2023/03/29 - 2023/03/29
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kirinbxxさん
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日本にきて3日目の朝を迎えました。この日の最終目的地は天草です。その道すがら、鹿児島県の観光スポットをいくつか訪ねてみます。
まずは伊佐市へ。「伊佐」といえば
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
宿を出て山道を下っていると・・・・
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鹿さんに出会いました。こういう自然が残っているのは楽しいことです。
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「温泉郷」らしい光景です。前田温泉カジロが湯、前田嘉次郎さんという、大工(旅行人山荘の前身である丸尾旅館を建てたのもこの方)さんが建てた自家湯を近所の人にも開放したところからこの名がついたとか。回数券を使えば一回たったの300円ですと???うらやましい!
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さて、やってきたのはここ。霧島神宮温泉郷、日本発祥の地霧島、という文字が刻まれた石造りの塔が円形の壁で囲まれ、その周囲の道路に描かれた矢印が弧を描いています。そう、これは日本ではなかなかお目にかかれない「ランダバウト」です。住んでいるオーストラリアではごく当たり前ですが。日本では「ロータリー」の方が一般的な呼び方かな?
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というわけで、霧島神宮へ。今回の旅はかなり忙しいのでゆっくりと参拝はできないのですが、桜の名所ですので「観桜旅行」中の身としては花だけでも見に行きましょう。
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境内案内図です。なにしろ南九州最大の神社、かなり広そう。「境内は花と紅葉の名所でもある」と書かれていています。お、これにはロータリーとあり、Roundaboutという英語が添えられていますね。
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何はともあれ、三の鳥居へ。上の参拝者駐車場に車を駐めたので、二の鳥居は通過せず。前を神職の方達が姿勢を正して石段を登って行かれます。袴のお色が3通りです。お辞儀がぴしっとして綺麗で、とにかくすべての施設を回っていらっしゃるようでした。毎朝これをしているのでしょうか。広いからとてもいい運動になりそう。
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本殿に向かいます。霧島神宮そのものは6世紀に別の場所に創建されましたが、なにしろ場所が霧島、しょっちゅう噴火の巻き添えを食って炎上しました。で、1484年に島津忠昌(島津氏11代当主)が現在の地に移転させました。それでもやっぱり噴火によって焼失、この本殿は1715年(正徳5年)に再建されたものです。2022年2月、国宝に指定されました。中の見学はまた今度!
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こちらがご神木。30m以上の高さがある杉で推定樹齢は800年以上です。坂本龍馬が姉に送った手紙に書かれていた「大杉」がこれらしいのですが・・
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これはなかなか風情があるご神水です。しかし、植物ってほんとうにどこからでも芽生えます。
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朝8時すぎ、駐車場はガラガラ。桜は満開でした。
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霧島神宮はまたゆっくり参拝するとして、次の目的地へ。
鹿児島ロマン街道!
何がロマンか良くわからないけど・・ -
道路脇のあちらこちらで見事な桜があって、青空とともに良い目の保養、快適なドライブです。
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やってきたのは伊佐市にある曽木の滝公園です。ここもちょうど見頃の桜が華やかです。
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近くに神社もあるようです。縁結びも、安産の神もありきたりだし、そもそもわが家には必要のないものですが、「文筆」というのは珍しい。
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ちょこっと見えてきました。
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広いですねぇ。
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曽木第一発電所のヘッドタンク・導水路跡です。1907年に建設された最大出力800kWの水力発電所。当時としては大出力、周辺の金山の動力用、町村の電灯用、さらには熊本県水俣村にも供給されたのだとか。しかし、1909年9月の洪水で破損、廃止となりました。
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ヘッドタンクとはなんぞや?と言う人が殆どでしょう。そのような人のためにはちゃんと説明板があります。なるほどなるほど。
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このヘッドタンク跡が、若い人のいう「映え」るところだそうで・・・
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1900年代初頭にこれだけのものを個人で作ったのは、野口遵という実業家でした。日窒コンツェルン(現在のチッソ、旭化成、マツダなど)という財閥を一代で作り上げ、朝鮮総督府とも関係が深かったというお方。ここを皮切りに、川内川や朝鮮半島各地で水力発電を手がけました。
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これは立派な橋ですね。平成23年11月に開通した新曾木大橋です。主塔の高さが70m、そこから斜めに張り出したケーブルで橋桁を支える「斜張橋」という形式の橋です。中小規模の橋で特に美観を考慮した場合によく採用されるらしいです。
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アクリル板展望台がありました。私はこれが大好きで見かけると必ず乗ってみます。一方でkirinは好きじゃないようで・・
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おお、いい眺め!そして迫力ある音!
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横幅がしっかりありますね。なんでも「東洋のナイアガラ」という異名もあるそうです。もっともこの「東洋のナイアガラ」は日本だけで3つもある(他の国にもあるかもしれません)んですが・・・
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流れが急でかなり大きな水音です。
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実は滝が大好きです。子どもの頃から箕面の滝には慣れ親しみましたし、日本の有名な滝はあちこち見て回りました。流れる水の音を聞いていると、気分がすっとします。
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観光客にとっては「きれい~」「迫力ある~」で住みますが、昔からこのあたりに住んでいた人々にとってはそうでもないでしょう。例えばこの石碑(のレプリカ)には、1843年(天保14年)に行われた川ざらえについて記されています。農民救済のために米倉をより近いところに移設するために行った治水工事ですが、急流にある大きな石を割った石工の苦労話です。
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滝とならんでもう一つの見所、それは旧曾木第二発電所の遺構です。
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曽木の滝の1.5キロメートル下流、おお、これは凄い。第一発電所完成の2年後にできた曾木第二発電所です。発電量は6700kWほど、当時は国内最大級、煉瓦作りの洋風建築に、ドイツシーメンス社製の発電機と、モダンな施設だったようです。
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昭和40年、鶴田ダムができて水没。大雨に備えてダムの貯水量を減らすとこうやって姿を現すのだそうです。3月末はこんな感じですが。。。
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5月から9月まではこんな風に見えるそうで。ところが、実は2021年の大雨で建物の一部が倒壊してしまい、アーチ構造の壁は撤去されているそうです。ついこの間、修復作業が始まったというニュースがありました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b3eadd563ad81a0526621e46475f8736d39e87a1 -
ここには新曾木発電所という、490kWの小規模水力発電を行う施設があります。曾木の滝公園の美しい景観と、旧発電所の遺構と組み合わせてこのあたりの観光の活性化を狙う物だそうです。いわゆる「学習型観光」を狙っているのですね。
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こういう絵図があるのも、「学習型観光」のためなのかも。
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遠足なんかにも良さそうです。
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近くにあった伊佐薬草の杜、という場所には桜が沢山。
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ここは、伊佐市さつま町が付近に自生する野草や薬草を中心に栽培しているところです。食べられる野草や、薬草に恵まれたこの地域では、それらを病気の治療や予防、健康増進に活用してきたそうです。時代の流れとともに忘れられがちになった生活の知恵を現代に、という趣旨で運営されています。
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野草、薬草の中にはかわいらしい花を咲かせるものがたくさんありますが、3月末のこの時期は知らないものにはただの雑草に見えるものがほとんど。しかし、数えきれないほど種類のある野草の中から、人の生活に役立つものを見つけ、利用してきた先人の知恵には感心するほかありません。
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伊佐市に来たならここも外せません。郡山八幡神社です。看板にもそう書いてあります。
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ですが正式名称は八幡神社。ただ、八幡神は武家にとても人気があって、日本全国いたるところで祀られています。八幡神社、ではどこのだかさっぱりわかりません。
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旧社格では郷社ですから、もともとこのあたり一帯で奉幣を受ける神社、ごく普通の近所のお宮さん、です。
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本殿は重要文化財に指定されています。室町・桃山形式と琉球建築の様式が混在しているのだそう。建造は1507年以前のようです。
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ここに来たのは、この神社の本殿にある落書きに「焼酎」の文字があり、どうやら日本でもっとも古い「焼酎」に言及した資料だという話を聞いたからです。その落書きの日付は永禄2年8月11日。永禄2年といえば日本史では割と重要な年。織田信長の尾張統一、です。古くから薩摩は焼酎と関わりがあったんですねぇ。今も、伊佐美とか伊佐錦という焼酎が今も人気です。
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