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沼津駅は明治22年(1889年)2月1日に国府津-静岡間開通と共に開業し今年119年を迎えた。<br /><br /><br />現在の東海道本線は沼津駅開業5ヵ月後の明治22年7月1日に全線開通したが、当時の土木技術では長距離の隧道工事は困難であり結果的に急勾配から隘路を生じ、やがて輸送上運転上の障害が東海道線に限らず全国各所で見られる様になる。<br />沼津駅は御殿場に向う勾配を登攀する機関車増結を必要とする事から機関庫が設置され、鉄道の町として繁栄が約束された。<br />箱根の峰を通る御殿場経由や滋賀県京都府県境に存在する逢坂山を抜ける稲荷経由の路線は何れも大正末期から昭和初期にかけて勾配緩和を兼ね別路線で開通せざるを得た。<br />然し、昭和9年(1934年)12月1日に国府津-熱海-沼津間を丹那隧道経由の新線が開通した際は東京-沼津間が電化区間だった為に電気機関車から蒸気機関車への交換を必要とし沼津は全列車の停車駅たる地位を保全し衰退を免れる。<br /><br />途中、関東大震災では殆どの駅施設は無事だったが、大正期に2度発生した沼津大火で初代駅舎等の類焼被害が生じる。<br />然し直ちに再建され北伊豆大震災で幸運にも被災損壊無く経過したが、大東亜戦争末期の昭和20年(1945年)7月17日未明の沼津大空襲で駅舎や多数の駅構内施設が被災炎上の被害を蒙る損害を生じた。<br /><br />然し、高所大所から仔細に見ると構内のアチラコチラに明治期以来の歴史的遺構と言き痕跡が残存する。<br /><br />昭和39年(1964年)10月1日に東海道新幹線が開通し更に昭和44年(1969年)4月25日には三島駅に新幹線が停車する様になり沼津駅は以前の如き鉄道の要害地として繁栄と価値とが減じつつあるのも亦否定し得ない。<br /><br />然も、沼津駅は高架化工事開始進捗と共に此れら貴重な遺産が消滅しようとしている。<br /><br /><br /><br />表紙写真は、<br />沼津駅構内旅客地下道<br /><br /><br /><br /><br /><br />東海道本線歴史的痕跡探訪記<br />~東京-濱松町間編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10701644<br />~東京驛編~<br /><br />~汐留-濱松町-品川間編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10797199<br />~品川-川崎間編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10502858<br />~川崎-横濱間編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10711843<br />~横濱駅移設変転史編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10316826<br />~横濱-大船間編 明治頌歌~<br />https://4travel.jp/travelogue/10713813<br />~大船-平塚間編 明治頌歌~<br /><br />~平塚-國府津間編 明治頌歌~<br /><br />~國府津-根府川間編~<br />http://4travel.jp/travelogue/10298330<br />~根府川-熱海編~<br />http://4travel.jp/travelogue/10310352<br />~丹那隧道完成秘話 丹那隧道碑文から読み取れし或る歴史的事実~<br />http://4travel.jp/travelogue/10291350<br />~丹那隧道完成秘話 三島口建設工事鉄道線探訪記~<br />http://4travel.jp/travelogue/10575630<br />~熱海-沼津間編~<br /><br />~沼津駅驛編~<br />http://4travel.jp/travelogue/10294787<br />~沼津港線編~<br />http://4travel.jp/travelogue/10621891<br />~沼津-富士間編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10623829<br />~富士-興津間編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10625542<br />~興津-静岡間編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10859308<br />~静岡-島田間編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10855589<br />~島田-掛川間編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10858139<br />~掛川-濱松間編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10858815<br />~濱松-豊橋間編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10858508<br />~豊橋-岡崎間編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10870287<br />~岡崎-大府間編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/10898135<br />~大府-名古屋-尾張一宮間編 明治頌歌~<br />https://4travel.jp/travelogue/10898177<br />~名古屋驛編~<br /><br />~尾張一宮-岐阜-大垣間編 明治頌歌~<br />https://4travel.jp/travelogue/10990946<br />~美濃赤坂支線編~<br />https://4travel.jp/travelogue/10992335<br />~大垣-垂井-関ケ原間編 明治頌歌~<br />https://4travel.jp/travelogue/11095931<br />~大垣-新垂井-関ケ原間編~<br />https://4travel.jp/travelogue/11200178<br />~関ケ原-米原間編 明治頌歌~<br />https://4travel.jp/travelogue/11099834<br />~関ケ原-深谷-長濱間(廃止線)編 明治頌歌~<br /><br />~米原-近江八幡間編 明治頌歌~<br />https://4travel.jp/travelogue/11099568<br />~近江八幡-草津間編 明治頌歌~<br />https://4travel.jp/travelogue/11214049<br />~草津-膳所間編 明治頌歌~<br />https://4travel.jp/travelogue/11102339<br />~膳所-濱大津間(廃止線)編 明治頌歌~<br />http://4travel.jp/travelogue/11157145<br />~膳所-稲荷-京都間(廃止線)編 明治頌歌~<br /><br />~膳所-山科-京都間(現行線)編 大正浪漫~<br />http://4travel.jp/travelogue/11157106<br />~京都驛編 明治頌歌~<br /><br />~京都-向日町間編 明治頌歌~<br /><br />~向日町-高槻間編 明治頌歌~<br /><br />~高槻-茨木間編 明治頌歌~<br />https://4travel.jp/travelogue/11634036<br />~茨木-吹田間編 明治頌歌~<br /><br />~吹田-淡路-大阪間(廃止線)編 明治頌歌~<br /><br />~吹田-新大阪-大阪間(現行線)編 大正浪漫~<br /><br />~大阪駅周辺編~<br /><br />~大阪-西宮間編 明治頌歌~<br />https://4travel.jp/travelogue/11366806<br />~西宮-灘間編 明治頌歌~<br />https://4travel.jp/travelogue/11321266<br />~灘-神戸間編 大正浪漫~<br />https://4travel.jp/travelogue/11245946

東海道本線歴史的痕跡探訪記 ~沼津驛編~

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2008/12/18 - 2008/12/18

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横浜臨海公園

横浜臨海公園さん

沼津駅は明治22年(1889年)2月1日に国府津-静岡間開通と共に開業し今年119年を迎えた。


現在の東海道本線は沼津駅開業5ヵ月後の明治22年7月1日に全線開通したが、当時の土木技術では長距離の隧道工事は困難であり結果的に急勾配から隘路を生じ、やがて輸送上運転上の障害が東海道線に限らず全国各所で見られる様になる。
沼津駅は御殿場に向う勾配を登攀する機関車増結を必要とする事から機関庫が設置され、鉄道の町として繁栄が約束された。
箱根の峰を通る御殿場経由や滋賀県京都府県境に存在する逢坂山を抜ける稲荷経由の路線は何れも大正末期から昭和初期にかけて勾配緩和を兼ね別路線で開通せざるを得た。
然し、昭和9年(1934年)12月1日に国府津-熱海-沼津間を丹那隧道経由の新線が開通した際は東京-沼津間が電化区間だった為に電気機関車から蒸気機関車への交換を必要とし沼津は全列車の停車駅たる地位を保全し衰退を免れる。

途中、関東大震災では殆どの駅施設は無事だったが、大正期に2度発生した沼津大火で初代駅舎等の類焼被害が生じる。
然し直ちに再建され北伊豆大震災で幸運にも被災損壊無く経過したが、大東亜戦争末期の昭和20年(1945年)7月17日未明の沼津大空襲で駅舎や多数の駅構内施設が被災炎上の被害を蒙る損害を生じた。

然し、高所大所から仔細に見ると構内のアチラコチラに明治期以来の歴史的遺構と言き痕跡が残存する。

昭和39年(1964年)10月1日に東海道新幹線が開通し更に昭和44年(1969年)4月25日には三島駅に新幹線が停車する様になり沼津駅は以前の如き鉄道の要害地として繁栄と価値とが減じつつあるのも亦否定し得ない。

然も、沼津駅は高架化工事開始進捗と共に此れら貴重な遺産が消滅しようとしている。



表紙写真は、
沼津駅構内旅客地下道





東海道本線歴史的痕跡探訪記
~東京-濱松町間編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10701644
~東京驛編~

~汐留-濱松町-品川間編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10797199
~品川-川崎間編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10502858
~川崎-横濱間編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10711843
~横濱駅移設変転史編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10316826
~横濱-大船間編 明治頌歌~
https://4travel.jp/travelogue/10713813
~大船-平塚間編 明治頌歌~

~平塚-國府津間編 明治頌歌~

~國府津-根府川間編~
http://4travel.jp/travelogue/10298330
~根府川-熱海編~
http://4travel.jp/travelogue/10310352
~丹那隧道完成秘話 丹那隧道碑文から読み取れし或る歴史的事実~
http://4travel.jp/travelogue/10291350
~丹那隧道完成秘話 三島口建設工事鉄道線探訪記~
http://4travel.jp/travelogue/10575630
~熱海-沼津間編~

~沼津駅驛編~
http://4travel.jp/travelogue/10294787
~沼津港線編~
http://4travel.jp/travelogue/10621891
~沼津-富士間編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10623829
~富士-興津間編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10625542
~興津-静岡間編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10859308
~静岡-島田間編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10855589
~島田-掛川間編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10858139
~掛川-濱松間編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10858815
~濱松-豊橋間編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10858508
~豊橋-岡崎間編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10870287
~岡崎-大府間編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/10898135
~大府-名古屋-尾張一宮間編 明治頌歌~
https://4travel.jp/travelogue/10898177
~名古屋驛編~

~尾張一宮-岐阜-大垣間編 明治頌歌~
https://4travel.jp/travelogue/10990946
~美濃赤坂支線編~
https://4travel.jp/travelogue/10992335
~大垣-垂井-関ケ原間編 明治頌歌~
https://4travel.jp/travelogue/11095931
~大垣-新垂井-関ケ原間編~
https://4travel.jp/travelogue/11200178
~関ケ原-米原間編 明治頌歌~
https://4travel.jp/travelogue/11099834
~関ケ原-深谷-長濱間(廃止線)編 明治頌歌~

~米原-近江八幡間編 明治頌歌~
https://4travel.jp/travelogue/11099568
~近江八幡-草津間編 明治頌歌~
https://4travel.jp/travelogue/11214049
~草津-膳所間編 明治頌歌~
https://4travel.jp/travelogue/11102339
~膳所-濱大津間(廃止線)編 明治頌歌~
http://4travel.jp/travelogue/11157145
~膳所-稲荷-京都間(廃止線)編 明治頌歌~

~膳所-山科-京都間(現行線)編 大正浪漫~
http://4travel.jp/travelogue/11157106
~京都驛編 明治頌歌~

~京都-向日町間編 明治頌歌~

~向日町-高槻間編 明治頌歌~

~高槻-茨木間編 明治頌歌~
https://4travel.jp/travelogue/11634036
~茨木-吹田間編 明治頌歌~

~吹田-淡路-大阪間(廃止線)編 明治頌歌~

~吹田-新大阪-大阪間(現行線)編 大正浪漫~

~大阪駅周辺編~

~大阪-西宮間編 明治頌歌~
https://4travel.jp/travelogue/11366806
~西宮-灘間編 明治頌歌~
https://4travel.jp/travelogue/11321266
~灘-神戸間編 大正浪漫~
https://4travel.jp/travelogue/11245946

同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円 - 3万円
交通手段
JRローカル 徒歩

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  • 沼津駅南口駅舎全景<br /><br /><br /><br />地元で言う『表口』。<br />現駅舎は昭和28年(1953年)3月完成の6代目。<br /><br />駅前は何時も違法駐車とゴミの山。<br />街の雰囲気が数キロと離れていない隣接都市裾野三島と根本的に異なる地元住民の民度。<br />http://railway.jr-central.co.jp/station-guide/shizuoka/numazu/

    沼津駅南口駅舎全景



    地元で言う『表口』。
    現駅舎は昭和28年(1953年)3月完成の6代目。

    駅前は何時も違法駐車とゴミの山。
    街の雰囲気が数キロと離れていない隣接都市裾野三島と根本的に異なる地元住民の民度。
    http://railway.jr-central.co.jp/station-guide/shizuoka/numazu/

  • 沼津駅南口駅舎正面<br /><br /><br /><br />沼津駅付近高架化工事完了の暁には解体予定。<br />

    沼津駅南口駅舎正面



    沼津駅付近高架化工事完了の暁には解体予定。

  • 沼津駅南口ロータリー<br /><br /><br /><br />沼津機関区碑。<br />C58型蒸気機関車正面煙室扉とナンバープレート。<br /><br />本来は機関区正門前に存在したが沼津機関区廃止と北口再開発とが重なり現在位置に移設。<br /><br />但し、沼津機関区配置の蒸気機関車と言えば、小山、水戸、豊橋と並びC50型が代表的存在だった。

    沼津駅南口ロータリー



    沼津機関区碑。
    C58型蒸気機関車正面煙室扉とナンバープレート。

    本来は機関区正門前に存在したが沼津機関区廃止と北口再開発とが重なり現在位置に移設。

    但し、沼津機関区配置の蒸気機関車と言えば、小山、水戸、豊橋と並びC50型が代表的存在だった。

  • 沼津駅第1番ホーム1番線<br /><br /><br /><br />三島方から静岡方面を見る。<br />左の石垣は旧1番線ホーム跡。<br />昭和2年まで使用。

    沼津駅第1番ホーム1番線



    三島方から静岡方面を見る。
    左の石垣は旧1番線ホーム跡。
    昭和2年まで使用。

  • 沼津駅第1番ホーム1番線<br /><br /><br /><br />沼津方から三島方面を見る。<br />右手の深緑色塗装の架線柱は昭和9年丹那隧道経由の路線開通の際の物。<br />当時は御殿場線全線も含め東海道本線東京-沼津間は東京鐵道局管理下に在った。<br />従って建築様式など名古屋局様式では無く東京局様式が採用。<br />因みに御殿場線全線や丹那隧道函南口以降や沼津駅が東京から静岡の管理下に変更されたのは昭和25年以降。<br />それ迄は東京鐵道局新橋管理部所属沼津駅。<br />此の1〜2年でコンクリート柱に交換が進み急速に消滅。<br />有名だった函南駅構内の物もコンクリート柱に交換され現在では見る事が出来ない。<br />現在熱海-沼津間で鉄柱が残存するのは此処のみ。<br />因みに大井町-大森間に現存する大正13年東京-国府津間電化工事当時の鋼鉄製架線柱も今月に入り交換が進展し急速に姿を消した。<br />やはり鋼鉄製では経年変化と腐食に伴う吊架力低下が原因で耐用年数が到来したものは交換しなければならない。

    沼津駅第1番ホーム1番線



    沼津方から三島方面を見る。
    右手の深緑色塗装の架線柱は昭和9年丹那隧道経由の路線開通の際の物。
    当時は御殿場線全線も含め東海道本線東京-沼津間は東京鐵道局管理下に在った。
    従って建築様式など名古屋局様式では無く東京局様式が採用。
    因みに御殿場線全線や丹那隧道函南口以降や沼津駅が東京から静岡の管理下に変更されたのは昭和25年以降。
    それ迄は東京鐵道局新橋管理部所属沼津駅。
    此の1〜2年でコンクリート柱に交換が進み急速に消滅。
    有名だった函南駅構内の物もコンクリート柱に交換され現在では見る事が出来ない。
    現在熱海-沼津間で鉄柱が残存するのは此処のみ。
    因みに大井町-大森間に現存する大正13年東京-国府津間電化工事当時の鋼鉄製架線柱も今月に入り交換が進展し急速に姿を消した。
    やはり鋼鉄製では経年変化と腐食に伴う吊架力低下が原因で耐用年数が到来したものは交換しなければならない。

  • 沼津駅第2ホーム三島側<br /><br /><br /><br />架線に電気を送る変電施設と鋼鉄製電柱。<br />同じく昭和9年8月完工。<br />高架化工事完工まで現状が維持可能か否や極めて微妙。

    沼津駅第2ホーム三島側



    架線に電気を送る変電施設と鋼鉄製電柱。
    同じく昭和9年8月完工。
    高架化工事完工まで現状が維持可能か否や極めて微妙。

  • 沼津駅第1ホーム2番線、及び、第2ホーム3番線<br /><br /><br /><br />第2ホーム上屋装飾とJR東海313系最新型電車とのコントラストが絶妙。

    沼津駅第1ホーム2番線、及び、第2ホーム3番線



    第2ホーム上屋装飾とJR東海313系最新型電車とのコントラストが絶妙。

  • 沼津駅第2番ホーム3番線<br /><br /><br /><br />ホーム上屋根破風装飾<br />先端が三角形のデザインから大正初期〜中期制作の物と推定。<br />装飾先端がクラブ形様式なら明治期の制作。

    沼津駅第2番ホーム3番線



    ホーム上屋根破風装飾
    先端が三角形のデザインから大正初期〜中期制作の物と推定。
    装飾先端がクラブ形様式なら明治期の制作。

  • 沼津駅第2番ホーム3番線<br /><br /><br /><br />装飾と木造上屋柱<br />大正初期〜中期の建築と推定。<br /><br />現在でも東京駅第3ホーム山手線外回京浜東北線南向でも見られる様式。

    沼津駅第2番ホーム3番線



    装飾と木造上屋柱
    大正初期〜中期の建築と推定。

    現在でも東京駅第3ホーム山手線外回京浜東北線南向でも見られる様式。

  • 沼津駅第2番ホーム3番線<br /><br /><br />ホームが歴史を語る。<br />解説は要次写真。<br />

    沼津駅第2番ホーム3番線


    ホームが歴史を語る。
    解説は要次写真。

  • 沼津駅第2ホーム3番線<br /><br /><br /><br />A)明治22年開業当時のホーム段<br />当時は現在の台湾等の鉄道車輌の如く客車にローステップが設置されていた為に必ずしも車輌扉に合わせ高さを必要としなかった。<br /><br />B)大正初期嵩上げ部<br />ホハ11000型中型断面客車導入に伴う嵩上。<br />概ね高さは拙稿宇和島旅行記を参照。<br />http://4travel.jp/traveler/auf7590lothringen/pict/14310191/<br /><br />C)大正後期嵩上げ部<br />ナハ22000型大型断面客車導入に伴う嵩上。<br /><br />D)昭和4年嵩上げ部<br />鋼製客車本格導入に伴う嵩上。<br /><br />E)昭和24年嵩上げ段<br />80系湘南電車導入に伴う電車客車両用段。<br /><br />F)平成期嵩上

    沼津駅第2ホーム3番線



    A)明治22年開業当時のホーム段
    当時は現在の台湾等の鉄道車輌の如く客車にローステップが設置されていた為に必ずしも車輌扉に合わせ高さを必要としなかった。

    B)大正初期嵩上げ部
    ホハ11000型中型断面客車導入に伴う嵩上。
    概ね高さは拙稿宇和島旅行記を参照。
    http://4travel.jp/traveler/auf7590lothringen/pict/14310191/

    C)大正後期嵩上げ部
    ナハ22000型大型断面客車導入に伴う嵩上。

    D)昭和4年嵩上げ部
    鋼製客車本格導入に伴う嵩上。

    E)昭和24年嵩上げ段
    80系湘南電車導入に伴う電車客車両用段。

    F)平成期嵩上

  • 沼津駅第2番ホーム3番線<br /><br /><br /><br />沼津駅開業当初のホームたる最下段は、その後の道床総量とレールの重量化に伴う断面高床化(30キロ→37キロ→50キロ)で埋没寸前。

    沼津駅第2番ホーム3番線



    沼津駅開業当初のホームたる最下段は、その後の道床総量とレールの重量化に伴う断面高床化(30キロ→37キロ→50キロ)で埋没寸前。

  • 沼津駅第2番ホーム3番線<br /><br /><br /><br />デッキが存在する客車とステップレスの電車との乗降の為にホームが打ち上げられた経緯が歴然。

    沼津駅第2番ホーム3番線



    デッキが存在する客車とステップレスの電車との乗降の為にホームが打ち上げられた経緯が歴然。

  • 沼津駅第1番ホーム地下道入口<br /><br /><br /><br />静岡方面階段上通路より地下道を見る。<br />両脇の安全柵は後年ホーム打上と共に高さを上げられた物で最上部はパイプ。<br /><br />天井の装飾に注意。

    沼津駅第1番ホーム地下道入口



    静岡方面階段上通路より地下道を見る。
    両脇の安全柵は後年ホーム打上と共に高さを上げられた物で最上部はパイプ。

    天井の装飾に注意。

  • 沼津駅第1番線ホーム地下道入口<br /><br /><br /><br />天井装飾部を拡大

    沼津駅第1番線ホーム地下道入口



    天井装飾部を拡大

  • 沼津駅第1番線ホーム地下道<br /><br /><br /><br />地下道から天井装飾を俯瞰

    沼津駅第1番線ホーム地下道



    地下道から天井装飾を俯瞰

  • 沼津駅旅客地下道<br /><br /><br /><br />昭和2年完工<br />作家 井伏鱒二 氏の作品に終戦直後に沼津始発の西行列車に乗車する為に厳寒期に此の地下道に並び深夜野宿を余儀なくされた当時の逼迫した描写がある。

    沼津駅旅客地下道



    昭和2年完工
    作家 井伏鱒二 氏の作品に終戦直後に沼津始発の西行列車に乗車する為に厳寒期に此の地下道に並び深夜野宿を余儀なくされた当時の逼迫した描写がある。

  • 沼津駅旅客地下道<br /><br /><br /><br />南口改札口側から出入口部を見る。<br /><br />大東亜戦争で焼失した4代目駅舎は階段上部右手に改札口が存在した。<br />戦後民衆駅として昭和28年に鉄筋コンクリート製駅舎が完成し改札口を跨線橋との中間部に設定した為に改札口まで距離が遠のく。<br />

    沼津駅旅客地下道



    南口改札口側から出入口部を見る。

    大東亜戦争で焼失した4代目駅舎は階段上部右手に改札口が存在した。
    戦後民衆駅として昭和28年に鉄筋コンクリート製駅舎が完成し改札口を跨線橋との中間部に設定した為に改札口まで距離が遠のく。

  • 沼津駅第2番ホーム3番線<br /><br /><br /><br />跨線橋からホーム上屋を俯瞰

    沼津駅第2番ホーム3番線



    跨線橋からホーム上屋を俯瞰

  • 沼津駅第2ホーム3番線<br /><br /><br /><br />下部からホーム上屋装飾を見る。<br />平成の雨樋設置で装飾が半ば隠れた存在。

    沼津駅第2ホーム3番線



    下部からホーム上屋装飾を見る。
    平成の雨樋設置で装飾が半ば隠れた存在。

  • 沼津駅第2ホーム3番線<br /><br /><br /><br />ホーム上屋装飾裏側

    沼津駅第2ホーム3番線



    ホーム上屋装飾裏側

  • 沼津駅第1ホーム2番線<br /><br /><br /><br />ホームの石積<br />

    沼津駅第1ホーム2番線



    ホームの石積

  • 沼津駅第1ホーム2番線<br /><br /><br /><br />開業当初の最下段部痕跡がよく判る。

    沼津駅第1ホーム2番線



    開業当初の最下段部痕跡がよく判る。

  • 沼津駅第2番ホーム4番線<br /><br /><br /><br />3番線側と異なり装飾が無い。<br /><br />平成期にホーム改修工事の際に雨樋設置工事に伴い撤去消失。<br /><br />装飾が実は歴史的意義が存在するという意味を関係者が理解せず工事の障害物と見て塵芥の類とし復元しなかった当時の認識実情。

    沼津駅第2番ホーム4番線



    3番線側と異なり装飾が無い。

    平成期にホーム改修工事の際に雨樋設置工事に伴い撤去消失。

    装飾が実は歴史的意義が存在するという意味を関係者が理解せず工事の障害物と見て塵芥の類とし復元しなかった当時の認識実情。

  • 沼津駅第3番ホーム5番線<br /><br /><br /><br />同ホームの発着列車は御殿場線普通電車が主体。<br />JR東海313系電車に依る御殿場線列車。

    沼津駅第3番ホーム5番線



    同ホームの発着列車は御殿場線普通電車が主体。
    JR東海313系電車に依る御殿場線列車。

  • 沼津駅第3番ホーム<br /><br /><br /><br />昭和9年12月に丹那隧道開通と同時に御殿場線ローカル列車用として開設。<br /><br />既に鋼鉄製車輌が使用されていた為にホーム段部の変化が少なくシンプル。<br />また此の時代のホーム上屋建築の破風装飾が省略。<br /><br />同時期に建設された函南駅と三島駅も同構造。

    沼津駅第3番ホーム



    昭和9年12月に丹那隧道開通と同時に御殿場線ローカル列車用として開設。

    既に鋼鉄製車輌が使用されていた為にホーム段部の変化が少なくシンプル。
    また此の時代のホーム上屋建築の破風装飾が省略。

    同時期に建設された函南駅と三島駅も同構造。

  • 沼津駅跨線橋断面<br /><br /><br /><br />沼津駅北口側から見る。<br /><br />大正初期の製作と推定。<br />原型は跨線橋から直線で階段で上下していたが平成の大改修で現在の如く直角で上下するタイプに改造された。<br /><br />因みに沼津駅付近高架化工事完成予定は平成34年(2022年)予定。

    沼津駅跨線橋断面



    沼津駅北口側から見る。

    大正初期の製作と推定。
    原型は跨線橋から直線で階段で上下していたが平成の大改修で現在の如く直角で上下するタイプに改造された。

    因みに沼津駅付近高架化工事完成予定は平成34年(2022年)予定。

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この旅行記へのコメント (10)

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  • ちょめたんさん 2014/01/02 08:17:24
    明けましておめでとうございます
    本年もどうぞよろしくお願い致します

    筆不精のため何時も失礼しています、お許しください。

    横浜臨海公園

    横浜臨海公園さん からの返信 2014/01/02 08:21:17
    拝復
    ちょめたんさま、おはようございます。


    新年のご祝辞を賜りまして誠に有難うございます。

    小生こそ、本年も亦何卒宜敷くお願い申します。


    平成26年新春




    横浜臨海公園
  • norisaさん 2012/11/21 15:55:40
    祝復活!
    横浜臨海公園様、

    カムバックの朗報を受けて、昔の旅行記を見返しさせていただいたところ、沼津編があり、熟読させていただきました。

    興味深い記事ばかりですが、特にホームのかさ上げの歴史はどうやってお調べになったのかと感心いたしました。
    今の若い人が見たら沼津駅は古臭いと感じるでしょうが、こうした歴史を知れば見直すこと必定です!

    今後も興味深い旅行記、クチコミを切望いたします。

    取り急ぎお祝いまでーー。

    norisa

    横浜臨海公園

    横浜臨海公園さん からの返信 2012/11/23 07:25:49
    拝復
    norisaさま、おはようございます。


    掲示板にメッセージを賜りながら、返事を差し上げるのが遅くなりまして、申し訳ございませんでした。

    > 興味深い記事ばかりですが、特にホームのかさ上げの歴史はどうやってお調べになったのかと感心いたしました。
    > 今の若い人が見たら沼津駅は古臭いと感じるでしょうが、こうした歴史を知れば見直すこと必定です!
    →該事項に就いては、大正期の2度の大火、及び、沼津大空襲に就いてのみ沼津市誌記述が見られる程度で、駅改良に関する記述は掲載されておりません。
    国立国会図書館憲政資料室に保存されている、鐵道省関係資料にのみ記載されている事項です。

    今後とも宜敷くお願い申します。



    横浜臨海公園
  • naniwa ladyさん 2009/01/04 16:41:12
    おめでとうございます。 8(*^o^*)8naniwa   
    ご挨拶もせずに立ち去り失礼しました。
    わが方への書き込み、ご投票有難うございました。
    体に気をつけて今年も楽しく旅ができますように。。。
    本年もよろしくお願いします。

    横浜臨海公園

    横浜臨海公園さん からの返信 2009/01/05 19:18:17
    RE: おめでとうございます。 8(*^o^*)8naniwa   
    naniwa ladyさま、こんばんは。


    早速メッセージを賜りまして誠に有難うございました。
    小生こそ何卒宜敷くお願いを申し上げます。



    横浜臨海公園
  • じんままさん 2009/01/03 09:30:53
    歴史が刻まれた駅
    横浜臨海公園さん、おはようございます。

    沼津駅の旅行記を拝見しました。
    このように歴史が刻まれた駅が残っているのは不思議な思いがします。
    最近では、どの駅もちょっと行かないでいると様変わりしてしまい、別物になってしまいます。

    旅行記を拝見しているうち、実は一度だけ沼津駅を利用したことがあることを思い出しました。
    かなり昔、ちょうど30年前です。(歳がばれる!)
    大学の友人の実家を訪問したときです。
    そのころは、こういう駅がめずらしくもなかったので、気にも留めなかったのですが、いまでもそのまま残っていることが大感動です!
    義臣さん同様、1票では足りないくらい。
    新年の始まりに素晴らしい旅行記に出会えました。感謝です。

                           じんまま

    横浜臨海公園

    横浜臨海公園さん からの返信 2009/01/07 10:31:10
    拝復
    じんままさま、おはようございます。


    > 最近では、どの駅もちょっと行かないでいると様変わりしてしまい、別物になってしまいます。
    JRになって盛んに投資して改修工事を施工した結果、オリジナルで残る所が本当に少なくなってしまいました。

    > 旅行記を拝見しているうち、実は一度だけ沼津駅を利用したことがあることを思い出しました。
    > かなり昔、ちょうど30年前です。(歳がばれる!)
    じんままさまは小生と同年代の様です。

    > 新年の始まりに素晴らしい旅行記に出会えました。
    過分に過ぎるお褒めのお言葉を賜りまして恐縮です。
    誠に有難うございます。

    何卒続編をご期待くださいませ。



    横浜臨海公園
  • 義臣さん 2008/12/22 17:01:57
    資料
    立派な資料として残したい旅行記ですね。

     ひとつひとつ、、並の旅行記として見る行きません。

    横浜臨海公園様の人生も此方にあるのでは、

    そんな気持ちにさせてくれます

    腰痛で立ったまま拝見でさえ、、感激の旅行記です。

    一票では足りません

              義臣

    横浜臨海公園

    横浜臨海公園さん からの返信 2008/12/23 20:08:17
    拝復
    義臣さま、こんばんは。


    過分に過ぎるお褒めのお言葉を賜りまして誠に有難うございました。
    小生、以前にも申しました様に性分として物事を乱雑にする事が出来ぬ性格で、その為に旅行記も自分で納得したものをじっくり作成しております。
    遅筆ですが此れからも宜敷くお願い申します。



    横浜臨海公園

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