
2020/08/09 - 2020/08/18
107位(同エリア292件中)
j-ryuさん
- j-ryuさんTOP
- 旅行記889冊
- クチコミ0件
- Q&A回答8件
- 1,662,923アクセス
- フォロワー224人
☆福島の四季折々の花や自然風景を紹介している
“福島・四季・彩々”は回を重ねPart,92になりました。
単独ネタにするには写真が少なかったり
あまり脈絡がないネタだったり、
それらを強引につなぎ合わせたのが“福島・四季・彩々”で
福島県の自然のネタと言う事以外にはあまり共通点はありません。
今年は例年にない長梅雨で夏本番が来るだろうかと心配でしたが
そんな心配など豈図らんや猛暑・酷暑・残暑の日々が続き
新型コロナに輪をかけて熱中症の対策をしなければならない
二重苦の夏になってしまいました。
そんな人間の試練などどこ吹く風とばかりに
野の植物はこの夏も美しい花を咲かせました。
園芸植物は強い陽射しや水不足で人間同様かなりへたっていますが
野の植物はちょっとやそっとの異常気象なんかに負けてはいません。
暑い暑いと愚痴ばかりこぼさず
野生の逞しさ、少しは見習わなければね・・・・(^^;)。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
-
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
隣り村の里山の林下でキツネノカミソリが見頃になりました。
キツネノカミソリは本州~九州に分布し早春にスイセンのような葉っぱを出し、
夏草が繁茂する頃に葉が枯れてから花茎が伸びてきて花を咲かせます。
でも、青々とした葉っぱがある場合もけっこうあります。
同じ科のヒガンバナ(彼岸花)は葉の出る順番が逆で
花が咲いてから葉っぱが出てきます。 -
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
-
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
この自生地のキツネノカミソリを撮影するのは初めてです。
この自生地の直ぐそばには私がお気に入りのショウジョウバカマの
群生地もありこの春も撮影に訪れていました。
実は以前からキツネノカミソリらしい葉っぱの群生は確認していたのですが
農道からこの里山に入る際、春先はまだいいのですが
夏場は夏草が藪状態(この写真の上部)になるので
里山の林下に入るのをためらっていました。
で、この夏は下刈りしてでも林下に入る覚悟で訪れ、
なるべく藪の薄い所を見つけて突入しました。 -
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
-
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
藪をかき分け目に入ってきたのが
このオレンジ色の花々です。
やはり予想通りキツネノカミソリでした(^^♪。
ただ花期の予想は不安でしたが
花期の予想もビンゴ!!
キツネノカミソリの花の見頃はせいぜい1週間。
この日は8分咲きだったで3日後に再訪したら
花は満開でしたがその間に降った雷雨の影響で
花茎が折れたりしな垂れたりしていて
ぱっと見の印象がかなり乱雑。
写真的にはこの日撮影しておいて正解でした。 -
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
-
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
キツネノカミソリの名前の由来は葉っぱがカミソリに似て、花色が狐色だからそうです。
現代の色彩感覚だと狐色と言うよりオレンジ色でしょうね。
私的には薄暗い林下で咲いている花は狐の剃刀というより狐火のように見えてきます。 -
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
-
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
キツネノカミソリは我が町にも自生はしていますが
ここほど多くは群生していません。
ここも藪の下刈りをすればもっと素晴らしい群生になると思うのですが
人の手が全く入っていないので仕方ないかな。 -
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
-
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
キツネノカミソリのごく近い仲間にオオキツネノカミソリがありますが、
福島県にはおそらく自生していないと思われます。
オオキツネノカミソリは関東以西に分布し、
花はキツネノカミソリより少し大きくキツネノカミソリより山間部で
多く見られるそうです。
一番大きな違いはオシベメシベの長さです。
キツネノカミソリのオシベメシベは真横から見てハナビラより突出しませんが
オオキツネノカミソリは明らかに突出するので容易に見極めができるようです。 -
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
-
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
この自生地はほとんど人が入らないので倒木がそのままになっています。
見ようによってはオブジェのようです。
キツネノカミソリは半日陰を好みますが
木々や藪が鬱蒼として余りにも陽が射さなくなると
いくら半日陰が好みでも次第に消えてしまいます。
手付かずの自然でもバランスは重要です。 -
☆玉川村 キツネノカミソリ(狐の剃刀/ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
花色がやや薄いオレンジ色なのは恐らく日光不足だと思われます。
里地里山型の植物はある程度下刈りされないと
上手く生きて行けません。 -
☆里山林縁のオオバクサフジ(大場草藤/マメ科ソラマメ属)
郊外の田んぼ脇の林縁でオオバクサフジが見頃になってきました。
オオバクサフジ(大場草藤/マメ科ソラマメ属)は北海道・本州・九州の山野の草原や林縁に分布するマメ科の蔓性多年草。
草丈は1.5m~2mほど自立はせず他の植物に巻き付いたり
覆いかぶさって成長します。
葉は普通ほとんど無柄で、長さ7-20cmの複葉、先端は分岐し巻き髭になります。小葉は長さ2-6cm、幅1-3cmの卵形で互生し(一部対性)、
托葉は下側に伸びる歯牙があるか2裂する。
花は青紫色で、長さ13~15mm、総状花序は長さ4~7cmで多数の花を付けます。
花期は8月~10月。
果実は豆果で長さ2~3cmで数個の黒色の種子。
名前の由来は、クサフジの仲間で小葉が大きいことからですが
他に比べて少し大きい程度で私的には大葉というより中葉って感じかな。 -
☆里山林縁のオオバクサフジ(大場草藤/マメ科ソラマメ属)
-
☆里山林縁のオオバクサフジ(大場草藤/マメ科ソラマメ属)&イチモンジセセリ
イチモンジセセリが吸蜜していました。 -
☆里山林縁のオオバクサフジ(大場草藤/マメ科ソラマメ属)
-
☆オオバクサフジの日本レッドデータ
※日本レッドデータ検索システムより
http://jpnrdb.com/search.php?mode=map&q=06030572622
〇灰色 絶滅
〇赤 絶滅危惧1類
〇橙色 絶滅危惧2種
〇黄色 準絶滅危惧種
〇その他 指定なしor未確認 -
☆里山林縁のオオバクサフジ(大場草藤/マメ科ソラマメ属)
オオバクサフジは20都府県で絶滅危惧種に指定され
なんと自然豊かな我が福島県で絶滅危惧種1類になっています。
絶滅危惧種1類ってことは相当数が少なく
滅多に見られないレベルなんですが
我が町で普通に見られるのにどんな調査をしたんだろう??(^^;)。 -
☆里山林縁のオオバクサフジ(大場草藤/マメ科ソラマメ属)
-
☆里山林縁のオオバクサフジ(大場草藤/マメ科ソラマメ属)
オオバクサフジはソラマメ属の仲間。
ソラマメは色が空色からではなく実(豆)が空の方向に立ちあがるように
結実することからきています。
もちろんオオバクサフジもほとんどが空に向かうように実がなります。 -
☆里山林縁のオオバクサフジ(大場草藤/マメ科ソラマメ属)
-
☆里山林縁のオオバクサフジ(大場草藤/マメ科ソラマメ属)
花が咲くと花房が少し重くなるからか
少し横向きに咲いたりしますが
蕾の多くは上(空)向きに立ちあがっているのが分かります。 -
☆里山林縁のオオバクサフジ(大場草藤/マメ科ソラマメ属)
中には天邪鬼もいるので空を向いていない花もあります(^^;)。 -
☆田んぼの土手のツルフジバカマ(蔓藤袴/マメ科ソラマメ属)
オオバクサフジの近縁種のツルフジバカマはオオバクサフジより
1か月くらい早く咲き出します。
ツルフジバカマは北海道~九州や東アジアに広く分布し
花が藤に似て蔓状の茎に袴状の托葉があるのでツルフジバカマと呼ばれます。 -
☆道路土手のナヨクサフジ(弱草藤/マメ科ソラマメ属)
ツルフジバカマより早く咲き出すのがナヨクサフジです。
ナヨクサフジは欧州原産でレンゲ草と同じように緑肥として持ち込まれましたが
移出し各地で群落を形成しています。
ナヨクサフジは見た目美しい花ですが全草にアミグダリン(青酸配糖体)を含み鉢熱、皮膚炎、結膜炎、下痢、膿状の鼻汁、口腔内発疹、皮下浮腫の症状があり、特に種子は急性の神経症状があり死亡例もあるそうなので要注意です。 -
☆ナンテンハギ(南天萩/マメ科ソラマメ属)
オオバクサフジのそばでは同じソラマメ属のナンテンハギも咲いていました。
ナンテンハギ(南天萩/マメ科ソラマメ属)は葉っぱが南天に似て、
花が萩に似るので南天萩です(^^ゞ。
花はオオバクサフジやツルフジバカマにやや似ますが
花房は小振りです。
花色は咲き始めは鮮やかな濃いピンクでだんだん紫から青に変化していきます -
☆ナンテンハギ(南天萩/マメ科ソラマメ属)
ナンテンハギは北海道~九州の山野に生える。草丈30~60cm。
茎は直立し、稜があります。
小葉は2個しかないので、ソラマメ属の特徴である偶数羽状複葉のようには見えない。また巻きひげもほとんどない。
小葉は長さ4~7cm、幅1.5~4cmで、ふつう卵形だが、変異も多い。
花は総状に集まってつき、紅紫色で長さ約1.5cm。
豆果は長さ約3cmで、種子は3~7個。 -
☆ナンテンハギ(南天萩/マメ科ソラマメ属)
-
☆ヨツバハギ(四葉萩/マメ科ソラマメ属)
ヨツバハギ(四葉萩/マメ科ソラマメ属)も名前に萩と付きますが
ハギの仲間ではなくソラマメ科の植物です。
ナンテンハギと良くにますが、
ナンテンハギは葉が2枚づつ対生しますがヨツバハギは1出葉に4~6枚の葉が付きます。(けして四葉とは限りません)
私の地域ではふつうに見られ珍しくありませんが佐賀では絶滅種で、山形、神奈川、滋賀、京都、兵庫、奈良、高知、宮崎、鹿児島では絶滅危惧種1類に指定されています。 -
☆ヤマハギ(山萩/マメ科ハギ属)
一般的にハギと言えばこのヤマハギ(山萩/マメ科ハギ属)で
秋の七草の一つです。
日本全土の山野のどこでも見られ、マルバハギやミヤギノハギ、メドハギなども仲間です。 -
☆ヒキヨモギ (引蓬/ハマウツボ科 ヒキヨモギ属)
お隣り玉川村の里山の林縁でヒキヨモギを見に行きました。
ヒキヨモギ は日本全土や東アジアに広く分布しますが、
イネ科やカヤツリグサ科に半寄生する一年草と言う特殊性があるせいか
分布域が広い割には自生数はあまり多くないようです。
全国27府県で絶滅危惧種や希少種に指定されています。
福島県では以前は無指定でしたが改訂版では絶滅危惧種2類になりました。 -
☆ヒキヨモギ (引蓬/ゴマノハグサ科 ヒキヨモギ属)
名前の由来は葉の形がヨモギ(蓬)に似ているからですがヒキ(引)は何でしょう?(^^);。 -
☆ヒキヨモギ日本レッドデータ
※ヒキヨモギノ日本レッドデータ検索システムより
http://jpnrdb.com/search.php?mode=map&q=06040294415
〇灰色 絶滅
〇赤 絶滅危惧1類
〇橙色 絶滅危惧2種
〇黄色 準絶滅危惧種
〇その他 指定なしor未確認 -
☆☆ヒキヨモギ (引蓬/ハマウツボ科 ヒキヨモギ属)
-
☆ヒキヨモギ (引蓬/ハマウツボ科 ヒキヨモギ属)
唇形花の上唇は左右から内側に巻き込み、外側に長い軟毛が生えている。
雄シベ4個は上唇の中にあり、雌シベが少し見えています。
下唇は3裂し、中央裂片に大きなひだが2個ある。 -
☆ヒキヨモギ (引蓬/ハマウツボ科 ヒキヨモギ属)
-
☆ヒキヨモギ (引蓬/ゴマノハグサ科 ヒキヨモギ属)
-
☆ヒキヨモギ (引蓬/ハマウツボ科 ヒキヨモギ属)
-
☆アギナシ(顎無し/オモダカ科オモダカ属)
隣り村の棚田の休耕田ではアギナシが花盛りでした。
アギナシ(顎無し/オモダカ科オモダカ属)は日本各地、東アジアの山あいの湖沼、湿地、ため池などに広く分布し、自然度が高い土地を好むようです。
環境省のレッドリストでは、準絶滅危惧に登録されていて
都府県ごとの指定でも40都府県で何らかの指定をしています。
隣り玉川村の棚田の休耕田ではアギナシが花盛りでした。
アギナシ(顎無し/オモダカ科オモダカ属)は日本各地、東アジアの山あいの湖沼、湿地、ため池などに広く分布し、自然度が高い土地を好むようです。
環境省のレッドリストでは、準絶滅危惧に登録されていて
都府県ごとの指定でも40都府県で何らかの指定をしています。 -
☆アギナシ(顎無し/オモダカ科オモダカ属)
アギナシの若い葉は細い長い楕円形で、成長すると葉の下側が2つに分かれ、
ヤジリ形になります。
この楕円形の形を「顎無し」と見立てたのが名の由来のようですが、
オモダカも若葉の頃は細長い葉なのでアギナシだけに当てはまる特徴ではありません -
☆アギナシ(顎無し/オモダカ科オモダカ属)
-
☆アギナシの日本レッドデータ
※日本レッドデータ検索システムより。
http://jpnrdb.com/search.php?mode=map&q=06050015218
〇灰色 絶滅
〇赤 絶滅危惧1類
〇橙色 絶滅危惧2種
〇黄色 準絶滅危惧種
〇その他 指定なしor未確認
隣り村の棚田の休耕田ではごく普通に見られます。
レッドデータ的には絶滅の心配がありますが
農家にすれば雑草だし、そんなに貴重な植物だとは思っていません。 -
☆アギナシ(顎無し/オモダカ科オモダカ属)
良く似ているオモダカとの見分けが難しいですが、
一番の違いはアギナシは花後の根元に小球芽(ムカゴ)ができることです。
オモダカはムカゴはできませんが走出枝(ランナー)が伸びてきます。
他にもアギナシのヤジリ型の葉の二股の先端はボールペン状に丸みだったり、
花茎が葉より高く上がることなどの違いがありますが、
ぱっと見だけでは個体差もあるので中々見極めが難しいです。 -
☆アギナシ(顎無し/オモダカ科オモダカ属)
アギナシの花は葉っぱと同じ高さか
それ以上の高さで花を咲かせます。 -
☆オモダカ(面高/オモダカ科オモダカ属)
アギナシと良く似たオモダカは北海道~九州の水田や沼、湿地などに自生し、
地中に匐枝をのばし、先端に小さな球茎をつくくります。
葉は基部が2つに裂けた細い矢じり形で、基部の2個の裂片の方が
頂裂片より長く、先端は鋭く尖る。花茎の高さは葉と同じくらいか短い。
この玉川村の棚田ではアギナシもオモダカも自生しているので
見極めが必要ですが
当町の田んぼで見られるのはほぼオモダカです。 -
☆アギナシ(顎無し/オモダカ科オモダカ属)
同じ絶滅危惧種でも高山植物などは大切に保護されることが多いですが
アギナシはある意味では田んぼの雑草であったので
その大切さがないがしろにされてきました。
昔は田んぼの雑草だったはずが気がつけば絶滅寸前。
見慣れた光景にこそ危機が迫っているのかも。 -
☆アギナシ(顎無し/オモダカ科オモダカ属)
田んぼこのような花見る機会があれば
オモダカなのかアギナシなのか確認してみてください。 -
☆サジオモダカ(匙沢潟/オモダカ科サジオモダカ属)
同じ棚田にはサジオモダカも自生していましたが
まだほとんど蕾でした。
葉の形がさじ(スプーン)に似ていることからサジオモダカと呼ばれます。 -
☆サジオモダカ(匙沢潟/オモダカ科サジオモダカ属)
北日本や東アジア、中央アジアの湖沼やため池などに分布自生します。
西日本にも見られるが、栽培個体が逸出したものだと言われています。
花はアギナシなオモダカとそっくりですが
花の大きさは半分くらいでかなり小さい花です。 -
☆コケオトギリ(苔弟切/オトギリソウ科オトギリソウ属)
アギナシ咲く棚田の休耕田ではコケオトギリが早くも草紅葉の様相です。 -
☆コケオトギリ(苔弟切/オトギリソウ科オトギリソウ属)
コケオトギリ(苔弟切/オトギリソウ科ヒメオトギリソウ属)は
日本全国に分布する1年草で低地~山地の湿地や休耕田、
畦などに自生し草丈は20cmくらい。
生長すると倒れて根を出して分枝し、株状になってきます。
草丈40cmもの仲間のオトギリソウに比べ、コケのように小さく水分を好むのでコケオトギリと名付けられたようです。
秋には全草、真っ赤な草紅葉になりますが、個体によっては花の咲いている晩夏から真っ赤に紅葉するものもあり、とてもキレイです。
晩秋には茎の頂芽が肉芽となって地面に落ち翌年発根し増殖するという特異な生態の植物です。 -
☆コケオトギリ(苔弟切/オトギリソウ科オトギリソウ属)
コケオトギリは珍しくもなんともない植物ですが
草紅葉は特筆ものです。 -
☆オミナエシ(女郎花/オミナエシ科オミナエシ属)
アギナシ咲く棚田を見下ろす丘でオミナエシも見頃を迎えていました。
オミナエシ(女郎花/オミナエシ科オミナエシ属)は秋の七草の一つで
北海道~九州の山野の明るい草地に分布し、
万葉の頃から切花や漢方薬として愛されてきました。
下刈りされ手入れが行き届いた里山の減少などとともに
野生のオミナエシは数を減らし、東京では絶滅、新潟、埼玉、福井では絶滅危惧Ⅰ類に指定されています。
福島県での指定はありませんが、切花用として栽培しているお宅は多いものの
野生種はだいぶ少なくなりました。 -
☆オミナエシ(女郎花/オミナエシ科オミナエシ属)
-
☆オミナエシ日本レッドデータ
※日本レッドデータ検索システムより
http://jpnrdb.com/search.php?mode=map&q=06040414589
〇灰色 絶滅
〇赤 絶滅危惧1類
〇橙色 絶滅危惧2種
〇黄色 準絶滅危惧種
〇その他 指定なしor未確認 -
☆オミナエシ(女郎花/オミナエシ科オミナエシ属)
【女郎花の由来】
小野頼風が都で宮仕えをしている時,都の女と契りを結んだが,
任期が終わって帰郷したのち都の女のことを忘れてしまった。
都の女は小野頼風を恋しく思い,男山に頼風を訪ねてきたが
すでに頼風に別の妻がいることを知らされる。
そして,都の女は,悲しみにくれて川に身を投げてしまった。
やがて秋になると都の女の脱ぎ捨てた山吹重ねの衣の跡から1本の黄色い花が咲く。
それが女郎花であった。
頼風は自責の念に苦しみ,とうとう自分も同じ川に身を投げ自殺する。
後に,二人を憐れんだ村人が弔いに川の畔に女郎花塚と頼風の塚をたてた。
二人の霊は,冥土で邪淫(じゃいん)の悪鬼に責められて,
女は剣の山の頂にあり,男は山を登ろうとすれども剣の刃で身を刺し通され,
磐石で骨を砕かれる地獄の日々を送っているという・・・・
<謡曲 「女郎花」より> -
☆オミナエシ(女郎花/オミナエシ科オミナエシ属)
-
☆オミナエシ(女郎花/オミナエシ科オミナエシ属)
オミナエシは旧盆の頃に咲くので
お供え用の盆花としても人気があります。
水揚げはいいのですが花がポロポロ散るので
仏壇には不向きでお墓向きかなと思います。
あと・・・・
花の匂いがウ〇チ臭いのがね~(^^;)。 -
☆オミナエシ(女郎花/オミナエシ科オミナエシ属)
-
☆オミナエシ(女郎花/オミナエシ科オミナエシ属)
-
☆オミナエシ(女郎花)&ヒヨドリバナ(鵯花/キク科フジバカマ属)
オミナエシとヒヨドリバナの競演も見られました。
ヒヨドリバナ(鵯花/キク科フジバカマ属)は全国に分布し
山地の林縁などの自生します。
茎には紫色の斑点や短毛があり、葉はざらざらして短柄があって対生です。
白色や淡紫色の小さな筒状花が多数集まって、散房状に咲かせます。 -
☆オミナエシ(女郎花)&ヒヨドリバナ(鵯花/キク科フジバカマ属)
ヒヨドリバナはフジバカマ、ヨツバヒヨドリ、サワヒヨドリと良く似ています。
フジバカマは中国原産でほぼ自然では見られない。
フジバカマの葉は深く3裂しますが、ヒヨドリバナやヨツバヒヨドリの葉に切り込みはありません。
ヒヨドリバナの葉は対生しますが、ヨツバヒヨドリの葉は3~4枚輪生(茎の節に数枚の葉が集まって付くこと)します。
サワヒヨドリの葉には葉柄が無く対生し葉は細く水辺や湿地を好みます。
サワヒヨドリの花色は通常、淡紫色で蕾の時は紅色です。 -
☆オミナエシ(女郎花)&ヒヨドリバナ(鵯花/キク科フジバカマ属)
渡りをすることで有名なアサギマダラはフジバカマ属やアザミの花の蜜が好物。
高原などでフジバカマ属の花が群生していると
アサギマダラがよく飛来します。 -
☆ヒヨドリバナを吸蜜するアサギマダラ
アサギマダラは日本列島~西南諸島、台湾間約2000kmを春は北上、
秋は南下を繰り返す「渡り」をするチョウとしても知られ、
北国の夏は標高600~1000m付近の開けた山中で見られます。
渡りと言っても“渡り鳥”のように同じ個体が行ったり来たりするのでは無く、
アサギマダラは羽化後十数日で死ぬので、
新しく生まれたチョウが南下して繁殖しその新しい個体が北上して
また繁殖し南下するといパターンを繰り返すそうです。 -
☆オミナエシ(女郎花)&ヒヨドリバナ(鵯花/キク科フジバカマ属)
-
☆オミナエシ(女郎花/オミナエシ科オミナエシ属)
-
☆オトコエシ(男郎花/オミナエシ科オトコエシ属)
知名度も華やかさも女郎花の影に隠れあまり目立ちませんが、
ちゃんと男郎花(オトコエシ)もあります。
おそらく女郎花に対し、白花ながら花がそっくりなので男郎花になったのだろと思われます。
分布地も自生地はほぼ同じような所ですがオトコエシは日陰でも育ちます。 -
☆コオニユリ(小鬼百合/ユリ科ユリ属)&ワレモコウ(吾亦紅、吾木香/バラ科ワレモコウ属)
オミナエシ咲く隣りの棚田の土手ではワレモコウに混じってコオニユリも
咲いていました。
コオニユリ(小鬼百合/ユリ科ユリ属)はオニユリに良く似ますが
コオニユリは日本原産なのに対しオニユリは古い時代に大陸から渡ってきた史前帰化植物であろうと言われています。 -
☆コオニユリ(小鬼百合/ユリ科ユリ属)&ワレモコウ(吾亦紅、吾木香/バラ科ワレモコウ属)
コオニユリと競演している濃いエンジ色した団子状の花はワレモコウ(吾亦紅、吾木香/バラ科ワレモコウ属)。
「ワレモコウ 」って、一風変わった名前ですね。
いろんな云われがあるようです。
●「吾木香」・・・わが国(日本)の木香という意味。
●「吾亦紅」・・・われもまた紅い、との意味。
●「割木瓜」・・・ワレモコウの小花の形が、割れ目を入れた木瓜の模様に似て いるから 。
どれも、いまいちピンときませんが、
由緒ある名前ではあるようです(^^ゞ。
“すぎもとまさと”さんの歌♪『吾亦紅』もヒットしましたね。 -
☆コオニユリ(小鬼百合/ユリ科ユリ属)&ワレモコウ(吾亦紅、吾木香/バラ科ワレモコウ属)
-
☆コオニユリ(小鬼百合/ユリ科ユリ属)&ワレモコウ(吾亦紅、吾木香/バラ科ワレモコウ属)&オトコエシ(男郎花/オミナエシ科オトコエシ属)
コオニユリとオトコエシの競演も見られました。 -
☆オグルマ(小車/キク科オグルマ属)
オグルマは北海道~九州の日当たりのいいジメ地や土手などに自生し
分布域は広いですが東京、石川、大阪、和歌山、愛媛、香川では絶滅危惧Ⅰ類に指定され18都府県で絶滅危惧種になっています。
福島県は指定こそされていませんが、私的にはあまり見かけませんが・・・
指定されていないってことはどかにたくさん自生しているのでしょうか? -
☆オグルマ(小車/キク科オグルマ属)
-
☆オグルマ(小車/キク科オグルマ属)
-
☆オグルマのレッドデータ
※日本レッドデータ検索システムより
http://jpnrdb.com/search.php?mode=map&q=06040454972
〇灰色 絶滅
〇赤 絶滅危惧1類
〇橙色 絶滅危惧2種
〇黄色 準絶滅危惧種
〇その他 指定なしor未確認 -
☆オグルマ(小車/キク科オグルマ属)
-
☆オグルマ(小車/キク科オグルマ属)
-
☆オグルマ(小車/キク科オグルマ属)
オグルマはカセンソウ(歌仙草/キク科オグルマ属)に良く似ていますが
花を下から見るとオグルマのガクは細かく均一にたくさんありますが
カセンソウは数が少な目で外側のガクが大きめで内側のガクは小さめです。 -
☆オグルマ(小車/キク科オグルマ属)
-
☆オグルマ(小車/キク科オグルマ属)
-
☆オグルマ(小車/キク科オグルマ属)
-
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
隣り村の奥山でレンゲショウマが見頃になりました。
レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)は日本の固有種で
主に奈良県~福島県の太平洋側の深山落葉樹林下に自生します。
以前は福島県が北限とする資料が多かったのですが岩手や宮城でも稀に自生しているそうです。 -
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
-
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
元々分布域が狭く数も少ないレンゲショウマですが
ほんのり紫がかった気品ある美しい花が山野草愛好家に人気があり
盗掘されやすく、自生する都府県の多くが絶滅危惧種に指定している貴重な花です。
福島県でも点々と自生地はありますが、奥山の林道や登山道からは離れたような場所に人目を避けるかのように、ひっつそり咲いています。 -
☆レンゲショウマ日本レッドデータ
※日本レッドデータ検索システムより。
http://jpnrdb.com/search.php?mode=map&q=06030321523 -
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
-
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
レンゲショウマは花がハス(蓮華)に似て葉っぱがショウマ(更科升麻)に似るのでレンゲショウマです。
確かにサラシナショウマの葉っぱはにそっくりですが
花そのものはサラシナショウマや他の〇〇ショウマと花はまったく似ていません。 -
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
-
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
レンゲショウマは森の妖精とか森の貴婦人とかの愛称があります。
品のある花色で玄人好みの美しい花です。
福島県の自生地もかなり数少なくなっているので
自然増殖だけに頼るのではなく
野生の種を採取し人間の手で播種・発芽・成長させ
森に還す努力が必要な時期ではないでしょうか。 -
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
-
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
今ほど環境保護意識が高くなかったころ
近所のオジサンがどかの山奥からたくさん採ってきて
自慢していたのを覚えています。
そのレンゲショウマが今も生きていいるならまだしも
今は全部枯れてしまったようです。
やはり -
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
-
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
『手に取るなやはり野に置け蓮華草』
播磨(現在の兵庫県)の俳人、滝野瓢水が、遊女を身うけしようとした友人をいさめた句「手に取るなやはり野に置け蓮華草」と詠んだそうです。
この句は、自然の中で咲く蓮華草が美しいのと同じように、
遊女は色町にいてこそ美しく見えるという意味。
蓮華草と蓮華升麻の違いこそあれ
その歌の主旨は今も昔も同じですね。 -
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
-
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
-
☆ツルボ(蔓穂/ユリ科ツルボ属)
町内の田んぼを見下ろす池の土手で今年もツルボが見頃になりました。
ツルボは全国に分布し陽の良く当たる池や川の土手などの草むらに自生します。 -
☆ツルボ(蔓穂/ユリ科ツルボ属)
名前に蔓の文字が使われていますが
決して蔓ではなく蔓のように細長い花茎を伸ばすことから蔓に例えられました。 -
☆ツルボ(蔓穂/ユリ科ツルボ属)
ツルボは春先にヒヤシンスのような細い葉っぱを伸ばし夏草が繁茂する頃に葉っぱはほとんど枯れてしまい晩夏~初秋に突然20~30cmの花芽(花茎)を伸ばし花を咲かせます。
この形態はヒガンバナ科のキツネノカミソリともよく似ています。 -
☆ツルボ(蔓穂/ユリ科ツルボ属)
開花時期に自生地がある程度下刈りされていないと
藪や下草に埋もれてキレイに開花しません。
野生の花ではありますが人間の活動に大きく左右される
典型的な里地・里山型の植物です。 -
☆ツルボ(蔓穂/ユリ科ツルボ属)
これで◆福島・四季・彩々Part,92 『猛暑・酷暑・残暑の花めぐり』は
お仕舞いです。
いつも最後までご覧下さりありがとうございます。
そして、いも『いいね』もありがとうございます。
新型コロナ感染症は少しずつ減少傾向にあるようですが
火種がある以上まだまだ油断は禁物です。
新型コロナは誰でも感染する可能性があるのだから
感染者を差別したり非難するのは止めましょうと呼びかけられています。
至極ごもっともだとは思います。
でも中には明らかに注意義務をほとんど無視して感染した人もいれば
最新の注意を払っていても感染してしまった人もいます。
二者を同一レベルで擁護するのは正直モヤモヤ感が拭い切れないのが本音です。
だからと言って注意義務を怠った人に罵声を浴びせたり
差別するつもりはありませんが
正直者が注意義務怠慢者感染のとばっちりを受けるのは願い下げです。
ではまた。 j-ryu
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
福島・四季・彩々
-
◆福島・四季・彩々・Part,80・里山の春
2019/04/20~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part,84・春の目覚め
2020/04/01~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part,85・春さくら色
2020/04/07~
西白河・岩瀬
-
◆花ざかり“涌井の清水のリュウキンカ”
2020/04/14~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part,86・春らんまん
2020/04/19~
西白河・岩瀬
-
◆花・花・花咲き乱れる白河・天狗山
2020/04/21~
白河
-
◆福島・四季・彩々・Part,87・惜春の候
2020/05/01~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part,88・晩春の候
2020/05/05~
郡山
-
◆福島・四季・彩々 Part,89『初夏の野の花』
2020/06/15~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々Part,90 『長梅雨の候』
2020/07/10~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々Part,91 『名残り梅雨の候』
2020/07/22~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々Part,92 『猛暑・酷暑・残暑の花めぐり』
2020/08/09~現在の旅行記
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々. Part99~仲夏の候
2021/07/18~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々”Part,100
2021/08/25~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々”Part,101
2021/10/10~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々”Part,102~早春の候
2022/02/18~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part103~春の野の花巡り
2022/04/06~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part104~仲春の候
2022/04/08~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part105~陽春の候
2022/04/09~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part106~仲春の候
2022/04/19~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part107~晩春の候
2022/05/11~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part108~初夏の野の花の候
2022/06/18~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part109~盛夏の候(野の花&チョウトンボ)
2022/07/24~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・ Part110~大暑の羽鳥湖高原と阿武隈高原
2022/08/09~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part113、秋の野の花めぐり~花仕舞いの候
2022/10/04~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part116、仲春の候
2023/03/29~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part117、春うららか・春うらら
2023/04/10~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part118~晩春の候
2023/04/16~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part119~薫風の候
2023/04/25~
西白河・岩瀬
-
◆福島・四季・彩々・Part120~陽春の候
2024/04/10~
西白河・岩瀬
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
西白河・岩瀬(福島) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 福島・四季・彩々
0
102