2011/05/17 - 2011/05/17
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jijidarumaさん
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東日本大震災(2011年3月11日)は直接、その被害を肌に感じていない。
それは台北に到着した際に聞かされた所為もある。
10年後の年に以下を書いた。
≪強烈な印象を与えた東日本大震災、もうあれから10年か!(台湾にて)≫
https://4travel.jp/travelogue/11681493
写真はCaricatureカリカチュア風刺画:Angela Merkelアンゲラ・メルケル首相・2016年
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台湾から帰ると、6年ぶりにブレーメンの友人夫妻を訪ねる事で、計画していた「かつての東ドイツ:ルター諸都市・Berlin・Dresdenなどを巡る旅2011年05月13日(金)~05月27日(金)」が、私共の頭を埋めていた。
やはり大きな出来事は身近なものになっていなかった。
ドイツに来てしまうと、この時の旅行記にも大震災の影はない。
ポツダム・ベルリン3泊4日も忙しいままに、申し訳ないことに日本の事をケロッと忘れていたようだ。
写真は2011年5月17日Berlinシュプレー川遊覧:メルケル首相の官邸(首相府) -
ベルリンのシュプレー川遊覧でドイツ連邦議会議事堂->メルケル首相官邸(首相府)を横に見ながら、
以下に書くような感興はなかったのだ。
写真は2011年5月17日Berlinシュプレー川遊覧:ドイツ連邦議会議事堂 -
東日本大震災で大きな被害を受けた日本に対し、2011年5月2日の時点で、国連に加盟する191ヶ国の国および幾つかの国や地域、約43の国際機関等からの支援の申し入れや見舞いの言葉があったと云う。
ドイツのメルケル首相は菅直人(かん なおと)首相に御見舞い文を送り「日本が恐ろしい地震に襲われたことに大変な衝撃を受けている。犠牲者に哀悼の意を示すとともに、ドイツはいつでも日本に援助を提供することを約束する」と伝えている。
その支援は2011年3月13日、ドイツからの災害救助犬3匹及び関連人員43名からなる救援隊が日本に到着、宮城県南三陸町にて同月15日まで救助活動を行った。
また、要人の被災地訪問では2011年10月25日ドイツ連邦大統領クリスティアン・ヴルフが福島県いわき市を訪問している。 (Wiki)
写真は東日本大震災に対し支援を表明した国の地図・ (2011年7月) -
≪EUのリーダー・大国ドイツ、いただけないなー!≫
東日本大震災も1年が経過しようとしているので、TVも新聞も特集報道が多い。
産経新聞 (2012年3月9日)に「国内外からの支援」と称した一覧記事が掲載されていた。
写真はCaricatureカリカチュア風刺画:Angela Merkelアンゲラ・メルケル首相・2016年 -
①外国政府からの被災地支援と救援隊派遣:
米国を筆頭に中国、香港、台湾、モンゴル、インド、カナダ、タイ・・・小さな国モルディブなどと続く。
②寄附金を贈った外国政府一覧:
計93カ国・地域、総額175億円。
こちらは米国、台湾、モンゴル、カナダ、タイ、インドネシア・・・沈みゆくと云われるツバル等に続いた。
かつて何度か報道もあった「友達作戦」の米国に、そして望外の寄附金を贈ってくれた台湾には、この一覧を見る事で改めて、感じ入ったものがある。
写真は東日本大震災:2012年3月9日・1年後の各国支援の纏め -
さて、ヨーロッパのリーダー・大国ドイツはどうだったのか?
上の①、②についてみると、
①レスキュー隊43名、救助犬3匹
②ドイツの名前は無い。
尚、一覧表には欧州委員会なるものがあるので、こちらにドイツが包含されたのかよく分からない。唯、フランス、オランダや、あのギリシャも名前が載っているので、やはり妙な感じが残る。
他国の動きと比較すると、ドイツの大国らしからぬ対応にドイツ大好き人間としてはいささかガッカリなのである。
日ごろの日本政府が行っている外交の成果が出てしまったのか?・・・
写真はCaricatureカリカチュア風刺画:G8_leadersオバマ大統領などの各国首脳・・・当時の民主党の菅 直人首相の額に何故か日本国の図形が見える・2011年5月23日 -
『*メルケル首相は中国を優先して日本を素通りしがちだった。彼女は自由、民主主義を標榜するドイツの首相だったが、2005年の首相就任以来、中国に11回訪れたが、日本訪問は2019年2月でようやく5回目と中国の半分だ。
独中間の経済優先だけでない、彼女の政治姿勢が見て取れたものだ。』
震災の時期、ドイツは送り込んだ救援隊を早々と引き揚げさせた。
勿論、原発からの放射能リスクを勘案したのであろうから、一概に非難できないのだが・・・。
この時期、ドイツ観光局も(本国の指示と云われる?)閉館し、ルフトハンザも成田国際空港着陸を回避し、関西国際空港に変更したとか・・・、際立った動きを見せ、なにやらバタバタした様子であった。
当時、感じた”なんだかなー!”という気持ちは、今この一覧表を見ると、ドイツ大好き人間としては、大国ドイツ”いただけないなー!”という気分なのだ。
写真は東日本大震災:産経新聞記事(2011年3月12日) -
これは個人や民間団体ならば、別に感じもしなかった違和感なのです。
こうして一覧してみると、
日本にとって決して友好的でない中国、ロシア、韓国といった国々の対応に比して、少なくとも私にとって身近で、好ましいドイツという大国の対応は、この大国がもつ矜持、あるいは責務を何処かに置き忘れたような感がある。
ドイツ人個人の行動は埋没してしまい、新聞記事にもなりませんが、これは国と国のお付き合いの話で、少なくとも外交儀礼というものがあると思う。
写真は台湾の新聞記事(2011年3月12日) -
日本は「第二のギリシャ化」を時に云われ、政争の種にされるほどになっているのだが、これについての異論・反論はさておき、日本は借金をしながら、身の丈以上の国連分担金を払い、まだまだ多額のODAも行っている。
また、世界各地に災害などが起これば、支援品、レスキュー・医療部隊などを送るのも度々です。
これらは国としての外交、責務の遂行だと思うのですが。
写真は台湾の新聞記事(2011年3月12日) -
先日、日本にあるドイツ観光局に観光資料を頂きに行きましたが、観光局の資料も昔ほど力が入っていないように思えた。ドイツ観光局のHPを閲覧しても、かつては日本文で全てが分かりやすかったが、方針も変わり、日本人観光客に対するサービスも今は英文記載も多く、サービスが妙な感じなのだ。
同じドイツ語圏のオーストリア観光局の資料や対応と比べると、格段に貧弱なのだ。
写真は台湾の新聞記事(2011年3月12日) -
頼りにしたいドイツという国や、それを代表するメルケル首相・・・、ドイツ人個人の善意が多々あった事実は否定しないものの、それらが今回の事で、国の形になっていない様子に、私自身は愕然とした思いを持ったのでした。
だからこそ、【大国ドイツ、いただけないなー!】なのです。
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写真は東日本大震災:津波によって浸水した宮城県仙台市宮城野区沿岸(2011年3月12日)。津波火災も発生した。 -
写真は東日本大震災で支援に来られた南アフリカの救援隊「Rescue South Africa」(2011年3月24日)
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写真は東日本大震災:津波によって壊滅した岩手県陸前高田市小友町(2011年4月3日)
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写真は東日本大震災:2011年、花と蝋燭が供えられた駐ドイツ日本大使館(ベルリン)の入り口・・・ひいき目に見てもちょっと?・・・。
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写真は東日本大震災:2011年12月27日現在の被災の記録
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尚、参考までに2013年4月5日付、日本赤十字社の発表によれば、
【日本赤十字社は5日、東日本大震災後、海外から日本赤十字社に寄せられた義援金の額について明らかにした。】
これによると、
1位は米国で29億9811万8250円、
2位は台湾で29億2894万7417円、
3位はタイで20億5930万8051円、
4位はオマーンで10億7670万641円、
5位は中国で9億1997万1886円だった。
6位はアルジェリア、7位はイギリス、8位はベトナム、9位は香港、10位はフランス。大韓民国は24位だった。
ドイツは23位で2億6364万円でした。
30位までの詳細は以下の通り。
上図はあくまでも<日赤>宛てのものだ。
特筆すべきは、台湾政府によると、2014年12月31日までに台湾から届けられたのは総額253億円、この額は大国をしのぐものである。
・・・・・
写真は東日本大震災:日本赤十字社に海外から寄せられた義援金(国・地域別)・産経新聞 (2013年4月5日) -
(「鉄の・・・」の異名がある御二人の風刺画カリカチュア)
この写真はメルケル首相に対する風刺画(Karikaturカリカチュア・戯画)だ。
「Leader of the Packリーダー・オブ・ザ・パック」は、The Shangri-Lasシャングリラス(アメリカの女性歌手グループ)が1964年に発表したヒット曲で、発売当初の邦題は「黒いブーツでぶっとばせ」だった。
「EUの女帝」「鉄のお嬢さん」という異名があったメルケル首相に対する風刺画の意味する所は何となく分かる気がする。
写真はカリカチュア風刺画:Leader of the Pack集団のリーダー(暴走族のリーダー!)・・・Schnerkelカタツムリに乗るメルケル ・2012年 -
写真は上のCaricature:「Leader of the Packリーダー・オブ・ザ・パック」は、The Shangri-Lasシャングリラス(アメリカの女性歌手グループ)が1964年に発表したヒット曲で、発売当初の邦題は「黒いブーツでぶっとばせ」だった。
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「Iron Lady鉄の女」Margaret Thatcherマーガレット・サッチャー首相(1925年~2013年)はイギリス保守党初の女性党首、初の女性首相を歴任した。
保守的かつ強硬なその政治姿勢から「鉄の女」の異名で呼ばれた。
対ドイツについては、彼女は特別な感情を持っていたようだ。
サッチャーは若年期に、第二次世界大戦によるナチス・ドイツとの激しい戦争を経験しており、そのためドイツに対して強い警戒心を持ち続けていた。
ドイツ再統一に関しては、フランスのミッテラン大統領と共に強い懸念を持っており、特にサッチャーは「統一が実現すれば、英雄となるコールが第2のヒトラーとなり、第二次世界大戦前までのドイツの領土全てを要求してくる」という考えに囚われていたとか。
また、「コールはドイツが分割された理由を分かっていない」と憤り、「ベルリンの壁崩壊の翌日、連邦議会で西ドイツの議員たちが自発的にドイツ国歌を歌ったという報告を聞いて戦慄した」と云う(Wiki)。
写真はMargaret Thatcherマーガレット・サッチャー首相(1925年~2013年)。
いわゆる「Iron Lady鉄の女」はイギリス保守党初の女性党首(第15代)、初の女性首相(第71代、1979年~1990年)を歴任した。 -
写真はCaricatureカリカチュア風刺画:「Iron Lady鉄の女」マーガレット・サッチャー首相の風刺画もまた興味深い・HAPPY VALENTINE'S DAYバレンタインの日(*の惨劇!)・1988年
(*聖バレンタインデーの虐殺( St. Valentine's Day Massacre)は、1929年2月14日にシカゴで起きたノースサイド・ギャングとサウスサイド・ギャングとの間で起きた抗争事件である。
聖バレンタインデーの悲劇、血のバレンタインとも呼ばれる。
犯行はサウスサイド・ギャングのボスであるアル・カポネが指揮していたと言われ、抗争を繰り広げていたバッグズ・モラン率いるノースサイド・ギャングの構成員4人及び一般人3人の計7人が殺害された。この事件は犯人たちがパトカーを使い警官に扮していたこともあり、全米中のマスコミの注目を集めた)
マーガレット・サッチャー首相は政策面でいわゆる「英国病」退治を志し、サッチャリズムと呼ばれた経済政策を推し進めたが、その政策に対抗した勢力たちだろう。
*Minersは炭鉱夫、
*NHSはイギリスの国営医療サービス事業をさし、患者の医療ニーズに対して公平なサービスを提供することを目的に1948年に設立され、現在も運営されている。
*Teachersは教師、
*Gaysはゲイ。
以上おまけで「鉄の・・・」の異名がある御二人の風刺画もご覧いただいた。
・・・・・
前後の掲載順が違う事となったがこちらもご参考に。。
番外編:ドイツは天災に遭わない国?・・・ドイツに災いをもたらしたものは何?
https://4travel.jp/travelogue/11726411
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(2012年03月09日Wiki、HP参考、編集、2021年12月18日追記)
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この旅行記へのコメント (2)
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- yoshiboさん 2022/01/02 18:50:35
- メルケル首相
- 初めまして。
メルケル首相は中国が一番のお得意様と思って中国詣でをしてきたと思います。
揉み手をしながら中国の首脳に擦り寄り姿が浮かんで来ます。慰安婦問題でもどれだけ知識があるのかは知りませんが、当時の朴槿恵に肩入れしたり日本を軽視する人だと思っておりました。しかしながら日本は人口減少社会で衰退気味でなのでドイツに馬鹿にされても思ったりもします。何とか国力増強を図る様に政治家に頑張って欲しいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
- jijidarumaさん からの返信 2022/01/02 23:29:35
- Re: メルケル首相
- yoshiboさん、
今晩は。度々のお立ち寄りありがとうございます。
貴コメントの御趣旨はおっしゃる通りですね。
昨年後半でメルケル首相が漸く!退任した事もあって、
従来から気になっていた日独関係を番外編3編で書いてみました。
慰安婦問題の例の像がベルリンで建てられた際のドイツの対応、
これがニュースになった所為もあったのでしょう。
旅先のある町で中年の親父に卑猥な言葉を投げかけられて、
嘲笑された事がありました。
反論をしたものの「蛙の面に・・・」でした。
3篇の中でも当該編がお立ち寄り数が少なかったですね。
この点はちょっと不思議な気持ちが残っています。
貴兄にコメントを頂き、安心しました。
本年も宜しくお願い致します。
それではまた。
jijidaruma
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