2011/04/02 - 2011/04/06
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kojikojiさん
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今回の旅の始まりはプラハ空港から乗ったエアポートエクスプレスバスの終点プラハ本駅からでした。夜9時頃に着いたのは古いメインターミナルの前でした。地図で見るのと印象が違ったので本当にここが?と思いましたが左手に木々が見えたので公園がある事は分かりました。取りあえず下に降りれば分かるかもしれないと思い階段を降りるとそこは見慣れたヨーロッパの鉄道駅でした。表とは違って明るく活気のある駅にホッとしました。ホテルはすぐ近くでしたので荷物を置いて飲み物を買いに駅に戻りましたが、ミニスーパーやお土産物店に大きな書店などここで買物が済みそうな感じです。工事中ですがBILLAというスーパーまでありました。切符売り場はとても広くて明るく気持ちの良い空間で、ほとんどがドメスティック(国内)の表示でインターナショナル(国際線)の売場が見つけにくい感がありましたが英語も通じて不便さは感じませんでした。新しくなった駅で唯一昔の雰囲気を残しているのがメインビルディングの3階で、空港バスの到着したフロアだったと後で気づきました。外壁には世界各国の民族の女性のレリーフ、日本の花魁らしいレリーフを見ると少し自分の中にナショナリズムを感じました。そして正面の入口を一歩入ると素晴らしい空間が広がります。巨大なドームに美しいアールヌーヴォの装飾です。真中には2階からの吹き抜けがあり列車へ急ぐ雑踏の雰囲気も感じられます。その吹き抜けの廻りがカフェになっているのでウィーンへの列車を待つ間楽しかったプラハの旅を振り返り、ここでその余韻に浸りました。そして駅のマニファクトゥーラで最後の買物をしていたら列車に乗り遅れそうになりました。時間が無くなって両親への最後の絵葉書が出せなくなりそうだった時に雰囲気を察して「私が代りに投函しておきましょう。」と言ってくれたマニファクトゥーラの販売員のお姉さん、乗り遅れそうになった列車まで案内してくれた車掌さんに感謝です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 船 徒歩
- 航空会社
- アエロフロート・ロシア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
プラハ中央駅に到着した後にホテルにチェックインしてから飲み物を仕入れに駅に戻りました。若い頃からの癖でどうしてもミニバーの飲み物には手が出ません。それとせっかくチェコに来たのだからいろいろな種類のビールが飲みたいのと瓶ビールを買ってラベルを剥がしてスクラップしたかったからです。この日は5種類の瓶ビールを買いました。
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数日後ウィーンへの列車の切符を買いに行きました。指定券でもないので当日でもよかったのですが、出発間際にバタバタしないようにです。実際は別の理由でバタバタになりましたが。
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列車の電光掲示板への入線の番号はなかなか表示されないので、待ちきれない人で
この辺りはいつも混雑していました。遠距離の列車の番線が表示されるとサッと人が引いていくのが面白かったです。 -
同じような切符売り場が並んでいるので国内列車の売り場と国際列車の切符売り場は少々分かりにくかったです。開いていたカウンターの女性はそれはそれは美しい方で、妻が横にいながらも見惚(みと)れてしまいました。
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駅構内で工事中のスーパーマーケットBILLAのオープン告知は色遣いがお洒落ですね。ウィーンでは毎日のようにお世話になったスーパーで、その後もザルツブルグでお土産用のモーツァルトチョコを買ったり、塩を買ったり重宝しています。
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天井から下がった案内表示でようやく古い駅舎へのエスカレーターが分かりました。おまわりさんの後ろ姿を見ていたら浦沢直樹の「MONSTER」をまた思い出しました。
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エスカレーターを上がった正面にFANTOVA KAVARNAのカフェの店名サインがあります。アールヌーヴォーのデザインが美しいですが、この後ウィーンに向かうのでユーゲントシュティールという言葉が先に浮かんでしまいます。
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上がってみるとそこは別世界が広がり、一挙に時間が1世紀遡ったようです。
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チェコのアール・ヌーヴォー建築家のヨーゼフ・ファンタが手掛けた駅舎です。20世紀初頭にカフェがオープンした時に建築家の名にちなんでファントヴァ・カヴァールナ(ファンタのカフェ)と名付けられました。
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前の晩にヴォルタヴァ川のディナークルーズで通過したガラスドームの美しい通産省庁舎の建物も ヨーゼフ・ファンタの設計によるものでした。
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中央部には開口があり2階のフロアからホームへ向かう人の姿が見られます。誰も上を見上げませんが、実際我々も出発時にこの下を通りましたが気がつきませんでした。
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澁澤龍彦はヨーロッパの乳房の「昔と今のプラハ」の最後に、プラハからOSでウィーンに向かおうとしますが、満席のために急遽夜行列車に変更します。ビザの滞在期間が切れるぎりぎりで、チェコの秘密警察に逮捕されるのではないかとも書いています。
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出発は深夜の12時30分だったのでこのカフェに立ち寄ることはなかったと思います。コンバートメントの同室の老人がトロツキーに似ていたとも書いています。眠れない夜を過ごしたようですが、「パスポート・コントロール!」の声に目が覚めたとも。
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今日は切符を買いに来ただけですが雰囲気だけ感じるためにホームに入ってみました。普通ヨーロッパの駅は駅舎から奥に進むと正面に向かって列車が縦に停まっていますがここは横向きで何か拍子抜けしました。
ローマのテルミニではありませんが「終着駅」って感じがしません。 -
そしていよいよプラハを離れる日が来ました。ほんの1週間ほどの滞在でしたが、後ろ髪をひかれるような気分にさせる魅力ある街でした。先日見た旅人の様に我々もウィーン行きの列車が何番線に入線するか確認するために掲示板の前に立ちます。
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出発までに1時間ほどあったので最後にカフェで一服する事にしました。
終着駅なのでもう少し雑多な人混みと言うか猥雑な雰囲気が欲しいと感じるような静けさです。現在は中央駅の機能は地下に集約されているので、何か理由がない限りここへ上がることはありません。 -
このカフェで幾多の人々の人生のドラマが展開されたのであろうと感じられます。
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毎年春と秋にプラハからパリまでオリエント急行が走るとき、このホールは貸し切りになり、ホールから線路側の扉を開けると1番線プラットホームで列車はここから発車するそうです。1番線ホームには赤い絨毯が敷かれ、オリエント急行の乗客が集まって来て、このホールがもっとも華やぐ瞬間だそうです。
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物思いに耽っているのか眠いだけなのか今は知る由もありません。
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このホールに身を置いているとなぜかイスタンブールを思い出しました。ドーム天井がアヤソフィアに似ているからなのか、過去に3回行ったシルケジ駅の1番ホームの脇にある「オリエント・エクスプレス」というレストランと同じ雰囲気を感じたからかもしれません。
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妻はイスタンブールに行ったことが無かったので、そんなことなど考える由もありませんが、8年後にトルコへ連れて行ってオリエント急行の終着駅を見せる事が出来ました。
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ダウ・エグバーツ(DOUWE EGBERTE)はオランダのコーヒーメーカーですが、後にチェコのカフェ・コーヒー・デーがこのカフェを借りて改装しています。エスプレッソとカフェモカを注文しましたが、こんな贅沢な雰囲気の中で飲むにはあまりにも安いです。
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プラハの最後の余韻を楽しみます。
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最後に表も見ておきましょう。美しいアール・ヌーヴォーの建物ですが、通りを渡って駐車場まで行く時間が無かったので正面からの写真は撮れませんでした。空港から到着したのは確かにここでしたが、真っ暗だったので気が付きませんでした。
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新しい駅舎の上に古い建物部分が3階から上だけ乗った感じで残されています。車で乗り付ける以外使われないであろうエントランス廻りには往時を彷彿させるレリーフが残っています。世界の女性の民族の特色を携えたレリーフは優雅です。
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建物自体はかなり傷んできているので早い修復工事が必要そうです。
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外壁には世界各国の民族衣装の姿をした女性のレリーフで飾られています。これは花魁姿の日本人女性だと分かります。
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このフロアはカフェ以外は役目を終えて全く使われていないのがもったいないです。そして最後にチェココルナを使いきるためにマニフェクトゥーラで買物をしていたら絵葉書を投函する時間がなくなりました。両親宛に旅先から葉書を出さない日は無いので葉書を持って困った顔をしていたら店の販売員の女性が「私が代りに投函しておきましょう。」と預かってくれました。もちろん帰国前に実家の両親のところに届いていました。
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最後の最後までチェコと言う国はなんて親切なのでしょうと思いながらホームに急ぎましたが、5bの意味が分からず近くにいた女性の車掌さんに尋ねると「早く、急ぎなさい。」と案内してくれました。車両の扉の開閉ボタンを押して荷物を放り込んで飛び乗ると同時に列車はウィーンに向かって走り出しました。
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