ドイツ2012年・麗しの5月：天空の城・ザーレック城からマイン川沿いにファイツヘーヒハイム宮殿へ南下する。

2012/05/15 - 2012/05/29

≪Romantische Strasseロマンチック街道、Schwaebische Alb Strasseシュヴェービッシュ・アルプ街道、Burgenstrasse古城街道の旅≫

期間　：2012年05月15日（火）～05月29日（火）15日間の旅

目的地：ヘッセン州、バイエルン州、バーデン・ヴュルテンベルク州を巡る旅である。
ドイツ13のワイン産地の内、フランケンワイン、ヴュルテンベルガーワインのワイン街道を楽しむ予定である。

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①5月15日（火）思い入れの古城ホテル　ローテンブーフ城へ
②5月16日（水）白雪姫伝説が生まれたロアーの町を訪ねる。

写真は天空の城・ザーレック城

エリア ヴュルツブルク(ドイツ)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: レンタカー
• 旅行の手配内容: 個別手配

≪マイン川を下り、Romantische Strasseロマンチック街道を南に≫

5月17日（木）；快晴、朝は寒く5℃、日中は15℃、156km

6時起床。8時朝食。ザーレック城を9時20分に出発。Hammelburgハンメルブルク－＞B27で26km、Karlstadtカールシュタットの町を経由し、マイン川右岸沿いに－＞B27　20km　 Veitshoechheim（Wuerzburg）ファイツヘーヒハイム到着・宮殿見学10：00～12：20　

写真は天空の城・Schloss Saaleckザーレック城とHammelburgハンメルブルクの町の遠望

－＞B27を走り、ヴュルツブルク市内を経由し、－＞B8・L?を36kmで、ロマンチック街道のTauberbischofsheimタウバービショプスハイム着・見学13：00～13：55　　－＞B290　10km　Laudaラウダ＆Koenigshofenケーニヒスホーフェン－＞B290　16km　Bad Mergentheimバート・メルゲントハイム着・見学14：40～15：15　－＞B19・L?　16km　Weikersheimヴァイカースハイム着・見学15：45～17：30　－＞L?・ L?　32km Mulfingen‐Ailringenムルフィンゲン・アイルリンゲンに18：30着。（③Romantik Hotel Altes Amtshaus）

写真は天空の城・ザーレック城：塔内レストラン

＜朝食：塔内レストランで朝食＞　　
8：00～8：30　
ホテルのレセプションの左手に多分、“暖炉の間”と言うのであろう、改装されたのか、以前の中世風の面影はもうなく、華やかさが目立った。

さらにその先は古城ホテルの左手の角にあたり、これも多分だが、円筒形の塔内をレストランにしている。昨夜はここで披露宴があったのかもしれない。そこが素敵な朝食の間になっていた。
疲れも取れて、豊かなドイツの朝食を楽しめた。

写真は天空の城・ザーレック城：塔内レストラン

写真は天空の城・ザーレック城：ホテルのレセプションの左手に多分、“暖炉の間”と言うのであろう。

朝食後、誰もいないDie Jagdstube狩猟の間、Abt-Zimmer僧院長の間等を見て回った。
この時間帯は昨夜の喧騒が何処かに行ったように静寂で、散策するには一番だ。

写真は天空の城・ザーレック城：“暖炉の間”

写真は天空の城・ザーレック城：Die Jagdstube狩猟の間も広い。

写真は天空の城・ザーレック城：昨夜の夕食はAbt-Zimmer僧院長の間で。ここは更に広いレストランです。

写真は天空の城・ザーレック城：ホテルのレセプションから2階に上がる。

写真は天空の城・ザーレック城：飛行機雲の後が見える天守閣（126段の階段がある）と城門

写真は天空の城・ザーレック城：天守閣から中庭・・・右下端の車は私共のレンタカー

写真は天空の城・ザーレック城：雲海が無ければ、こんな景観です。天守閣からハンメルブルクの町方面を望む。

さて、ザーレック城は雲海の上にありました。
天守閣の126段、誰もいない塔に登ると、目に入った眼下は雲海でした。

写真は天空の城・ザーレック城：ザーレック城は雲海の上にありました。

参考Wikipedia；
雲の海に山々が島のように浮かんでいるように見えることから雲海と呼ばれる。
前日が暖かく、翌朝空気が冷えた時に雲海が出る。特に山に囲まれた盆地に発生しやすいと云う。高い位置から見下ろしたとき、雲を海に例える表現。山で見られる雲海は山間部などでの放射冷却によって霧、層雲が広域に発生する自然現象による。
①季節：春、または秋（冬を除く10月～2月ごろ）
②時間：夜明け前～早朝 　
③気象：湿度が高く十分な放射冷却があること（なるべく無風状態）
④地域：山間部、盆地）

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ハンメルブルクの町も、葡萄畑、ザーレ川も皆雲の下です。

写真は天空の城・ザーレック城：ザーレック城は雲海の上にありました。

このような光景を今まで見た事が無く、自然の気象が生み出したものに驚き、感激した。

写真は天空の城・ザーレック城：ザーレック城は雲海の上にありました

＊本日はドイツの祭日であるChristi Himmelfahrtキリスト昇天祭である。この為、町の役所やお店はお休みになる。幸い博物館、レストランなどは開いている

ザーレック城を9時20分に出発し、山頂から下る。。

写真は天空の城・ザーレック城：中庭に私共のレンタカー　ルノー・セニック・2000ccがある。

ハンメルブルクから、Karlstadtカールシュタットの町を経由し、マイン川右岸沿いに下ると、 Veitshoechheimファイツヘーヒハイムには10時に着いた。

写真はWappen von Veitshoechheimファイツヘーヒハイムの紋章

紋章はファイツヘーヒハイムの町の守護聖人であるSt.Veit聖ファイツ（イタリア南部の町・ルカニアの聖Vitusヴィトゥスのことである） を描いている。
この紋章は1563年7月26日にヴュルツブルクの司教領主である Fuerstbischof Friedrich von Wirsberg フリードリヒ・フォン・ヴィルスベルクから与えられたものである。

ルカニアの聖ヴィトゥスが殉教した逸話は絵画や彫刻では、釜に入り、ニワトリかライオンとともに描かれる。これは拷問としてヴィトゥスは湯の煮えたぎる釜の中に投げ込まれたが、奇跡的に無傷のままで済んだという言い伝えによる。

756年、サン・ドニ修道院の僧フルラドによって、聖ヴィトゥスの聖遺物がフランスに持ち込まれたと言われる。のちにサン・ドニ修道院からドイツにある世界遺産 Corvey コルヴァイ 修道院へ聖遺物が贈られた。
このコルヴァイ修道院から、ヴェストファーレン及び東部・北部ドイツへ聖ヴィトゥス信仰が広まることになった。
プラハで聖ヴィトゥス信仰が高まったのは、925年に東フランク王ハインリヒ1世から、ボヘミア公ヴァーツラフ1世へ「聖人の手の骨（プラハでは聖ヴィートの腕と表する）」が贈られたことに始まる。

この聖遺物は現在、プラハの聖ヴィート大聖堂に祀られている。

初めて訪れた、この町にはファイツヘーヒハイム宮殿がある。

写真はSchloss Veitshoechheim（Wuerzburg）ファイツヘーヒハイム宮殿の見学：宮殿の表側は駅の傍

ファイツヘーヒハイム城: 1680年から82年にDernbachデルンバッハ司教領主によって建設された。1749年から53年にバルタザール・ノイマンによって拡張された。

ファイツヘーヒハイム城の庭園はSchlossgartenシュロスガルテン、若しくはHofgartenホーフガルテンと呼ばれているが、ヨーロッパで最も美しいロココ庭園の一つに数えられる。
この庭園の彫像はAdam Ferdinand Dietzアダム・フェルディナント・ディーツ （1708年～1777年） の作品である。彼は1736年頃にヴュルツブルクでJohann Balthasar Neumannヨハン・バルタザール・ノイマンと仕事をしていた。

写真はSchloss Veitshoechheim（Wuerzburg）ファイツヘーヒハイム宮殿の見取図・・・左上駅口に宮殿、その右にSchlossgarten宮殿庭園（Hofgarten王宮庭園）、右下に大きな池を配している。

写真はファイツヘーヒハイム離宮：19世紀の絵葉書

≪Schloss Veitshoechheimファイツヘーヒハイム宮殿の見学≫
D-97209 Veitshöchheim 、Echterstrasse 10

10：00～12：20
ガイド付き入場料Euro7（65歳以上はシニア料金だった。）+チップEuro2　　
この旅⑥番目の城になる。
離宮の見学は月を除く、毎日9時～18時。
http://www.veitshoechheim.de/

写真はファイツヘーヒハイム宮殿の見学：宮殿裏手

ヴュルツブルクとの距離は約6kmである。ファイツヘーヒハイムの町は人口1万人。
ヴュルツブルクは何度も訪れていながら、ここまでは訪ねていなかったのだ。

写真はファイツヘーヒハイム宮殿の見学：宮殿裏手（拡大）

Schloss Veitshoechheimファイツヘーヒハイム宮殿はヴュルツブルク選帝侯・大司教の夏の離宮であり、1682年にデルンバッハ大司教により建設された。

その後、1752年、高名なノイマン＊が手を加えたと云う。
1806～1814年にはハプスブルク・ロレーヌ家の出であるトスカーナ大公フェルディナンド三世（この時期は選帝侯・ヴュルツブルク大公とも呼ばれた）が夏の間、この宮殿に住んだ。

写真はファイツヘーヒハイム宮殿の見学：宮殿裏手

後にバイエルン王国の治世下でも、夏の離宮に利用され、宮殿の後ろにはバイエルン国王マクシミリアン2世が1853年～1854年にかけて鉄道を敷き、王の間を持つ鉄道の駅舎（現在は町の図書館）も残っている。

写真はファイツヘーヒハイム宮殿の見学：宮殿裏手の彫像、Schlossgarten庭園

写真はファイツヘーヒハイム宮殿の見学：宮殿裏手の彫像、Schlossgarten庭園

小さいながらも洒落た宮殿に、右手前面に広がるフランス風ロココ様式のHofgarten王宮庭園があり、この日も休日とあって、多くの観光客が訪れていた。
王宮庭園はヨーロッパで最も美しいロココ庭園の一つに数えられるということで、宮殿内ガイドの時間まで、まず庭園を見て回った。

庭園案内はパスポート預けて、テープを聞く機械を借りた。
“ほんとはパスポートを預けてしまうと、忘れて帰ってしまう恐れがある。気がのらないのだ。”と切符売り場で言ったら、ガイド役の男性が“その時は郵便で送りますよ！”と冗談顔で答えた。
（さてどこまで送ってくれるものやら・・・何しろ旅行中のホテルにも宿泊が困難だし、日本にも帰れそうもない）

写真はファイツヘーヒハイム宮殿の見学：Schlossgarten庭園

写真はファイツヘーヒハイム宮殿の見学：Schlossgarten庭園の東屋

庭園一帯には大きな池（池の中央にパルナッソス山群像：ギリシャ神話の女神が住んでいた山、ペガサス、ミューズ達）、アポロン像の噴水、300の砂岩彫の像、円形花壇、人工的な遺跡、洞窟ハウス、台所用菜園、パビリオン、庭園劇場など、様々なものがある。

写真はファイツヘーヒハイム宮殿の見学：Schlossgarten庭園_Grosser_See大きな池

写真はファイツヘーヒハイム宮殿の見学：Schlossgarten庭園_Grosser_See大きな池・・・反対方向からの景観

写真はファイツヘーヒハイム離宮：庭園・台所用菜園

写真はファイツヘーヒハイム離宮：庭園・die_ehemalige_Kaskade人工的な遺跡の説明版

写真はファイツヘーヒハイム離宮：庭園・人工的な遺跡

写真はファイツヘーヒハイム離宮：庭園・奇妙なGrottenhaus洞窟ハウス

11時に宮殿内ガイド（30分）がスタートした。宮殿内は写真禁止である。
1階部分には王宮庭園の歴史などの展示がある。

2階の居住地域に上がるノイマンの階段室が代表的なもので、他にはビリヤードルーム、書斎、寝室と食堂など、庭園に比べ、見るべきものは少ない。

宮殿のショップでお土産に以下を購入した。
・定番の紙ナプキン2部とバラの絵柄の表紙が気に入ったメッセージカード3枚（Euro21.5）。

写真はファイツヘーヒハイム宮殿の見学：＊バルタザール・ノイマン作の階段室

＊バルタザール・ノイマン　（Wiki抜粋）
Johann Balthasar Neumannヨハン・バルタザール・ノイマン（1687年～1753年）は バロック及びロココ様式の建築家として名高い。
1711年にヴュルツブルクの砲兵部隊に所属したが、司教ハン・フィリップ・フランツ・フォン・シェーンボルンの援助でイタリア、フランケン地方さらにはオランダで建築の腕を振るうこととなった。

ノイマンはバロックおよびロココの最も重要な建築家の一人で、彼によって、南ドイツの建築物は、あるいはドイツ・カトリックのバロック建築は、その頂点を築いたと云われている。彼の本領は特に階段室や礼拝堂といった巨大なインテリアの創作に発揮されている。
ノイマンは室内装飾の仕事を同時に行うことはなかった。むしろ専門的な芸術家を集め、その力を利用したと云う。特にヴュルツブルクの司教宮殿（レジデンツ）では国際的な芸術家を集め、ヴュルツブルク・ロココの最高傑作を作り上げている。

ヴュルツブルクの砲兵隊大佐として、66歳で亡くなった。

尚、今まで私が見た代表的な作品群と場所；
ヴュルツブルクのレジデンツ、大聖堂のシェーンボルン礼拝堂（1718年から1736年）、
ブリュールの城館（階段室、1740年～1746年）、
ブルッフザールの城（階段室、1731年頃）。

写真はファイツヘーヒハイム宮殿の見学：天井のフラスコ画

ファイツヘーヒハイム宮殿の正面側にはバイエルン国王マクシミリアン2世が1853年～1854年にかけて鉄道を敷き、「王の間」を持つ鉄道の駅舎（現在は町の図書館）も残っている。

写真はファイツヘーヒハイム宮殿の見学：「王の間」を持つ鉄道の駅舎（現在は町の図書館）

写真はファイツヘーヒハイム宮殿の見学：「王の間」を持つ鉄道の駅舎（現在は町の図書館）

＜昼食：駐車した車の中で＞
12：10～12：20　
ホテルで頂いたバナナ・洋梨・クッキーを頂く。

晴渡った空は5月の空、風も優しい。

ヴュルツブルク市内を経由し、B8・L?を36km先にある、ロマンチック街道のTauberbischofsheimタウバービショフスハイムの町に向かう。