2022/07/21 - 2022/07/21
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j-ryuさん
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☆4年ぶりに福島県境に近い茨城県北茨城市の猿ヶ城渓谷の滝巡りをしてきました。
市の大半が太平洋に面し海のイメージのある北茨城市ですが
山間部には猿ヶ城渓谷や花園渓谷など茨城県とは思えないような渓谷や滝が
幾つもあります。
茨城と福島の県境地帯は日本三大瀑布の『袋田の滝』をはじめ
たくさんの滝がありますが袋田の滝以外は殆ど知られていません。
遊歩道があるのはほんの一部で殆どは道なき秘境滝ばかりですが
滝好きなら一度は訪れたい冒険心くすぐる滝の宝庫です。
今回は訪れませんでしたが北茨城市には岡倉天心が移住し
日本美術の聖地とも言われる五浦海岸の六角堂や天心記念美術館、
♪『七つの子』『赤い靴』『青い眼の人形』『シャボン玉』などの作詞で知られる
童謡詩人の野口雨情の生家などもあります。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
-
☆茨城県北部と福島県南端の滝群
福島県の阿武隈山地南部~茨城県北部の阿武隈山地には
日本三大瀑布の袋田の滝を始め大小たくさんの滝がありますが
その多くはあまり認知されていません。
なお、茨城県北部の阿武隈山地南部の山々は
海側から多賀山地、久慈山地、八溝山地と細かく分類されることもあります。 -
☆北茨城市 花園渓谷&猿ヶ城渓谷 周辺ルートマップ。
※Google mapに加筆。
https://www.google.com/maps/@36.8922745,140.6231955,13961m/data=!3m1!1e3 -
☆北茨城市 花園渓谷&猿ヶ城渓谷 周辺ルートマップ。
※国土地理院地図に加筆。
http://maps.gsi.go.jp/?z=16#12/36.876874/140.639076/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0f0
我が家からはまず福島県塙町に向かい国道118号線から
県道111号(高萩・塙線)に入り
塙町川上地区から県道27号(大津港・塙線)に入ります。
福島・茨城県境まではほぼ1本道で所々に標識があるので
迷うことは無いと思います。
茨城県に入り北茨城市関本小川で分岐しますが、
ここは少し複雑ですが標識があるので問題ないと思います。
そこから先はしばらく1車線の山道なので対向車に注意が必要です。 -
☆北茨城市 花園渓谷&猿ヶ城渓谷 周辺ルート拡大マップ。
※国土地理院地図に加筆。
http://maps.gsi.go.jp/?z=16#12/36.876874/140.639076/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0l0u0f0
北茨城市関本小川から山道をくねくね走らせ亀谷地湿地近くで
猿ヶ城林道へ右折します。
右折地点には亀谷地湿地への案内板があります。
亀谷地湿地を右手にやり過ごし、
和尚山登山道入り口や栄蔵室山登山道入り口をやり過ごししばらく進むと
『千猿の滝』の標識があり、その前に車4台くらい駐車でできます。
さらに10mほど進むと『白雲の滝』と駐車場2台分があります。
ただ現在『白雲の滝』には残念ながら標識や案内板はありません。
猿ヶ城林道は1車線ですが舗装道路なので対向車に注意すれば
問題ないと思います。 -
☆猿ヶ城渓谷 『落雲の滝』
『千猿の滝』の駐車場から『落雲の滝』への降り口は10mくらいしか離れていないし、『落雲の滝』への降り口は車2台しか駐車できないので、そのまま『千猿の滝』の駐車場に車を置いて移動してもいいかも。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝駐車場
8年前は『落雲の滝』への降り口にも看板があったのですが
『落雲の滝』への降り口が分かり辛いと思います。
その降り口から谷底の滝までは獣道状態、
老人や幼児には厳しいので一般観光客はまず来ないと思います。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
駐車場から獣道を谷底まで下ってくると花園川の源流が流れていて
少し上流側に見えているのが落雲の滝です。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
『落雲の滝』の落差は15mとも20mとも言われますが、どからどこまでを『落雲の滝』とみなすかでもかなり違ってきます。
この位置の一番下からだと20mはあるように見えます。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
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☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
滝はその形態により直瀑とか段瀑に分類されます。
(地理学や地学的な正式な分類はありません)
大まかな分類として直瀑、段瀑、分岐瀑、渓流瀑、潜流瀑などに分類されます。
那智の滝や華厳の滝は直瀑、袋田の滝は段瀑、流星・銀河の滝は分岐瀑&直瀑、
竜頭の滝は渓流瀑、山形滑川温泉の滑滝などは滑滝、
冨士白糸の滝は潜流瀑などに分類されます。
これらが幾つか合わさった複合瀑もあるので、
完全に分類されるわけではありません。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
落雲の滝は上段の3段だけ見れば段瀑だし、全体的には渓流瀑とも言えます。
この『落雲の滝』どこかで見たような気がする人は
中々の記憶力です。
私の旅行記で何度かご紹介した
同じ茨城県北部、常陸太田市の↓『生田の大滝』↓に雰囲気がそっくりです。 -
☆常陸太田市 生田の大滝(2018/7/10撮影)
もちろん詳細に見れば違うのは当然ですが
分岐を繰り返しながらクネクネ流れ落ちる様は良く似ていると思います。
『落雲の滝』と『生田の大滝』は直線距離で15kmほど、
同じ多賀山系なので地質や構造が似ているかも知れません。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
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☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
落雲の滝には、ここが観瀑地点と言うのは無く来訪者が
それぞれ好きな地点で眺めたり写真を撮ったりします。
つまり移動するような道も踏み跡も無いので
基本的には渓流を遡行したり、左岸縁を移動します。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
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☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
普段は水量の多い渓流ではないので長靴ならば
問題なく移動できます。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
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☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
渓流を渡渉し右岸側から撮影。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
一般的にはこの2条の滝から上の段瀑を『落雲の滝』とみなすようです。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
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☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
右岸からは2条の滝が相似形で前方にひょんぐって見えるので
フォトジェニックなポイントです。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
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☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
『落雲の滝』は小さな滝の集合体のようなもので迫力はありませんが
切り取り方のよって様々な表情があるので
写真的のは撮りがいのある滝です。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
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☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
真横から見た2条の滝が一番美しく見えます。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
右岸壁からは上段の滝へは行けないので
右岸から再び左岸に渡渉します。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
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☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
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☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
2条の滝と正対した構図です。
この構図はあまり見栄えしないかも。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
左岸横から見た2条の滝。
同じ2条のひょんぐり滝でも少し印象が変わります。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
滝の両岸にはダイモンジソウやイワタバコなど
湿度を好む山野草がたくさん繁茂しています。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
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☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
猿ヶ城渓谷のある多賀山地は茨城県北東部に広がる
阿武隈高地(山地)南部の名称でもあります。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
多賀山地の標高の平均は約300mで、山稜を連ねるときは波状の平坦な面となり、高原状の地形となっている。この平坦面は、浸食作用の結果生じた準平原です。
地質は、この多賀山地は、花崗岩類、片磨岩類、結晶片岩類及び秩父古生層などから成り、最近、日本最古と推定される岩石が発見されました。
その東西両側は、第三紀層や第四紀層が分布してるそうです。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
左岸を登って2条の滝の上に来ました。
多賀山地は太平洋側気候に位置するため、夏は雨が多く、
冬は晴れた日が多い。そのため、積雪することは少なく積雪量もわずかです。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
2条の滝の左岸落ち口です。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
茨城県北部から福島県南部は北限植物と南限植物の境界が入り交じり
植生が豊かなことでも知られています。
しかし熊、鹿、猿などはわずかな報告例しかなく繁殖しているかは不明です。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
2条滝の右岸落ち口です。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
下段2条の上の上段段瀑です。
阿武隈山地で熊の目撃例はわずかにありますが
一般観光客や登山客が熊に遭遇することはまず無いでしょう。
奥羽山系に行くときは熊避け鈴などの対策は必携ですが
阿武隈山系は必要ないし、遭遇する可能性も無いので
ストレスなく散策することができます。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
上段の滝はそう見栄えが良い滝とは言えないかも(^-^;。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
左岸岩壁をよじ登って上段落ち口に行けないこともありませんが
後でこのすぐ上流にある『千猿の滝』に行き、
『千猿の滝』下流から『落雲の滝』の落ち口が見えるので
ここで無理する必要はありません。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
ところで猿ヶ城渓谷とか、千猿の滝とか
いかにも猿が生息していそうな名前ですがこの周辺に現在猿はいないようです。
Wikiによれば下北半島~屋久島まで猿はくまなく生息するようですが
よりによって茨城県は本州、四国。九州で唯一絶滅した県のようです(^_^;)。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
ではなぜ『猿ヶ城渓谷』とか『千猿の滝』?
その昔、戦いに敗れた佐竹秀義一族が、集まってきた猿にクルミやアケビ、酒などを与えられて生き延びたという伝説があるそうです。
もしかしたら鎌倉時代までは猿が生息していたのかも。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
落雲の滝の上段まで行き、
今度は2条の滝より下の滝にやって来ました。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
落雲の滝の下流は小滝が連なる渓流瀑になっていますが
名前はありません。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
落雲の滝の下流の小滝なかでは一番落差のある名無しの滝です。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
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☆深緑の猿ヶ城渓谷~落雲の滝
この小滝の下流に渓流瀑があり
名前が付いているものでは箱滝がありますが
今回はここで引き返し『千猿の滝』に向かいます。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~猿ヶ城林道
落雲の滝駐車場から猿ヶ城林道を上流方面に10mほど進むと
『千猿の滝』駐車場があります。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~『千猿の滝』駐車場
『千猿の滝』駐車場には『千猿の滝』標識があるので直ぐ分かります。
駐車場は3台ほど駐車できます。
猿ヶ城渓谷にトイレは無いので、茂みでするか
ずっと下流にある花園神社前のトイレを使うしかありません。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~『千猿の滝』
『千猿の滝』は駐車場から踏跡を谷側に下ると直ぐに見えてきます。
どこが滝??と思うかも知れませんが
この渓流瀑が『千猿の滝』です。
滝と言うより激流って感じかな。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~『千猿の滝』
『千猿の滝』はあきらかな渓流瀑ですが、
どこからどこまでを『千猿の滝』とするのか不明です。
真正面の部分なら落差5m、長さが10mほどですが
上流にも小滝があるし、下流にも小滝や滑滝が連続しています。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~『千猿の滝』
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☆深緑の猿ヶ城渓谷~『千猿の滝』最上段の滝
上記『千猿の滝』の左岸(見た目の右側)の崖を取り巻くと
小滝と淵が見えてきます。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~『千猿の滝』最上段の滝
落差3m弱の小滝ですが『千猿の滝』では一番滝らしい滝です。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~『千猿の滝』下流
『千猿の滝』下流も渓流瀑が連続し、
先ほど見た『落雲の滝』に連なっています。 -
☆深緑の猿ヶ城渓谷~『千猿の滝』下流&落雲の滝落ち口
上記の小滝の次に見えてくる渓流瀑が
落雲の滝落ち口でもあります。 -
-
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
福島県南部~茨城県北部は冬でも雪は少ないので
行こうと思えばいつでも行けますが
この時期に行くのは分布地が全国でも長野県・群馬県・福島県・茨城県の
ごく一部にか自生していないシキンカラマツ(紫錦唐松/キンポウゲ科シキンカラマツ属)の花が見頃を迎えるからです。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
シキンカラマツ(紫錦唐松/キンポウゲ科シキンカラマツ属)は
福島、長野、群馬の一部にしか分布しないとされてきた絶滅危惧種1類ですが
福島県境の茨城北部でも自生が確認されたそうです。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
-
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
絶滅危惧種1類と言うと人間が容易に近づけないような
限られた場所のような気がしますが
福島県南部のシキンカラマツは案外人里近くで見られます。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
薄紫の花ビラに見えるのは萼(ガク)で、他のカラマツソウの仲間は開花時に落下しますがシキンカラマツは落下しないので、黄色いシベとのコントラストが際立ってとても美しい花です。
メシベが受粉して充実してくるとシキンカラマツのガクやオシベも
落下し実だけが残ります。
下記のミヤマカラマツと見比べると一目瞭然です。 -
◆初夏の裏磐梯~ミヤマカラマツ (※2022/6/28撮影)
◎ミヤマカラマツ(深山唐松/キンポウゲ科カラマツソウ属)
キンポウゲ科らしくハナビラは元々無く蕾の頃はガクに包まれていますが、ガクは開花と同時に落ちてしまいます。 -
◆初夏の裏磐梯~ミヤマカラマツ (※2022/6/28撮影)
◎ミヤマカラマツ(深山唐松/キンポウゲ科カラマツソウ属)
満開の状態になるとガクは全部落下していて
花に見えているのは全てオシベ&メシベです。
オシベの花糸の基部は極端に細く、メシベはややこん棒型。
でもオシベもメシベも肉眼ではよう見分けが付きません。
オシベも受粉後に落ちてしまいメシベだけが残ります。
この段階でようやくこれがメシベだったのかと分かります(^^);。 -
☆天栄村涌井の清水周辺のアキカラマツ(秋唐松) (※2022/9/13 撮影)
シキンカラマツは絶滅危惧種だし、ミヤマカラマツは深山に行かないと
見られませんが、里地でどこでも見られるのが
アキカラマツ(秋唐松/キンポウゲ科カラマツソウ属)別名タカトグサ(高遠草)
あまりに普通過ぎて普段撮影することはまずありませんが
今回見比べるために撮影してみました。
地味な花ですが草丈が2m近くになる大型の植物なので
自生していれば否応なく目立ちます。 -
☆天栄村涌井の清水周辺のアキカラマツ(秋唐松) (※2022/9/13 撮影)
全国の里地里山、田園地帯のやや乾燥した草地に自生に
名前のように9月頃に花を咲かせます。
花色は黄色みがかったクリーム色でやや地味(^-^;。
花の構造はミヤマカラマツと全く同じです。
長野県高遠町では、昔から日干ししたアキカラマツを
腹痛などの薬草として用いていたことから高遠草とも呼ばれます。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
-
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
黄色いオシベが際立ちとても可愛いらしい花です。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
-
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
分布地や自生地が限られている絶滅危惧種1類と言うと
いかにも栽培が困難なように思えますが
実は園芸通販などで栽培種が売られているし
実生による栽培もさほど困難ではありません。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
実は以前、早く結実していた種を少し頂いて自宅で採り蒔きしたら
発芽し今も我が家の庭で咲いています。
ただ環境が違うせいか野生種は草丈2mを越えますが
我が家のシキンカラマツの草丈はそう大きくはならず
せいぜい1.5mくらいです。
せいぜい -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
-
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
シキンカラマツは実生から育てて2年目くらいから花が咲きます。
多年草なのでその株は数年間は花を咲かせますが
しだいに衰えて消えてしまうので
定期的な世代交代が必要です。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
絶滅危惧種1類と言うイメージより実際はけっこう丈夫な山野草で
なぜ分布地が限定的なのか不思議です。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
福島県以外のシキンカラマツの群生を画像検索しても
あまり大きな群生はHitしないので
もしかしたら福島県南部に点在する群生地が一番大きな生息地なのかも知れません。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
この辺りの多くの自生地は放棄された休耕田ではないかと思われます。
人里は近くですが人口減少が著しい山間部なので
耕作放棄地が多くその中でも休耕田は適度な湿地と養分
さらに陽当たりがいいのでシキンカラマツには願ってもない好条件です。
それで次第に分布地を広げていったのではないかと想像します。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
シキンカラマツは山地の湿った半日陰などに生え、
草丈は花序を含めると大きいものは2mをゆうに越えます。
全草がカラマツソウ(唐松草/キンポウゲ科カラマツソウ属)に似て
花が錦のごとく美しい紫なので紫錦唐松と名付けられました。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ノリウツギ
シキンカラマツが群生している草地では
ノリウツギも花盛りでした。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ノリウツギ
ノリウツギ(糊空木/アジサイ科アジサイ属)は全国の山野に広く分布し、
アジサイ属の中では樹高6mと最大の大きさです。
野生種の花はどの地域も白一色で、終盤に装飾花がやや赤みを帯びてきます。
装飾花を伴う小花が円錐状に咲くのが他のアジサイには見られない特徴です。
このノリウツギを基に園芸種のピラミッドアジサイが作られました。
樹皮から,和紙をすくときの糊を取ったので糊空木と呼ばれます。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ノリウツギ
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ノリウツギ
この季節、山々ではウツギの仲間が花盛りです。
でも名前に〇〇ウツギ(空木)と付いていてもその科や属は
ユキノシタ科、アジサイ科、スイカズラ科、フジウツギ科となどと様々。
基本的には木(茎)の中が空洞やスポンジ状になっていて
花がラッパ状に咲く花を〇〇ウツギと呼ぶことが多いようです。
でもこれらに当てはまらないウツギもあるのでやっかいな名前の花たちです。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
シキンカラマツを初めて見たのは十数年前。
福島と茨城の県境近くに自生していると言うNet情報だけを頼りに
あてずっぽうで探しに行ったのが懐かしいです。
その時はなんと運良く一発で見つけることができました。
草丈が2mもあるので花が咲いていれば
比較的見つけやすいからかも。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~シキンカラマツ(紫錦唐松)
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ヤブミョウガ(藪冥加)
シキンカラマツ咲く草地近くの林縁ではヤブミョウガも咲いていました。
ヤブミョウガ(藪茗荷/ツユクサ科ヤブミョウガ属)は一般的には関東以西~沖縄、東アジアの温暖で湿潤な場所に自生するとありますが
福島県南部”の山あいにも自生しています。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ヤブミョウガ(藪冥加)
薬味として利用されるミョウガ(茗荷)に葉っぱが似て
林縁の半日陰などに自生することからヤブミョウガと呼ばれます。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ヤブミョウガ(藪冥加)
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ヤブミョウガ&ナミアゲハ
ナミアゲハが吸密していました。
一般的にアゲハチョウと呼ばれているのはこのナミアゲハで
そっくりでナミアゲハより全体に黄色みが濃いアゲハは
キアゲハと言い別の種です。
ナミアゲハは写真の〇印の前翅頭部脇が筋模様ですが
キアゲハはベタ塗りの模様無しなので見極めができます。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ヤブミョウガ(藪冥加)
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ヤブミョウガ(藪冥加)の葉
ヤブミョウガの葉っぱも取り込んで撮影。
花が咲いていなければまるで茗荷の葉っぱそのもの。
私も含め多くの人はヤブミョウガだとは気付かないでしょう。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ヤブミョウガ(藪冥加)
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ヤブミョウガ(藪冥加)
葉っぱは薬味のミョウガとそっくりですが
そのミョウガ(茗荷)は東アジア温帯原産のショウガ科ショウガ属の多年草で
ヤブミョウガはツユクサ科なので全く別物です。
薬味の茗荷は山野でも見られますが
古い時代に渡来し人間の生活とともに野生化したものだろうと言われています。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ヤブミョウガ(藪冥加)
花が散ると直ぐに白っぽい実をつけます。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ヤブミョウガ(藪冥加)の実(種)
白っぽい実は次第に青黒くなってきて種になり
その近くにこぼれます。
こぼれ種は条件が揃うと翌春に発芽し2年目には開花します。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ヤブミョウガ(藪冥加)
ヤブミョウガはツユクサ科なので花はツユクサを白くしたような花です。
一方、薬味のミョウガは地面に出るミョウガの子自体が花なので
葉っぱの方には花は咲きません。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ヤブミョウガ(藪冥加)
ヤブミョウガの種はよく発芽するし、
多年草なので毎年花を咲かせまた実をつけるので
ヤブミョウガの自生地はほとんど群生しています。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~ヤブミョウガ(藪冥加)
-
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジウツギ(藤空木)
このフジウツギも福島県では茨城県境の南部でないと
見られない花です。
フジウツギ(藤空木/フジウツギ科フジウツギ属)は東北~兵庫県の太平洋側や四国の渓流沿いや崖、荒地に自生します。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジウツギ(藤空木)
-
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジウツギ(藤空木)
日本の野生の花としては大変珍しい白と紫が混じった花序(花房)です。
当地で私は白と紫が混じった株しか見たことがありませんが
他県では紫色だけの株もあるようです。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジウツギ(藤空木)
初めて見たとき何をキーワードに花名を検索すれば良いのかとても悩ましい花でした。
ユキノシタ科?スイカズラ科?クマツズラ科?
見たことがあるようでないような花だし
花色も紫と白が混じっているし・・・・(^_^);。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジウツギ(藤空木)
それもそのはず、フジウツギ属は世界に100種くらいあるそうですが、
日本にある自生種はフジウツギ とウラジロフジウツギのわずか2種しかありません。
一つの花序で2色混じりのキレイな花ですがサポニンを多く含む全草が有毒で昔は魚獲り利用したそうです。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジウツギ(藤空木)
-
☆ブッドレア(房藤空木//フジウツギ科フジウツギ属)
花壇や公園などでフジウツギに良く似た花を目にしますが
そのほとんどが中国原産のブッドレア・ダウディー(和名:フサフジウツギ)や
それから改良された園芸品種で、フジウツギより花色が濃く
花を密に咲かせるので見分けが付くと思います。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジウツギ(藤空木)
-
☆ウツギ(空木)etc。
日本には〇〇ウツギ(空木)という植物がたくさんありますが
これは植物学的に同じ種と言うより茎が空洞orスポンジ状になっている植物で
花がロート状(ラッパ状)になっている花の総称がほとんどです。
ユキノシタ科・・・・ウツギ(空木)、ヒメウツギ(姫空木)
アジサイ科・・・・・ノリウツギ(糊空木)
ミツバウツギ科・・・ミツバウツギ(三葉空木)
スイカズラ科・・・・タニウツギ(谷空木)、ニシキウツギ(二色空木)、ツクバネウツギ(衝羽根空木)
フジウツギ科・・・・フジウツギ(藤空木) -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジウツギ(藤空木)
園芸種のブットレアのような花は密に咲かせませんが
花色もふくめ控えめな点が日本らしくで好感が持てます。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジウツギ(藤空木)
花はビロードのような産毛に覆われています。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジカンゾウ(藤甘草)
林縁ではフジカンゾウが花盛りでした。
フジカンゾウ(藤甘草/マメ科ヌスビトハギ属)は本州以南の林野に
広く分布します。
遠目で見たときはヌスビトハギ(盗人萩/マメ科ヌスビトハギ属)と
全体の印象は似ていますが、花がヌスビトハギの2~3倍ほど大きく見栄えがするので別種だと分かります。。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジカンゾウ(藤甘草)
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジカンゾウ(藤甘草)
フジカンゾウは葉が漢方薬などに利用されるカンゾウ(甘草)に似て
花は藤の花に似ているのでフジカンゾウですが
カンゾウ属(甘草属 Glycyrrhiza)は、地中海地方、小アジア、ロシア南部、中央アジア、中国北部、北アメリカなどに自生するマメ科の多年草で、18種が知られている。薬用植物であり、根(一部の種類は根茎を含む)を乾燥させたものを生薬として用いますが、日本には自生していません。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジカンゾウ(藤甘草)
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジカンゾウ(藤甘草)
フジカンゾウの由来の甘草は根が甘いことからで
ヤブカンゾウの萱草は葉っぱが萱(カヤ)のように細長いからで
日本語の発音は同じカンゾウでも意味は全く違うものです。
ただし、フジカンゾウの根が甘いかどうかは分かりません(^^;)。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジカンゾウ(藤甘草)
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☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジカンゾウ(藤甘草)
花が良く似たヌスビトハギもフジカンゾウも花後には
ギザギザ鞘に2つの実を付けますが
よく似たアレチヌスビトハギはギザギザの鞘に5つくらいの実を付けます。
ヌスビトハギはこのギザギザ状の鞘を盗人の足跡に例えた名前です。
なんかすごい発想ですね(^^;)。 -
☆深緑の福島県南部~茨城県北部の山野草~フジカンゾウ(藤甘草)
フジカンゾウは福島県南部の山間では見ますが、
県中、県北、会津などではまだ見たことがありません。
これで◆深緑の北茨城猿ヶ城渓谷(白雲の滝&千猿の滝)と野の花巡りはお仕舞です。
いつも最後までご覧下さりありがとうございます。
そして、いいねもありがとうございます。
いよいよ新型コロナによる様々な規制が緩和されるようです。
これでようやく海外旅行も再開できそうで嬉しいのですが
ただし未だかつてないほどの円安なので
もろ手を挙げて万歳とはいきませんね。
ではまた。 j-ryu
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