ドイツの秋：⑨モーゼル川中流の古城ホテル　ツェル城のTurmzimmerタワールームに2泊した。

2016/10/14 - 2016/10/28

2016年ドイツの秋：ライン・モーゼル・アール・ミュンスターラントの旅
2016年10月14日（金）～10月28日（金）15日間

第5日：10月18日（火）　149km、午前中は曇り、午後晴、11.5～15℃

Boppardボッパルトの展望台＝＞（Koblenzコブレンツ）B49　53km　（Alken アルケン）　＝＞B49・53　66km　 Zell / Mosel・ Hotel　Schloss Zell古城ホテル　ツェル城

写真はHotel　Schloss Zell古城ホテル　ツェル城の正面

エリア その他の観光地(ドイツ)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: レンタカー
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

13：20、ボッパルトをスタートし、丁度Marksburgマルクスブルク城（12世紀に築城。川面から150ｍの山上にたつ堂々たる古城。現在、ドイツ古城協会の本部）が対岸に見えた駐車場で休息した。展望台で食べなかったので、ここで簡単に持参のもので腹を満たした。

写真はBoppardボッパルトの青梅公園近くから展望台を望む

ボッパルト 滝・河川・湖

写真はBoppardボッパルトの展望台からのラインの大蛇行

ラインの大蛇行は春から秋の景観がお勧め

ボッパルトのチェアリフト その他の交通機関

写真はモーゼル流域図

＜“Die Mozelモーゼル川”＞

モーゼル川は全長545kmの長さで、フランス国内を303km、ドイツ国内を242kmと流れている。モーゼル川の名はローマ人により名付けられた“小さなMaasマース”からきたという。

川はフランスのボージュ山系のCol de Bussangコル・ド・ビュッサンを源流として流れ出し、ナンシー、メッツを経由し、Perlペルル（ここに2006年ミシュラン3星レストランに昇格したグルメレストランSchloss Bergシュロスベルクがある）近くでフランス・ルクセンブルグ・ドイツの三国の国境線をまたぎ、ルクセンブルグとドイツの国境を流れていく。

最も美しい風景を繰り広げるのは、ドイツのモーゼル流域であり、トリアー、コッヘムと美しい弧を何度も描きながら、Mosel-Weinstrasseモーゼルワイン街道（Trier～Koblenzトリアー・コブレンツ間193km）に沿って、流れはゆったりと進み、コブレンツのDeutsches Eckeドイチェス･エッケ・・・皇帝ヴィルヘルム一世の騎馬像が立っている。・・・でライン川に合流する。

トリアー・コブレンツ2都市間の凡そ200kmの街道はローマ時代から、現在に至るまでドイツでの重要な街道の一つである。

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13：45休憩を終了して出発。B9を行ったもののKoblenzコブレンツで間違って違う道に入り、対岸に渡ってしまった。それに気づき慌ててモーゼル方面へのB49に戻り、Cochemコッヘム方面に向かう。

そんなことで時間を費やした為、（また、近年では2006年5月に訪れたことがあり）名城Burg Eltzエルツ城の再訪を断念した。

写真はモーゼル川流域に入る・・・高々と道路橋が右上に見える

写真はモーゼル川流域に入ると、急斜面に葡萄畑が見えてくる

14：46、いつも写真だけ撮るAlkenアルケンの古城Burg Thurantトゥーラント城（1197～1206年にかけて、ライン宮中伯ハインリヒ5世が築城）をまた写す。

左右に塔が立ち、横に長細い形状の山城で、山裾の葡萄畑が少し黄葉している様子が良い。

写真はBurg Thurantトゥーラント城

16：00、レンタカーは675kmの走行距離に達し、漸く初めてLoefレフのAral給油所で給油を行った。（Super95ノーマルガソリン、35.9LX＠1.329、＝Euro47.76（5,543円）

明日予定しているコッヘムをそのまま通過し、Burgruine Metternichメッテルニヒ城址（1120年頃築城、1637年にメッテルニヒ家が取得、1689年に仏軍により破壊された）をまた撮り、ツェルの町（距離741km、ツェルはモーゼルの中間地、結構遠い）に至る。

写真はBurgruine Metternichメッテルニヒ城址

写真はWappen_Zell_(Mosel)ツェル（モーゼル）の紋章

＜Zellツェル（モーゼル川85kmの地点）＞：
http://www.ferienwohnungen-zell.de/zell_mosel.htm

Zeller Landツェル地方もワインの生産地域で、その中心がZellツェルである。ザール川のCloefクレフと同じようなモーゼル川の蛇行が、良く見られる場所の一つで、対岸の半島を含め、幾つかの集落がツェルの町を形作っている。人口4,500人。

蛇行したモーゼル川が半島に沿って流れる、その付け根にある山上に、Marienburgマリエンブルグ僧院跡（今はユースホステル）があり、ここからのモーゼル川の眺望は素晴らしいが、今回は山上には登らなかった。

町中に入るロータリーのような場所はHausThiesenティーゼンの家がある。ここには町の門がかつてあったと云う。

ツェルのワインは黒猫印のラベルを貼り、世に知られたワイン産地だが、街中の役場（1882年）前には、楽しい事に背を丸くして、威嚇する黒猫の噴水まであって、撮影ポイントになっているが、いつも逆光で上手く撮れた事がない。今日は向きが変わっていたので上手く撮れた。右手はローマのマルクト広場であり、ローマの浴場跡がある。山裾はかつてのローマ街道が走っていたのだ。

写真はZell ：Schifffahrt・・・Marienburgマリエンブルク僧院跡を中心にしたツェル（モーゼル）蛇行と観光船運航図

写真はツェル（モーゼル）・ 1572年

16：20、古城ホテル　ツェル城にチェックインした。
かつて何度か泊まったことがある古城ホテル、塔内の部屋（2泊）が予約済みだ。

写真はHotel　Schloss Zell古城ホテル　ツェル城の正面

チェックイン後、レセプションの気の良いお兄さんがトランク二つを一気に3階に持ち上げてくれた（チップはEuro5）。

写真はホテルの部屋から駐車場を見下ろす。

⑤⑥10月18日（火）～20日（木）：2泊　⑧
Hotel　Schloss Zell古城ホテル　ツェル城＊
D-56856 Zell / Mosel　、Schlossstrasse 8a
Tel：[phone] / 98860
http://www.schlosszell.de/

4星・全13室。Turmzimmerタワールーム（40㎡）3階No.1号室・Euro130X2＝260（朝食込み＝30,262円）。

ガス入りGerolsteiner0.5Lの毎日水1本あり。ガウン・スリッパ無し。

19日の夕食は19時、Weinlaub（ワイン亭）を予約したはずだったが、その事がレストラン側は知らなかった。驚いたことに、このホテルは以前と異なって、レストランとホテルの経営は別になっていたからである。
モーゼル周遊に丁度良い場所に立つ古城ホテルであるが、古城ホテルの経営はやはり難しいもののようだ。

郷土料理や地元産ワインが提供されるWeinlaub（ワイン亭）と朝食用のレストランGewoelbekeller円天井のケラーがある。


写真はTurmzimmerタワールーム

この古城ホテルにはかつて2度泊まった事があった（その内1度は今回と同じ塔内の部屋）。
モーゼルを訪れる時はいつも宿泊の対象になるが、2010年10月29日（金）にはモーゼル巡りの旅で、お茶だけに寄った。
若いご夫婦が経営を任されて、ちょうど打ち合わせ中であったが、お茶をしたいとお願いすると、快く応じてくれた。私共二人だけのお茶で、恐縮したものです。紅茶とコーヒーに嬉しいことに自家製のプラリネ＊2個が付いた。
（＊プラリネ (ドイツ語・Praline) は焙煎したナッツ類（主にヘーゼルナッツやアーモンド）に加熱した砂糖を和えてカラメル化（カラメリゼ）したものや、溶かしたチョコレートに混ぜたものをいう。）

もう古い話だが・・・昔、家族で訪れた時、本棟に部屋がなくて、先代のオーナーにプライベートルームを貸して頂いた事があった。

その場所も、私共がお茶をしたレストランに変わり、ホテルの中はどこも良い感じの雰囲気を持った古城ホテルに改装されていた。

今回宿泊した部屋はかつて家族で泊まった部屋ではなく、一階下の部屋であった。4階は宿泊用には使用していないようだったが。
こちらの部屋の広さも、中の様相も殆ど変わらないものだったが、広い浴室でも日本人的にはシャワー室だけなのはもったいない気もした。

写真はTurmzimmerタワールームのベッド

写真は広い浴室にはシャワー室だけ

写真は古城ホテル　ツェル城の入り口

写真はSchlosskellerの建物・・・どうもホテルとは経営が別になっているようだ。

この古城ホテルは双塔を持った後期ゴシック様式の建物で、1307~1543年の間、代々のトリアー選帝侯の居城として建てられた。1521年マキシミリアン皇帝が、1847年にはプロイセン王ヴィルヘルム4世が所有したと云う。

裏山のブドウ畑は健在で、銘酒“Zeller Schwarze Katzツェルの黒猫“の看板が、急斜面に作られた畑に立っているのが見える。

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写真は丘の上に〝ツェルの黒猫“葡萄畑の看板、建物にはSchlosskeller飲屋の看板もある。

街の半ばに18世紀に建てられたSt.Peter聖ペトロ巡礼教会があり、教会を囲む壁にツェルの歴史などを描いたモザイクがある。その横が古城ホテルだ。

写真はツェルの歴史などを描いたモザイク

1時間休憩してから街に出た。と言っても歩行者天国となっているメインのシュロス通りは短く、ロータリーのHausThiesenティーゼンの家に突き当たる。

モーゼルのプロムナードも、対岸のワイン醸造、農家、漁業を生業としていると云うZell_Kaimtツェル・カイムト地区も絵のように美しい。

写真はシュロス通り

写真はモーゼル川：ツェル町の標識・・・ワイン樽を守って威嚇するツェルの黒猫

写真は市庁舎傍のツェルの黒猫の像

≪伝説；“Zeller Schwarze Katzツェルの黒猫“ ≫

“Zeller Schwarze Katzツェルの黒猫“の看板が斜面のブドウ畑に立っているのが見える。
ツェルと言えば､『その昔、ワイン農家の飼い猫の黒猫がワイン樽の上に、次々と飛び乗り、買取り交渉に来たワイン商人を、背を丸めて威嚇し、ワインの樽を守ろうとした。後でこのワインを試飲してみると、全てが極上のワインであったとか』・・と言う故事に基づいて、当地のワインは黒猫印のラベルを貼り、世に知られたワイン産地なったそうだ。

　　　　　　　　　　　　　（2010.09.15.編集）

写真はモーゼル川畔のキオスク

写真はモーゼル川畔にて

写真はモーゼル川の大蛇行：ツェルとマリエンブルク僧院跡の俯瞰・・・何時だったか、一度、車で僧院跡の頂上に登ったことがある。

写真はモーゼル川の大蛇行：ツェルとマリエンブルク僧院跡の俯瞰

≪夕食：ツェルの街中のイタリア料理Barillaバリラで≫
D-56856　Zell_Mosel　、Balduinstrasse 59
17：50～19：20　Euro25（3,223円）

実は前に訪れたことがあった中華店“Lotus蓮花酒楼”に行ったのだが、この日はお休みでした。それで、次の店をここの旅最初のイタリア料理に決めたのです。

火曜日にしては町の人が利用する店で、繁盛していたので、味は食べる前から安心できた。安くて美味かった。

リースリング・ワイン0.2LのグラスワインX2＝Euro6、ツナのピザ（Euro7）、ボンゴーレのパスタ（Euro6.5）、最後にコーヒーX2＝Euro4、合計Euro23.5＋チップ1.5＝25。

写真はリースリング・ワイン

写真はボンゴーレのパスタ

写真はツナのピザ

19：30ホテルに戻る。

疲れて1時間寝てしまう。デジカメの写真をのぞき、資料の片づけ、5日目の旅行記に書き込みをしてから、24：00に就寝。

ぐっすりと眠ったようだ。

写真は最後にコーヒー