2020/07/22 - 2020/08/03
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j-ryuさん
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☆福島の四季折々の花や自然風景を紹介している
“福島・四季・彩々”は回を重ねPart,91になりました。
単独ネタにするには写真が少なかったり
あまり脈絡がないネタだったり、
それらを強引につなぎ合わせたのが“福島・四季・彩々”で
福島県の自然のネタと言う事以外にはあまり共通点はありません。
今年の梅雨は例年にない長梅雨になりましたが
東北南部は平年より8日遅く8月2日に梅雨明けしました。
福島県は不幸中にも洪水被害や土砂災害は起きていませんが
日照時間が異常に短く今なお農作物に大きな影響が出ています。
それでも冷夏よりはまだましかも知れません。
天気は儘ならないことは重々承知していますが
医科学の進んだ現代にまさか新型の感染症が世界中を
奈落の底に突き落とすなど想像もつきませんでした。
2001年9月11日の米同時多発テロ後に航空状況が激変したことはありますが
今回の新型コロナはそれとは比べようもないほどの激震で自分史上では最悪の世界恐慌です。
もちろん今出来ることは最大をしなければなりませんが
個人ができることには限界があるので
最近はなるようにしかならないと半分あきらめの境地です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
-
☆北限のケイワタバコ(毛岩煙草/イワタバコ科イワタバコ属)
町内里山の崖でケイワタバコ(毛岩煙草/イワタバコ科イワタバコ属)が
見頃になりました。
以前はイワタバコとして紹介していましたが
茎やガクに産毛がたくさんあるのでケイワタバコとするのが
正しいかも知れません。
イワタバコは岩手県にもわずかに自生しているようですが
群生地としては福島県が北限だそうです。
ましてやケイワタバコは多くの資料に関東~近畿に分布とあったので
当町の花もイワタバコだろうと勝手に思い込んでいました。 -
☆北限のケイワタバコ(毛岩煙草/イワタバコ科イワタバコ属)
福島県にもわずかにケイワバコの自生例があると知り
以前の写真を確認したら、あれま!!どれもこれも
見事に毛深いではありませんか(笑)。
こりゃ、どう見てもケイワタバコです。
ただ、ケイワタバコは母種のイワタバコより花期が早いとありましたが
北限だからなのか、当町のケイワタバコの花期はそう早くはありません。 -
☆イワタバコ(岩煙草/イワタバコ科イワタバコ属)
こちらは栃木県矢板市のおしらじの滝そばで撮った
イワタバコ(岩煙草/イワタバコ科イワタバコ属)です。
肉眼で見た限りでは茎や蕾に毛(うぶ毛)は生えていません。
ただ顕微鏡サイズで見れば決して無毛では無いようです。 -
☆北限のケイワタバコ(毛岩煙草/イワタバコ科イワタバコ属)
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☆北限のケイワタバコ(毛岩煙草/イワタバコ科イワタバコ属)
名前にタバコと付きますが煙草(ナス科タバコ属)とはまったく別もので
岩場に自生しタバコの葉のような大きな葉っぱなので
イワタバコと呼ばれます。
大きな葉っぱは25cmにもなります。
星型の花は基本5角形の合弁花ですがまれに六角形や四角形もあります。
開花して直ぐはキレイな星型ですが花弁がしだいに外側に丸まり
花期の終盤は全体的にて丸っぽい花に見えてきます。
グロキシニア、ストレプトカーパス、セントポーリアなどもイワタバコの仲間なんですよ。 -
☆北限のケイワタバコ(毛岩煙草/イワタバコ科イワタバコ属)
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☆北限のケイワタバコ(毛岩煙草/イワタバコ科イワタバコ属)
イワタバコもおおよその北限は福島県のようですが
岩手県でもわずかに自生報告があるようですが
大きな群生ではないようです。 -
☆北限のケイワタバコ(毛岩煙草/イワタバコ科イワタバコ属)
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☆北限のケイワタバコ(毛岩煙草/イワタバコ科イワタバコ属)
当町ではケイワタバコの自生が確認できたのは
この里山だけですがこの里山の崖や岩場の至る所に
びっしりと群生しています。 -
☆北限のケイワタバコ(毛岩煙草/イワタバコ科イワタバコ属)
-
☆天栄村 滝Map (※地理院地図に加筆)
北限のタマアジサイを見に天栄村の明神滝に行ってきました。
天栄村は分水嶺である奥羽山地を挟んで東西に長い村です。
羽鳥湖高原に行くには鳳坂峠(825m)を越える必要があり
冬場は雪が多く交通の難所です。
長年の念願だったトンネル工事が2018年にうようやく着工し
2020年完成予定です。
全長は2538mで現在は1428m貫通していると表示されていました。
これではいくらなんでも2020年の開通は無理でしょう(^^;)。
開通は遅れるにしても現在我が家から羽鳥湖までは約30分でしたが
開通すれば20分ほどに短縮されるのではないかと喜んでいます。 -
☆天栄村羽鳥湖高原 明神滝へのルートマップ。
※Google Mapに加筆。
https://www.google.com/maps/@37.2876207,140.1168405,8778m/data=!3m1!1e3
明神滝へは天栄村羽鳥湖高原の118号線沿い大平集落からだと、
猪苗代湖方面に向う県道235号羽鳥・福良線( 馬入峠)に入ります。
道なりに2kmほど進むと明神滝の案内板があるので左折します。
また道なりに1kmほど行くと橋があり、その橋の右下に明神滝が見えます。
橋手前の路側帯に車4台ぶんくらいの駐車スペースがあります。 -
☆羽鳥湖高原 黒沢林道 明神滝橋
国道118号から大平集落で県道235号(馬入峠猪苗代湖方面)に入り
道なりに1.5kほど進み黒沢林道を左折し1kmほど直進すると
明神橋があります。
橋の手前右側に3台分くらいの駐車場があります。
滝を川面から間近に見る場合は橋のたもとの左手から
踏み跡を辿り降ります。
黒沢林道はこの橋の先の黒沢集落までは快適な舗装道路ですが
会津若松の東山温泉へつながる安藤峠は度々通行止めになるので
確認が必要です。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ咲く明神滝
明神滝は花の滝で今年は5/15にはトウゴクミツバツツジとの
競演を見に行ってきたばかりですが
今回は北限のタマアジサイとの競演鑑賞です。
今年の梅雨は熊本をはじめ全国各地で豪雨をもたらし(令和2年7月豪雨)
東北では山形の最上川が氾濫し大きな被害が出ました。
そのおり福島県も雨はたくさん降りましたが被害が出るほどでもなかったので
明神滝も少し水量が多い程度だろうと読んでいたのですが
現地に着いて橋上から明神滝を見下ろしたら
今まで見たことがないようなもの凄い増水でした。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ咲く明神滝
いつもの滝は二筋の滝なんですが(下記写真参照)
今回は滝幅いっぱいに轟音を響かせながら流れ落ちていました。
今までも真ん中の岩が若干隠れる程度の増水は見てきましたが
私史上一番の増水です。 -
☆羽鳥湖高原 トウゴクミツバツツジ咲く明神滝 (※2020/5/15撮影)
3月は雪解け水で増水するものの
通常は多少の増減はあってもこの程度の水量です。
明神滝は会津布引山(1081m)に源を持つ黒沢にある滝で落差、幅とも8mほどの小ぶりな分岐瀑です。
通常は2筋に分かれ落ち小さいながらも中々優美な滝で、
滝の傍らでは様々な花が咲く花の滝でもあります。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ咲く明神滝
で、肝心のタマアジサイはと言うと
橋のたもとのタマアジサイはようやく1輪咲き始めたばり。
4年前の見頃よりは数日早い訪問でしたが
それにしても少し早すぎました(^^;)。
花の見頃を予想するのはホント難しいです。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ咲く明神滝
明神滝は橋の上から見下ろせるお手軽滝なので、
老人子供、障害者の方も簡単に観賞できます。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ咲く明神滝
-
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ咲く明神滝
明神滝は橋の上からはもちろん橋の下へ降りて、
滝と同じ目線でも見ることができます。
滝を右手に見て橋の欄干左手前に獣道程度の踏み後があり、辿ると橋の真下に行け、橋の真上から見下ろす滝とはまた違った滝飛沫がかかるほど迫力満点の滝を見ることができます。
しかし今回は水量が多すぎて滝からの風圧と滝飛沫が凄い状態で
滝に近づくにつれシャッターを切るたびにレンズを拭かないと
びしょ濡れになってしまいます。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ咲く明神滝
橋下のタマアジサイは橋上よりは咲いていましが
それでもまだ5,6輪ほど、
さらにシルキーな滝と鮮明なタマアジサイのコラボ撮影は
困難を極めます。
シルキーな滝にしたいほどシャッタースピードは遅くしなくては
ならないのに滝からの風圧で花が絶えず大きく揺れて
絞りとシャッタースピードの両立が上手くとれません。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ咲く明神滝
明神滝の名前の由来は滝の左岸頂上にある直立した大きな一枚岩の傍らには、
宗像三神の一つ田心姫命が祭られています。その御神体は蛇体であるとされ、
日照りの時でもこの社に祈ると、必ず雨が降ると言い伝えられ、
いつしか明神滝と呼ばれるようになったそうです。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ咲く明神滝 (※2016/08/02 撮影)
今回は花がまだ見頃前だった上に風圧で滝とタマアジサイのコラボが
撮れなかったので4年前の写真をご覧ください。
タマアジサイの自生地は主に福島~岐阜県と四国・九州の一部に限られて、山あいの川筋など湿度の高い所に自生しアジサイ科の中では唯一、蕾が玉状なので自生していれば開花前にタマアジサイだとすぐ分かります。
この周辺のタマアジサイはほぼ北限の群生地でとても貴重なんですが、山あいに行けば良く見られるアジサイなので殆どの人はその貴重さを知らないようです。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ咲く明神滝 (※2016/08/02 撮影)
明神滝のタマアジサイは左岸右岸どちらも
滝の際まで自生していて
滝中央の岩壁にも自生しています。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ咲く明神滝 (※2016/08/02 撮影)
通常なら黒川の水量は知れたものなので
右岸から左岸に渡渉することもできます。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ(」玉紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
明神滝そばのタマアジサイは風圧と滝飛沫で撮れなかったので
少し下流のタマアジサイを撮ってみました。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ(」玉紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
装飾は花は少な目で
本当の花は中央の青紫の部分です。
青紫の粒粒の一つ一つが蕾で
花びらは開花とほぼ同じくして落花し、シベもすぐに散れてしまいます。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ(」玉紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
左上が玉状の蕾で
蕾が目いっぱい膨らむと卵が割れるかのように咲き始めます。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ(」玉紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
開花して間もなくハナビラもシベもち散れてしまい
葉っぱの上はその残骸で少し汚らしいかも。 -
☆羽鳥湖高原 タマアジサイ(玉紫陽花/アジサイ科アジサイ属)
-
☆鳳坂峠登り口のツタウルシの紅葉
中通りの我が家から羽鳥湖高原に行くには
途中奥羽山地の鳳坂峠(825m)を越えなくてなりません。
その峠の登り口の杉に絡まるツタが橙色に紅葉し始めていました。
明神滝の帰りに立ち寄ってみたらツタはツタでも
ウコギ科の蔦ではなくツタウルシ(蔦漆/ウルシ科ウルシ属)でした。
蔦は紅葉の中でもいち早く色づきますが
7月下旬に紅葉するなんて初めてみました。
もしかしたら長梅雨が影響したのかも知れません。 -
☆鳳坂峠登り口のツタウルシの紅葉
このツタウルシ、ぱっと見は全然ウルシ(漆)っぽく見えませんが
ウルシの仲間ではカブレに関しては最強最悪の悪者です。
そう言う私はウルシに弱く、以前酷い目に遭いました。
特に新芽や若葉の頃は毒性が強く、近づくだけでもカブレ易いので要注意です。
紅葉しても毒性はあるので葉っぱに直接触れるのは厳禁です。 -
☆天栄村 龍生の滝 (りゅういのたき)
ツタウルシの紅葉を撮影したあとは
同じ天栄村の龍生の滝 (りゅういのたき)にも立ち寄ってみました。
龍生の滝 は落差30mもある立派な滝なんですが
普段は水がかなり少ないガッカリ滝。
今回は明神滝の増水を見てこの分なら
龍生の滝 もそこそこ見栄えがするかもと期待したわけです。 -
☆天栄村 龍生の滝 (りゅういのたき)
期待通りいつになく水量豊かで滝らしい滝に生まれ変わっていました(笑)
水量さえあれば中々立派な滝なんですが普段の水量は少ないせいか
一般的市販地図はもとより国土地理院地図にも載っていない
ほぼ無名の滝です。 -
☆天栄村 龍生の滝 (りゅういのたき)
龍生の滝 (りゅういのたき)の場所は国道294と国道118号が重複する
八十内(やそうち)集落からさらに奥の竜生集落を目指します。
集落中央の丁字路を右折し林道を道なりにしばらく進むと龍生ダムがあり
龍生の滝 は集落とダムの中間くらい進行方向右手に見えます。
駐車場は無いので広めの場所に寄せて駐車します。 -
☆天栄村 龍生の滝 (りゅういのたき)
龍生の滝 (りゅういのたき)の傍らには大自然の中にあって
かなり不自然な要塞のようなコンクリート構造物があります。
以前から何なのかさっぱり想像付きませんでしたが
何年か前に元村職員に質問する機会があり
それによると、龍生ダム工事の際に作られた構造物だそうです。
生コンでも作ったのでしょうかね。
残念ながら詳細は分かりません。 -
☆天栄村 龍生の滝 (りゅういのたき)
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☆天栄村 龍生の滝 (りゅういのたき)
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☆天栄村 龍生の滝 (りゅういのたき)
滝はその形態によって直瀑、段瀑、分岐瀑、渓流瀑、潜流瀑などに分類されます。
おおまかですが那智の滝や華厳の滝は直瀑、袋田の滝は段瀑、流星・銀河の滝は分岐瀑、竜頭の滝は渓流瀑、山形滑川温泉の滑滝などは滑滝、冨士白糸の滝は潜流瀑などに分類されます。
龍生の滝は?
上1/3は直瀑、真ん中は渓流瀑、一番下は二股に分かれた分岐渓流瀑。
このような複合型の滝は分類が難しいです(ーー;)。 -
☆天栄村 龍生の滝 (りゅういのたき)
滝の岩壁は少し出来損ないのような
方丈摂理状の岩盤を流れ落ちています。 -
☆天栄村 龍生の滝 (りゅういのたき)
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☆天栄村 龍生の滝 (りゅういのたき)
龍生の滝は下流の龍生集落にちなんだ命名です。
上流のダムの正式名は広戸川ダムですが
この周辺の住所(字)が龍生ってこともあり
一般的には龍生ダムと呼ばれています。
龍生集落の観音堂にはたくさんに馬の絵馬が奉納されていて、
龍とはドラゴンではなく馬を指すのだそうな。
この周辺が馬の産地だったことにちなんだ名前のようです。 -
☆天栄村 龍生の滝 (りゅういのたき)
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☆天栄村 龍生の滝 (りゅういのたき)
龍生の滝 はすぐ下で釈迦堂川に流れ込んでいます。
現在この川名は釈迦堂川に統一されましたが
昔は広戸川と呼ばれていました。
その釈迦堂川は当町で隈戸川や江花川などと合流し
須賀川市で阿武隈川に合流します。 -
☆天栄村 龍生の滝 (りゅういのたき)
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☆天栄村 涌井の清水ルートMap (Google Earthに加筆)
龍生の滝を見た後は南東に2kmほど、車で7,8分の近さにある
我が旅行記の定番である涌井の清水にも立ち寄りました。 -
☆天栄村 涌井の清水のコオニユリ
涌井の清水では春から秋にかけて様々な山野草の花が見られます。
この日はコオニユリが見頃を迎えていました。 -
☆天栄村 涌井の清水のコオニユリ
コオニユリ(小鬼百合/ユリ科ユリ属)は
オニユリと良く似ていますが、コオニユリは日本原産なのに対し、
オニユリは古い時代に大陸から渡ってきた史前帰化植物であろうと言われています。
オニユリは全般に草丈が大きくなり葉の付け根にムカゴができますがコオニユリにはできません。 -
☆天栄村 涌井の清水のコオニユリ
コオニユリは花後にできた種がこぼれて子孫を増やし
日本のオニユリは種はできませんが、ムカゴがこぼれて子孫を残します。
ムカゴは親と同じ遺伝子を持つクローンなのでもしかしたら日本のオニユリはみな兄弟姉妹なのかも。
日本に分布するオニユリはタネを付けない3倍体ですが、対馬や済州島、釜山などではタネを付ける2倍体と種を付けない3倍体が混在しているそうです。
双子のように花&姿、自生地も似通っているオニユリとコオニユリですが、
2倍体と3倍体なので交雑することはなくきちんと独立性を保っています。 -
☆天栄村 涌井の清水のチダケサシ
チダケサシ(乳茸刺し/ユキノシタ科チダケザシ属) -
☆天栄村 涌井の清水のコオニユリ
涌井の清水とは・・・・・
案内板によると
この清水は、湧水量毎分2,200L、面積約500Lと言われ、
水底から途切れることなく砂が浮き上がる様子は神秘的で、
日照りで降雨の少ない気候でも水量に変わりなく、魚も生息し、
昔から魚を獲ったり、池をかき回すと洪水となって襲ってくると言い伝えられ、人々から恐れられていました。 -
☆天栄村 涌井の清水のコオニユリ
また、その昔、成務天皇のころ、この沼に住む大蛇が水を湯の如く熱し人々に害を与えるので、この池を治めた石背国造初代の建美依米命がこれを憂え、沸湯御前神社を祀り、人々の平和を願ったといわれています。
江戸時代には、この沼が雨乞いの霊地として領主の白河藩主の耳にも入り、慶安元年(1648年)の大早魃のときに藩主榊原忠次の命により、また、宝永元年(1704年)の旱魃には藩主松平基知らが領民を救済するために、大祈祷を行わせた記録があります。 -
☆天栄村 涌井の清水のコバギボウシ
コバギボウシ(小葉擬宝珠/ユリ科ギボウシ属)は日本全土の湿った草原や湿原に自生しとくだん珍しい花ではありませんがこの仲間は古来より鑑賞用にも植えられシーボルトがヨーロッパへ持ち帰って以来
寒さ、日陰、病害虫に強く、葉も花も美しいのでパーフェクトプラントととも呼ばれとても人気がある植物です。
今ではホスタと呼ばれイングリッガーデンにはなくてはならない日陰に強い植物としてたくさん逆輸入されています。 -
☆天栄村 涌井の清水のコオニユリ&ギボウシ
沼状の清水がモヤっています。
移流霧が出始めたようです。
移流霧は暖かく湿った空気が水温の低い海上や水上に移動し、
下から冷やされたことにより発生する霧です。
移流とは大気が水平方向に移動することを指す気象用語だそうです。
暖流上の空気が移動して、夏の三陸沖から北海道の東海岸などで度々発生する
海霧も移流霧の代表的な現象です。 -
☆天栄村 涌井の清水のコオニユリ&ギボウシ
涌井の清水の水温は年中低く安定しているので
夏場の蒸し暑い時は移流霧が発生し
冬場急激に冷え込んだ時には蒸気霧が発生します。
この蒸気霧が海などで発生するのを気嵐などとも言います。 -
☆里山のキキョウ(桔梗/キキョウ科キキョウ属)&ヤマハギ
町郊外の田んぼ脇の土手でキキョウが見頃になりました。
秋の七草の一つキキョウ(桔梗/キキョウ科キキョウ属)は
花付きの良い園芸品種が公園や日本庭園、家庭の庭にも植えられているので
見かける機会は多いと思いますが
野生種は激減していて、なんと43都道府県で絶滅危惧種や
希少種に指定されています。 -
☆里山のキキョウ(桔梗/キキョウ科キキョウ属)&ヤマハギ
キキョウの背後の赤紫の花はヤマハギ(山萩/マメ科ハギ属)
手前の白い花はヒョドリバナ(鵯花/キク科フジバカマ属)
これで秋の七草が早くも3種勢ぞろいです。 -
☆キキョウの日本レッドデータ
☆キキョウのレッドデータ。
※日本レッドデータ検索システムより
http://jpnrdb.com/
〇灰色 絶滅
〇赤 絶滅危惧1類
〇橙色 絶滅危惧2種
〇黄色 準絶滅危惧種
〇その他 指定なしor未確認
東京なら奥多摩あたりで見られそうですが野生種は絶滅したようです。
福島県でも2年前までは無指定でしたが
今回新たに準絶滅危惧種に指定されました。 -
☆里山のキキョウ(桔梗/キキョウ科キキョウ属)
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☆里山のキキョウ(桔梗/キキョウ科キキョウ属)
野生種は園芸種に比べると1株当たりの花数は少ないですが
逆にその方が素朴で風情があるかも。
古来より日本人に愛され万葉集の中で「朝貌の花」と表記されているのは
桔梗とする説が最も有力なんだそうで
そんな由緒ある花が絶滅の危機なあるなんて寂しい限りですね。 -
☆里山のキキョウ(桔梗/キキョウ科キキョウ属)
たしかにこの里山の林縁ではまだたくさん見られますが
他では見る機会はかなり減ってきています。
里山の減少や荒廃も原因だと思いますが
キキョウの好きな環境は明るい林縁や土手、
でもそう言う場所は下刈りされやすく
たくましさが無いと生存できません。
キキョウは宿根草なので一度成長すれば翌年も見られるはずですが
種の発芽率が悪いのかあまり増えていきません。 -
☆里山のキキョウ(桔梗/キキョウ科キキョウ属)
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☆里山のキキョウ(桔梗/キキョウ科キキョウ属)
公園や日本庭園は一度植えれば明るい環境が保証されるので
毎年安定して花が見られるのだと思います。
これだけ日本全国で絶滅の危機にあるのですから
野生種の種を採取し発芽させてから移植させるなどの
保護対策をしないとそう遠くない将来幻の花になってしまうかも(-"-)。 -
☆里山のキキョウ(桔梗/キキョウ科キキョウ属)
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☆棚田の土手のフシグロセンノウ(節黒仙翁/ナデシコ科センノウ属)
棚田の土手ではフシグロセンノウも花盛りでした。
フシグロセンノウ(節黒仙翁/ナデシコ科センノウ属)は本州~九州に分布し、
明るい林縁から薄暗い林床まで広範囲に自生します。
草丈50~80cm、花径4cm、花色は鮮やか朱色で野生の花の中ではかなり目立つ色なので咲いていればすぐ見つかります。 -
☆棚田の土手のフシグロセンノウ(節黒仙翁/ナデシコ科センノウ属)
福島県ではそれほど珍しい花ではありませんが18都県で絶滅危惧種に指定され、東京では絶滅したとされています。
これまたキキョウと似たような運命をたどっていますね。
私から見れば秩父多摩甲斐国立公園の地域もあり都下とはいいながら
かなり大自然が残っている印象があるのですが・・・・ -
☆棚田の土手のフシグロセンノウ(節黒仙翁/ナデシコ科センノウ属)
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☆棚田の土手のフシグロセンノウ(節黒仙翁/ナデシコ科センノウ属)
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☆棚田の土手のフシグロセンノウ(節黒仙翁/ナデシコ科センノウ属)
名前の由来は節は太く膨らんで紫黒色を帯び
“仙翁”は中国産のセンノウの花に似ているのからとの説と
京都嵯峨野の仙翁寺でたくさん見られたかの説があります。 -
☆棚田の土手のフシグロセンノウ(節黒仙翁/ナデシコ科センノウ属)
フシグロセンノウもキキョウと似たような環境を好みますが
圧倒的な違いはフシグロセンノウは下刈りに強い点です。
キキョウも早い時期に下刈りされたら脇芽が伸びて花を咲かせますが
ある程度育ってから下刈りされるとその年は花は咲かない場合が多いです。
フシグロセンノウはその点、ある程度育ってから下刈りされても
秋までには花を咲かせます。
なのでフシグロセンノウの方が断然子孫を残しやすい強さを持っています。 -
☆棚田の土手のフシグロセンノウ(節黒仙翁/ナデシコ科センノウ属)
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☆里山のカワラナデシコ(河原撫子/ナデシコ科ナデシコ属)
町内の田んぼを望む里山の林縁でカワラナデシコがちょうど見頃になりました。
カワラナデシコ(河原撫子/ナデシコ科ナデシコ属)は本州以南に広く分布し、
明るい河原や林縁、草地に自生します。
秋の七草の一つで、撫でたいほど可愛らしいので撫でし子と呼ばれます。 -
☆里山のカワラナデシコ(河原撫子/ナデシコ科ナデシコ属)
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☆里山のカワラナデシコ(河原撫子/ナデシコ科ナデシコ属)
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☆里山のカワラナデシコ(河原撫子/ナデシコ科ナデシコ属)
ナデシコと言えば女子ワールドカップ優勝し、
ロンドンオリンピックでの大活躍した日本女子サッカー代表のナデシコJAPANを
思い浮かべますよね。
ナデシコJAPANが撫でたいほど可愛いかは置いといて(^^);
ここのところ少し低迷しているのが残念です。
現監督は福島県福島市出身の高倉麻子監督ってこともあり
ぜひ頑張って欲しいものです。 -
☆里山のカワラナデシコ(河原撫子/ナデシコ科ナデシコ属)
花の背後は里山(雑木林)で手前が田んぼです。
カワラナデシコはカワラよりこのような明るい林縁や土手などでよく見られます。 -
☆里山のカワラナデシコ(河原撫子/ナデシコ科ナデシコ属)
この写真は上記とは正反対に里山側から田んぼを望んで撮影しています。
同じ花でも撮る位置やアングルが違うと
こんなに印象が違ってきます。 -
☆里山のカワラナデシコ(河原撫子/ナデシコ科ナデシコ属)
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☆里山のカワラナデシコ(河原撫子/ナデシコ科ナデシコ属)
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☆里山のカワラナデシコ(河原撫子/ナデシコ科ナデシコ属)
今回紹介している山野草の多くは里地里山型の花たちです。
これらの花に共通している里地里山は当然ですが
自生場所がほとんど田んぼに隣接した里山(雑木林)との林縁です。
林縁は人間にはあまり利用価値がない割に
明るいし下刈りも田んぼに影響を及ぼさない程度なので
生き抜くための好条件が揃っています。 -
☆里山のカワラナデシコ(河原撫子/ナデシコ科ナデシコ属)
同じ田園であっても平野部の田んぼは畦も土手もキレイに下刈りされてしまうので
山野草が生き残るには厳しすぎる環境です。
逆に言えば山間部や丘陵地帯の田んぼには山野草が生存できる土手や林縁があるので多くの山野草が見られるのです。 -
☆田んぼの土手のツルフジバカマ(蔓藤袴/マメ科属名ソラマメ属)
カワラナデシコ咲く林縁のすぐ近くの田んぼ道の土手では
ツルフジバカマが花盛りでした。
ツルフジバカマは北海道~九州や東アジアに広く分布し
花が藤に似て蔓状の茎に袴状の托葉があるのでツルフジバカマと呼ばれます。 -
☆田んぼの土手のツルフジバカマ(蔓藤袴/マメ科属名ソラマメ属)
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☆田んぼの土手のツルフジバカマ(蔓藤袴/マメ科属名ソラマメ属)
緑が濃くなるこの時期は光があまり射さない森の中より
明るい林縁や土手などの方がたくさんの花が見られます。
ただ里地の林縁や土手は下刈りされる割合が高く宿根草とは言え毎年同じ場所、
同じ時期に咲いているとは限らないので
こまめにあちこちチェックしないと花の盛りを見逃してしまいます。 -
☆田んぼの土手のツルフジバカマ(蔓藤袴/マメ科属名ソラマメ属)
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☆田んぼの土手のツルフジバカマ(蔓藤袴/マメ科属名ソラマメ属)
ツルフジバカマは福島ではさほど珍しい花ではありませんが
京都、奈良、滋賀、三重、兵庫、宮崎では絶滅危惧種1類に指定されています。
都市部で絶滅危惧の恐れがあるのは理解できますが
奈良、滋賀、三重、宮崎などはまだまだ田園地帯が残っていると思うのですが
なぜ生息数が少ないのか不思議です。 -
☆田んぼの土手のツルフジバカマ(蔓藤袴/マメ科属名ソラマメ属)
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☆田んぼの土手のツルフジバカマ(蔓藤袴/マメ科属名ソラマメ属)
ツルフジバカマの仲間にはクサフジ、オオバクサフジ、ナヨクサフジなどがあり
どれも良く似ているので遠目だと見極めが難しいかも。 -
☆田んぼの土手のツルフジバカマ(蔓藤袴/マメ科属名ソラマメ属)
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☆田んぼの土手のツルフジバカマ(蔓藤袴/マメ科属名ソラマメ属)
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☆乙字ヶ滝 ルートマップ (※Google Earthに加筆)
乙字ヶ滝は須賀川市と玉川村の堺を流れる阿武隈川にある滝で
国道118号から少しそれた旧道に入り直ぐです。
滝は基本的には玉川村側から見学します。
駐車場やトイレも玉川村側にあります。 -
☆奥の細道 乙字ヶ滝俯瞰Map (※Google Earthに加筆)
8/1 早朝に家の外に出たら真夏には珍しくあたり一面に霧が立ち込めていました。
せっかくの夏霧なのでどこか近場で霧が絵になりそうな場所はと考え
我が家から車で5,6分とほど近い乙字ヶ滝に行ってみることにしました。 -
☆奥の細道 夏霧の乙字ヶ滝
我が家からの道中も霧が出ていたので乙字ヶ滝も霧に包まれ
幻想的だろうと期待したのですが
霧は出ていたものの川がもの凄く増水していて
滝が茶色に濁って少し汚らしいし(--〆)。 -
☆奥の細道 夏霧の乙字ヶ滝
乙字ヶ滝は福島県須賀川市と玉川村の境にあり、那須連峰を源流とする阿武隈川がこの地で石英安山岩質凝灰岩の断層をつくり、滝が乙の字の形をして
流れ落ちることから「乙字ヶ滝」と呼ばれ、阿武隈川本流唯一の滝です。 -
☆奥の細道 夏霧の乙字ヶ滝
滝の落差は4、5mほどですが、水かさが増すと100mの川幅いっぱいに落下するようすから小ナイヤガラの滝ともいわれ、「日本の滝100選」に選ばれています。
地元民ながら100選は選ばれたのはどうかな?と思いましたが、
おそらく滝そのものの立派さより
松尾芭蕉が訪れ俳句を詠んだ歴史&文学的価値が加味されたのでは推測します。
「日本の滝100選」にしては昼間観る滝は少々ガッカリ滝ですが、
実は乙字ヶ滝は観光客がいなくなった夕景がお薦めです。 -
☆奥の細道 乙字ヶ滝 松尾芭蕉&曽良像 (※2014年撮影)
滝を向いて松尾芭蕉&曽良の石像が立っています。
※『曽良随行日記』の現代訳
須賀川市のHPより
http://www.city.sukagawa.fukushima.jp/rekisi/bashou.html
元禄2年(1689年)陰暦4月29日(現6月16日)乙字ケ滝29日は珍しく快晴であった。
十時ごろ須賀川を発って石河の滝(乙字ケ滝)に向かった。
滝壺のやや下流は床滑になっており、其処は徒歩で渡れるのだが、
この日は水量が多くて渡れなかった。やむなくさらに下流の渡舟場を渡り、
1キロも上に登って滝の南岸に着いた。滝の水かさが増しており、
阿武隈川の川幅いっぱいが滝となっている豪快な眺めであった。
石河滝を見てから、芭蕉と曽良は再び道を引き返し、小作田村に入った。
小作田村は阿武隈川東岸の宿場で「馬次」であった。
ここで阿武隈川に別れ、山間の街道を守山へと向かったのである。 -
☆奥の細道 夏霧の乙字ヶ滝
『曽良随行日記』に
この日は水量が多くて渡れなかった。やむなくさらに下流の渡舟場を渡り、
1キロも上に登って滝の南岸に着いた。滝の水かさが増しており、
阿武隈川の川幅いっぱいが滝となっている豪快な眺めであった。
とあるので、おそらくこのように水嵩が増した豪快な乙字ヶ滝だったのでしょう。 -
☆夕映えの乙字ヶ滝 (※2020/5/30撮影)
今年梅雨前の乙字ヶ滝です。
いつもは平均的にこのくらいの水量です。 -
☆夕映えの乙字ヶ滝 (※2020/5/30撮影)
今回は梅雨末期の大雨続きだったので
かなり増水し
写真手前の岩がほぼ水没していました。 -
☆奥の細道 夏霧の乙字ヶ滝
増水して流れは豪快ですが落差が少なくなってしまいました。 -
☆奥の細道 夏霧の乙字ヶ滝
滝は基本的には当たり前ですが観瀑地点の柵の内側から見ますが、
大きな声では言えませんが、ここは柵を乗り越えた滝のまん前。
大雨や長雨の後はこの当たりも水没するので無理ですが
柵から下をのぞいて岸の岩盤が見えていれば滝の目の前まで降りて来られます。
降りる場所は芭蕉像がある少し手前の柵を乗り越えます(^^;)。
もちろん安全は自己責任です。
さすがに今回は増水して危険なので
柵越えはしませんでした。 -
☆奥の細道 夏霧の乙字ヶ滝
翁(芭蕉)は『さみだれの滝降りうづむみずかさ哉』と詠んだと
曽良の『俳諧書留』に記されいますが
芭蕉はお気に入りでは無かったとみえて『奥の細道』には記載されていません。
奥の細道に記載されている須賀川での句は
『風流の初やおくの田植うた』
『世の人の見付ぬ花や軒の栗』
その他、須賀川では句会が何度も行われ、何種かの句を残しています。 -
☆奥の細道 夏霧の乙字ヶ滝
現在は滝周辺は滝壺へ降りるのも、遊泳も禁止です。
でも私が小学生の頃までは学校にプールがなかったので
許可された川や池で泳ぐのがふつうでした。
しかし、さすがに乙字ヶ滝は水流が複雑で危ないので遊泳厳禁でしたが
中学生くらいになって少し泳げると生意気になって
肝試しとか、度胸試しと称して滝壺で泳ぐのがカッコいいとされていました。
しかし、水難事故が後をたたず何人もの小中学生が犠牲になっています。
滝の傍らにはいくつも小さな慰霊碑があり、それを見るとふと昔を思い出します。
良くも悪くも、昔の子供はワイルドでした。(合掌) -
☆奥の細道 夏霧の乙字ヶ滝
到着した頃は霧がかかっていましたが
夏の霧は儚い命であっと言う間に消えてしまいました。 -
☆朝霧の岩瀬牧場
乙字ヶ滝の帰り道に道沿いにある岩瀬牧場にも立ち寄ってみました。
乙字ヶ滝へ行くときは一面霧の海でしたが
こちらも霧が晴れるのは早かったようです。 -
☆晩秋の岩瀬牧場の朝霧 (※2015 /11/02 撮影)
夏の朝霧は短命ですが晩秋の朝霧は空気も冷たく幻想的です。 -
☆朝霧の岩瀬牧場
唱歌『牧場の朝』はご存知でしょうか?
♪だだ一面にたちこめた、
牧場の朝の霧の海
ただ一面に立ちこめた
ポプラ並木のうっすりと
黒い底から 勇ましく 鐘が鳴る鳴る かんかんと♪
その、牧場の朝こそ『岩瀬牧場』なんです。
岩瀬牧場は明治初期に宮内省直営の牧場になり、明治40年にはオランダから乳牛13頭や農機具を輸入し日本初の西洋式牧場になりました。
そのとき日本とオランダの友好記念として『鐘』が贈られ牧場で時を告げていました。
当時、この牧場を訪れた杉浦楚人冠の詩を基に唱歌『牧場の朝』が生まれたそうです。 -
☆朝霧の岩瀬牧場&羽鳥湖用水
当地では珍しい高架式用水路。
2011年の東日本大地震でかなり倒壊しましたが
今は完全修復されました。
修復というよりは殆ど造り直しです。 -
☆朝霧の岩瀬牧場 朝露に濡れたタケニグサの実
ありふれた雑草のタケニグサ(竹似草/ケシ科タケニグサ属)も朝露に濡れると
少し幻想的に見えてきます。
茎が空洞で竹のようなので竹似草と呼ばれます。
茎や葉を折ると黄色い樹液が出てきますが
有毒なので気を付けましょう。 -
☆朝霧の岩瀬牧場 朝露に濡れたコバギボウシ
牧場そばの田んぼの土手ではコバグボウシ(小葉擬宝珠/キジカクシ科ギボウシ属)が花盛りでした。
以前はユリ科だったりリュウゼツラン科などに分類されてきましたが
最近はキジカクシ科に分類されることが多くなりました。 -
☆朝霧の岩瀬牧場 朝露に濡れたコバギボウシ
キジカクシ科?
そもそもキジカクシ(雉隠)って何??
北海道~九州の山地に自生するアスパラのような植物ですが
私はまだ見たことないような気がします。
見たとしてもアスパラが野生化したくらいにしか見ていなかったかも。
今度山でアスパラに似た植物があったら忘れずに確認してみたいと思います。 -
☆朝霧の岩瀬牧場 朝露に濡れたコバギボウシ
ギボウシ属は東アジア特産で特に日本に多くの種類が自生します。
欧州に渡り品種改良されホスタの愛称で人気のある植物です。
寒さ病気、日陰にも強く葉も花も美しく
さらに花の香りも良いことからパーフェクトプラントとも呼ばれ
イングリッシュガーデンなどには無くてはならない植物です。 -
☆奥山のミヤマウズラ(深山鶉/ラン科シュスラン属)
隣り村の深いい森の奥でミヤマウズラ(深山鶉/ラン科シュスラン属)が
見頃になりました。
ミヤマウズラは常緑のランで草丈5cm、花茎10cmほど。
全国の山あいに広く分布しますが
私の地元では数はあまり多くはなくポツポツと自生する程度です。
常緑といっても葉っぱは小さく地味なので
花が咲いていないと中々見つけられません。
群馬や千葉では絶滅危惧種Ⅰ類です。 -
☆奥山のミヤマウズラ(深山鶉/ラン科シュスラン属)
-
☆奥山のミヤマウズラ(深山鶉/ラン科シュスラン属)
花がボケてんじゃね?
いやいや葉っぱを撮ったので
これでいいんです。
どうです?
葉っぱの模様がウズラ(鶉)に見えます?
えっ?
見たことが無いから分からないって?
そりゃごもっとも。
田舎住まいの私でさえ野生のウズラを見たのはたった2回だけ。
草原でウズラとよく見間違えるのはキジ(雉)の子供ばかり。
臆病だから人前に出てこないのか
激減しているのかは分かりません。 -
☆奥山のミヤマウズラ(深山鶉/ラン科シュスラン属)
☆ミヤマウズラ(深山鶉/ラン科シュスラン属)
名前の由来は葉っぱの模様をウズラの羽毛模様に例えたそうですが
ミヤマウズラの葉の模様は必ずしも一様ではなく
個体差があります。
江戸時代の後期には、「錦蘭」の名で葉の班の美しさや珍しさが競われ
一大ブームがあったそうですが、ブームが去ると忘れさられ
その当時の珍品種はもう存在しないそうです。
昔から日本人は流行に敏感であっても飽きやすい性質は
変わらないようです(^^);。 -
☆奥山のミヤマウズラ(深山鶉/ラン科シュスラン属)
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☆奥山のミヤマウズラ(深山鶉/ラン科シュスラン属)
薄暗い森でわずかな木漏れ日を浴び、透き通るように清らかな白い花は
なんとも言えぬ気品がありウズラ(鶉)というよりクリオネかカモメが
森を舞っているようです。 -
☆奥山のミヤマウズラ(深山鶉/ラン科シュスラン属)
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☆奥山のミヤマウズラ(深山鶉/ラン科シュスラン属)
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☆林縁のフジカンゾウ(藤甘草/マメ科ヌスビトハギ属)
明るい林縁でフジカンゾウが花盛りでした。
フジカンゾウ(藤甘草/マメ科ヌスビトハギ属)は本州以南の林野に
広く分布します。
遠目で見たときはヌスビトハギ(盗人萩/マメ科ヌスビトハギ属)と
全体の印象は似ていますが、花がヌスビトハギの2~3倍ほど大きく見栄えがするので別種だと分かります。。 -
☆林縁のフジカンゾウ(藤甘草/マメ科ヌスビトハギ属)
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☆林縁のフジカンゾウ(藤甘草/マメ科ヌスビトハギ属)
フジカンゾウは葉が漢方薬などに利用されるカンゾウ(甘草)に似て
花は藤の花に似ているのでフジカンゾウですが
カンゾウ属(甘草属 Glycyrrhiza)は、地中海地方、小アジア、ロシア南部、中央アジア、中国北部、北アメリカなどに自生するマメ科の多年草で、18種が知られている。薬用植物であり、根(一部の種類は根茎を含む)を乾燥させたものを生薬として用いますが、日本には自生していません。 -
☆林縁のフジカンゾウ(藤甘草/マメ科ヌスビトハギ属)
-
☆林縁のフジカンゾウ(藤甘草/マメ科ヌスビトハギ属)
フジカンゾウに似た名前の植物にヤブカンゾウやノカンゾウがありますが
こちらは漢字で書くと藪萱草、野萱草(ツルボラン科ワスレグサ属)
発音やカタカナ表記はカンゾウですが
フジカンゾウは同じカンゾウでも漢字では甘草で全く別物です。
カタカタやひらがなは同音異義語があるので
やはり漢字表記は大切ですね。 -
☆林縁のフジカンゾウ(藤甘草/マメ科ヌスビトハギ属)
フジカンゾウの由来の甘草は根が甘いことからで
ヤブカンゾウの萱草は葉っぱが萱(カヤ)のように細長いからで
日本語の発音は同じカンゾウでも意味は全く違うものです。
ただし、フジカンゾウの根が甘いかどうかは分かりません(^^;)。 -
☆林縁のフジカンゾウ(藤甘草/マメ科ヌスビトハギ属)
花が良く似たヌスビトハギもフジカンゾウも花後には
ギザギザ鞘に2つの実を付けますが
よく似たアレチヌスビトハギはギザギザの鞘に5つくらいの実を付けます。
ヌスビトハギはこのギザギザ状の鞘を盗人の足跡に例えた名前です。
なんかすごい発想ですね(^^;)。 -
☆林縁のフジカンゾウ(藤甘草/マメ科ヌスビトハギ属)
-
☆北限のヤブミョウガ(藪茗荷/ツユクサ科ヤブミョウガ属)
フジカンゾウ咲く林縁からそう遠くない林道沿いの藪で
ヤブミョウガが花盛りでした。
ヤブミョウガ(藪茗荷/ツユクサ科ヤブミョウガ属)は一般的には関東以西~沖縄、東アジアの温暖で湿潤な場所に自生するとありますが
福島県南部”の山あいに自生しています。 -
☆北限のヤブミョウガ(藪茗荷/ツユクサ科ヤブミョウガ属)
薬味として利用されるミョウガ(茗荷)に葉っぱが似て
林縁の半日陰などに自生することからヤブミョウガと呼ばれます。 -
☆北限のヤブミョウガ(藪茗荷/ツユクサ科ヤブミョウガ属)
葉っぱも取り込んで撮影。
花が咲いていなければまるで茗荷そのもの。
私も含め多くの人はヤブミョウガだとは気付かないでしょう。 -
☆北限のヤブミョウガ(藪茗荷/ツユクサ科ヤブミョウガ属)
葉っぱは薬味のミョウガとそっくりですが
そのミョウガ(茗荷)は東アジア温帯原産のショウガ科ショウガ属の多年草で
ヤブミョウガはツユクサ科なので全く別物です。
薬味の茗荷は山野でも見られますが
古い時代に渡来し人間の生活とともに野生化したものだろうと言われています。 -
☆北限のヤブミョウガ(藪茗荷/ツユクサ科ヤブミョウガ属)
ヤブミョウガは葉っぱこそ薬味のミョウガに似てしますが
ツユクサ科だけあって青い花が咲くツユクサ(露草)とそっくりです。
一つの花は一日花で新しい蕾が順繰り咲き出します。 -
☆北限のヤブミョウガ(藪茗荷/ツユクサ科ヤブミョウガ属)
花後には黒紫色の実がなりその実がこぼれて増えていきます。
これで◆福島・四季・彩々Part,91 『名残り梅雨の候』はお仕舞です。
いつも最後までご覧下さりありがとうございます。
そして『いいね』もありがとうございます。
相変わらず新型コロナの感染拡大が止まりませんね。
新型コロナ問題が起こる前までは4トラベルで政治的な発言は殆どしませんでしたが、この新型コロナ問題は我々旅好き4トラメンバーにとっても
直接的な問題なので対岸の火事として見ている訳にはいきません。
政策や対策の効果が出ているならば口を挟むつもりはありませんが
緊急事態宣言が解除され再び感染が拡大し始めた頃から
疑問に感じることばかりで黙っていられなくなりました。
一番納得いかないのは安倍総理が国民に対して
直接的に訴えたり、疑問に答えてこなかったことです。
政策や対策が中々思い通りにいかないことは仕方ないかもしれません。
でもなぜ臨時国会を開かないのか?
なぜ特措法をなぜより良く現状に合った内容に変えないのか?
なぜ公式な記者会見を開かないのか?
それらをやるやらないか、政策対策の良し悪しはともかく
それらの理由を国民に懇切丁寧に説明し、責任は全て私がとりますので
国民の皆様は私を信じて付いてきて欲しいと何故力強く訴えないのでしょう?
緊急事態宣言まではそれなりに頑張っているように見えたのですが
解除以後は存在感がまったく感じられません。
細かな事は大臣や官房長官に任せるとしても
肝心かなめの問題は総理自ら国民に訴えかけないでどうするのでしょう?
反対ありきの野党も野党ですが
新型コロナ以上にこの国の政治の在り方に不安を感じてしまいます。
ではまた。 皆さまお健やかでありますように。 j-ryu
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この旅行記へのコメント (2)
-
- Funky travelerさん 2020/08/11 00:04:26
- 癒されました!
- j-ryuさま
いつも癒されるお便り「福島・四季・彩々」を楽しみにしています。
心に沁み入る写真に心打たれます。
(以前、住む人のいなくなった里山で、たわわに実ったリンゴが沢山の実を落としている写真は印象的でした)
ケイワタバコもこんなに素敵なモデルになるんですね!(ケイワタバコに失礼な言い方でしょうか、笑)
天栄村の涌井の清水の移流霧に咲くコオニユリとギボウシの写真、素晴らしいですね!幻想的で美しい、大好きです!!
もし私に絵心が芽生えたら(少し本気です)是非、このような絵を描いてみたい!
何だか言葉にすると感動が上手く伝えきれないですね。。。やめます。
>新型コロナ以上にこの国の政治の在り方に不安を感じてしまいます。
残念ながら、全く同じように感じています。
全国津々浦々まで感染が広がってしまいそうです。
もう、個人の努力の範囲を超えています。
インフルエンザなどが流行し始めたらと考えると不安になります。
こんな時は、里山の風景に癒されに行くべきでしょうね。
j-ryuさんが羨ましいです。
Funky traveler
- j-ryuさん からの返信 2020/08/11 14:38:52
- Re: 癒されました!
- Funky travelersさん、こんにちは。
昨夜はご来訪&コメント&いいね、ありがとうございました。
>いつも癒されるお便り「福島・四季・彩々」を楽しみにしています。
心に沁み入る写真に心打たれます。
≫過分なお褒め恐縮です(^^;)。
>ケイワタバコもこんなに素敵なモデルになるんですね!
≫花はあちこちの岩場で咲いているんですが
イワタバコは日陰が好むなので日の当たっている花を探すことから始め
透過光で撮るとケイワタバコの魅力が引き出せるような気がします。
>天栄村の涌井の清水の移流霧に咲くコオニユリとギボウシの写真、素晴らしいですね!幻想的で美しい、大好きです!!
≫移流霧は自然現象なので出会えればラッキーだと思います。
今日も蒸し暑かったので羽鳥湖高原の帰りに立ち寄ったら
少し移流霧が出ていましたか花が咲いていませんでした(^^;)。
いずれにせよ誉め過ぎにはお気を付けください。
図に乗るといいことありません(笑)
>残念ながら、全く同じように感じています。
全国津々浦々まで感染が広がってしまいそうです。
もう、個人の努力の範囲を超えています。
インフルエンザなどが流行し始めたらと考えると不安になります。
≫私が写真を撮りに行っているような場所はコロナの心配の要らない場所ばかりなのでコロナストレスはフリーです。
でも仕事や普段の生活はストレスだらけなので+-ゼロかな。
政府がコロナ対策に苦慮しているのは分かっていますが
もっとリーダーシップを発揮して欲しいです。
政府が弱気でいるとその不安が国民に伝染してしまいます。
総理は最後の仕事だと思って全力投球して欲しいなと思います。
コロナも心配ですがこの猛暑もシンドイですね。
どうぞご自愛くださいませ。
j-ryu
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