群馬県最南端の川俣駅から最西端の大前駅まで行くだけの群馬旅

2025/11/01 - 2025/11/01

3連休の初日ではありますが、直前まで休みになるかどうかはっきりしていなかったので、事前の予定が立てられませんでした。
それなので、前々から行きたかった群馬県を走るJR吾妻線の終点である大前駅に行って来ました。
今回は群馬県を旅行するには便利な「ぐんまワンデーローカルパス（デジタルフリーパス）」というものを使ってみました。

エリア 嬬恋・北軽井沢(群馬)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JRローカル 私鉄

群馬県の中心部から西方へ延びる4本の路線があります。
北陸新幹線の開通に伴って信越本線は横川駅が終点となっています。
その南側の上信電鉄は下仁田駅が終点です。
そして北側の吾妻線は大前駅が終点です。
これらの線路は上州と信州の境を越えることができずに、行き止まりとなっています。
そろそろ人生の終わりを考え始めたFUKUJIROには、終わりの駅に人生を重ねるような思いがあります。

今回利用した「ぐんまワンデーローカルパス（デジタルフリーパス）」は、群馬県内のJRローカル線と、私鉄4社の路線などが利用できるもので、発売も利用も通年、大人2,500円となっています。

紙のチケットはないので、事前にスマホで購入し、使用する日に「使用開始」をポチッとします。
改札口ではスマホの画面を見せると「切符」として使用できる仕組みです。
情弱なFUKUJIROながら、ものは試しに使ってみましたが、とても便利でお得でした。

利根川を渡り、群馬県に入ります。
遠方には筑波山が見えています。

東武伊勢崎線の川俣駅（東口）です。
本日の群馬旅はここからスタートします。
群馬県邑楽郡明和町中谷にあるのですが、かつて明治36年（1903年）4月23日に東武伊勢崎線が延伸したとき、 利根川を越えることができませんでした。
東武鉄道は、利根川右岸（利根川の南側）にある埼玉県の旧川俣村（羽生市川俣地区）に駅を設置し、川俣駅と名付けました。

川俣駅の東口方向。
日の出から約1時間が経過した景色です。

川俣駅の西口方向。
一昨年、約3kmほど先にコストコホールセール群馬明和倉庫店が開店して、とても賑わっています。
川俣駅の利用者数も増加したらしいです。

川俣駅の西口。
開業から4年後の明治40年に利根川橋梁が完成して利根川左岸（群馬県側）の現在地に移転しましたが、駅名は昔の名前「川俣」をそのまま残しています。
平成28年1月23日、現在の橋上駅舎が開業しました。群馬県最南端の駅です。

西口からホテルに直通する通路もできています。

ホームの駅名標。

次の駅は、茂林寺前駅。
よろしければ分福茶釜の話で知られる茂林寺を訪問した旅行記もご覧ください。
https://4travel.jp/travelogue/11688776

東武伊勢崎線は館林止まりなので、伊勢崎行きに乗り継いで伊勢崎駅に着きました。

伊勢崎駅でJR両毛線に乗り換えます。
よろしければ、伊勢崎市内の街歩きの記録もご覧ください。
https://4travel.jp/travelogue/11858026
https://4travel.jp/travelogue/11859339

新前橋駅でJR吾妻線直通大前駅行きの電車に乗り換えました。
渋川駅で大勢の乗客が下車しました。伊香保温泉の最寄り駅です。
よろしければ、伊香保温泉の旅行記をご覧ください。
https://4travel.jp/travelogue/11409443

市城（いちしろ）駅。
中之条町にあり、昭和20年（1945年）11月20日に開業。平成25年（2013年）の1日平均乗車人員はわずか43人でした。

岩島駅を過ぎて長い長いトンネルを抜けると、川原湯温泉駅に到着です。
長野原町にある川原湯温泉の最寄り駅で、昭和21年（1946年）4月20日、川原湯（かわらゆ）駅として開業しました。
八ッ場ダムの建設により、旧駅の周辺はダム湖に沈むこととなったため、線路の付け替えおよび駅の移設が行われました。
平成26年（2014年）10月に現在地へ移転しました。

新前橋駅で同じ電車に乗車していた小学生たちが下車しました。八ッ場ダムの見学でしょうか。
川原湯温泉は日本三大美人の湯の一つとされていて、同じく日本三大美人の湯の島根県・湯の川温泉に浸かったことを思い出します。
よろしければ、湯の川温泉の旅行記もご覧ください。
https://4travel.jp/travelogue/11836352

ダム湖を見たいと思ったのですが、一瞬だけ見えました。
よろしければ貯水直前の八ツ場ダムを見学したときの旅行記もお読みください。
https://4travel.jp/travelogue/11543949

その後もトンネルが続きます。
トンネルを抜けると吾妻川が見えました。

群馬大津駅。
昭和46年（1971年）3月7日、無人駅として開業した長野原町の駅。
吾妻線55.3kmのうち、この群馬大津駅から終点の大前駅までの6駅間13.3kmは不採算路線として廃止が検討されています。
昨秋に乗った久留里線と同様にたいへん厳しい状況にあります。
よろしければ、久留里線の旅行記もお読みください。
https://4travel.jp/travelogue/11946980

羽根尾（はねお）駅。
昭和46年（1971年）3月7日、有人駅として開業した長野原町の駅。現在は無人駅。
後から知ったのですが、この駅前から北軽井沢行きのバスが出ているそうです。

山間の景色。

袋倉（ふくろぐら）駅。
昭和46年（1971年）3月7日、無人駅として開業した嬬恋村の駅。平成25年（2013年）の1日平均乗車人員はわずか17人でした。

吾妻川の流れ。

万座・鹿沢口（まんざ・かざわぐち）駅。
昭和46年（1971年）3月7日に開業した嬬恋村の中心駅で、JRの鉄道駅では唯一「・」が付く駅名です。
FUKUJIROが高校生だった頃（半世紀前！）、旧国鉄の高崎線は、万座・鹿沢口駅行きがたくさん走っていたと記憶しています。
この駅で母親と4人の子ども連れが乗車しました。

切り立った崖が見えました。

定刻の10:41、大前駅に到着しました。
西に続く線路は数10m先で終わっています。
かつて、ここから信越本線の豊野駅（現在はしなの鉄道北しなの線の駅）まで延伸する計画がありましたが、かなり無謀な計画でした。

先ほどまで先頭車両でした。
大前駅の西端から駅のホーム。
この電車で大前駅に来たのは、年配の夫婦、年配の会社員2人連れ、母子5人とFUKUJIROの10人でした。
平成25年（2013年）の1日平均乗車人員は50人でした。

折り返し運転のため、運転手さんが歩いて先頭車両へ向かいます。4両編成です。
この電車は9分後に発車します。

大前駅の駅名標。
標高840.4m。
群馬県（関東地方）の普通鉄道の駅としては最西端です。
昭和46年（1971年）3月7日、吾妻線の長野原駅（長野原草津口駅）から延伸されました。

万座・鹿沢口から乗ってきた子どもたちと記念撮影するFUKUJIROです。

道祖神が鎮座しています。

駅舎がありました。

駅舎内の様子。

駅舎にはトイレもあります。
中は見ていません。

大前駅は群馬県吾妻郡嬬恋村大字大前にあります。
大前橋を渡り、坂の上、右端の白い建物の奥に嬬恋村役場があります。
大前駅から出る人はなく、大前駅から乗り込む人もいませんでした。
開業時から無人駅で、改札口もありません。券売機もなく、suicaの適用外です。検札もないので、乗客の皆さんは切符を買っているのかどうかも不明です。
FUKUJIROは「ぐんまワンデーローカルパス」なので、まったく問題ありません。
川俣駅から大前駅まで片道2,130円なので、単純に往復するだけでも1,760円もお得でした。

大前駅が集落の中心部らしく、マップを見ると宿や飲食店もあるようです。

駅の敷地の外には公衆電話ボックスがありました。

折り返し新前橋行きの先頭車両。
空が青いなあ。
10:50、大前駅までやって来た10人を乗せて出発します。もちろん、発車ベルはないので、駅に取り残されないよう注意しましょう。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。