ドイツの秋：24Xantenクサンテンの町はかつて古代ローマ軍団の都市であった。

2016/10/14 - 2016/10/28

2016年ドイツの秋：ライン・モーゼル・アール・ミュンスターラントの旅
2016年10月14日（金）～10月28日（金）15日間

＜古代ローマ軍団の都市・クサンテン観光＞

第12日：10月25日（火）　144km、午前中は小雨、後曇り、8.5～13.5℃＊
Xantenクサンテン＝＞B57・L？　18km Schloss Ossenberg古城ホテル　オッセンベルク城　＝＞L？・B57・B58　（Weselヴェーゼル）B58・L？・B58・A3・B67（Reesレース）　92km　Isselburg-Anholt・イッセルブルク・アンホルト　古城ホテル　アンホルト城

写真はライン川左岸における最大のローマ軍団の基地の図：植民地・軍団都市（考古学公園）

エリア ドイツ

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: レンタカー
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

③Archaeologische Park Xanten考古学公園：Amphitheaterアンフィテアトルム（円形劇場）：　⑲
13：50～15：20　　入場券Euro9X2=18
http://www.apx.lvr.de/de/willkommen/willkommen_1.html

写真はライン川左岸における最大のローマ軍団の基地の図：植民地・軍団都市（考古学公園）・・・説明版

ライン川左岸における最大のローマ軍団の基地は・・・73haの広大な土地に凡そ1万人が居住していたとされる。
敷地内にローマ人の戦闘装備や生活用具、温泉跡を展示されている。

写真はライン川左岸における最大のローマ軍団の基地の図：植民地・軍団都市（考古学公園）・・・説明版

写真はライン川左岸における最大のローマ軍団の基地の図：植民地・軍団都市（考古学公園）・・・説明版

Freilichtmuseum野外博物館の入口は3つあるが、その内クサンテンの町側から入るStadtzentrumセンターを利用した。
ここで入場券を購入して、まず左手の野外博物館の説明用看板（植民地・軍団都市の時代変遷が見られる）を見て、右手のStadtmauer市城壁、円形劇場から見ていく。

見学に来ている大勢の小学生が先生に質問しながら、騒ぎながら広場を駆け回って、野外学習はやはり嬉しそうだ。

写真はライン川左岸における最大のローマ軍団の基地の図：植民地・軍団都市（考古学公園）・・・説明版

さて、私共は時間的も全部は見切れないだろうから、興味のある所だけにしぼった。
市城壁、円形劇場、Herberge宿泊所（ローマ風に装飾された部屋、ローマ帝国の歴史・皇帝の彫像の展示）、ローマ人の手工業の家と云った所だ。それでも全体の10分の1だ。

写真はライン川左岸における最大のローマ軍団の基地の図：植民地・軍団都市（考古学公園）・・・説明版

案内図によると、
Osttor (Hafentor)東門（ライン川に面した港の門）、
Tempel (Hafentempel)ローマ人の寺院の廃墟、
RoemerMuseumローマ博物館（遺跡から出土した遺物などの展示）、
Herbergsthermen大浴場、
Kornmuehle粉ひき水車 ・Backofen（パン）釜、
Aquaedukts 水道橋、
Meilensteinマイルストーンなどがあるようだ。
まだまだ未完だと云うが、完成されたら、どれだけのものになるのだろう。

写真はライン川左岸における最大のローマ軍団の基地の図：植民地・軍団都市（考古学公園）

城壁に立てば、周囲の眺めも良く、先ほどまで観光してきたクサンテンの旧市街が見える。

写真はクサンテン：聖ヴィクトル大聖堂の双頭の尖塔が望める

Stadtmauer市城壁：

6mの高さの城壁は長さ3.4kmに渡って、構築されている。
この城壁を先の角までは歩いた。

その高みから円形劇場も良く見渡すことが出来る。
また、最も大きいNordtor北門があり、最終的は三つの門が設けられる予定だ。
また、現在は9つの塔が建てられたが、最終的には22の塔となる予定だと云われている。
実際に城壁が周囲を囲んだとすれば、実に壮観であろう。

写真は左にローマ時代の再現された円形劇場（闘技場）、右に6mの高さの城壁

写真はローマ時代の再現された、長々として続く6mの城壁（右手はライン川方向）

写真はローマ時代の再現された城壁と城壁に沿った港門

Amphitheater円形劇場：

1975年、ローマ時代の住居空間を楽しめる野外博物館を備えた公園は最初にAmphitheater円形劇場部分から整備されて、1977年に完成した。
だから、駐在中にこの劇場は階段の上にまで登ってみたこともある。

写真はローマ時代の再現された円形劇場（闘技場）

円形劇場はローマ皇帝Augustusアウグストゥス（紀元前15年）の命により造られた。

写真はローマ時代の再現された円形劇場（闘技場）

写真は1977年に完成した、ローマ時代の再現された円形劇場（闘技場）・城壁の様子

古代ローマにおいて剣闘士競技などの見世物が行われた施設で、中央のアリーナと呼ばれる空間を観客席が取り囲み、全体としては楕円形の構造（長さ99m、高さ10m）を持っている。
ローマが統治した地域には円形劇場が必ず造られ、今も各地で見ることが出来る。
円形劇場はローマのコロッセオが世界的に知られている。

写真はローマ時代の再現された、広い円形劇場（闘技場）

円形劇場（闘技場）には地下通路を設けて、左右に小間を設け、かつての剣闘士の歴史、剣闘士の人形、戦いぶり、ローマ祭りなどのビデオ鑑賞が出来る。

写真は円形劇場（闘技場）下で見られる剣闘士のビデオ

写真は円形劇場（闘技場）下で見られる剣闘士のビデオ

写真は円形劇場下で見られる剣闘士の石板

写真は円形劇場下で見られる剣闘士の絵（”剣闘士の運命”と題字にある）

写真は円形劇場下で見られる剣闘士の人形（戦いのシーン）

写真は円形劇場下で見られる様々な武器を持って戦う剣闘士たちの人形（戦いのシーン）

写真はクサンテンArchaeologische Park Xanten考古学公園の配置図

丸円が円形劇場（闘技場）、中央上に紀元300年頃のライン川の港、城壁に沿った港門、その下の四角は港寺院（ローマの寺院を廃墟風に再現）、その右手にHerberge宿泊所の建物、ローマ人の手工業の家が並ぶ。
左にあるのがローマ式大浴場とローマ博物館などが図示されている。

円形劇場（闘技場）から出る。

近くに円形劇場の建設などに使用された石積み用のローマのクレーンもある。

写真は当時のクレーンの再現

Herberge宿泊所：

ローマ風に装飾された部屋がある快適な宿泊施設、食事、入浴の設備。ハープ、野菜園。
ローマ帝国の歴史・皇帝の彫像の展示された広間。

写真はHerberge宿泊所：ローマ帝国の歴史・皇帝の彫像の展示

写真はHerberge宿泊所の建物：ローマ風に装飾された部屋

ローマ人の手工業の家：

ローマ人家屋の基礎、鍛冶屋の販売所と寝室、織物業の看板とローマ時代の衣装展示・入口・中間の家・裏庭。

写真はローマ人の手工業の家：ローマ時代の衣装展示

ローマのGrundmauern基礎壁、遠くにローマ人の寺院の廃墟、銀杏並木の道も歩きながら見る。

写真はローマのGrundmauern基礎壁が残されていた。

写真はXanten_Harbor_Temple遠くにローマ人の寺院の廃墟（再建）が見える。

写真は寺院の廃墟（廃墟風に再建されたもの）の全景

写真はXanten_Roemerfestクサンテンのローマ祭り

ローマ祭りは2016年6月25日～26日に開催された。
2年ごとの開催となっているようで、次回は2018年6月23日～24日
の予定になっている。
その年の6月の第4土曜日・日曜日の2日間が開催日である。

こちらは2014年のYOUTUBE：
Xanten_Roemerfest　"Schwerter, Brot und Spiele"
https://www.youtube.com/watch?v=5b5fcQJ4fUI

写真は銀杏並木の道・・・ローマ祭りではこの道を兵士たちが行進する。

・・・・・・・・・・

さて、今日も終わりだ。
クサンテン観光はさすがに見るものも多く、時間もかかった。
既に15時20分を過ぎてしまった。

B57を南下し18km先の Schloss Ossenbergオッセンベルク城を見つけ、中庭に車を乗り入れたが、古城ホテルは静かで、光もなく無人のようだった。
結局、この日予定に入れていたオッセンベルク城でのお茶もできずに帰ることになった。

＜Schloss Ossenberg古城ホテル　オッセンベルク城＞：　⑳
D-47495 Rheinberg 　、Schlosstrasse 81
http://www.histohotels.de/schloss-ossenberg.html
http://www.histohotels.de/historic-hotels-of-europe.html

写真は古城ホテル　オッセンベルク城：正面

Hotel Garni（朝食のみ） / B&B、4星・全4室。

デュッセルドルフ空港から49km、Xantenクサンテンから13km、Duisburgデュイスブルクから北西に25kmの距離にある。
ライン川の左岸Rheinbergラインベルクの一地区オッセンベルクにあって、人口2000人の小村に立つ。

写真は古城ホテル　オッセンベルク城

オッセンベルク城は騎士の居城として、最初に歴史に登場するのは1176年の事である。
14世紀に婚姻により、城はWevortヴェフォルト家の居城となり、その後300年以上を支配した。

1811 年11 月に皇帝ナポレオンの妻Kaiserin Marie Louiseマリー・ルイーズ皇后が当城を訪問している。
20世紀の城主はGraf Berghe von Tripsベルグフ・トリップス伯爵家であり、1942年3月の空爆で城はひどく破壊されたが、1952 年までに、城は再建された。

2004 年にGraefin Berghe von Trips伯爵夫人ベルグフ・トリップスは夫Wilhelm Albert Herzog von Urachヴィルヘルム・アルベルト・ウラッハ公（ヴュルテンベルク公の系累）と共に城館を改装し、ホテルを開業した。

尚、Historische Hotels歴史的な、由緒あるホテル連盟のメンバーである。

・・・・・・・・・・

写真は古城ホテル　オッセンベルク城：1875年の絵

参考：行けなかったが、こんな小さな古城ホテルも近くにある。

Hotel ＆Spa　Schloss Leyenburg古城ホテル　ライエンブルク城：
D-47509　Rheurdラアート　、Leyenburg 3
http://www.leyenburg.de/

4星・全10室。18世紀以来の騎士の居城であった。
デュッセルドルフ空港まで34km。

・・・・・・・・・・

写真はHotel Schloss Leyenburgライエンブルク城

イッセルブルク・アンホルトのスーパーReweレーヴェで土産を買った。
詳細は以下の通り。
マルチパンのシュトレンEuro2.59、
ハリボ6袋0.95X6＝Euro5.7、
マルチパンのチョコレートEuro7.8、
スピリッツ蒸留酒Aalborg Jubi Akvavitオールボー・アクアヴィットEuro17.99
合計Euro34.08を購入した。

そして夕食用に店内のパン屋でベルリーナパン、玉ねぎ・サラミ入りブロートヒェン（小さなパンの一種）、リンゴジュースを購入し（合計Euro7.45）、

18：15ホテルに帰った。
レンタカーの走行距離メーターは1,615kmとなった。全行程予想の距離1,670kmを明日には破ることになる。

写真はアンホルト城：俯瞰、中央にアンホルト城、左に広大な庭園やゴルフ場が
見え、右手にイッセルブルク・アンホルトの市街地が広がっている。

写真はアンホルト城：庭園（季節は違うが）

写真はアンホルト城：庭園

写真はアンホルト城：庭園

写真はアンホルト城：駐車場・城門からくると、水堀の上に跳ね橋がある。

＜夕食：古城ホテル　アンホルト城のNo.45の自室で＞
19：00～19：40
パン屋でベルリーナパン、
玉ねぎ・サラミ入りブロートヒェン（小さなパンの一種）、
リンゴジュース、ホテルのサービスであるリンゴやプラムなどの果物を頂いた。

明日はDuesseldorfデュッセルドルフに向かう。
デュッセルドルフで1泊するが、とりあえず帰国の下準備をした。
就寝24：00。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

写真はアンホルト城：典型的なミュンスターラントの水城

この旅行記へのコメント （3）

• frau.himmelさん 2017/10/28 15:40:00

  Xで始まるドイツ語

  クサンテンのローマ基地遺跡、広大ですね。
  円形劇場も表紙の写真からはサッカースタジアムかと思いました。
  ドイツでもローマ遺跡はあちこち残っていますが、私が訪れたところで最も有名なのはトリアーでしょうか。その他にフランクフルト近郊のザールブルク城もそうですし、市内にも遺跡がありましたね。アーヘンにも、そう言えばウィーンにもあるし、ローマ帝国というのは強大だったのですね。
  
  ところで今日は質問です。
  Xsaten（クサンテン）、jjidarumaさんも先の旅行記でXで始まる数少ない地名と仰っていますが、先の旅でドイツ一円の交通をマヒさせた大暴風雨、「Xavier」に遭遇しました。
  これは何と発音するのでしょうか？全く見当がつきません。
  

  jijidarumaさん からの返信 2017/10/28 18:31:48

  Re: Xで始まるドイツ語

  himmel さん、
  こんばんは。
  コメント・ご投票に深謝!
  
  ほんとにローマの遺跡は多いですね。フランクフルトの真ん中にも
  ありました。ローマ帝国の国境線・ドイツ・リーメス街道
  （2005年世界遺産登録）を見てると、その凄さが分かります。
  
  さて、「Xavier」ですが、私のドイツ語辞典には
  載っていませんでした。その代りに、「Xaver」という言葉
  が目に入りました。御存じの人物Francesco　Xaver（＝バスク
  語でXavier）フランシスコ・ザヴィエル・・・日本人も馴染みのイエズス会の宣教師です。
  これをベースに検索してみると、Franz Xaver Wolfgang Mozart
  フランツ・クサーヴァー・ヴォルフガング・モーツァルトと言った
  名前が出てきました。
  彼は神童ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの末子の
  4男で、ピアニスト・作曲家でした。
  
  つまり、Xavier( Xabier)シャビエルは男性名、バスク語では
  シャビエル、現代スペイン語ではハビエル (Javier)、ドイツ語
  ではクサーヴァー (Xaver)と呼ぶそうです。
  ドイツの新聞などでXavierと書いていたらシャビエルと言う
  のが正しいのか、それともドイツ語のクサーヴァー (Xaver)と
  すべきなのか、人名（ドイツの人名というプログも見ましたが、
  マイナーなのでしょうかXaverはなし）はとかく難しいですね。
  
  ついでながら「きよしこの夜」の作曲者フランツ・クサーヴァー・
  グルーバー というオーストリアの教会オルガン奏者もいます。
  jijidaruma

  frau.himmelさん からの返信 2017/10/29 14:29:03

  RE: Re: Xで始まるドイツ語

  jijidarumaさん、ありがとうございます。
  
  「Xavier」の読み方、わざわざ調べてくださったのですね。
  やっぱり、「クサーヴァー」か「クサーヴィア」というのが私にはピッタリきそうです。
  私も何かを見ていましたら、「ザヴィエル」という言い方もあるそうで、ドイツ語に拘らなければ耳慣れたザヴィエルもよさそうですね。
  いつか旅行記を書くとき（かなり後になりますが）、jijidarumaさんのこのコメント使わせてください。
  
  ありがとうございました。
  
  himmel