2015/08/02 - 2015/08/04
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2013tomoさん
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8月2日の夕方に予約していたホテルに到着した。
モンパルナス駅から歩いて30分くらいのところにある
小さなホテルだ。
大都会のパリではなく人間の香りがする裏通りにある。
45日間の旅を終えてパリの町に着くと
私の好きなシャンソンの歌詞を思い出した。
『Non, je ne regrette rien 』
いいえ、私は何も悔やまない
(日本語歌名『水に流して』)
Edith Piaf
エディット・ピアフ
(最初の歌詞)
Non! Rien de rien
Non! Je ne regrette rien
Ni le bien qu’on m’a fait
Ni le mal tout ca m’est bien egal!
いいえ!まるで何も
いいえ!私は何も悔やんではいない
ひとが私にした良いことも
悪いこともみな私にとっては同じこと
(最後の歌詞)
Non! Rien de rien
Non! Je ne regrette rien
Car ma vie, car mes joies
Aujourd’hui, ca commence avec toi!
いいえ!まるで何も
いいえ!私は何も悔やんではいない
だって私の人生は、だって私の喜びは
いま、あなたとともに始まるのよ!
45日間の旅を振り返ってみると
大変な事も結構あった。
でもそれぞれ深い意味を考えさせてくれる
出来事であった。
また素敵な出逢いがたくさんあった。
素晴らしい思い出をたくさんプレゼントしてくれた。
これも今回の長期間旅行に送り出してくれた家族(家内)
のお蔭だと思う。
あした我が家への帰還へ向け出発する。
以下で最後の3日間(8/2から4日)の経緯を報告する。
- 旅行の満足度
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 飛行機
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
私の宿泊するホテルはモンパルナスの裏路地にあった。
何故か懐かしい匂いがするような町の佇まいだ。
ホテルのオーナー自身がホテル前の道路を掃除していた。 -
夕食はホテル前にあるおばあちゃんが経営する
食堂で頂いた。
ホテルのオーナーに
「近くに安くて美味しいレストランがありますか?」
と聞くと、
「前の食堂が安くて美味しいよ。」と教えてくれた。
ご近所同士でお互いに助け合っているのだと思った。 -
夕食はビールとおかずでパンは付いてきた。
お総菜屋スタイルで好きなおかずが選べた。
全部で15ユーロはしなかったと思う。 -
ホテルの部屋は
シングルベッド、部屋内にテレビ、洗面所付き
トイレとシャワーは共同で
料金は45ユーロであった。 -
モンパルナス駅が早朝の朝日に輝いている。
ドゴール空港行きの直行バスはこの駅の横から出発する。 -
モンパルナスタワーは背が高い。
バスの車窓から見上げても屋上が
見えなかった。 -
途中でパリの大通りを抜ける。
パリの街並みはやはりエレガントで
美しい。 -
出発ゲートに向けガラスチューブのエスカレーターを
登っていく。
ガラス製の透明なトンネルだ。
フランスのカミーノ(巡礼路)で体験した
「緑のトンネル」を思い出す。シャルルドゴール空港 (CDG) 空港
-
乗ってみると空中立体交差の
エスカレーターだ。
近未来的な光景に目が驚いた。 -
登りの歩く歩道だ。
まるでカミーノ(巡礼路)みたい。
でも歩く必要がないので楽ちんだ。 -
空港ではラウンジで軽い食事とビールを頂く。
ラウンジは休憩と暇つぶしにとても良い所だ
「プライオリティカード」会員に入っていて正解だ。
1時間前に出発ゲートに行った。
待合客が増えてきた。
ここでも良い出逢いがあった。
パリの大学院で環境開発を勉強しているイラク人の青年だ。
彼は我々が間違った出発ゲートに
並んでいるのに気づき
(変更のアナウンスがあったが多くの人は聞き取れなかった)
我々を正しいゲートに誘導してくれた。
勇気のある青年だ。
私は彼の荷物を見ていた関係で仲良くなった。
彼からイラクの歴史と
地政学的な重要性について学んだ。
また彼のスマホでめったに見れない史跡を
彼の解説付きで見せてもらった。
別れる時に
「ぜひ、イラクにも観光に来てください。」
と言われた。
次回はシルクロードの旅の延長上に
メソポタミア地域の
旅も検討したいと思った。 -
出発ゲートの待合スペースには
白いピアノが置いてあった。
待合客がジャズを演奏していた。
私が
「写真を撮っていいですか?」
と聞くと、
「次はあなたが弾くかい?」
と聞かれたので
私は
「Impossible for me(私には不可能です).」
と答えた。 -
出発ゲートから我々が登場するトルコ航空の機体が見えてきた。
あの飛行機に乗れば次はイスタンブールで乗り換えだ。
このフライトでも出逢いがあった。
トルコ人の青年だ。
石油会社に勤務していてフランス人の奥さんと結婚し
フランスに住んでいる。
トルコには親戚に会いに行くと言う。
彼とはイスタンブールに到着するまでの3時間の間
ずっと話し続けた。
涙が出るほど笑う話しもあった。
そのためイスタンブールで降りるとき
通路の隣に座っていたエジプト人に
「せっかく寝ようと思っていたのに君たちの話を聞いていて
寝れなかったよ。」
と笑いながら小言を言われてしまった。
フライト時間の3時間はあっという間に過ぎてしまった。 -
イスタンブールの出発待合室は深夜にもかかわらず
大勢の待合客でごった返していた。
ここはヨーロッパとアジアの交差点だ。
次のフライトに乗れば我が家に帰れると思うと
旅の疲れも眠さも忘れてしまう。
アドレナリンが体中に分泌されてハイテンション状態である。 -
深夜のフライトに乗り込む乗客たち。
ここでも出逢いがあった。
最初、私は3列席の窓側の席に座った。
私の隣は体の大きい男性だ(英語はあまり話せないみたい)。
すると通路側に居た白人青年が
「もし可能なら通路側の隣席にいる座っている彼女と
席を代わってくれませんか?」と依頼してきた。
我々は「どうぞ、どうぞ」と言う感じで彼らを窓側の
席2列に座らせてあげた。
彼らはフランス人の恋人同士だが10日間の
日本観光旅行に
出かけるそうだ。
それから寝ている時間以外は
日本観光相談および日本語基礎会話の
練習で話しが盛り上がった。
お蔭で11時間の機内の旅も退屈しなかった。
また通路の隣席に座った体の大きな男性は
トルコ人の電気技師で
日本の大手企業で研修を受けるそうだ。
私がCAに「こんにちわ(メルハバ)。」とか
「ありがとう(テシェキュル)。」等のトルコ語を使っている
のを聞いていたみたいで仲良くなった。
最後には彼のアイパッドで世界中で仕事をしている
彼の様子を見せてもらった。
彼と別れるとき
「さようなら(ホッシチャカルンとかギュレギュレ)」と
言いながら握手をして別れた。
少しでも相手の言語ができると
良い人間関係できることを改めて確認した。 -
トルコ航空の食事は美味しい。
飛行機で旅行する際の最大の楽しみだから
重要な機内イベントである。
私と家内の間では最近利用した中で
エールフランス、エミレーツ、
トルコ、JAL、キャセイ、ニュージーランドなどの
航空会社の評価が高い。 -
ようやく成田国際空港に着いた。
飛行機の窓から見た成田の景色は
「雨朦朧(もうろう)として山隠る」
という表現がピッタリのように濃厚な
水気に包まれていた。
フランスやスペインの乾いた明瞭な空気とは
異なる風景である。
『風土』で哲学者和辻哲郎がモンスーン地域と
牧場地域に区分したのも理解できる。
長い飛行機の旅を終えた家族連れが通路を急いでいる。
私も我が家に帰路を急ぐ。 -
階段を降りるとき
「おかえりなさい」の文字が見えた。
いつもは意識していなかったが
この日本語の持つ暖かさがありがたい。
階段を下りながら思わず写真を撮ってしまった。 -
私のシベリア鉄道、フランス・スペイン巡礼路45日間の旅が終わった。
私が歩いた巡礼路の距離が地図の上でも確認できる。
我が家に帰ったら世界地図でシベリア鉄道で走った距離も確認してみよう。
2013年から始めて3年かけて
ロシアのウラジオストックからスペイン半島の最西端のフィニステーレまで
ユーラシア大陸を横断することが出来た。
次はシルクロードで中国からイタリアまでの旅を検討してみたい。
「限りある 命の暇や 秋の暮れ」(与謝野蕪村)
と気分が高まって来るのを感じた。 -
南仏のル・ピュの街からスペイン西端の
フェニステーラ岬まで
の距離が地図の上でも確認できる。
この巡礼路(カミーノ)を歩いたのだ。
距離として約1500キロくらいの道のりだろうか。 -
我が家の玄関ドアを開けた途端に
4人目の孫が
4日前に誕生していたこと
を家内に知らされて
驚いている私。
(予定日は8月5日じゃなかったの?)
人生は巡礼と同じでいつも想定外である。
兎にも角にも我が家に無事にたどり着いて
ホッとした。
巡礼路が終わってからは何度か家に帰っている夢を見た。
自宅で夢が覚めると
まだスペインやフランスの巡礼宿のベッドの上で
夢の中でカミーノを歩いている夢を見続けている
気持ちがしたこともあった。
(夢の中でまだ夢を見ている不思議な感じだ)
帰国して玄関ドアを開けて家内の顔を見ても
「これも夢でじゃないの?」
という確認顔をしている。
45日間の旅を終えて私の思う気持ちを
現わしてくれる言葉がありましたので紹介します。
「我々は探求(巡礼)をやめてはならない。
そして、我々のすべての探求(巡礼)の最後は、
始めにいた場所に戻ることであり、
その場所を初めて知ることである。」
T.S.エリオット
( )内の巡礼という言葉は私が勝手に
「探求」を「巡礼」に読み替えています。
人生は旅であり巡礼だと思いました。 -
我が家に帰るやいなや家内から
「明日から赤ちゃんが来るから
夜のお世話をお願いね。」
と言われた。
私の末娘に長男が生まれていたのだ。
この子は私が旅に出発(6月21日)
した時にはこの世界には
まだ生まれていなかった。
私が帰国した翌日に我が家に
やって来るのだ。
何とタイミングが良い赤ちゃんなのだろう。
私の「新生児夜泣き対応育児じじ」としての
手腕発揮である。
私のスキルは家族全員が認めている?
といってもおむつ替えなどはできない。
「倍音ヒーリングCDブック」の女性のうたが
良いようだ。
時差ボケといつもの早起きが役立つに違いない。
新しい命と出逢いである。
私の巡礼物語の「出逢い」はまだ終わりそうにない。
本日で私の「シベリア鉄道、フランス・スペイン巡礼路の旅45日間」
のブログは最終回となります。
帰国(8月4日)の翌々日(8月6日)から書き始め
本日の9月4日まで毎日1冊のペースで書き続けてきました。
30日で30冊ですが旅の記憶が消えてしまう時間経過と競争
しながら夢中になってひたすら書き続けました。
これも私の巡礼かもしれません。
毎日書き続けられたのも皆様に応援していただいたお蔭と
感謝いたします。
今日まで私のブログを読んで頂いた方々に深くお礼申し上げます。
初めてブログというものを書きましたので読み辛い文書や
分かりにくい内容が多々あったと存じます。
ここで深く感謝するとともにお詫び申し上げます。
また先輩ブロガーとしてブログ掲載写真の選択や、
文書の校正、誤字脱字のチェックをしてくれた
家内にも感謝しています。
彼女は私の最初の読者であり、身近な批評者でもありました。
そしてなによりもシベリア鉄道、フランス・スペインの巡礼路で
出逢った友人、巡礼仲間達に心よりお礼を言いたいと存じます。
彼らにはたくさんのインスピレーションをもらいました。
そして最後の最後に
皆様が今後も素晴らしい旅をされますことを
こころよりお祈りいたします。
ありがとうござました。
それではブエンカミーノ!
皆様の旅路に幸多かれとお祈り申し上げます!
Tomo 感謝
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この旅行記へのコメント (5)
-
- miharashiさん 2015/09/21 15:03:11
- お帰りなさい。
- 2013tomoさんへ
はじめまして。miharashiです。私達のブログを見てくださってありがとうございます。たまたま世界一周 タヒチで検索して行きついたのが2013tomoさんのブログでした。素晴らしい文章にひかれて、たびたび訪問させていただきました。
ところで、一つ質問があります。私達は2008年にワンワールドで世界一周をしていますが、その際、タヒチからニュージーランドまでの航空券はワンワールドには含まれなくて、別に取らなければならず、日本往復の値段と変わらない高額だったので、あきらめた経緯があります。今後もし、タヒチを含めて世界一周するには、ニュージーランドのオークランドからタヒチまでの往復航空券を別に購入するしか方法がないかとも思っております。2013tomoさんたちは、世界一周航空券にどのようにしてタヒチを組み入れられたのでしょうか? それともタヒチへの航空券は別に購入されたのでしょうか? その場合の値段も教えていいただければ幸いです。
miharashiより
- 2013tomoさん からの返信 2015/09/21 17:04:50
- RE: お帰りなさい。
- 初めまして2013Tomoです。
素晴らしい旅行記や写真を拝見させて頂いています。
同じ場所へも何回も行かれているのですね。
世界一周も4回ともなれば慣れてきて
楽しい旅行になっているのでしょうね。
ところでご質問の航空券の件ですが
私のスケジュールを見ると
・2月27日(金) 18:35オークランドT1発(ニュージーランド航空40)エ ンペラーラウンジPCあり
・2月27日(金) 「日付変更線を経由」00:50パペイテ(タヒチ)T1着ホテ ルから迎え来る
Farehau B&B(ハレハウ)予約番号(2/26イン、28アウト)XPF11,000(US$109)2泊
Cité De L'Air, 98702
電話+ 現地通貨払い
私のメモによるとワンワールドとは別に日本でネットで取りました。
金額は片道2人で103,640円です。
QF3815便 カンタス航空とありますので共同運航かも?
エクスペディアで一人47,226円で込々で上記の値段と
思われます。
タヒチも3泊しかしないので良さが分かりませんでした。
オアフしか行ってませんが
ハワイの方がにぎやかで良かったと思いました。
またタヒチは日付変更線があるのでホテルを1泊追加しました。
タクシーなど交通費が高いので同じB&Bに泊まったイギリス人は
レンタカーを手配しました。
車に乗るのも慣れている方には良いと思います。
2013tomoさんへ
>
> はじめまして。miharashiです。私達のブログを見てくださってありがとうございます。たまたま世界一周 タヒチで検索して行きついたのが2013tomoさんのブログでした。素晴らしい文章にひかれて、たびたび訪問させていただきました。
> ところで、一つ質問があります。私達は2008年にワンワールドで世界一周をしていますが、その際、タヒチからニュージーランドまでの航空券はワンワールドには含まれなくて、別に取らなければならず、日本往復の値段と変わらない高額だったので、あきらめた経緯があります。今後もし、タヒチを含めて世界一周するには、ニュージーランドのオークランドからタヒチまでの往復航空券を別に購入するしか方法がないかとも思っております。2013tomoさんたちは、世界一周航空券にどのようにしてタヒチを組み入れられたのでしょうか? それともタヒチへの航空券は別に購入されたのでしょうか? その場合の値段も教えていいただければ幸いです。
>
> miharashiより
- miharashiさん からの返信 2015/09/21 20:00:39
- RE: RE: お帰りなさい。
- 2013tomoさん
さっそく返答していただいてありがとうございます。いつになるかはわかりませんが、参考にして計画してみたいと思います。
by miharashi
-
- hidamariさん 2015/09/20 19:59:58
- 素晴らしい旅行!
- 2013tomoさん
色々な出逢い、それも帰って来たら全くの新しい命との出逢い
“少しでも相手の言語ができると良い人間関係できることを再度確認した。”
と書かれていますが私も実感しました
船のクルーはインドネシア人が多く、知っている唯一の単語(テリマカシー)
これだけで随分と触れ合う事ができ、毎日が楽しく変わりました
相当努力され、いろいろな言葉をマスターされた事と思います
益々のご活躍を!
hidamari
- 2013tomoさん からの返信 2015/09/20 20:51:47
- RE: 素晴らしい旅行!
- > hidamari 様
お便りありがとうございます。
奥さまと仲良く旅を楽しんでいるブログを家内と二人で
読まさせていただいています。
私達二人も「旅」の話題を中心にして過去形、現在形、未来形で
人生を少しでも豊かにしたいと思っています。
やはり旅は「連れ合い」が一番楽しい形ですね。
これからもお互いに連れ合いの旅を楽しみましょう。
それではスラマ・ジャラン(※)
※インドネシア語で「さようなら」ですが本来は「行く道に幸あれ」
という意味で私の好きな言葉です。
2013tomoさん
> 色々な出逢い、それも帰って来たら全くの新しい命との出逢い
>
> “少しでも相手の言語ができると良い人間関係できることを再度確認した。”
> と書かれていますが私も実感しました
> 船のクルーはインドネシア人が多く、知っている唯一の単語(テリマカシー)
> これだけで随分と触れ合う事ができ、毎日が楽しく変わりました
>
> 相当努力され、いろいろな言葉をマスターされた事と思います
>
> 益々のご活躍を!
>
> hidamari
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