
2018/05/12 - 2018/05/13
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jijidarumaさん
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2018年ドイツの春:フランケン地方・オーバープファルツ地方の旅
2018年5月10日(木)~5月24日(木)15日間
5月 12日 (土): 晴れ 、 23℃、 187km
フランケン地方のKunreuthクンロイト・レーゲンスベルクの高台にあるリゾート風Berg-Gasthof Hoetzeleinベルク・ガストホフ ヘルツェラインに泊まったことがあった。
レストランの入口のテーブルに面白い絵の印刷が置かれていた。「自由に持って行ってください」とオーナーが言ったので、その2枚を頂いてきた。
写真はベルク・ガストホフ ヘルツェラインの戯画(漫画、風刺画)
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
ドイツの”ご当地老舗”で家族経営のような小規模ホテル、ペンションには必ずといってよいほど、箴言(しんげん:戒めの言葉)めいた言葉が、刺繍とか木彫りに書かれて飾られている。
ある意味、ドイツの”伝統”と言っても良いかもしれません。
人物の性格や特徴を際立たせるために(しばしばグロテスクな)誇張や歪曲を施した人物画のことをいい、滑稽や風刺の効果を狙って描かれるため、現在ではしばしば戯画、漫画、風刺画などと訳されまた同一視される。
元来、16世紀イタリアに出現したと考えられる上のような技法・画風を指して使われた言葉で、イタリア語caricareで「荷を負わす」「誇張する」を意味するものだという。
この写真もそのひとつです。
写真はベルク・ガストホフ ヘルツェラインの①戯画(漫画、風刺画)
この滑稽な絵だが、意訳すれば・・・
Christa ・・・komm mal Die Waage ablesen・・・
Ich glaub , Die Katze hat schon wieder zugenommen・・・
クリスタ!ちょっと来て、体重計を見て!・・・
この猫、きっとまた体重が増えたと思うよ! -
こちらの写真も上の写真と同じ場所に置かれていたものです。
この滑稽な絵も意訳すれば・・・
Zehn Jahre Ehe gehen an keinem Mann spurlos vorbei・・・
10 年間の結婚も、男はその痕跡も無く、外れだったかな!
(こいつ、男として役立たず! 成長の様子も無いぜ!)
*(注)vorbei gehen通り過ぎる 外れる、 spurlos痕跡がなし。
ドイツの”伝統”の箴言めいた言葉、一種の風刺画だと思い、少しひねる?べきかと思いました。
素直に訳して、「どんな男にとっても十年間もの結婚生活は、なにかしらの痕跡を残すものである」とすれば、ひねってみると上述のような表現も可かと・・・。
少々、直接的表現で恐縮ですが、「小便器に向かって用を足す二人の男が、横の小さい男が便器に座って!こちら向きに用を足している様子を見ながら、互いが見合って何か言いたそうである絵」は、いかにもオヤオヤ、オイオイという感じですから。
写真はベルク・ガストホフ ヘルツェラインの戯画(漫画、風刺画) -
この種の戯画(漫画、風刺画)、とりわけ政治的なものを見たことがある。
2005年4月21日(木)~5月5日(木)15日間に“北ドイツ周遊の旅”に行った。
Salzstrasseザルツストラッセ(塩の道)或いはエリカ街道と称される道を走る。
写真は湖水地帯のRatzeburgラッツェブルグ・・・中央手前に大聖堂 -
湖水地帯のRatzeburgラッツェブルグのマルクト広場の駐車場に停めて、13世紀に建てられたDom大聖堂に向かう。
右手にA・P・Weber Museumアンドレア・パウル・ウェーバー(Ratzeburg)博物館がある。
1973年にドイツ人の風刺画家、石版画家、素描家、画家であったAndreas Paul Weberアンドレア・パウル・ウェーバー(1893年~1980年)の生誕80年を記念し、開館された。
写真はアンドレア・パウル・ウェーバー博物館 -
写真はアンドレア・パウル・ウェーバーの記念碑
-
以下は彼の作品である。
写真はアンドレア・パウル・ウェーバー博物館・戯画(漫画、風刺画):ヴィルヘルム皇帝 -
写真はアンドレア・パウル・ウェーバー博物館・戯画(漫画、風刺画):ドンキホーテとサンチョ
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写真はアンドレア・パウル・ウェーバー博物館・戯画(漫画、風刺画):マリア・テレジア女帝
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写真はアンドレア・パウル・ウェーバー博物館・戯画(漫画、風刺画):ナポレオン皇帝陛下
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写真はアンドレア・パウル・ウェーバー博物館・戯画(漫画、風刺画):東方の三賢人
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写真はアンドレア・パウル・ウェーバー博物館・戯画(漫画、風刺画):鳩首
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イギリス人にも風刺画家のJames_Gillrayジェームズ・ギルレイがいる。
彼は1782年頃から、その時々の政治的な話題に関する風刺画を発表し、フランス革命やナポレオンには否定的な立場であった。イギリス王室の人々や政治家を鋭く風刺した。
写真はジェームズ・ギルレイの肖像画 -
この風刺画はイギリスの首相ウィリアム・ピット(小ピット)と皇帝ナポレオンがプラム・プディング(つまり世界)を我が物顔に切り取ろうとする様子を風刺している。
ウィリアム・ピット(William Pitt (the Younger)父であるチャタム伯ウィリアム・ピットと区別するために小ピットと呼ばれる )は、イギリスをフランス及びナポレオンとの大戦争で導いたことでよく知られている。
ここで描かれているのはプラムプディング(plumpudding)である。
イギリスの伝統的なクリスマスケーキはクリスマスプディング (Christmas pudding)というが、プラムプディングとも言い、具材にプラムが使われることが多いため、そう言われている。
ヴィクトリア女王がクリスマスプディングを英国王室のデザートに採用して以降、イギリス国民のクリスマスに欠かせないデザートとして定着したそうである。
写真は戯画(漫画、風刺画):ジェイムズ・ギルレイ(James Gillray)の『プラム・プディングの危機』(1805年)
世界を我が物顔に切り取ろうとするナポレオン(右)と小ピットを描く。 -
写真は戯画(漫画、風刺画):ドイツ人たちはザワークラウト*を食す
*ザワークラウト(Sauerkraut) とは、ドイツにおけるキャベツの漬物。また、それを使った料理も指す。原義は「すっぱいキャベツ」。この酸味は発酵により生じる乳酸によるもので、酢酸の味ではない。
(肉料理、特にソーセージの定番で添えられることが多い)
フランスのアルザス地域やポーランドをはじめ北欧、東欧、ロシアでも食されているほか、ドイツ移民の多いアメリカ合衆国、カナダなどでもよく食べられている。1世紀には古代ローマで食べられていた記録があるが、現代のものは16世紀から18世紀にかけてヨーロッパに広く定着した。
ザワークラウトは代表的ドイツ料理として、ドイツやドイツ人との連想性が高かった(ドイツ・フランス・ロシア文学にはしばしば登場する)。そのため、ドイツおよびプロイセン人に対するイメージが悪化した時期には、ザワークラウトはドイツ人への蔑称として使われる場合があった。(Wiki) -
写真は戯画(漫画、風刺画):フランスの自由、イギリスの隷属(1792年)
・・・・・
現代の新聞に見る戯画(漫画、風刺画)とはもちろん印象が異なりますが、面白いものです。
さて、其々の解釈はご自由に(笑)。
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