さいたまさんのクチコミ(102ページ)全2,813件

運上所は、後の税関のことで、江戸末期の開国に伴い、通商条約に基づき、居留地が設けられた築地の地に設置されました。
横浜にも運上所が設けられ、輸入品の関税に差異があってはならないとのことで、横浜との電信回線が設置されました。
居留地は、築地の鉄砲洲に設けられ、その海沿いに運上所が開設されました。
鉄砲洲とは、形が鉄砲に似ていることから付けられた名称です。
運上所の名称は、場所によって異なっていたため、明治５年に、税関との名称に統一され、築地の運用所は、東京税関と呼ばれるようになりました。
諸列強の圧力の中、開設された運上所の運営にあたり、電信回線の整備により、関税の統一賦課を図ったことは画期的なことと考えられます。
しかしながら、その後の関税自主権の回復には、多年の年月を要することとなりました。
このため、諸外国との交渉に当たっては、この種教訓等を語り継ぎ、交渉ノウハウの蓄積に反映していく必要があります。
明石町の運上所跡を訪れる際は、地下鉄日比谷線築地本願寺前で降りて、料亭水炊きの治作を目指すのが判りやすいです。

江戸時代の眼科医の土生玄碩の墓が、築地本願寺に置かれています。
岡山藩出身の土生玄碩は、江戸時代の眼科治療の秘密的体制の風潮の中、独自に新治療法を研究し、もって岡山藩主の実娘の眼科手術に成功し、眼科医としての地位を高めていきました。
その後の努力の結果、幕府の奥医師の地位を得て、眼科医としての名声を高めました。
そのため、得られた多額の財産を有力大名に貸し付けるとともに、莫大な蓄財をなしました。
しかし、新たな眼科治療薬を得るために、将軍から拝領した葵の紋付の衣服をシーボルトに渡した科により投獄されました。
土生玄碩の墓は、土生家の菩提寺であった築地本願寺に置かれています。
土生玄碩の秘密継承の中にも拘わらず、自らの積極進取の考え方と実際の生き様は、新たなる外科手術の開拓の面での、大きな新天地への幕開けだと考えられます。
土生玄碩の新知識の導入がなかったならば、旧来の眼科治療に終始した沈滞の時代が続いていたものと考えられます。
土生玄碩の開拓の精神こそ、現在の閉塞された社会からの脱却を実現する生き方かと思われます。
また、土生玄碩の墓を訪れる際は、本願寺の正門を入り、左に進んで、北門を目指すとわかりやすいかと思います。

忠臣蔵４７義士の一人、間新六の供養塔が、築地本願寺の境内にあります。
間新六は、父と兄とともに討ち入りに参加し、首尾よく願いを成就することができました。
討ち入りの後、間新六は、毛利藩にお預けの身となり、謹慎していました。
切腹の処分となりましたが、間新六ただ一人が、古式の切腹の作法に基づき、刀を腹に刺し込み、自ら切腹に及んだとのことです。
当時の切腹は、切腹の動作のみで、実際は、介錯人が首を落とすことで切腹が成立していました。
間新六は、自らの意思と行為で切腹し、話題になったそうです。
当時の安易な考え方に対する痛切な警鐘になったこととと思います。
時流に流されることなく、自らの苦痛を顧みず、本来の切腹作法に従って切腹を果たしたことは、他に対する無言の教訓になったことと推測されます。
現在の社会の中のある種の考え方に対する江戸時代からの痛切な訴えと感じられます。
間新六の供養塔を訪れる際は、地下鉄日比谷線が便利です。
また、本願寺の正門を入った後、左側に進み、背の高い土生玄碩の墓を目印にするとわかりやすいと思います。

日本橋の魚河岸を創設し、また佃島を築成させた森孫右衛門の墓が、築地本願寺の境内の東側道路沿いに、置かれています。
徳川家康の江戸開府において、大きな課題は、食料の確保と土地の造成でした。
森孫衛門は、江戸湾における漁業を興し、日本橋魚市場の創設に尽力し、江戸の庶民に広く、魚を提供しました。
また、隅田川河口の浅瀬であった佃島を埋め立てにより、築成させました。
森孫右衛門は、摂津国の佃島出身の漁師でしたが、徳川家の知遇を受け、森姓を与えられ、高級魚であった白魚を庶民にまで普及させたとされています。
森孫右衛門の時代の大きな変転に際して、食料と土地という生産活動の基盤整備に尽力する先見の明には、見習うべきものがあると思います。
大きな変革の中で、何が社会活動の原動力になるかを適確に判断した森孫右衛門の判断力には、現代社会における生き方に通ずるものがあると痛感しています。
森孫右衛門の墓を訪れる際は、地下鉄日比谷線が便利です。
また、本願寺の正門を入った後、左側に進み、背の高い土生玄碩の墓を目印にするとわかりやすいと思います。

酒井抱一は、老中や大老にも任じられる酒井雅楽頭の酒井忠仰の次男として生まれましたが、出家して、西本願寺の僧となりました。
武家の習いとされていた風雅の分野で活動するようなりました。
絵画の分野と歌人、俳人としても見識を深めました。
一時、狩野派の画風を学びましたが、その後、尾形光琳に私淑し、絵画の世界に入り、琳派の装飾的な画風を受け継ぎつつも、独自の画風を確立しました。
光琳没後の百回忌法要を催し、光琳派を発展させ、江戸琳派の開祖となりました。
酒井抱一の墓が、築地本願寺にあります。

松尾芭蕉の句碑が、築地の本願寺の境内の東側にあります。
日本の各地を巡った松尾芭蕉も築地の本願寺を訪れたのでしょう、松尾芭蕉の句碑が残されています。
築地の本願寺の松尾芭蕉の句碑は、とても簡素で、説明する案内文も立てられていません。
周りのお墓や慰霊塔が、功績を讃えたり、人となりを説明する文章が掲げられているのに比し、対照的です。
松尾芭蕉の句碑の周りには、丈の高い碑や、大きな碑があるのに、松尾芭蕉の句碑は、本当に簡素としか言えません。
なんとなく、松尾芭蕉の生き方を象徴しているのかもしれません。
松尾芭蕉の偉大さは、受け取る人々の胸のうちに息づいているのかもしれません。

月島の渡し跡の築地側は、築地７丁目にあります。
月島の埋め立てが完了した直後から、築地と月島との間を手漕ぎの私営有料渡し船で往復し、利用客の通行ニーズに応えていましたが、月島との交通手段の重要性から、東京市営となり、汽船２隻による無料の往復運航に移行しました。
昭和１５年の勝鬨橋の完成により、約５０年間の運航に幕を降ろすことになりました。
月島の渡しは、月島地区の住民や工場関係者の通勤通学そして買い物等の交通手段として非常に重要な役割を担ってきました。

電信創業之地の碑は、築地の明石町にあります。
開国とともに、運上所が開設されましたが、横浜の裁判所や横浜の運上所との税金に差異があってはいけないとのことで、迅速な情報のやり取りのための電信回線が、創設されました。
が跡の碑の傍です。

九条武子は、佐佐木信綱に師事し和歌にも長け、歌人として有名ですが、西本願寺の第２１代法主の娘でもあります。
関東大震災の折、全壊した築地本願寺の再建、大震災による負傷者・孤児の救援活動等に尽力しました。
築地本願寺の一角に、九条武子夫人の立派な歌碑として、その足跡が残されていることは、歌人としての顕彰もさることながら、築地本願寺の再興に尽力した功績を永く、讃えたいのかもしれません。
九条武子は、仏教主義に基づき、現京都女子大学を設立する等、教育面に尽力しています。

浄土真宗の宗祖とされる親鸞聖人の像が、築地本願寺の東北角部に設置されています。
親鸞聖人は、法然聖人の本願念仏のお教えを継ぎ、本願を信じ、念仏する身として、精進しました。
親鸞聖人は、公家階級など限られた人たちだけが、極楽浄土に行く術を得るのではなく、一般の民衆でも、南無阿弥陀仏という念仏さえとなえれば、誰でも救われると説きました。
これらのお教えが、浄土真宗が日本全土に広まった理由とされています。
築地本願寺に置かれた親鸞聖人の像を見ることにより、平安時代末期から鎌倉時代以降の浄土真宗の歴史を理解することができるかもしれません。

陸上交通殉難者追悼之碑は、築地本願寺の境内の北側に設置されています。
陸上の交通安全を願いつつ、陸上の事故等で亡くなられた方々を追悼する碑が建てられています。
築地の本願寺の境内には、他にもいろいろな慰霊碑や記念の碑が建てられていますが、この陸上交通殉難者追悼之碑は、その中でも、大変立派なものです。
この陸上交通殉難者追悼之碑を見ると、数多くの方々が無念のうちになくなられ、残されたご遺族の皆様の想いを考えますと、胸にぐっと来るものがあります。
このような悲惨事をくりかえしてはならぬという想いで、交通事故絶滅を願うものです。

ぷらっと築地は、場外市場の中にある案内所等の施設です。気軽に利用できます。
３方をガラス戸の入口で構成されていますので、とても入りやすいです。
波除通り沿いには、案内所との大きな標識が掲げられていて、利用客が理解しやすくなっています。
無料のパンフレットや地図が準備されています。
食堂もあり、各地の名産品を味わうことができます。
コインロッカーや休憩所も準備されているため、利用客にとっては、安心です。
今回は使用していませんが、調理のための施設があるそうです。
多くの観光客を含んだ利用客が多いのもうなずけるところです。

築地にっぽん漁港市場は、日本各地の鮮魚を主とする食料品店街です。
買い求めた新鮮なものを、近くの待合室や食堂で食べる利用客も多いです。
場外市場の波除通りの西側沿いに多数の店舗が入っています。
新鮮な鮮魚はもちろん、かずかずの食品を展示、提供しています。
産地としては、日本全国にわたっていて、北海道や四国九州の各地の自慢の鮮魚類が並べられています。
利用客も日本各地はもちろん、外国観光客も多く、それぞれ目当ての商品を選んでいます。
また、グループの旅行客も少なくなく地図とパンフレットを片手に店舗を見て廻っています。

築地の場外市場は、中央市場の東側にあり、新大橋通りと波除通りを中心にしています。
地下鉄を初め、バス等の交通の便も、良い環境になっています。
主に、新鮮な鮮魚や魚介類を扱っていて、いいろいろな店舗から構成されています。
毎日、個人でも、また団体としても、多くの利用客が訪れるほか、観光客もやってきます。
インターネットを始めとする各種の情報が発信されていて、人気の店舗の前には、長蛇の列ができています。
中央市場の豊洲地区への移転が決定しているため、今後の発展の転機になるものと予想されています。

日本では、明治２３年に東京盲唖学校の石川倉次によって、６点式点字が考案され、これが「日本点字」として制定されて、日本国内で広く使用されるようになりました。
東京都の中央区立市場橋公園の北側に、日本点字制定の地・東京盲唖学校発祥の地の碑が置かれています。
東京において、明治の初めに、楽善会という篤志家グループによる盲人教育施設を設立する運動が始まり、明治１３年に、楽善会訓盲校が開校し、聾教育が行われるようになりました。
明治１８年、文部省直轄となり、東京盲唖学校と改称されました。
戦後 東京教育大学の附属校となり、現在は、筑波大学の附属の視覚・聴覚特別支援学校となっています。

中央区立の市場橋公園は、築地の市場外市場の新大橋通りを挟んで、真向かいにある公園ですが、まるで駐車場のようです。
新大橋通りからの大型バスが、築地市場にやってくる際の駐車場として活用されています。
公園としてのブランコや滑り台等の遊具が置かれていますが、文字通り片隅に追いやられています。
公園を利用するにも、すぐ傍まで、大型バスが列をなして駐車し、観光客を乗せて発車したり、到着するため、バスの出入りが頻繁にあり、親として心配です。
トイレもあるのですが、利用するのは、観光客のみのようです。

かって、江戸時代から、尾張藩の屋敷があった築地に通ずる尾張橋が、築地川に架かっていました。
浜離宮の大手門橋の傍にあったものとされています。
尾張橋は、現在埋め立てられてありません。
関東大震災後、築地に中央市場が移転してきました。
大震災後の復興のため、汐留駅から築地の中央市場へ、鉄道が引かれました。
このため、新尾張橋が、築地川を渡る際の鉄道橋として設置され、東京の台所としての中央市場の役割に貢献しました。
現在の新尾張橋は、役割を終えた鉄道線用の鉄道橋を、道路橋に架け替えられた橋です。

浜離宮前踏切は、銀座８丁目の先に保存されている信号機です。
銀座に残された唯一の鉄道踏切の信号機です。
かつて、国鉄の踏切の信号機として活躍していましたが、新橋駅、汐留駅そして東京駅と鉄道の発展とともに役割が変わり、関東大震災後の中央市場の移転により新たな役割を得て、復興に貢献しました。
その後、路線の撤廃に伴い、現在の位置に保存されることとなりました。
鉄道の歴史を刻んだ銀座の信号機として、現在も生き続けています。

検査業務開始の地の碑が、銀座８丁目の南側、汐留駅の東側にあります。
検査業務とは、物品を発注する際の要求性能と納入後の製品の性能に差異がないことを確認する納入検査を示しています。
明治初期に、工部省が発注した碍子の絶縁性能を検査するため、検査所が設立されたことを機に、検査業務が開始されたとのことです。
現在では、納入後の検査はもちろん、生産工程の重要な結節段階や設計段階においても検査・審査あるいは確認がされていて、段階的かつ継続的な検査が実施されていて、もって確実な調達・取得がなされています。
明治の殖産興業の発展の基礎となったものと思います。

銀座の博品館は、明治末期に設立された複合施設として約１３０年の歴史の流れが続いている施設です。
現在は、おもちゃ館を主とし、併せて劇場やレストランが入っています。
一時期、この施設を飲食店グループの本店として、活用していましたが、創業８０周年を機に、現在のおもちゃ中心の施設となっています。
銀座８丁目の御門通りと銀座中央通りの交差点に位置している関係で。便利でかつ賑やかな感じの施設として親しまれています。