2005/01/27 - 2005/01/31
80位(同エリア2344件中)
旅猫さん
【思い出の旅】第19弾は、冬の北海道へ兄や友人たちに会いに行く旅。
(2021.01.31投稿)
2005年1月、兄の家を訪れたいと言うワインバーの店員さんの要望を受け、急遽、冬の北海道へと出かけることにした。
とは言え、仕事の都合で一泊しかできないと言う。
こちらは、せっかくの北海道なので、少しは長居をしたいと思い、先に現地入りし、向こうで落ち合うことにした。
旅程は、夜行列車で渡道し、旭川でラーメンと動物園を楽しみ、市内で宿泊。
翌日は、兄の住む栗沢町(現在は岩見沢市)に移動し、そこで北海道在住の友人と合流。
三日目は、後からやって来る店員さんを迎えに札幌へ行き、ついでに札幌を観光。
最終日も札幌へ出て、新千歳空港から帰ることとした。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- ホテル
- 3.5
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 高速・路線バス JALグループ JR特急 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
今回も、渡道の定番である寝台特急『北斗星』で旅を始める。
ところが、通常17時16分に大宮駅を出る『北斗星1号』は、この日15分遅れて大宮駅を出発した。
一人用B寝台個室ソロで、大宮駅で買い込んだ駅弁と、車内で購入した北海道ワインのツヴァイゲルト・レーベ2003のハーフボトルで夕食。
車窓に流れる街の明かりを眺めながら、ゆったりとした時間を過ごした。
21時にパブタイムとなった食堂車へ行き、ウイスキーとチーズを注文。
ほろ酔い気分になった頃、21時43分に仙台駅に到着。
2ヶ月ほど前、仙台を歩いていたことを思い浮かべつつ部屋へ戻る。
松島駅を過ぎる辺りから、部屋の照明を消し、月明かりに照らされた車窓を眺めていた。 -
窓から差し込む光で目を覚まし、起き上がって車窓を眺めると、荒涼とした浜辺と深い色をした海が見えていた。
いつの間にか、北海道に入っていた。
青函トンネルも、函館駅も気付かないうちに来てしまった。
時計を見ると5時半を過ぎた頃で、間もなく八雲駅に到着した。 -
列車は、蟹の長万部、温泉と火山と湖の洞爺、地球の息吹を感じる登別、なぜか思い出深い苫小牧など、過去の旅の思い出が浮かぶ駅を走り抜け、およそ16時間半の長旅を経て、ホームも凍りつく札幌駅に到着した。
走り抜けてきた北斗星も、雪まみれだった。
一旦改札を出て、みどりの窓口で旭川駅までの往復割引切符を購入した。 -
再び改札を入り、9時41分発の網走行特急『オホーツク3号』に乗車し、今日の目的地、旭川駅へ向かう。
途中、猛烈な吹雪に何度も遭遇。
さらに、旭川に近づくに連れて、かなりの積雪になってきた。
天候に不安を感じながらも、定刻の11時14分に、高架工事で変貌しようとしている旭川駅に着いた。 -
ホームに降りると、さすがに寒い。
だが、こうでなくては冬に来る意味が無い。
見慣れた旭川駅の駅舎も、まもなく過去のものになってしまうと寂しい。
以前は、駅を出て左手にある旭川ターミナルホテルが定宿だったが、最近は、駅から離れた旭川グランドホテルを利用している。
今回も、そこに宿泊することにしている。
※旭川グランドホテルは閉館し、現在、星野リゾートOMO7旭川となっています。 -
とりあえず、ホテルに荷物を置き、その後、旭川ラーメンを食べに行くことにする。
旭川ラーメンで気に入っている店のひとつが『天金』。
以前は、木造の趣のある店構えだったが、2002年に火事に巻き込まれて焼けてしまい、今は以前の場所から少し離れたところに新しく店を出していた。
経営者も変わってしまっていたが、相変わらず混んでいた。
毎回注文する醤油ラーメンは、それでも美味しかった。らーめんや天金 四条店 グルメ・レストラン
-
天金を後にして、腹ごなしに旭川駅のほうへと歩いた。
途中の本屋で、郊外に『旭川ラーメン村』なるものがあると知り、駅前からバスで向かうことにしたが、思ったよりも遠かった。
だが、降りたバス停永山十条4丁目からは、目指すラーメン村は歩いてすぐの場所にあった。
そこには、天金や山頭火などの名店もあったが、それらは市内でも食べられるので、暖簾の感じが良かった『旭川屋』と言う店に入ることにした。
そのラーメンは、こってり系が多い旭川ラーメンの中では優しい味わいで、二杯目だというのにスルッと入ってしまった。
※旭川屋は、現在、閉店となっています。 -
せっかくここまで来たので、男山酒造に寄ろうと思い、バスがないかとバス停へ向かった。
横殴りの雪が時々降る中、往きに降りたバス停と筋違いの場所にあったバス停で、72番系統秋月橋経由の旭川駅行が近くを通るようなので待つことにする。
男山酒造へは、歩いても行ける距離だが、この雪の中を歩くのは辛い。
バスはかなり遅れてやってきた。
車内は結構混んでいて、立ったまま永山2条4丁目バス停まで乗車した。 -
国道39号線に沿って10分ほど歩くと、男山酒造が見えて来た。
しかし、ちょうど雪が激しく降り始め、たどり着いたときには雪まみれだった。
男山酒造は、約300年の歴史を持つ蔵元で、江戸時代は摂津伊丹で醸造を行っていたそうで、創業者の木綿屋山本三右衛門は、清和源氏新羅三郎義光の25代の後裔と云われる。
資料館の入口には、大きな雪だるまが造られていた。男山酒造り資料館 美術館・博物館
-
資料館と醸造施設を見学後、1階の試飲コーナーでお酒を利いてみる。
そして、試飲で気に入った蔵限定の原酒を購入。
最後に、入口横にあった仕込み水と同じ湧き水『延命長寿の水』をいただき、帰りは、近くのバス停永山2条6丁目からバスに乗り、旭川市街へと戻る。
駅前近くでバスを降り、一旦ホテルへ戻って休むことにした。 -
日が落ちてから、夕食を食べがてら夜の旭川を散策することにした。
ホテル前を通る緑橋通の灯りが綺麗だった。
とりあえず、駅前から続く平和通買物公園へと向かう。
西武や丸井今井などがある、旭川でも一番賑やかな場所だが、夜ともなるとかなり寂しい。 -
その一角に、風情のある路地がある。
そこには、とんかつの名店『自由軒』があり、その奥にはいい感じの居酒屋も佇んでいた。
買物公園を横切り、五条通に沿って歩いて行く。 -
すると、『ふらりーと』と言う雰囲気の良い飲食店が軒を連ねる路地があった。
電飾などで飾られ、なかなか美しい。
この路地の奥に、目指す店があるのだが、以前はこんな感じでは無かったような気がする。
気になる店がいくつかあったのだが、今回は通り過ぎることにした。5・7小路ふらりーと 名所・史跡
-
辿り着いた店は、1947年創業の老舗のラーメン屋『蜂屋』。
初めて訪れたのは数年前で、店員の愛想のない応対にがっかりしたのが思い出だ。
だが、ラーメンは美味しく、こってりとした見た目に反し、癖も無いので、また立ち寄りたくなったのだ。
恐る恐る入ってみると、以前と変わりぬ雰囲気なのだが、店員の応対はとても良くなっていた。
もちろん、自家製麺とラードが特徴のラーメンは、やはり美味しかった。蜂屋 五条創業店 グルメ・レストラン
-
翌日も、まだ雪が降っていた。
早起きして駅に向かおうとしたのだが、楽をしようとして、ホテル前に停まっていた駅へ行くバスに乗ったのが間違いだった。
なんと市内のホテルに立ち寄りながら駅へ向かうバスで、歩いて15分のところをバスで15分掛かってしまった。
この日は、最近話題の旭山動物園へ行ってみようと思い、駅前からバスが出ていると言うが10時5分までバスが無い。
雪の中、40分以上も待つことになったが、並んでいるうちに次々と人が並び、バスが来る頃には、乗り切れないほどの長蛇の列になったので、早目に来ていて助かった。
バスは、40分足らずで旭山動物園に到着した。旭山動物園 動物園・水族館
-
開園は11時なので15分ほど待ったのだが、旭川市内と違って恐ろしく寒く、じっと立っていると凍えてしまう。
それでも3分前に開園してくれたので、ありがたかった。
そして、待っていた人たちが一斉に向かったのが、ペンギンが行進する道の両脇。雪が積もって足元が不安な中、物凄い数の人垣が出来た。
愛らしく歩くペンギンたちに、多くの人たちが歓声を上げていた。 -
指先が痛くなるほど寒い中、雪の中でじっとしているライオンや歩き回るアムールトラ、丸まって寝ているユキヒョウ、完全に寝ているヒグマなど、滅多に観ることが出来ない動物たちの姿は魅力的だった。
-
何より、ゴマフアザラシが泳いで通る噂の円形水槽は、確かに面白い。
これを思いついた人は、凄いと思う。 -
そして、一番気に入ったのは、ほっきょくぐま館だった。
ホッキョクグマが、水槽に飛び込む姿はとても迫力がある。
ずっと見ていても、まったく飽きなかった。
それにしても、こんなに寒いというのに、列が出来るほど人が来ているのは驚きだった。 -
旭山動物園を12時55分に出るバスで旭川駅へ戻り、構内で軽く昼食を摂った後、14時30分発の特急『ライラック14号』で岩見沢駅へ向かった。
旭川駅を出てすぐ、車窓に山水画のような美しい景色が流れ、列車は雪を巻き上げながら疾走。
岩見沢駅には15時32分に到着し、15時40分発の普通列車に乗り換え、二つ先の幌向駅で下車。
駅前には、北海道に移り住んでいる兄が迎えに来てくれていた。
この夜は、兄の家に泊まり、後から合流した常呂に住む友人を交えてワインを楽しんだ。
外を眺めると、部屋の灯りに照らしだされた雪景色がとても綺麗だった。 -
翌朝、友人の車で近くの高速バスのバス停へ向かい、バスで札幌市内へと向かった。
札幌駅前でバスを降り、今朝羽田を発って新千歳に着いた知り合いのワインバーの店員Aさんを出迎えに改札へと異動。
すぐに合流し、まずは地下鉄東西線でバスセンター前へ向かい、徒歩5分ほどのところにある千歳鶴の酒ミュージアムを訪れた。
工場見学まで時間があり、ちょうど昼時だったので、隣にある2004年11月に開業したばかりの千歳鶴ミュージアム・アネックスでラーメンを食べることにする。
ここには、かの『すみれ』と『てつや』があり、入ったのは、友人お薦めの『てつや』。
とんこつ醤油を食べたが、背脂の入ったまろやかな味だった。千歳鶴 酒ミュージアム 美術館・博物館
-
ラーメンを食べた後、酒ミュージアムから蔵の見学へと出発。
札幌市内唯一の蔵元で、かなり大規模な施設だった。
それでも、大吟醸などは、今でも手作業で醸造するそうだ。 -
最後に、搾ったばかりの原酒を飲ませていただいたが、米の旨味が良く出ていて唸ってしまった。
酒ミュージアムへ戻り、今度は待望の試飲。
特別限定の純米吟醸酒など、たくさんの銘柄を無料で試飲できるのが魅力で、さらに、系列の余市ワイナリーのワインも試飲することができた。
気になって購入した『酒粕アイスクリーム』はいまひとつだった。 -
札幌が初めてというAさんのために、札幌の観光をした後、札幌駅で友人と別れ、15時19分発の快速『いしかりライナー』で、再び幌向駅へと向かった。
この日の夜は、兄の家でワイン会。
東京から持ってきたメルシャンの新鶴と北信シャルドネ、兄が提供してくれた多くのワインで、夜遅くまでワインを堪能した。
翌日、葡萄畑が観たいというAさんは、雪深い中を畑まで歩いて行った。
義姉に幌向駅まで送ってもらい、9時45分発の普通列車で札幌駅へ向かい、近くのラーメン共和国で『山桜桃』のラーメンを食す。
そして、千歳空港から、15時25分発のJAL便で北海道を離れた。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- hot chocolateさん 2021/02/21 17:38:02
- 雪の北海道♪
- 旅猫さま
こんにちは。
真冬の北海道の旅行記にお邪魔しています。
雪まみれの「北斗星」、風情はあるもののやっぱり寒そうで、
ぶるっと震えます。
こんな寒い時はやっぱりラーメンが美味しいですね。
豚骨のこってりより、澄んだ醤油のさっぱり味の、中細ちりちり緬が
好みです。(笑)
表紙のくまさんが可愛いです。
hot choco
- 旅猫さん からの返信 2021/02/24 15:49:34
- RE: 雪の北海道♪
- hot chocoさん、こんにちは。
書き込みありがとうございます。
北海道の冬は、まさに『凍れ』ます。
でも、それが北海道らしいとも言えますが(笑)
この頃は、北斗星があったので、夜間に移動が出来て良かったです。
朝ホームに降りる時の寒さが懐かしいです。
旭川は、北海道の大きな都市の中では一番寒いので、ラーメンがとても美味しい街です。
人気の旭山動物園は初めて訪れましたが、恐ろしく寒かったです。
でも、アザラシも白熊もとても可愛かった。
あの寒さの中でも、かなり混んでいたのが驚きでした。
夜行列車が無くなり、北海道が遠くなりました。
新幹線と特急の乗り継ぎでは、朝一番に出ても、札幌に着くころには14時半を過ぎていますからね。
それでも、また行ってみたくなるのが北海道です。
旅猫
-
- エヌエヌさん 2021/01/31 11:48:52
- 天金
- 旅猫さん
こんにちは!
自分も今月、天金食べて来ました。
自分的には蜂屋(自分の時も対応イマイチ)や山頭火よりも気に入りました。(#^.^#)
あと旭川駅の旧駅舎・・・懐かしいなぁ!あの三角形がツボです。
北斗星は散々乗車しましたが。赤いシェードのJR北海道製のグランシャリオには縁がなかったです。
- 旅猫さん からの返信 2021/01/31 12:43:29
- RE: 天金
- エヌエヌさん、こんにちは。
書き込みありがとうございます!
今月行かれたのですね。
冬だと、旭川ラーメンはさらに美味しいでしょうね(^^)
蜂屋、対応がやはりいま一つだったようですね。
個人的には、梅光軒も気に入っています。
旭川駅の旧駅舎、いいでよねぇ
あの三角形は、私も好きでした。
無くなってしまったんですよね。。。
食堂車自体が過去のものになってしまい、寂しい限りです。
北斗星のパブタイムは常連だったのですが。
新幹線ばかりだと、味気なくていけません。
旅猫
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