２０２３－２０２４年末年始旅 ２８

2024/01/04 - 2024/01/04

北海道・東北鉄道巡り

エリア 宮古(岩手)

• 旅行の満足度: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: JRローカル

２０２４年１月４日木曜日
ついに年末年始の休日も終わり、北上駅は朝の５時台なのに通勤客の姿が見られる
私は完全フリーな立場でその気になれば毎日を日曜日にもできるので縁のない話だが、ご苦労なことである
上鹿折から鈍行を乗り継ぐと、どうしても当日中に帰宅できないので、どうせならとこちらで一泊し一日平日に足を突っ込んでもう少し足を延ばす

山田線、盛岡発下り始発列車は長い間午前遅くならないと運転されなくなっていたはずだが、知らない内に早朝に宮古行きが走るようになっていた
以前山田線に乗ったのはやはりお盆時で、宮古行き快速リアスは２両にぎゅうぎゅう詰めの帰省客を乗せていて、反対側の車窓は一見もできなかった
別の季節である冬の車窓と、前回見れなかった側の車窓を見るため、もう一度乗る

それに、これからの辿るルートだと実に絶妙な乗り継ぎでギリギリ家まで帰り着ける。こういううまい計画を立てられた時は実行したくなるもの
そのかわりに、一か所でも遅れたり乗り継ぎをしくじると東京都内にもたどり着けなくなるのだが

三が日明けの宮古行きは２両に数人の乗客を乗せて盛岡駅を発車する

盛岡の近郊を走ると、早くも地面が薄く雪化粧をまとい始める

沿線の畑地には進行方向に段が作られており、線路が高度を上げていくのがわかる

上米内を出ると原生林の中をひたすら走る
人跡未踏なような印象があったが、途中まで道路が一本ずっと付き従っているのを知る
轍もあり、この時期でも年賀状の配達や荷物の配達でも通らざるを得ない人々がいるのだろう

大志田、浅岸の駅跡もまだはっきりとわかる程度には残っている

雪雲を突き抜けたということはないだろうが、標高を上げると空の青みが増してきた
蔵王に上らなくても木々に樹氷のような姿が見られる
やはり車窓は素晴らしい

ＪＲ東日本としてはどうにかしたい区間だろうが、これを活かせないのは知恵不足と言わざるを得ない

かつてなら喘ぐように登ってきた峠へ向かう道も、新性能気動車は苦にすることもなく快調に走り続け、東北地方鉄道最高地点の区界に到着
この上米内－区界間は急勾配を抑えるために山裾を巻きながら遠回りに線路が敷設され、直線的な国道１０９号を走るバス路線に客獲得で完全敗北していることであまりにも有名だ
今の車両の性能なら直線的に敷設されても登れただろうが、開通が昭和初期ではそれは望むべくもない

区界駅は国内旅客線最後の連査閉塞式が廃止されてから無人駅になり、交換設備の撤去、駅舎も待合室もどきの建物と設備も縮小されてしまったが、ホームの雪は本当にきれいに掃き除かれていた
掃き清められていると言っていいかもしれない

高原の区界駅周辺は別荘地のような風情が広がる