◎奥日光(1)・春の花、千手観音堂落成

2017/05/25 - 2017/05/27

（竜頭の滝,トウゴクミツバツツジ）

春は奥日光の季節です。特に五月から七月にかけて種々の花が次々と咲いてきます。今回はシャクナゲとトウゴクミツバツツジ中心に廻ります。

特に自生、群生、国産シャクナゲにこだわる筆者としては湯の湖西岸は欠かせないポイントのひとつとなります。今回もう一つの目玉は千手が浜に勝道上人の開いた千手観音堂が再建されたこと。

西ノ湖周辺は今月24日にも熊が出没しているので注意が必要です。見上げれば山端や日陰にはまだまだ残雪があります。

　
　・楚々として石楠花のあるそこに在る

　・寂しさに悲しみ重ね残り雪

　・故郷のクラスメイトの幼顔
　　　浮いては消えてまた浮かぶ　　-悠遊人-

エリア 日光湯元温泉(栃木)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス 私鉄 徒歩

湯の湖西岸、自生のアズマシャクナゲ

　つつじと同じ科/属でありながら、自生のシャクナゲは崖地、日陰を好みます。いい表情を撮るには崖をよじ登らねばなりません。


　

蕾は赤く、花が開いてくるにしたがってさわやかなピンクに変わります。

白い花もありますが、やはり少しだけピンクがかっていますね。

約一月遅れて白いハクサンシャクナゲが咲いてきます。開花が遅いのは自生する高度が高いせいもあるのでしょう。

重要なのは葉っぱです。　形、色、艶、丸み、厚さ、枝との角度が特に重要です。ただこれは私だけの問題なのかもしれません。

洋モノにはない気品さ

　・楚々としてただ石楠花のそこに在り

トウゴクミツバツツジと
ツツジが陽の花ならシャクナゲは陰の花

キツネが現れました。
釣り人のカワマスを分捕ったようです。
立ち止まってポーズを取ってくれます。

西ノ湖への径

　白樺の林からカラマツへと変わっていきます。白樺はカラマツに囲まれ、陽当たりが悪くなると、やがて枯れていくのです。千手が原は枯れた白樺の死骸でいっぱい。それが次の植物を育てるのです。これが奥日光の摂理であって、だからこの径は美しい

西ノ湖付近の千手ケが原

　・山庵ただ一片の春の風

　このあたり熊に注意

千手が浜、千手観音堂

　昨年から工事が始まり、今年五月に落成しました。
クリンソウの咲くその先です。

千手が浜

　今はとても静か、30cmを超えるカワマス、ヒメマスが悠々と泳いでいます

クリンソウはまだ蕾、こんな状態です。
あと１０日もすれば、このあたり一帯は人、人、人であふれていることになります
花たちを世話する伊藤様に感謝！

カワマスの稚魚が数百尾、元気に群れています。

気が付けば、ザックに小ぶりのセミが止まっていました。一見ミンミンゼミに見えますが身長は３センチほどと小さい。エゾハルゼミのメスだ。

龍頭の滝

　滝沿いはトウゴクミツバツツジが満開です。
この色、とても鮮やかなピンクがかった紫色

トウゴクミツバツツジの新芽

●よく観れば花には必ず昆虫がいるものです。あたりまえですよね。いままで数千～数万年と昆虫が受粉を担ってきたのですから。それで花たちも子孫を繋いできたわけですから。だから花を観るときには昆虫も一緒に探してあげねばなりません。ただ生け花にその必要はありません。生き花との違いです。

龍頭の滝

　日光の数々の滝は、流れ出した溶岩が川をせき止めて造られています。この滝は男体山が造ったもの。

アカヤシオが散った頃、ミツバツツジが咲き始めます。彼らは同じツツジ科ツツジ属

１０日後、クリンソウ、ズミを求めて再見です。さらにその後ワタスゲ、ニッコウキスゲと続きます。

※東武日光線のダイヤが変わったので注意です。直行は特急のみ、直行快速は無くなりました。

　※4日間フリーパス￥4,520（現地バス代混み）が便利
　　特急券　往復　￥2,680（浅草より）