2023観桜紀行（14）長崎「御飯」　追悼吉村常弘氏

2023/03/31 - 2023/03/31

今回、長崎に立ち寄ったのは大好きなお店に行きたかったからです。その名は「御飯」。

最初に伺ったのは2016年の冬。とてつもなく美味しい長崎の地魚と、素晴らしいお酒の数々、ご主人のお話に夢見心地になったものです。
https://ssl.4travel.jp/tcs/t/editalbum/edit/11155440/

その後、予約を入れたもののご主人が地方の催事に出かけられて、息子さんがやっていたお店に変更になってしまったこともありました。今度こそ、と予定していた再訪はCOVID-19のせいであえなくお流れ。

ついに、ついに、やってくることができたのです。

エリア 長崎市(長崎)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 旅行の手配内容: 個別手配

こちらが「御飯」さんです。7年ぶり。

うんうん、懐かしい。この感じ。前回もそうでしたが、平日のお昼、他のお客はいません。この分だとゆっくり食事とお話ができそうです。でも、私たちを迎えてくれて料理の支度をしている方はあのご主人ではありません。えーと・・・と店内を見渡すと見覚えのある人が写った写真が・・・・

伺うと、私たちが再会を楽しみにしていた吉村常弘さんは2021年の年の瀬に病気でお亡くなりになったとのこと。

何と言うことでしょう。コロナ禍の中、長崎の医療体制もがたがたになっていて、「もっと早くに検査を受けていれば」という思いを残す結果となったそうです。

とても残念なことです。献杯させていただき、それでも私たちは元気に御飯の料理とお酒をいただきました。

この店でメニューは必要ありません。（あるのかどうかも知らないのですが）私たちは出された料理を食べ、出されたお酒を味わうだけです。お吸い物、美しいし、しっかりと出たおだしが美味しいのです。

春らしい天ぷら。こうやってあえて小さな器に、というのはいいですね。

これこれ。この白和え。酒飲みの、甘い料理が好きではない私たちにぐっとくる白和えです。

このロゴも好きなのです。

今日はこの器で。こういう敷物もいいなぁ。

鯖！長崎の鯖。

kirinの大好きな蛸が出てきました。

春の素材がふたたび。

さより～
お鮨も美味しいのですが、こういう塩焼きも捨てがたいものがあります。

この「ごく少量」でいろいろ出されるのが大好きです。沢山あると、この手のお刺身は飽きてしまうので。

お父上の料理も一度食べただけですが、その一度で私たちはこれから機会ある旅に長崎に来ようと決めました。息子さんの料理も、これから折りに触れて食べ続けたいですね。

お酒がどんどん進みます。

んまい！

しっぽの方はこのひれがたまりません。

火の通り加減が絶妙です。

しゃぶしゃぶは、ぶりやカンパチなどの一番美味しい食べ方だと思っています。

この日の最後のお酒はこれでした。

そして〆は当然シグネチャーヂッシュの鯛飯。鯛飯なのです。ごちゃごちゃした他の素材は不要、これでいいのです。「御飯」の味は見事に受け継がれていました。

おこげを少し入れてもらって、おつゆとお漬け物で。

大変美味しゅうございました。前回、急遽変更となったときは正直「お父さんのお店で食べたかったなぁ」と思ったのですが、今回は違います。またいつか、九州方面に来るときは、かならず食べに来るでしょう。ごちそうさまでした。

そして吉村常弘さん、遅くなりましたが心よりご冥福をお祈りします。どうぞ、ご子息の御飯を見守ってあげてください。

お腹がいっぱいになりました。時計を見るともう２時前です。さてどうしましょう。。。と長崎駅へ。工事中でなにやらごちゃごちゃしています。

完成は令和７年ですか・・・

フェンスで囲まれた狭い歩道を駅へと向かいます。

大阪駅の工事よりは小規模ですし、外なので迷うということはありません。

JRパスを持っているときの暇つぶしの一つは何か電車に乗ってみること。せっかく長崎にいるんだからこの子に乗ってみましょう。

西九州新幹線「かもめ」です。

随分と大きな筆書き文字ですねぇ。よくみると落款まで！青柳○彦、かな。調べて見ると、これを書いたのはJR九州の青柳俊彦取締役会長（書いた時点では社長）だそうです。800系つばめの時も当時の社長が書いてました。「ダサくて格好悪い」「同じ九州人としてとても恥ずかしい」なんていう輩もいるみたいですが、ひらがなを使うのはいいですよ。外国人観光客にはインパクトもあるし。別に下手じゃないしね。まぁ、九州出身の書家さんはいっぱいいるんだから、そちらにお願いしてもいいとは思うけど。

車内のようすです。これは自由席、ちゃんと荷物置き場があります。

指定席１号車です。

指定席は１、２、３号車それぞれ座席のファブリックデザインが違っているという凝り方です。

ひょうきんな顔をしていますね。

西九州新幹線の試乗を終え、今日の宿はここ。長崎駅前のドーミーインです。

明日は広島へ移動ですから、駅の近くが便利。それにここは大浴場があります。

お昼にたんまりと食べたので、夜は軽くお鮨です。鮨・割烹のさくらいさん。九州はこういう鮨割烹とか、鮨会席と名乗るお店が多い印象があります。

前に貸し切りにしているお客さんが少々長引いていたので、ちょっと裏通りに買い物に。謝りに出てきた女将さんに教えて貰いました。

さて、まずは熱燗。突き出しは二人別々のもの。これは良いサービスです。

お刺身を適当に、少しずつ切って貰いました。

日本に来て数日たった後なら、たまには唐揚げで食べるのもよいものです。

お品書きにお嬢さんのお習字が。うまいうまい。アットホームな街場の寿司屋さんです。

太刀魚の塩焼き、うまいうまい。

魚を使った味噌汁、うまいうまい。

お昼は塩焼きでいただいたさより、夜はお鮨で。アットホームなお店で、職人さんとの会話も弾み、楽しい夕食になりました。近くのバーで軽く飲んでこの日はおしまいです。