２０２３－２０２４年末年始旅 １６

2024/01/01 - 2024/01/01

北海道・東北鉄道巡り

エリア 稚内(北海道)

• 旅行の満足度: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: JRローカル

１７時台に下りの特急が到着して折り返し、それから南稚内から車両が送られてきて名寄行きとなる
少しずつ人が集まってきて賑わいを取り戻し、やがて入場待ちの列が伸びる
だが、肝心の特急列車が到着しない
何やらざわつきだす
どうやら下り特急が途中でシカと衝突し遅れが発生しているらしい
普通列車に乗る人もあわせてざわめきだす。その中には来る時にいた親子連れもいる
遅れるとその次の乗り継ぎが厳しくなる時間帯で、運休になったりしたら行程が破滅的になるので仕方がない反応だ

三十分近く遅れて到着した特急にはたいした人数は乗っていなかった
折り返しの発車時間は過ぎているが、編成は長いので各車両から降りた客は出口は根元のみの頭端式ホームをまばらに歩いてくるし、余韻を感じるようにホームに立っている人や列車や構内を撮影する人もいて、入場が始まらない
さすがに放送で出場を促すようなことはしないようだが、原理原則にこだわらず、先に入場させておけばよいのにと思う
清掃をしてから乗車できると放送されていたが、西武池袋線池袋駅の折り返し並みの、清掃している隙があったのかわからない短時間で逆向きに発車していった

駅の営業時間はこの下り特急の到着時間に合わせて設定されているようで、プチ超過勤務になった窓口は、役所の終業もかくやというスピードでシャッターを下ろし、最北の終着駅は無人駅に早変わりした

いよいよ我ら鈍行派の順番である
無人時間帯は勝手にホームに入れと書かれているのになぜか改札で並ぶ人々
斯く様に日本人はルールっぽいことを守ることが大好きである
しばらくするとおずおずとホームへ足を踏み入れ、また列を作る
私はあとからのんびり行くが、すでにある列には並ばず別の場所の先頭になる
私が立つと、後ろに列ができる

列車が回送されてきた
目の前にドアが止まり、しばらくすると私の並んだ所だけドアが開いた
先に列ができていたのは後ろドアの位置であった
駅の無人時間帯、かつワンマン列車なので前ドアのみ解放と思っていた

自分で吟味せず、既存の列に弱い日本人の集団性
始発駅なのでもしかしたら全ドア解放したかもしれず、これは結果論だが、何もない所に列を作ると日本人は訳も知らずに並んだという社会実験もあるそうである

この名寄行きも、行きとは車両は別だが集団お見合い式の座席配置で、私は当然前向きの席に陣取る。もう稚内に来ることは生涯無いだろう
各クロスシートを一組が埋め、他はロングシート部に座る程度の客を乗せ、闇の中を走り出した
この列車、各種フリーきっぷが使えるシーズン以外は空気輸送なことも多いそうなので、大いに乗っている方と思われる

途中で乗り降りもなく、ひたすら稚内を往復したであろう乗客たちを乗せて走り続ける

帰りは音威子府で小休止
島式の３番ホームに停車

例の男の子もホームに出てきたので、「天北線の上り最終列車が着いたのもこの場所なんだよ」などと話すと、もちろん知ってる、動画サイトで見たとのこと
デジタルネイティブ世代は見る世界が違う

音威子府駅舎

名寄駅で旭川行き最終列車に乗りかえ
当然のように名寄駅も営業時間外で、当時「利尻」を待つ間ずっと見続けてた待合室のテレビも２２時で有無を言わさずブツッと切られる
私の食べた最北の駅そば屋も売店もすでになく、それら施設群も撤去されたがらんどうの駅舎内には何枚かのポスター
地元向けにこれらの学校案内しても・・・と思ったりして過ごす

旭川からの名寄止まり列車も少し遅れてきて、その折り返し便で新旭川に戻った