2025/05/02 - 2025/05/02
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mitsuさん
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:.。☆ 黄金に煌めく中世の祈りと、時を越えて躍動する天才たちの鼓動 ☆.。.:
今回の旅では、光り輝く純度の高い金箔に包まれた、厳かな中世の祭壇画が並ぶ一角へと歩みを進めました。
そこで出会ったのは、巨匠ジョットやベルナルド・ダッディが描いた、当時の人々の深い信仰心と激しい感情がそのまま胸に迫るような、神聖でドラマチックな受難の物語。
さらに奥へと進むと、美術の教科書でも名高いウッチェロの『サン・ロマーノの戦い』や、ギルランダイオの端正な美しさが光る聖母子像など、時代がルネサンスへとダイナミックに進化していく決定的な瞬間が目の前に広がりました。
数々の天才たちが絵の具に命を吹き込んだ大作とじっくり対峙し、まるで数百年という時を遡って歴史の目撃者になったかのような、胸が熱くなる特別なひとときを過ごしました。
※この旅行記に載せている写真は、混雑した美術館の中で撮影したものです。そのため、一部ピンボケしていたり、正面からまっすぐに撮れていなかったりする写真もありますが、旅のリアルな空気感として楽しんでいただければ幸いです。
全体の大まかな行程は以下になります。
今日は,★☆★です (^^)/
4/13(日) 成田⇒ドバイ⇒
4/14(月) ⇒アムステルダム フォーレンダム観光
4/15(火) アムステルダム,ホールン,エダム観光
4/16(水) アムステルダム国立美術館,市内観光
4/17(木) ギートホルン観光
4/18(金) キューケンホフ観光
4/19(土) ザーンセ・スカンス観光⇒ロッテルダムへ移動
4/20(日) デハール城,ユトレヒト観光
4/21(月) キンデルダイク,デルフト観光
4/22(火) ハーグ観光
4/23(水) プラハへ移動とプチ観光
4/24(木) プラハ観光+コンサート
4/25(金) プラハ観光+コンサート
4/26(土) プラハ観光
4/27(日) プラハ観光
4/28(月) プラハ観光
4/29(火) チェスキー・クルムロフへ移動⇒観光
4/30(水) チェスキー・クルムロフ⇒プラハへ移動
5/1(木) パリへ移動,観光
★☆★5/2(金) パリ観光
5/3(土) ヴェルサイユ宮殿観光
5/4(日) パリ観光
5/5(月) 体調不良により観光無し
5/6(火) 体調不良により観光無し
5/7(水) パリ観光
5/8(木) シャルトルへ移動・観光
5/9(金) パリ観光
5/10(土) パリ観光
5/11(日) パリ観光
5/12(月) ベルノンへ移動・観光,パリ観光
5/13(火) パリ観光
5/14(水) パリ観光後⇒ドバイへ移動
5/15(木) ドバイ観光⇒成田へ向けて出発
5/16(金) 成田着
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
祝福するキリスト 1460年頃
ジョヴァンニ・ベリーニ
イタリアのルネサンス期に大活躍した巨匠が、初期の頃に描いた、傑作です。
正面を見つめるキリストは、右手を挙げて人々に祝福を与え、左手には世界を象徴する球体を大切そうに抱えています。
下の文字には、聖書の一節から「求めよ、疑うことなかれ。我が名において父に願うことは、何であれ汝に叶えられるであろう」という意味のラテン語が刻まれており、見る人の心をそっと包み込んでくれるような、深い優しさと静けさに満ちた作品です。 -
キリスト降誕と羊飼いへの告知 1520年~1525年頃
ベルナルディーノ・ルイーニ
イエス・キリストが誕生した神聖な夜を描いた、美しい壁画(フレスコ画)です。
中央では聖母マリアが静かに祈りを捧げ、右側では夫のヨセフが温かい目で見守っています。
画面の左上には、空を舞う天使が羊飼いたちに「救世主が生まれた」と奇跡の知らせを伝える場面が同時に描かれています。
作者のルイーニは、かの有名なレオナルド・ダ・ヴィンチの愛弟子だった人物です。
師匠譲りの柔らかく優しい光の表現や、登場人物たちの穏やかで慈愛に満ちた表情が、見る人をとても優しい気持ちにさせてくれる作品です。 -
東方三博士の礼拝 1520年~1525年頃
ベルナルディーノ・ルイーニ
2枚目の「キリスト降誕」の絵と対になっている、神聖な雰囲気あふれる作品です。
幼いイエス・キリストの誕生をお祝いするため、遠くからやってきた「東方の三博士(賢者)」と呼ばれる3人の王様たちが贈り物(黄金など)を捧げている場面が描かれています。
手前で膝をついて深く祈る老人の王様や、そのすぐ後ろで異国のきらびやかな帽子をかぶった王様たちの姿がとても色鮮やかです。
左上の遠くの背景を見ると、彼らが乗ってきた馬やたくさんの従者たちが山を越えて大行列でやってくる様子が細かく描き込まれており、物語の世界にすっと引き込まれるような見ごたえのある作品です。 -
(左上)聖母戴冠の祭壇画(左上) 1380年頃
サンタ・ヴェルディアーナのマスター(画家の通称)
(右)アッシジの聖フランチェスコ (1360年頃)
ジョヴァンニ・ダ・ミラノ
(左下)受胎告知 1335年頃
ベルナルド・ダッディ -
聖母戴冠 1380年頃
サンタ・ヴェルディアーナのマスター(画家の通称)
キリストが母親である聖母マリアに天国の女王としての冠を授ける、キリスト教のとても神聖な瞬間を描いた板絵です。
王座に座り、慎ましく胸の前で手を交差させるマリア様と、その頭上にそっと王冠を載せるキリストの姿が、きらびやかで美しい金箔の背景の中に優美に表現されています。
手前では二人の天使が膝をつき、楽器を奏でながら二人を祝福しています。 -
受胎告知 1335年頃
ベルナルド・ダッディ
後に出てくる「キリストの磔刑」と同じ画家が描いた、神聖な雰囲気あふれる作品です。
大天使ガブリエルが、静かに読書をしていた聖母マリアのもとに現れ、キリストを授かったことを告げるキリスト教のとても有名な名場面が描かれています。
この絵の面白いポイントは、ガブリエルのすぐ後ろにもう一人の天使が付き添って控えている点です。
天からは神の光が差し込み、お告げを聞いて驚きつつも慎ましく両手を胸に当てるマリアの姿が、きらびやかな金箔の背景の中に優美に表現されています。
当時の建物の様子や、美しく飾られたお部屋のインテリアなども細かく描き込まれており、中世ならではの繊細な魅力がつまった見ごたえのある傑作です。 -
アッシジの聖フランチェスコ 1360年頃
ジョヴァンニ・ダ・ミラノ
中世イタリアの巨匠ジョヴァンニ・ダ・ミラノが描いた美しい板絵です。
描かれているのは、自然や動物を心から愛し、人々から深く慕われた優しき聖人「聖フランチェスコ」の姿です。
彼は質素な茶色の修道服をまとい、手には大切そうに赤い聖書を抱えています 。
彼の右手や両足の甲をよく見ると、キリストが十字架にかけられた時と同じ傷が、奇跡の証として小さく赤く描き込まれているのが分かります。
背景を彩る純度の高い金箔の細工が、彼の頭の後ろの光輪を神聖に引き立てており、見る人の心をそっと落ち着かせてくれるような、静かで深い祈りに満ちた傑作です 。 -
キリストの磔刑 1330年代後半
ベルナルド・ダッディ
キリストの受難のクライマックスを描いたとても重要な板絵です。
中央の十字架で息を引き取ったキリストの周りには、悲しみに暮れて飛び回るカラフルな天使たちが描かれています。
その両脇には、キリストと一緒に処刑された二人の罪人の十字架が立っています。
十字架のふもとをよく見ると、左下には悲しみのあまり気絶してしまう聖母マリアを支える女性たちが、右下にはキリストの服を分け合おうとサイコロを振ってくじ引きをしている兵士たちの姿が描かれています。
画面いっぱいに大勢の兵士や馬がひしめき合い、当時の現場の混乱と人々の激しい感情がリアルに伝わってくる、時を忘れて細部まで見入ってしまう迫力満点の名作です。 -
磔刑のキリスト(ルーヴルの十字架像) 1288年~1292年頃
ジョット・ディ・ボンドーネ
西洋絵画の歴史をガラリと変えた天才画家ジョットが若き日に手掛けた、非常に貴重で巨大な十字架板絵です。
それまでの中世のキリスト像は、痛みのない記号のような平面的で硬い姿で描かれるのが普通でした。
しかしジョットは、重力によってぐったりとうつむく体や、青白く変化したリアルな肌の質感、そして立体的な筋肉のふくらみを描き、キリストを「本物の人間」として表現しました。
十字架の左端には悲しむ聖母マリアが、右端には聖ヨハネが描かれており、美術の世界に本物の生々しい感情とリアルな空間を持ち込んだ、まさに歴史的な大傑作です。 -
聖コスマスと聖ダミアンの斬首 1438年~1443年頃
フラ・アンジェリコ
ルネサンス期のフィレンツェで大活躍した「天使のような修道士」という意味の画家、フラ・アンジェリコが描いた名作です。
もともとはフィレンツェのサン・マルコ教会にある大きな祭壇画の土台を飾っていた一コマです。
描かれているのは、キリスト教の信仰を捨てなかったために処刑される聖人、コスマスとダミアンの熱いドラマです。
画面の右側では、まさに剣が振り下ろされようとしており、手前にはすでに殉教した聖人たちが静かに横たわっています。
少しショッキングな場面ですが、ルネサンス初期ならではの正確な遠近法で描かれた美しいお城やトスカーナ地方のイトスギの木々、そして登場人物たちの鮮やかな衣服の色彩によって、どこか清らかで幻想的な美しさを感じさせる素晴らしい作品です。 -
聖母戴冠 1430年~1432年頃
フラ・アンジェリコ
前の絵と同じ「天使のような画家」が描いた、まばゆい光ときらびやかな色彩に満ちた大傑作です。
キリストが母親である聖母マリアに天国の女王としての冠を授ける、神聖な瞬間が描かれています。
大理石の階段をのぼった先にある王座の周りには、数え切れないほどの天使や聖人たちがひしめき合い、二人を祝福しています。
特筆すべきは、まるで宝石を散りばめたような青、赤、金色の衣服の圧倒的な美しさです。 -
聖母戴冠の絵のいちばん下にある細長い一コマ一コマには、聖ドミニクスの生涯の物語がミニチュアのように細かく描き込まれており、どこを見ても飽きることのない、まさに夢の世界のように美しい作品です。
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(上)栄光の聖母子と聖マリア・マグダレナ、聖ベルナルドゥス、天使、ちびっこ天使たち 1480年代
フランチェスコ・ボッティチーニ
(下)フィレンツェ・ルネサンスの5人の巨匠たち 1500年~1550年頃16世紀
フィレンツェ派の画家(無名) -
上の絵画は、雲の上で幼いキリストを抱く聖母マリアを中心に、たくさんの可愛らしい天使の顔や聖人たちが、まるでドラマのワンシーンのように生き生きと描かれています。
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下の横長の一風変わった絵画には、ルネサンスの発展に最も貢献したフィレンツェの5人の天才(左から画家のジョット、遠近法のウッチェロ、彫刻のドナテッロ、数学のマネッティ、建築のブルネレスキ)の横顔がずらりと並んでいます。
かつては天才ウッチェロ本人が描いたとも言われていた、歴史ファン・美術ファンにとってはたまらない奇跡のコラボレーションを感じられる一角です。 -
聖トマス・アクィナスの凱旋 1470年~1475年頃
ベノッツォ・ゴッツォリ
画面が大きく3つの階層に分かれて描かれた、非常にドラマチックな作品です。
一番上の空の層では、キリストが福音書記者たちに囲まれて祝福を与えています。
中央の層で堂々と椅子に腰掛けているのが、中世最大の神学者である主役の聖トマス・アクィナスです。
彼の両脇には古代ギリシャの哲学者であるプラトンとアリストテレスが並び、彼の偉大な知性を引き立てています。
そして彼の足元をよく見ると、彼の思想的なライバルであった哲学者アヴェロエスが降参したように床に横たわっている、ユーモラスな演出が施されています。
一番下の層には、教皇シクストゥス4世をはじめとする大勢の聖職者たちが集まって会議を開いており、ルネサンス期ならではの緻密な描写と、当時のキリスト教世界の熱気や力強さがそのまま伝わってくるような見応えあふれる名作です。 -
バルバドーリの祭壇画(聖母子と天使たち、聖フレディアーノ、聖アウグスティヌス) 1437年~1438年頃
フラ・フィリッポ・リッピ
波乱万丈な人生を送ったことで知られるフィレンツェの天才画家、フィリッポ・リッピが手掛けた、非常に豪華で美しい祭壇画です。
中央では、美しい青いマントをまとった聖母マリアが、ふっくらとした愛らしい幼いキリストを抱いて堂々と立っています。
その手前で熱心に祈りを捧げているのは、二人の偉大な聖人(左の赤い服が聖フレディアーノ、右の緑の服が聖アウグスティヌス)です。
当時としては画期的な、背景にリアルな大理石の建築を取り入れた立体的な空間表現が特徴です。
周りを取り囲む天使たちのどこか人間味のある豊かな表情や、衣服の滑らかな質感の描写など、初期ルネサンスの最先端の技術と上品な美しさがぎゅっと詰まった見ごたえあふれる大作です。 -
(上)聖母子と幼き洗礼者聖ヨハネ 1468年~1470年頃
サンドロ・ボッティチェッリ
(下)エステルの物語 1475年頃
サンドロ・ボッティチェッリとフィリッピーノ・リッピ -
上の絵画は、世界的に有名な巨匠ボッティチェッリが若き日に描いた、とても優美で繊細な聖母子像です。聖母マリアが愛おしそうに幼いキリストを抱き寄せ、その横では幼い聖ヨハネが二人をそっと見守っています。
背後に描かれたバラの生垣や、マリアのベールの透明感あふれる表現が美しく、見る人の心を穏やかにしてくれます。 -
下の横長の絵画は、旧約聖書に登場する英雄的な女性「エステル」のドラマをいくつかの場面に分けて描いた物語絵です。
ボッティチェッリが、3枚前で登場した巨匠リッピの息子であるフィリッピーノ・リッピと協力して制作したと言われています。
ルネサンスならではの正確で美しい古典的な建築の並びの中に、色鮮やかな衣服をまとった人々が生き生きと配置されており、まるで映画の絵コンテを見ているかのような楽しさがある見ごたえ抜群の一角です。 -
(上)聖母子と三つの天使(書物の聖母のバリエーション) 1493年頃
サンドロ・ボッティチェリ
(左下)キリストの降誕、聖フランチェスコと聖マルコ 1490年代
フィリッポ・リッピ(またはその工房)
(右下)黒い帽子をかぶった若い男の肖像 1480年~1485年頃
サンドロ・ボッティチェリ
贅沢にも巨匠ボッティチェリの絵画が2点も一緒に写り込んだ、素晴らしい展示風景です。 -
一番上の大きな絵画は、ボッティチェリらしい優美な曲線が美しい聖母子像です。
物憂げな表情で我が子を抱くマリア様と、そのマリア様を優しく見つめる3人の天使たちが、繊細な金の光輪とともに描かれており、画面全体から神聖で穏やかな空気が漂っています。 -
左下の小さく四角い絵画は、キリスト誕生の神聖な瞬間を、深い紫や赤の鮮やかな衣服をまとった聖人たちが囲んでお祝いしているドラマチックな一コマです。
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右下の印象的な絵画は、ボッティチェッリが手掛けた、当時のフィレンツェに実在した若者のリアルな肖像画です。
黒い上着と帽子を身にまとい、こちらをじっと見つめるまっすぐな視線や意志の強そうな口元が生き生きと描かれており、時を越えて当時の人々と目が合っているかのような不思議な臨場感を味わえる見ごたえたっぷりのエリアです。 -
(上)岩の上の聖母(ギルランダイオの聖母) 1480年~1485年頃
ドメニコ・ギルランダイオ
(下)ルクレティアの物語 1500年~1510年頃
サンドロ・ボッティチェッリ
巨匠たちの卓越した技術が一度に楽しめる、非常にドラマチックな並びです -
上の絵画は、巨匠ミケランジェロの最初の先生としても有名なギルランダイオが描いた、とても気品あふれる聖母子像です。
うつむき加減の優しい表情で我が子を抱く聖母マリアと、お母さんの胸元に無邪気に手を伸ばす愛らしい幼いキリストが描かれています。
背景に広がるゴツゴツとした岩山や遠くの澄んだ景色の描写が、二人の神聖な存在感をより一層引き立てています。 -
下の横長の絵画は、世界的な巨匠ボッティチェッリがその晩年に手掛けた、古代ローマの悲劇のヒロイン「ルクレティア」の物語を描いた歴史画です。
美しいルネサンス建築のアーチがどこまでも続く広大な空間の中で、色鮮やかな衣服をまとった大勢の人々が激しく動き回り、一つの壮大なドラマを作り上げています。
画面から当時の人々の息遣いや熱気、そして衣服の翻る躍動感がそのまま伝わってくるような、いつまでも見飽きない圧倒的な見ごたえを持つ名作です。 -
キリスト降誕 1465年~1470年頃
ルーヴルのキリスト降誕の画家(フラ・ディアマンテ)
崩れかけた古い石壁のそばで、生まれたばかりの幼いキリストを聖母マリアとヨセフが静かに見つめている、キリスト誕生の聖なる夜を描いた名作です。
絵のあちこちに、物語を豊かにするたくさんのヒントが隠されています。
中央の暗闇からは牛とロバが優しく顔を覗かせており、画面の左上と右上からは、パステルカラーの美しい羽を持った二人の天使が空から舞い降りて祝福を授けています。
さらに左の遠くの背景に目を向けると、緑豊かなトスカーナ地方のような美しい山並みと、そこで羊を育てる羊飼いたちの姿が非常に細かく描き込まれています。
ルネサンス初期ならではの、登場人物たちの穏やかで気品に満ちた表情や、マリアのまとう美しい青いマントの滑らかな質感が非常に心地よく、いつまでもじっくりと眺めていたくなるような温かみのある作品です。 -
聖母子 1460年~1465年頃
アレッソ・バルドヴィネッティ
透き通るような白肌と、どこか憂いを帯びた優しい表情が印象的な、美しい聖母マリアが主役の作品です。
手を合わせて静かに祈るマリアの足元では、赤いクッションに寄りかかった幼いキリストが、白いリボンを無邪気にいじりながらお母さんを見上げています。
マリアがまとっている鮮やかな青いマントは、この時代にとても貴重だったラピスラズリという宝石を砕いた絵の具が使われており、内側から優しく発光しているかのような気品を放っています。
二人の背景に目を向けると、ジグザグと流れる川や遠くの岩山など、どこか現実離れした神秘的な風景が広がっており、ルネサンス初期ならではの静けさと神聖な空気が心地よく伝わってくる見ごたえのある1枚です。 -
サン・ロマーノの戦い(ミケレット・アattendoloの決定的な攻撃)
1435年~1440年頃
パオロ・ウッチェロ
1432年にフィレンツェ軍とシエナ軍の間で実際に起きた激しい戦争のワンシーンを、大迫力で描いた歴史的な名作です。
この『サン・ロマーノの戦い』は、同じ画家によって全部で3枚の連作として描かれました。他の2枚はフィレンツェのウフィツィ美術館とロンドンのナショナル・ギャラリーにあり、お客様が撮影されたこの3枚目がシリーズのクライマックスを飾る最後の1枚です。
画面中央では、甲冑に身を包んだフィレンツェ側の将軍ミケレット・アテンドロが、黒い馬にまたがって剣を掲げ、まさに敵陣へ突撃する決定的な瞬間が描かれています。
ルネサンス初期の最先端技術だった「遠近法」に誰よりも熱中した画家ウッチェロらしく、背景にまっすぐ突き立つ無数の槍や、馬たちのダイナミックなポーズ、兵士たちの動きがまるでジオラマのように立体的に計算されて配置されています。
当時の戦争の臨場感と熱気がそのまま伝わってくる、非常に見ごたえのある大作です。 -
(上)聖母子と四人の聖人(聖ゼノビウス、聖ヨハネ、聖アントニウス、アッシジの聖フランチェスコ) 1480年~1485年頃
ドメニコ・ギルランダイオ
(下)聖母子の生涯の物語と聖人たちの奇跡(プレデッラ) 1480年~1485年頃
ドメニコ・ギルランダイオ -
数枚前の絵画でも登場した、ミケランジェロの先生としても有名な巨匠ギルランダイオによる、非常に華やかで安定感のある祭壇画のセットです。
上の大きな絵画では、美しい大理石の王座に腰掛けた聖母マリアが、ふっくらと愛らしい幼いキリストを抱いています。
その両脇には、豪華な衣装をまとった聖ゼノビウス(左端)や、毛皮を身にまとった洗礼者聖ヨハネ(左から2番目)など、4人の重要な聖人たちが左右対称に美しく配置されています。
背景のルネサンス建築のアーチからは、トスカーナ地方のシンボルであるイトスギの木々が覗いており、絵全体に爽やかで神聖な奥行きを与えています。 -
下の横長の小さな絵画には、上の絵に登場した聖人たちのドラマや、キリスト誕生の場面などがミニチュアのように細かく描き込まれています。
上下が完璧な状態で一緒に展示されている様子がよく分かり、旅行記のなかでも当時の教会の雰囲気がそのまま伝わってくるような、素晴らしい見どころとなる1ページです。
膨大なコレクションを誇るルーヴル美術館の旅は、ここでは語り尽くせないほど奥深いものでした。
つづく
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