２０２３－２０２４年末年始旅 １１

2024/01/01 - 2024/01/01

北海道・東北鉄道巡り

エリア 北海道

• 交通手段: JRローカル

新年をネットカフェのブースでいつの間にか迎えているのはここ数年のデフォルトのことになってきた

２０２４年１月１日
稚内行きへ乗るため新旭川駅へ戻る
鈍行のみで稚内を往復するにはこの列車に乗るしかない
今日も午前５時台起きである

昨夜降りた時、新旭川駅の待合室の暖房は午前５時から９時までのみ稼働するとあり、無人駅なのに誰が火を入れるのかと思ったが、駅に着くとすでに除雪員がホームの上に散らばっており、納得する
一日四時間しか暖房を入れる余裕がない、ともいえる

元日だろうと終戦の日だろうと線路が開通していれば列車は定刻にやってくる
二両の内、稚内まで向かうのは前の一両
その車両のクロスシートは集団お見合い固定式で、前向きに座れる席は旭川駅付近のホテルに泊まれる懐豊かな人たちに占められており、二両目の転換クロスシートの座席で名寄までとりあえず向かう

塩狩駅は無人駅になって久しいが、歴史ある駅舎は冬期は除雪作業員の詰所として使われているようだ
駅舎をほぼ待合室のみのコンパクト形態にする事例は多く、それどころか駅自体の廃止も相次ぐ北海道では、もはや貴重な存在といえる

塩狩峠を越えると和寒町へ入り、広い名寄盆地の平原を進む
すっかり明るいが日の出はまだで、北海道の車両窓は二重窓で外は霜付き、内側は結露で、どうしても鮮やかな写真を撮りたい人には納得のいくシチュエーションではなく、唯一こすれば透明になる一枚窓のドアの窓の所に入れ代わり立ち代わりカメラを抱えた乗客が来るが、中高年のシモのように出そうでなかなか出て来てくれない

やがて右窓が鮮やかな光線に彩られた
私は乗る時の常で進行方向左側に座っているが、さすがにブラインドを下げるようなヤボな人はいない
旅していると北でも南でもこうしていつも初日の出を見ているが、在宅の年越しだといつも関心なく寝ている
日程でこの時間に列車に乗っていなければ、やはり見ていない気がするが、目の当たりにして無視するほどへそ曲がりでもないので、ありがたく眺める
瞬間を上手く捉えられた方がいたかは見ていなかった

天候にはやはり恵まれている
この一週間前と１月の中旬はとんでもないことになっているのだが、日頃の行いのおかげと言えなくもない

名寄駅に到着し、乗ってきた車両は上り列車になるため、１両目に移る
ここまでもそうだが、ここからはさらにおそらく生涯最後の乗車になるので、もとより眠らないように立ちっぱなしで行くつもりだ
名寄まででもいい席に座れただけでありがたい

緯度が上がってきて、寒さに震えるほどではないが、ホームもさすがに空気が違ってきていた