2016/07/09 - 2016/07/09
38位(同エリア150件中)
まみさん
2016/07/09土 プリョス観光2日目&イヴァノヴォに戻る
・ホテルをチェックアウト後、ホテルに頼み込んでシャトルでセントラルに送ってもらう
◎プリョスのセントラル散策(10:40-13:20)
レヴィタンの家博物館
風景美術館(常設展&3つの企画展)
聖バルバラ教会(外観のみ)
コーヒー店でコーヒーブレイク
・プリョス・バスステーション16時発の長距離バスでイヴァノヴォ17時20分到着
・プーシキン広場のチャイハナで夕食(20:35-21:30)
◎劇場前の噴水ショーを見学
【イヴァノヴォ泊:ソユーズ・ホテル】
―――――――――――
ロシアの画家たちが、モスクワのような都会の喧騒を避け、のどかで美しい風景に題材とインスピレーションを求めて好んで滞在するという、黄金の輪のエリアにある風光明媚な田舎町のプリョス。
ゆえに私の中では、フランス印象派の画家が集まったというエトルタ、いや、むしろ、バルビゾン派にとってのバルビゾンのような存在ではないかと、勝手に想像しているプリョス。
そんなプリョスに、風景美術館とは、なんとふわしいのでしょう。訪れるのをとても楽しみにしていました。
でもフタを開けてみたら、すごく面白くて気に入った作品が多かったのは、風景画といわれると「ん?」と首を傾げてしまう、現代アーティストたちによる3つの特別企画展の方でした。
もちろん、常設の風景絵画もすばらしかったです。
プリョスを愛したレヴィタンの作品もあったし、日本でも有名な移動派の画家で、私のお気に入りで風景画を好んで描いたシシューキンの作品もありました。
大半が名前も知らなかった画家の風景画でしたが、風景美術館にふさわしい、ステキなロシアの風景画が何枚もありました。
ただ、これまで他のロシアの市立美術館でも、私でも知っている画家や世界的に有名な作品があるわけではなかったので、たいてい、ロシアらしいモチーフ───風景・風俗・歴史や、ロシアらしいと思える絵のトーンや雰囲気を楽しんできていて、それはこの風景美術館の常設展でも同じでしたし、似たような絵───とくくるのは心苦しいですが、これからもきっとロシアの他の美術館で出会えるでしょう。
でも、今回の特別企画展で見てきた作品は、そのアーティストの作品を扱っているギャラリーめぐりをするならともかく、似たような作品に他ではそうそう出会えないでしょう。
それと、私も西洋絵画が好きになったのは印象派の作品がきっかけですが、印象派が入口になり、いろんな絵やアートを見てくるうちに、どちらかというとプリミティブなテイストのものや、デフォルメされていたり、適度に抽象化されていたりする作品の方が好みになってきています。
特別企画展は、そんな私好みのものだったのです。
ちなみに3つのうち1つは、絵画ではなく、現代アートチックなジュエリーでしたが、ミュージーアムで写真を撮るようになってから、三次元の工芸品の方にかなり興味が沸くようになったのと、ジュエリーは大好きなので、やはりツボにはまりました@
なので、どんな企画展かよく分からないまま、とりあえず全部見てみようとチケットを購入したのは、今回は大当たりでした!
<2016年ロシア黄金の環めぐりの旅の簡易旅程一覧>
2016/06/30木 職場から成田前泊
【成田泊:成田ゲートウェイホテル】
2016/07/01金 出国&モスクワ到着&駅前散策
【モスクワ泊:ヒルトン・レニングラーツカヤ・ホテル】
2016/07/02土 黄金の環の都市ロストフへ移動&観光
【ロストフ泊:モスコスキー・トラクト・ホテル】
2016/07/03日 黄金の環の都市ヤロスラブリへ移動&観光1日目
【ヤロスラブリ泊:パークイン・ラディッソン・ヤロスラブリ・ホテル】
2016/07/04月 黄金の環の都市コストロマへ移動&観光
【コストロマ泊:スネグラーチカ・ホテル】
2016/07/05火 黄金の環の都市ヤロスラブリへ戻る&観光2日目
【ヤロスラブリ泊:パークイン・ラディッソン・ヤロスラブリ・ホテル】
2016/07/06水 黄金の環の都市ウグリチ日帰り旅行
【ヤロスラブリ泊:パークイン・ラディッソン・ヤロスラブリ・ホテル】
2016/07/07木 イヴァノヴォへ移動&パレフ・エクスカーション
【イヴァノヴォ泊:ソユーズ・ホテル】
2016/07/08金 プリョスへ移動&観光
【プリョス泊:ヴィラ・フォルテツィア】
2016/07/09土 プリョス観光2日目&イヴァノヴォに戻る★
【イヴァノヴォ泊:ソユーズ・ホテル】
2016/07/10日 黄金の環の都市スズダリへ移動&観光
【スズダリ泊:ニコラエフスキー・ポサド・ホテル】
2016/07/11月 黄金の環の都市スズダリ観光2日目
【スズダリ泊:ニコラエフスキー・ポサド・ホテル】
2016/07/12火 黄金の環の都市ウラジミール観光の後、モスクワへ戻る
【モスクワ泊:パヴェレツカヤ・プローシャチ・ホテル】
2016/07/13水 モスクワ動物園半日&出国
【機内泊】
2016/07/14木 帰国
※この旅行記の対象の日に★印をつけました。
詳細旅程はもう1つのブログ「まみ’s Travel Diarty」
(http://mami1.cocolog-nifty.com/)
の記事に、ハイライト写真と共に前後編に分けて掲載しました。
http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2016/07/2016-b6ed.html
http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2016/08/post-e363.html
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- その他
PR
-
風景画美術館
プリョスではこの美術館を訪れるのも、とても楽しみにしていました。
昨晩、尾てい骨を痛めたその翌日なので、うまく歩けない状態でしたが、美術館で絵を鑑賞している分には、それほど歩き回らないので、負担は少なくてすむので好都合でした。
それに、美術館ではいつも当てにしていますが、荷物をロッカーに預けて、身軽になれたので、ケガした尾てい骨への負担はかなり軽くなりました。 -
ゲートをくぐって入口へ
入場料は、常設展と3つの企画展のセット券で310ルーブル、撮影代は100ルーブルでした。
(2016年7月現在、1ルーブル=約2円で換算)
企画展は何なのか、実はよく把握していなかったのですが、尾てい骨をケガしていて外はあまり歩き回れないこともあり、全部の企画展を見ることにしました。
チケット売り場で私が「全部(Bce)!」というと、係員にちょっと驚かれました。
たぶん、プリョスに観光に来て、企画展もすべて鑑賞しようという観光客は珍しいと思ったののかも(笑)。それも、私は外国人観光客なのですから。
しかも、私がどんな企画展か把握していなかったのは、ばればれだったと思います。
なので、その企画展が、私の好みかどうかという意味での当たり外れは運任せでしたが、結果的にはどれもとても気に入り、大当たりでした! -
まずは常設展示の風景画から
鑑賞しながらいくつか選んで撮影しました。
撮影対象として選んだ基準は、おおまかですが、絵的に好みであるかどうかと、私の目から見てロシアらしささがあって、マイナーそうな作品でも、ロシアの美術館でなければ見る機会はあまりなさそうなもの、というかんじです。
もちろん、知っている画家の作品は外しませんでした。
この作品は、ロシアの移動派の画家として日本でも有名なシシューキンの作品でした。
タイトルからすると、シベリアの川辺の景色。 -
同じくシシューキンの風景画
シシューキンらしい詩情溢れる夕景。 -
乗り捨てられたボートが寂寥感を誘う、黄昏の光が満ちた世界
-
A. N. カリンスカヤ(1871-1931)画
「池のある夏の風景」
1914作
これは1単語だけ辞書を引いたらタイトルのロシア語が解読できました。
といっても、そのまんまのタイトルでした。 -
かつてここに人が住んでいたことを偲ばせる
柵にかかった布のぼろさや桟橋の道具が壊れているところを見ると、もうここに人は住んでいないのでしょう。 -
K. K. コスターンジ(1852-1921)画
「海辺の夕べ」
吸い込まれるような静けさと荘厳な景色でした。 -
光の中に溶け込んでしまいそう
-
S. I. スヴェトスラベスキー(1857-1931)画
「高波」
1990年代作
写真を撮ったときには、ただ単にきれいな景色だとのんきに思っていましたが、タイトルからすると、川の水位がかなり上がった状態のようです。
ただ、この絵から醸し出される落ち着いたかんじからすると、異常災害というよりは、いつものことのようでもありました。 -
ボートで移動する母と姉、見送る祖母と妹がいる景色
ふだんから河川が重要な交通手段となっているところではないかと思います。
でも、水位が上昇している季節なのだろうと思います。 -
N. S. セルゲイエフ(1855-1919)画
「水車小屋」
1911年作
いかにも絵画らしい、印象派を思わせるタッチと、静かな景色が気に入りました。 -
小屋に当たった夕日が荘厳さを与えて
-
W. W. ペレプリョチコフ(1863-1918)画
「農家のある景色」
1907年作
手前のこの木立の配置がイカしています@ -
点描風なタッチの風景画
このタイプの農家も、これまで私が野外建築博物館で見てきたものを思い出させました。 -
N. W. メシチェーリン(1846-1916)画
「夏の墓地」
1906年作
タイトルはちょっと違うかもしれませんが、あしからず。
白樺があって、小さなロシア教会のようなお堂がある墓地も、これまで見てきたものをうっすら思い出させました。 -
ロシア教会のようなお堂を中心に
ひょっとして永代供養墓みたいなものかも。 -
W. W. ペレプリョチコフ(1863-1918)画
「河のある景色」
1898-1899年作
ああ、まさにロシアの景色ってかんじの絵画でした。
この絵は一部だけ切り取った写真を撮れませんでした。 -
P. N. ペトロヴィチェフ(1874-1947)画
「ロストフ・ヴェリーキーと湖」
ロストフはまさに黄金の環の町の一つで、この旅行でモスクワを出発して私が最初に訪れた町です。
クレムリンのある側からネロ湖沿いの景色を眺めましたが、これは逆に湖の対岸からクレムリンを眺めた景色だと思います。
関連の旅行記
「2016年ロシア黄金の環めぐりの旅【第2日目:ロストフ・ヴェリーキー】(4)クレムリン(後編)府主教の館のイコン博物館からスパサ・ナ・セニャフ教会のフレスコ画&ネロ湖沿いへの散策まで」
https://4travel.jp/travelogue/11178797 -
クレムリンの一部にズームして
この筆の跡がとてもよく分かる印象派のようなタッチの絵はやっぱり私好みです。
色合いと共に、絵に暖かみを与えています。 -
M. H. アラジャロフ(1862-1934)画
「日没後」
海か湖か大河を見渡せる小高い丘の上にある、木造の家。
ほんとに絵になる景色を絵にしたんだと思いますが、情感もあふれています。
写真ではこういう感じは出せるのかな。 -
A. M. コリン(1865-1923)画
「美しい風車小屋のそばで」
1896年作
タイトルはちょっと違うかもしれませんが、あしからず。
まさしく私が求めるようなロシアの田園風景です。
いまはああいう風車小屋は残っていないと思いますし、私が見たのは野外建築博物館でです。
絵の具を塗り込めていない野の白い部分は、少し離れてみれば、クローバーのような花が咲いているようにも見えました。 -
I. N. ネフェドフ(1887-1976)画
1928年作
月のある幻想的な絵で、少しイラストチックで、これもとても気に入りました。
タイトルは一単語だったのですが、辞書では調べられませんでした。
タバトゥイと読めましたが、固有名詞とも思えなかったです。 -
I. N. ネフェドフ(1887-1976)画
「極地の春」
1947年作
シベリアの湿原地でしょうか。
春になり雪解けの景色かな。 -
草が生えてきた湿原部分に注目して
-
P. N. ペトロヴィチェフ(1874-1947)画
「冬景色」
さきほどのロストフ・ヴェリーキーの絵と同じ画家です。
私は冬のロシアを訪れたことはありませんが、車窓の外で見たような白樺林と野は、冬になったらこんな雪景色が見られるのかもしれません。 -
白樺林を中心に
-
M. N. コリュイギン(1903-1957)画
1929作
タイトルの意味は分かりませんでした。一単語でした。
私はこれはプリョスではないかなーと思ったのですが、自信は持てません。 -
桟橋と教会が見える
見ようによってはプリョスの聖バルバラ教会に見えなくもないです。 -
I. N. ネフェドフ(1887-1976)画
「夜明け」
1961年
この画家の作品はちょうど好みだったみたいで、何枚も撮っています。
詩情あふれる、静かな風景画、それでいてロシアらしい雄大さや透明感があります。 -
川岸の目立つ木のそばには朝一番にやってきた娘さん、そして川向こうには人家も
原画に近づいて見られたおかげで、自然の中にひっそりと描かれていた人の営みの一端も見つけることができました。 -
彼方に広がる大地
広々とした大地にぽっつりと家があるようでした。 -
K. M. マクシモフ(1913~)画
「コストロマの古い渡し船」
1941-1942作
夕日に照らされた川がすべてを包み込むような美しさです。
コストロマは、この黄金の輪の町をめぐる旅行で私が訪れた町の1つです。 -
蒸気をあげる渡し船と、動物たち
-
乗り降りしたり出迎えらしき人々の姿で思いの外にぎわっていた桟橋
-
画家不詳
「湖」
これまでのロシア旅行中にこういう湖畔を散策したことがあります。
夏だと日照時間が長くなるので、日没直後のようですが、すでの夜の9時とか10時の深夜にかかる頃かもしれません。
関連の旅行記
「2013年ロシア旅行~13年ぶりの再訪を3年前にあきらめた旅行計画で実現【第9日目:ソロヴェツキー島】(1)一眼レフカメラをなくしかけたひやひや事件から始まったソロヴェツキー島~ソロフスキー村散策とロシア人母子に案内してもらった白夜の白海沿岸散策」
https://4travel.jp/travelogue/10865059
いまふり返ると、この風景画美術館の風景画から思い出した景色は、このソロヴェツキー島の散策のときに見た景色も多かったと思います。 -
湖畔に停泊したボートが寂寥感を高める
-
レヴィタンのコレクションの展示室全体の様子
あとでレヴィタンと同時代の画家の風景画コレクションのポスターを見つけたので、常設展の中の期間限定の特別企画のようなものだったかもしれません。 -
レヴィタンの絵のカタログ(500ルーブル)とレヴィタンの風景画の1枚
ちなみに2016年7月現在、1ルーブル=約2円で換算。
入場料と比してもリーズナブルなお値段でした。 -
ブリャリニツキー・ビリリャ・ヴィトリット・カエタノヴィッチ(1872-1957)画
「春のはじまり」
1900年代作
冬の間、川も凍りついていたかもしれません。
まだあたりは雪景色ですが、そう考えると、これもまさしくロシアの極寒の地の春景色なのでしょう。 -
アラジャロフ・マヌイル・フリストホロヴィッチ(1862-1934)画
「黄昏時の薄明かり」
1911年
野外建築博物館で見たような風車小屋と、草を食む白馬。
いまもロシアのどこかにありそうな、まるで心象風景。 -
白馬は鞍をつけているように見えない
こうすると絵の印象がだいぶ変わります。
蔵をつけていないのは、農作業を手伝う馬だからでしょう。 -
ブロツキー・イザーク・イスライレヴィッチ(1883-1939)画
「川」
1910年代作
水面に垂れ下がる木の枝と、ほんのり赤く染まった雲を写し出した水面がある額縁構図の絵。
実際の風景を見たいし、写真に撮りたくなります。 -
こんな風にすると違う絵になるのが面白い
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シュコフスキー・スタニスラフ・ユリアノヴィチ(1875-1944)画
「夏の日暮れ」
1900年代作
小道がやわらかくななめに横切る構図もなかなかいいです。 -
ユオン・コンスタンチン・フェードロヴィッチ(1875-1958)作
「新市街下流の景観」
1950年代作
この旅行で私が訪れた黄金の輪の都市……かどうかわかりません。
アーチが連なる石造りに見える橋は、むしろ古代の遺跡が残る旧市街のような印象を与えます。 -
教会と橋のある町の中で一番インパクトのある部分に注目
-
コロヴィン・コンスタンチン・アレクセイエヴィッチ(1861-1939)画
「コストロマ、ウスペンスキー聖堂と波」
1890年
タイトルはちょっと自信がないです。語形変化した単語は辞書で調べにくいからです。
コストロマの見どころといえば、イパチエフスキー修道院で、ヴォルガ川沿いにこういうアングルから見ることができました。
ただ、イパチエフスキー修道院にはウスペンスキー聖堂はなかったはずので、違うでしょう。 -
画家名・タイトル不明
これは画家・作品名が書かれたプレートを撮り損ねたか、付いていなかったんだと思います。
でも、これはきっとプリョスです!
まさしくこういう通りを歩いたと思います!
……違うかな? -
ウラジーミル・フージン画
「春の雪解けの陽気」
2006年作
タイトルは、ひとことでした。春の雪解けの陽気を表すロシア語単語があるのです!
まだ一面雪が残る大地に、春の喜びが広がっているような絵でした。 -
そして雪原の彼方にはこんな景色が……!
-
ウラジーミル・フージン画
「中庭で」
2010年作
この農家のものらしき中庭を見て、ロシアよりも東欧、ルーマニアとか、バルト3国を連想してしまったのは、これまでの私の旅行で、ロシアよりもそれの国々でこんな農家の中庭まで見られるような形で田園風景を見て回ることができたせい。
(バルト3国ではサイクリングで田舎を回りましたから。) -
こっこっこっこっと自由に歩くニワトリさん
白いのはがちょうかな。 -
ウラジーミル・フージン画
「光と共に」
2015年作
タイトルはちょっと意訳しています。
雪が残る透明感ああふれたすばらしい景色です。
この木立や灌木の配置もいいです! -
ウラジーミル・フージン画
「初雪」
2015年作
この画家の風景画は好みの絵が多かったです。
常設展はここまで。 -
現代アーティスト2人による特別企画展「風景の変容」より、アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ氏の作品集
企画展の名前とアーティスト名は、あとで建物の外にあったポスターのおかげで分かりました。
チケット売り場にも企画展名やアーティスト名が出ていたと思いますが、解読するのを放棄し、自分にとっての好みかそうでないか賭けのようなつもりで全チケットを購入しました。
一人目の企画展は、こういう童話チックでプリミティブで、ロシアらしいモチーフが満載の絵を描く画家でした。
タイトルは「ヤギを連れたおばあちゃんの思い出」。1987年作。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「町にて。缶」
1985年作
この単純化された絵と、なにをやっているか分からないけど一昔前のロシアのおばあちゃんらしさがあって、気に入りました。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
タイトルは「えんどう豆」としか調べられなかったのですが、手前の女性が働いているのはエンドウ豆の畑?
どちらかというと丘の上の町の景観に惹かれました。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「険しい丘の上の村の冬」
2009年作
タイトルの和訳はちょっと自信ありません。
ロシアの田舎の冬景色として気に入りました。
女の人がそりで薪を運んできています。
数年前に東欧を旅行したときも、地方ではまだまだ薪を使っていました。日本でも雪の多いところではそうかな。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「険しい丘」(たぶん)
ノスタルジーを誘う、シャガールチックな絵。
私がシャガールにノスタルジーを感じるとしたら、絵画鑑賞が好きになったきっかけとしての印象派に一番夢中だった昔の私に対してです。 -
額縁をフレームアウトさせて、少しズームして撮ってみると……
この画家の絵の場合は、これまで常設展示の風景絵画のように、ズームして一部だけ切り取りというのがやりづらかったのでやっていませんが、絵の全体を撮るよりは、ある程度、写真としての見映えを優先させて、こんな風に少しトリミングしたみたいに撮っています。
他の絵も同じです。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「朝のナージャ」
1986年作
抽象画を開拓し始めた頃のピカソの絵を連想させますが、おかげでこういう絵にも違和感がなく、画家の被写体への思いが加味されているのか、あるいは絵画的実験なのか、いずれにしても、いいなと思えました。
ただ、自分がこんな風に描かれるのは、嬉しくないかも(苦笑)。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
2009年
絵的にけっこう好みですし、ロシアではありそうな村景色が気に入りました。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「アコーディオン弾き」
2014年作
村の大道芸人というかんじでしょうか。
スカーフをかぷったおばさんたちとか、緑の壁に赤い窓とかは、まだまだロシアで見られる町景色です。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「我が大地」
2007年作
なんか引き付けられるものがありました。
可愛らしい童話チックな町を背景に、美女(ですよね)がどーんという構図も、背景の可愛らしい町の描かれ方も気に入りました。
何を言いたい絵なのか分からなかったのですが、帰宅後に辞書でタイトルを調べて、どこか納得できました。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「すばらしい演奏だ」(直訳「上手に演奏する」)
1994年
魚人間?
彼のアコーディオンは、魚や動物の心も動かしたの?
と、やっぱり意味はわからないでど、絵的にいいなと思いました。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「あの通りで」
2003年
こういうロシアの町らしいモチーフが満載で、この色彩感覚とデフォルメぶり!
めっちゃ好みでした@ -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「クリスマス」
モノトーンで、プリミティブで、なんとなくいいなと思える絵でした。
左端のはしごにみえるものはなにやら意味深。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「スボートニク(土曜日の勤労奉仕日)」
1979年
この絵をきっかけに、ソ連時代のスボートニクのことを知りました。
ソ連時代ほどの重みや成立事情は全く違うと思いますが、自治会の「ゴミゼロ運動」を連想させました。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「左へ行く(直訳)」
2003年
「スボートニク」の次に見たので、もっとソ連的な意味合いがこめられた絵に見えましたが、「スボートニク」の次でなくても、やはりソ連的なものを感じたろうと思います。
とすると、タイトルは直訳すると上記の通りですが「左翼に走る」とかいうことになるのかしら。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「1つのハーモニー」
1987年
この画家にとってアコーディオン弾きは重要な意味を持つようです。
それも含めて、なつかしいモチーフを集めて何かを主張している絵に見えました。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「豚の屠殺」
まさにその場面が描かれています。
かつてアルマニア旅行に、教会で犠牲のヤギの屠殺を見たことがあります。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
タイトルは、なんとかでの夕べ。
なんとかの部分が分かりませんでした。
でも、分かっても分からなくても、この絵の印象は変わらないような気がします。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「町で」
1997年
教会がたくさんあるロシアらしい町の絵で、全体的に赤くしている意味は分かりませんが、気に入りました。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「スロボーダ」
2006年
これもタイトルとは関係なく、町の絵が気に入ったものです。 -
ここからは現代アーティスト2人による特別企画展「風景の変容」より、2人目のイーゴリ・アレクセイヴィチ・ナビコフ氏の作品
現代絵画でこういう、ふつうの絵の上にイラストのようなものを貼り付けたような絵は、現代ならパソコン上でも画像ソフトで作れそうなので、いまさらかもしれませんが、これがタテ1メートルくらいの巨大な絵だったので、インパクトは大きかったです。
それに私には、赤い梯子を登ろうとするこの図は、旧約聖書のヤコブの梯子に関係あるのではないかと思ったから、余計にインパクトが大きかったです。
ちなみに、この絵のタイトルは「ロシア」でした。 -
彼方の教会と、あちらでも梯子を上ろうとする人のイラストあり
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イーゴリ・アレクセイヴィチ・ナビコフ画
「ウラジミールの人」(たぶん)
2016年
どこまでも続く広い大地の彼方を、宙に浮いてやってくる一家の白い影。
はじめは、天から地上に使わされた聖人か天上人を、シンプルにモダーンに描いた、ある種の宗教画と思いましたが、幽霊一家がやってきた絵に見えなくもないです。
アメリカのホラー映画に、登場人物のほとんどが屋敷に棲みついた幽霊で、そこに住もうとやってくる現世の人を見ているのが、現世の人にとってポルターガイストになっているような、そんなのがあった覚えがあります。 -
彼方だけを切り取ると、可愛らしく描かれたロシアの田舎の風景画@
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こんなのが宙に浮いてやって来たら、やっぱりホラーかも
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イーゴリ・アレクセイヴィチ・ナビコフ画
「静けさ」
2016年作
倒れた人の上を飛び越えていくシカがあちこちにいる月夜? -
3つめの企画展示より、すばらしいペンダント
窓辺のデザインです。
まるで絵画のよう@ -
ウサギがデザインされているブレスレット
真ん中のデザインはアザミのような花に見えます。 -
蹄鉄をつなげたようなデザインなのになんておしゃれなの!
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抽象画をモチーフにしたと思われるペンダントとピアスのセット
使われているうっすら青い宝石は、たぶんアクアマリン。 -
アールヌーヴォーチックだけど、もちろん、それよりもっと現代的
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蝶々にも見えるし花にも見える可愛らしいデザインのピアスとペンダント・トップのセット
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花をくわえた蝶ネクタイの男の子らしきモチーフが中心にあるおしゃれなブローチ
-
どれもステキなデザイン!
-
どこかプリミティブなかんじもするデザインのペンダント
あるいは、チョーカーかな。 -
こういう抽象的なデザインのペンダントもステキ!
ちょっと折り紙で折ったカエルとかヒコーキに見えなくもないです。
ほんとにどれか1つ、いや、ぜーんぶ欲しくなってしまいます! -
再び、特別企画展の2人目のイーゴリ・アレクセイヴィチ・ナビコフ氏の作品
「夕方の静けさと共に」
2016年作
この年に制作されたばかりの絵でした。
白と赤の人型がなければ、木造教会と墓地がある大河沿いの風景画です。
そこに、この人型があるせいで、さらに意味深になっています。
というか、もとの風景画があって、パロディではないかしら。 -
大河の中に島を作っているのかな
イザナミとイザナギが鉾を使って大地を生み出す……というのを連想しました。
聖書の創世記では、神様は1人で大地を作りましたけどね。 -
イーゴリ・アレクセイヴィチ・ナビコフ画
「ボート」
2016年
これもこの年に制作された絵でした。
まさに「風景の変容」という企画展のタイトル通りです! -
イーゴリ・アレクセイヴィチ・ナビコフ画
「黄金の秋」
2016年
まさにロシアの黄金の秋の風景ですが、逆さの人型のグラデーションがなんともいえません。 -
イーゴリ・アレクセイヴィチ・ナビコフ画
「雨の後」
2016年
タイトルがシンプルなだけ、余計に、はじめに常設展示で見たようなシンプルなタイトルの風景画があって、そのパロディという気がしてきました。
しかしこれはなんか、気持ち、分かるかも! -
イーゴリ・アレクセイヴィチ・ナビコフ画
「ストリート・パレード」
2015年
タイトルは英語でした。
鋪装されていない村の道も、ストリートはストリート。
楽しげなパレードは風景画と異次元の存在かもしれないですが、想像の目で見れば見えるかもしれません。 -
イーゴリ・アレクセイヴィチ・ナビコフ画
「ロシアの森」
2015年
森の中で食べられる草を摘みにきた人たちのようにも見えますし、身を潜めているようにも見えます。 -
イーゴリ・アレクセイヴィチ・ナビコフ画
「ロシアの思い出」
2016年
赤い人物がなくても、風景画としてもすてきだと思いますが、画家がなにを表現しようとしたのか、考えさせられます。 -
イーゴリ・アレクセイヴィチ・ナビコフ画
「静かな住人たち」
2015年
タイトルはこのようにしか訳せませんでしたが、寝そべって酒を飲むよっぱらいに見えてしかたありません。
皮肉っているのかな。 -
よっぱらい(?)の後ろに見える景色は、ぜひ写真に収めたいと思えるロシアらしい風景なのに(苦笑)
-
イーゴリ・アレクセイヴィチ・ナビコフ画
「夕方の鐘」
2016年
もとの絵は、教会の鐘が彼方からかすかに響いてくる静かな夕方で、物思いにちょっと沈みそうな、にわか哲学者のなりそうな景色ですが、この逆さの人型の存在で印象ががらりと変わります。
ひょっとして、そんな物思いなんか、下手な考え休むに似たりだぞー、と皮肉っていたりして。 -
このプリョスでもヴォルガ川沿いのこんな教会景色をさんざん愛でたものだけど@
川沿いに丘が2つあるので、一日目にこんな風に川沿いにむかって教会のある町の景色を見下ろすことができました。
関連の旅行記
「2016年ロシア黄金の環めぐりの旅【第8日目:プリョス1日目】(前編)ヴォルガ河畔の絵のように美しいあこがれの町と子供たちのファッションショー」
https://4travel.jp/travelogue/11309755
「2016年ロシア黄金の環めぐりの旅【第8日目:プリョス1日目】(後編)風景画家レヴィタンが愛した町のヴォルガ河畔と木造教会がある景色」
https://4travel.jp/travelogue/11309760 -
再び特別企画展の1人目のアレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ氏の作品
廊下に続きの展示がありました。
タイトルは「子どもたちはどこへ行く」
2016年作
意味深です。
すぐに連想したのはハーメルンの笛吹ですが、勉強や就職のために都会に出るために村を去る将来を暗示しているようでもあり、あるいは、子供たちに施される国粋主義な教育を暗喩しているかもしれません。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「熊手を持って」
2005年
タイトルはそのまんまであり、農作業に向かうこのようなスタイルの女性がよく見られたふつうの光景だろうと思います。
しかしこの絵のトーンから、女性がなにか悩んでいたり、沈んでいるのではと思えてしまいます。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
2002年作
タイトルのロシア語は解読できませんでした。
絵本の挿し絵のような可愛らしさやロシアの村らしいモチーフが気に入ったのは言うまでもありません@ -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「子どもたちはどこへ行く」
2014年
同じタイトルの別の絵ですが、絵の色合いはだいぶ変わっています。
手前の子は手つきがちょっと怪しいし、後ろの子は不審に思ってあとをつけているように見えます。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「太陽を覆い隠す」
1971年作
演説している人物かと思いました。
大きく太陽を覆い隠すように両手を広げることで、なにかの決意表明のようにみ思えます。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
2007年
タイトルは、手元のコンパクトな辞書では調べても分かりませんでしたが、「○○で」くらいの意味だと思います。
ロシアの田舎で見られそうな景色をプリミティブにデフォルメしたかんじですし、こういう色のセンスも好みです。 -
アレクセイ・イヴァノヴィッチ・ナビコフ画
「来い、田舎者!」(たぶん)
1987年
呼びかけの部分は、ムーシキ!となっていて、独特のニュアンスがあるのかもれません。
なにか勝負しようぜ、という場面に見えましたが、手前の黒と赤い人物がシンクロしているのが意味深です。 -
建物の外にあった企画展のポスター
あとから見つけたこのポスターのおかげで、特別企画展名とアーティストの名前が分かりました。
でも、逆にこのポスターを先に見ていたら、なんじゃこれ~と思って、企画展はやめておこうと思ってしまったかもしれません(苦笑)。
この2人のアーティストは苗字が同じですが、父親の名前をもらった父称というミドルネームが違うので、兄弟ではないようです。 -
レヴィタンと同時代の画家展のポスター
これを見つけて、途中でカタログも展示されていた部屋の展示が、収蔵品の中の企画展のようなものではなかったのかと気付きました。 -
特別企画展の現代アート的なジュエリー展のボスター
こちらにのポスターも、正直、これだけだと、あんなにすばらしいジュエリーとの出会いがあるなんて、あまり期待出来なかったかもしれません。
ポスターとしてはステキなのですが、あんなに私好みで手にとってみたいジュエリーばかりあるとは想像着かなかったと思います。 -
建物にあわせて赤い屋根付きの柵の中にあった、風景美術館の建物
プリョス2日目編おわり。
翌日はズズダリです!
ズズダリ1日目編へとつづく。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 唐辛子婆さん 2018/07/04 23:21:33
- 見ごたえありました!
- まみさん
アレクセイ・ナビコフ気に入りました。
みんな街角にいるロシア人そっくりの顔・顔・顔^^。
まみさんに導かれていきたいところだらけになってる。
唐辛子婆
- まみさん からの返信 2018/07/08 22:57:47
- RE: 見ごたえありました!
- 唐辛子婆さま、こんばんわ。お返事おくれてすみません。
すてきですよねー。とても味があって。
実はみーんな撮ってきてしまいました〜@
2016年の残りの旅行記4本、写真の選定と構成と表紙はできたのですが、次の海外旅行に出発するまでに写真コメントを書いて完成させる時間はなくなり、作成中の形でアップしようと思います。
よかったら見てください。スズダリの続きとウラジーミルです。
> まみさん
>
> アレクセイ・ナビコフ気に入りました。
> みんな街角にいるロシア人そっくりの顔・顔・顔^^。
> まみさんに導かれていきたいところだらけになってる。
>
> 唐辛子婆
>
>
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