで
一番分かりやすいのは春菊の匂いかと思います。
もしオタカラコウやリュウノウギクの匂いが
リュウノウジュの匂いに似ているなら
極端な話、リュウノウジュは春菊のよう香りがするってことかしらん?? -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
いくらなんでも高貴な香りの1つであるリュウノウが
春菊と似たような匂いとは俄かに信じられないので
調べてみたらリュウノウジュの匂いは
クスノキからとれる樟脳(しょうのう)に似た香りがするようです。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
オタカラコウやリュウギクは誰が命名したのか分かりませんが
おそらく命名者は本物のリュノウジュやお香の竜脳を
あまり知らなかったのではないでしょうか?
私的にはオタカラコウやリュウノウギクはやはり樟脳の匂いと言うより
春菊がぴったしだと思います・・・・(^-^;。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ&シュレーゲルアオガエル
オタカラコウの葉でシュレーゲルアオガエルが休んでいました。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
オタカラコウは蕗に似た葉っぱですが
日本では山菜とし食べる習慣は無いようです。
しかし韓国では春の山菜として若葉を食用しているようです。
食べ方は、みそ炒めや、高菜のように塩漬けにして料理に使います。
日本人の味覚からするとかなり漢方臭いそうです。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のオタカラコウ
山菜の蕗はフキノトウ(蕾)や茎を利用しますが
一般的には捨てられる葉も食べられます。
蕗の葉はそのままでは癖が強いので
重曹を煎れたお湯で茹でて佃煮など味の濃い料理にすれば
美味しく頂けます。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のアギナシ
田良尾のオタカラコウ咲く沢沿いではアギナシも咲いていました。
アギナシ(顎無し/オモダカ科オモダカ属)は日本各地、東アジアの山あいの湖沼、湿地、ため池などに広く分布し、自然度が高い土地を好むようです。
環境省のレッドリストでは、準絶滅危惧に登録されていて
都府県ごとの指定でも40都府県で何らかの指定をしています。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のアギナシ
アギナシの若い葉は細い長い楕円形で、成長すると葉の下側が2つに分かれ、
ヤジリ形になります。
この楕円形の形を「顎無し」(アゴナシ)と見立てたのが名の由来のようですが、
オモダカも若葉の頃は細長い葉なのでアギナシだけに当てはまる特徴ではありません。 -
◎オモダカ(面高/オモダカ科オモダカ属)
アギナシと良く似たオモダカは北海道~九州の水田や沼、湿地などに自生し、
地中に匐枝をのばし、先端に小さな球茎をつくくります。
葉は基部が2つに裂けた細い矢じり形で、基部の2個の裂片の方が
頂裂片より長く、先端は鋭く尖る。花茎の高さは葉と同じくらいか短い。
平地の田んぼ等で見られるのは殆どがオモダカです。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のアギナシ
よく似たアギナシ&オモダカですが
アギナシの葉は長い短いがオモダカと正反対です。
オモダカは田んぼ周辺で良く見かけますが
アギナシはなんと41都道府県で絶滅危惧種に指定されています。
いくら貴重だと言われても稲作農家からすれば水田雑草かもね。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~田良尾のコナギ
アギナシの傍ではコナギも咲いていました。
こちらも花は目の覚めるようなスカイブルーですが
アギナシ以上に厄介な水田雑草です(^-^;。
コナギ(小菜葱ミズアオイ科ミズアオイ属)
花じたいはミズアオイに似ていますが、花序が短く葉っぱの下の方で咲きます
草丈15cm、花径1cm。
ナギ(菜葱)とはミズアオイの古名だそうで、
ナギより小さいのでコナギです。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~涌井の清水のオタカラコウ
こちらは羽鳥湖高原から鳳坂峠を下った近くにある
涌井の清水の沼畔に咲くオタカラコウです。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~涌井の清水のオタカラコウ
我が家から最も近いオタカラコウの自生地です。
株数は6,7株と少なめですが
清水の畔に咲いているのでフォトジェニックです。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~涌井の清水のオタカラコウ
オタカラコウは短日性植物なのか長日性植物なのか良く分かりませんが
羽鳥湖高原のオタカラコウの花より涌井の清水のオタカラコウの花の方が
2週間ほど開花が遅いです。
昼夜時間の長さが植物の花芽形成に影響する性質のことを「光周性(こうしゅうせい)」と呼びます。光周性には「長日性(ちょうじつせい)」と「短日性(たんじつせい)」の2つがあります。この昼夜の長さの変化を感じ取っているのは、植物の葉です。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~涌井の清水のオタカラコウ
花芽を形成するには光周性が影響しますが
植物の生長には気温が大きく影響します。
なので単純に光周性だけで開花時期が決まるのではなく
それに気温も関わるので開花のメカニズムはけっこう複雑です。 -
◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~涌井の清水のオタカラコウ
花序の先端まで花が咲き花の終盤を迎えています。 -
☆里地林縁のオオバクサフジ(大葉草藤)
当町郊外の林縁と田んぼの境でオオバクサフジが見頃になりました。
オオバクサフジ(大場草藤/マメ科ソラマメ属)は北海道・本州・九州の
山野の草原や林縁に分布するマメ科の蔓性多年草。
草丈は1.5m~2mほど自立はせず他の植物に巻き付いたり
覆いかぶさって成長します。
ぱっと見た目の印象はツルフジバカマよりかなり貧素です(^-^;。 -
☆里地林縁のオオバクサフジ(大葉草藤)
葉は普通ほとんど無柄で、長さ7-20cmの複葉、先端は分岐し巻き髭になります。小葉は長さ2-6cm、幅1-3cmの卵形で互生し(一部対性)、
托葉は下側に伸びる歯牙があるか2裂する。
花は青紫色で、長さ13~15mm、総状花序は長さ4~7cmで
多数の花を付けます。
花期は8月~10月。
果実は豆果で長さ2~3cmで数個の黒色の種子。
名前の由来は、クサフジの仲間で小葉が大きいことからですが
他に比べて少し大きい程度で私的には大葉というより中葉って感じかな。 -
☆里地林縁のオオバクサフジ(大葉草藤)&イチモンジセセリ
-
☆里地林縁のオオバクサフジ(大葉草藤)&イチモンジセセリ
オオバクサフジはソラマメ属の仲間。
ソラマメは色が空色からではなく実(豆)が空の方向に立ちあがるように
結実することからきています。
もちろんオオバクサフジもほとんどが空に向かうよう
花が咲き実がなります。 -
☆里地林縁のオオバクサフジ(大葉草藤)
-
☆オオバクサフジの日本レッドデータ
http://jpnrdb.com/search.php?mode=map&q=06030572631
オオバクサフジは20都府県で絶滅危惧種に指定されています。
なんと我が福島県では絶滅危惧種1類ではないですか!
1類は日本レッドデータでは最も絶滅の危険度が高い植物です。
たしかに、私は地元の自生地を知っているので
そう貴重な印象は持っていませんでしたが他では見ていないので
やはり貴重なのかも。 -
☆クサフジの仲間
◎左上:ツルフジバカマ(蔓藤袴)
◎右上:ヒロハクサフジ(広葉草藤)
◎左下:ナヨクサフジ(弱草藤)
◎右下:ナンテンハギ(南天萩) -
☆里地林縁のオオバクサフジ(大葉草藤)
オオバクサフジは名前に藤と付くだけあって
花は藤(ノダフジ、ヤマフジ)と似ています。
ただオオバクサフジは多年草で藤は蔓性の樹木の違いがあり
藤の花序は下垂しますが、オオバクサフジはやや上向きです。 -
☆棚田土手に咲くツルボ(蔓穂)
町内の棚田の土手でツルボ(蔓穂)が咲き始めていました。
◎ツルボ(蔓穂/キジカクシ科ツルボ属)
ツルボはほぼ全国に分布し陽の良く当たる池や川の土手などの
草むらに自生します。
以前はユリ科に分類されていましたが現在はキジカクシ科になりました。 -
☆棚田土手に咲くツルボ(蔓穂)
-
☆棚田土手に咲くツルボ(蔓穂)&ツリガネニンジン
ツルボは春先にヒヤシンスのような細い葉っぱを伸ばし
夏草が繁茂する頃に葉っぱはほとんど枯れてしまい
晩夏~初秋に突然20~30cmの花芽(花茎)を伸ばし花を咲かせます。
この形態はヒガンバナ科のキツネノカミソリともよく似ています。 -
☆棚田土手に咲くツルボ(蔓穂)
-
☆棚田土手に咲くツルボ(蔓穂)
開花時期に自生地がある程度下刈りされていないと
藪や下草に埋もれてキレイに開花しません。
野生の花ではありますが人間の活動に大きく左右される
典型的な里地・里山型の植物です。 -
☆棚田土手に咲くツルボ(蔓穂)
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☆棚田土手に咲くツルボ(蔓穂)
名前の由来は細長く伸びたた花茎に米粒に似た花穂をつけることから
ツルイイボ(蔓飯粒穂)⇒ツルイボ(蔓飯穂)⇒ツルボ(蔓穂)に
なったとのではないかと言われてます。
名前に蔓と付きますが細長い紐状の蔓にはなりません。 -
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☆棚田土手に咲くツルボ(蔓穂)
ツルボ属には90-100種があり、大部分が中央アジアから西、西アジア、
ヨーロッパ、それにアフリカに分布する。
鑑賞価値の高いものも多く、球根性の花物として用いられるものも多く、
それらは往々にシラーの名で呼ばれる。
本属で日本にあるのは本種1種のみ。
同時に本種は本属の中で東アジアに分布する唯一の種である。
種内変異として、オニツルボ がある。大型になり、
葉幅が10-20mmにも達するものである。本州、四国、九州の海岸などに産する。花色はピンクが殆どですが稀に白花もあり、
園芸種として出回っています。 -
☆棚田土手に咲くツルボ(蔓穂)
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☆棚田土手に咲くツルボ(蔓穂)
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☆棚田土手に咲くツルボ(蔓穂)
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☆棚田土手に咲くツルボ(蔓穂)
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☆里山林縁に咲くツルニンジン(蔓人参)
ツルニンジン(蔓人参/キキョウ科ツルニンジン属) は、
茎がツルになり、根が高麗ニンジンに類似していることから
キキョウ科ですがツルニンジンと呼ばれ韓国、日本、中国などに分布しています。 -
☆里山林縁に咲くツルニンジン(蔓人参)
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☆里山林縁に咲くツルニンジン(蔓人参)
ツルニンジンの花色は小豆色が多く
個体によって濃い色から白っぽい色まで様々。 -
☆里山林縁に咲くツルニンジン(蔓人参)
近似種に花がやや小ぶりなバアソブ(婆蕎or婆雀斑/キキョウ科ツルニンジン属)がり葉や茎に産毛が多く、種に翼がないなどの違いがあります。
名前の由来は花のそばかすのような模様をお婆さんのシミの例えた名前だそうで、
それに対しツルニンジンをジイソブと呼ぶ場合もあります。
残念ながら福島県ではバアソブの自生例はほんのわずかで私もまだ出会えていません。 -
☆里山林縁に咲くツルニンジン(蔓人参)
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☆里山林縁に咲くツルニンジン(蔓人参)
日本では食材としてはあまり馴染みのないツルニンジンですが韓国では根や葉を滋養のある山菜として食べるそうで、
朝鮮王朝時代の宮廷を舞台とした有名な韓流ドラマ「チャングムの誓い」にも食材として登場していたそうです。
(私は観ていませんが・・・・) -
☆里山林縁に咲くツルニンジン(蔓人参)
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☆里山林縁に咲くカワミドリ
☆カワミドリ(河碧・川緑/シソ科カワミドリ属)
カワミドリは北海道、本州~九州の山地、沢沿い、林縁など
やや湿り気のある場所に自生し、全草にシソ科独特の強い芳香があり
近づいただけでも香り漂っています。
名前の由来はよく分からないそうです。 -
☆里山林縁に咲くカワミドリ
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☆里山林縁に咲くカワミドリ
花全体的には取り立てて見栄えはしませんが、小さな花の一つ一つは透明感あるアメジスト色で美しいです。 -
☆里山林縁に咲くカワミドリ
これで◆雄宝香咲く晩夏の羽鳥湖高原~明神滝&立矢川渓谷&田良尾&涌井の清水は
お仕舞です。
いつも最後までご覧いただきありがとうございます。
そして、いいねもありがとうございます。
旅行支援割引で10/20,21,23と岐阜と信州へ行ってきました。
今回の宿は2泊とも岐阜県だったのでクーポンも岐阜県内限定です。
Go to travelの時にように隣県で使えないので使い勝手が悪くなりました。
さらに岐阜県のクーポンは電子クーポン(スマホ決済)のみで、
紙のクーポンはありません。
今はお年寄りでもスマホ利用が当たり前ですが、電子クーポンを使いこなせるかは
別問題です。
まずは『ぎふ旅』のアプリをダウンロードし、さらにポイント申請をし、
使用時は2次元コードを読み取り、支払いを入力し、
ようやく支払いが完了します。
たしかに旅行支援の決定がドタバタして各都道府県はその準備対応が大変だったと
思いますが、それでもちゃんと紙クーポンを発行している自治体が殆どなのに
岐阜県の対応は不親切過ぎると思います。
弱者切り捨ての典型ではないでしょうか? -
☆里山林縁に咲くカワミドリ
我が福島県では旅行支援とは別に『買って応援』キャンペーン第2弾を実施しますが、これまた決済は全てスマホ申し込みスマホ決済です。
スマホを持っていなかったり、スマホを使いこなせなければ
特典サービスは受けられないことになります。
これって法の下の平等に反するのではないでしょうか?
スマホなど利用して便利になるのはいいことだけでど、
弱者を切り捨てるような行政サービスはあってならないと思います。
ではまた。 j-ryu
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