2015/06/18 - 2015/06/18
118位(同エリア1437件中)
キートンさん
9日目もザルツブルクからの日帰り観光。
前編では、ヴェルフェンという街を訪れます。
ヴェルフェンの近くには、一般に公開されている洞窟の中では世界最大といわれる氷穴があるという。
その名は「アイスリーゼンヴェルト」。
はたして、その「大氷穴」とはいかなるものなのか?
そして、かの名作映画のロケ地も訪れます。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 航空会社
- 中国国際航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
宿泊しているコルピングハウス・ザルツブルクからザルツブルク駅までは、ザルツァッハ川沿いに歩く。
ザルツブルクは国境に近い都市なので、あの山の向こうはドイツになる。
今日も空模様はいまひとつ。 -
ザルツブルク7:08発のREX(快速列車)でヴェルフェンに向かう。
-
ヴェルフェンには7:50頃に到着。
ザルツブルクからヴェルフェンの路線はトーマスクックの景勝ルートになっているが、列車からは良い写真が撮れなかった。
「アイスリーゼンヴェルト」へ行くには、まず駅からこのザルツァッハ川を渡り、川沿いをお城の方に進んだバス停まで歩く。 -
8:15頃、アイスリーゼンヴェルトのチケット売り場のあるエントランスまで行くバスが到着。
バス代は、往復6.5ユーロ。 -
バスは約15分でエントランスに到着。
アイスリーゼンヴェルトの料金は、ロープウェイを含めて22ユーロ。 -
氷穴入口まではここからまだ遠い。
エントランス(標高1000m)→徒歩20分→ロープウェイ下駅(標高1080m)→ロープウェイ3分→ロープウェイ上駅(標高1575m)→徒歩20分→氷穴入口(標高1641m) -
ロープウェイ乗り場まで行く途中、近道のトンネルを通る。
帰りにトンネルを通らずに遠回りのコースを歩いたが、展望はあまり良くないので、往復トンネルでも良かったかな。 -
ロープウェイ乗り場までの道。
ちょっとしたハイキング気分である。 -
眼下にはヴェルフェンの隣町テネックが見下ろせる。
-
ロープウェイは9:00〜17:00(7、8月は〜18:00)の運行。
朝一番の9:00を待つ。
ここにロープウェイが最初に設置されたのは1955年のことだという。 -
ロープウェイを降りて少し歩くと視界が開け、山の岩肌に氷穴入口が見えてくる。
-
森林限界を越えた荒々しい急斜面に付けられた氷穴への道。
-
9:20過ぎ、氷穴入口に到着。
氷穴入口から外を見た風景。
「アイスリーゼンヴェルト」とは、ドイツ語で「氷の巨大な世界」という意味。
最初の公式の発見は、1879年アントン・ポッセルトという探検家が入口から200mほどを調査した。それ以前は洞窟は地元民に知られるだけで、地獄の入口だと信じられていた。1880年にポッセルトは登山雑誌に発表したが、報告はすぐに忘れられてしまった。
しかし、アレクサンダー・フォン・モルクという探検家は、ポッセルトの報告を覚えていて、1912年以後何回かの探検を指導し、すぐに他の探検家が続いた。
モルクは1914年に第一次世界大戦で戦死し、彼の遺灰を入れた壺が洞内に置かれているという。 -
氷穴は9:30〜15:45(7、8月は〜16:45)。
朝一番の9:30のガイドツアーを待つ。
ガイドツアーは確か英語とドイツ語の2つのグループに分かれたと記憶する。
氷穴内は氷点下の世界。
ここで防寒対策をする。
しまった、手袋がないわ。 -
9:30、いよいよガイドツアー開始。
ふたりにひとつくらいの割合でカンテラが配られる。
残念ながら氷穴内は写真撮影禁止。 -
ガイドツアーで見学するコース図。
洞窟の全長は42kmくらいあるうち、見学するコースは入口から「EISPALAST」までの1kmあまりである。
歩く距離としては往復2kmちょっとになるが、かなりの高低差がある。
図から読み取ると150m以上の高低差があるようだが、そこんなにあったかなという気はする。
洞窟内は板張りの園路(階段が多々あり)と手すりは整備されているが、照明施設は全くないようだ。
照明はカンテラの灯りのみなのでかなり暗い。
そこが観光化された一般的な鍾乳洞などの洞窟と違うところで、洞窟探検する雰囲気に近い。 -
氷穴内で1箇所だけ写真撮影が許された場所があった。
一切撮影禁止だと思っていたので、あわてて撮ったため写りは良くないが、雰囲気的にはこれくらいの明るさである。 -
ガイドは立ち止まって説明する時に、導火線のようなひもを燃やして(これが意外と明るい)氷の造形を浮かび上がらせる。
-
あまりに氷穴内の写真が少ないので、現地で購入したパンフレットから抜き出して掲載してみる。
【パンフレットの写真その1】
前の写真の場所がここ。
実際にはこんなに明るくないので、ご注意を。
実際は前の写真のような感じなので。 -
【パンフレットの写真その2】
「エレファント」と呼ばれる氷の造形。
ゾウに似ているかどうかは微妙だが、大きさはゾウよりでかい。
くどいようだが実際にはこんなに明るくない。
この明るさを期待して行くと、おそらく後悔することになる。 -
【パンフレットの写真その3】
ここは、最奥の「EISPALAST」(アイススケートリンク)の手前あたりだったと思う。
最奥の「EISPALAST」は、その名の通りアイススケートリンクのように広く氷がフラットで、このガイドツアーで唯一氷の上に立つことが許された。 -
【パンフレットの写真その4】
氷穴内の園路は階段が多い。
暗いので階段の上り下りは注意が必要で、体力もそれなりに必要。
手袋も必需品で、忘れた私はハイキング用のレインウェアの袖を延ばして、じかに手すりを持たないようにした。 -
11:00前に約1時間30分弱のガイドツアーが終了。
氷穴入口近くにトイレがあって便利だった。
「アイスリーゼンヴェルト」は、普通の鍾乳洞の観光とはかなり趣が異なる。
まず内部に照明設備がなく、カンテラなどの原始的な灯りのみなので暗い。
おそらく氷穴内をできる限り自然に近い状態に維持するという目的があると思われる。
洞窟内を探検している雰囲気と、幻想的に見せる意味ではこのやり方は正攻法だと思う。
しかし、氷穴内で最も美しい見どころ2〜3箇所くらいは全体像がわかる程度の明かりが欲しいという思いもある。
とはいえ、個人的にはハルシュタットの塩坑より、アイスリーゼンヴェルトの方が神秘的で楽しめた。 -
岩の割れ目から山の向こうの麓が見えている。
道の屋根はスノーシェルターというより落石防止の意味合いが強そうだ。 -
急峻な断崖の途中に道が付けられている。
氷穴内は階段の上り下りが多いことと、その入口までの往復でも結構歩くので、そこそこの体力が必要なツアーでもある。
裏返して言えば、ハイキング好きな人にはお勧めできる。 -
ヴェルフェンの街を見下ろす。
左端にヴェルフェンの鉄道駅がある。
ここからの眺望もアイスリーゼンヴェルトの魅力のひとつである。 -
イチオシ
街からは見上げていた城が、ここからは遥か下に見下ろす。
城の名は「ホーエンヴェルフェン城」。
ヨーロッパ100名城のひとつである。 -
向こう(左側)に見える街がヴェルフェン、手前(右側)の街はテネック。
11:35頃のロープウェイで中腹まで下りて行く。 -
ホーエンヴェルフェン城とヴェルフェンの街。
先ほどよりホーエンヴェルフェン城が近くに感じられる。 -
テネックの街並。
その向こうにはドイツ国境に近い山々。
右の方の山を越えるとドイツのケーニヒス湖があると思われる。 -
ロープウェイ下駅からの帰り道。
橋を渡り、トンネルではなく遠回りとなる展望コースを通ったが、樹木が多くてたいした展望は見れなかった。 -
12:32発のバスでヴェルフェンの街に下りてきた。
インフォメーションで地図を入手しようと思ったが、昼休みでクローズしていた。
しかし、事前にグーグルマップをプリントアウトして目的地への道のりはある程度調査済みである。 -
その目的地は高台にあるので、ヴェルフェンの坂道を上って行く。
-
ヴェルフェンの市街地を抜け、ここからは林の中の一本道となる。
-
イチオシ
ホーエンヴェルフェン城は存在感のある城である。
11世紀に築かれた難攻不落のこの要塞は、リチャード・バートン&クリント・イーストウッド主演の「荒鷲の要塞」(1968年)のロケ地となった。 -
ヴェルフェンの街の中心地から歩いて30分弱、林を抜けると目の前に放牧地が広がった。
-
イチオシ
放牧地の中を進み振り返ると、荒々しい山並みとホーエンヴェルフェン城。
しかし、今日のロケ地めぐりは「荒鷲の要塞」ではなく・・・ -
その映画の主役は、ウシでもない。
-
放牧地をもう少し先に進みたいけど、この先は私有地らしく柵が張ってある。
どうやら撮影ポイントは私有地の中だったらしい。 -
緑の絨毯の中にあるのは地主の家か?
-
その家の近くから見ると・・・
うーん、ジャストポイントではないし、撮影当時はなかったであろう樹木があったりする。
撮影されてから50年以上たつのだから無理もない。
でもこの風景ですでに気付いている人は多いはず。 -
ホーエンヴェルフェン城をバックにこの緑の絨毯を舞台に撮影されたシーンといえば・・・
「サウンド・オブ・ミュージック」のピクニックのシーンと「ドレミの歌」
https://www.youtube.com/watch?v=GhiUcokR728
適当な動画が日本語吹き替え版しかなかった。
昔、オリジナルサウンドトラック版のLPレコードを聴いていたので、個人的には吹き替え版には違和感があるのだが、映像はこの動画がクリアだ。 -
「サウンド・オブ・ミュージック」(1965年)
ロバート・ワイズ監督、ジュリー・アンドリュース&クリストファー・プラマー主演。
ミュージカル映画史上最も成功したといわれる作品である。
日本での公開は1965年6月19日。
おっと、50年前の明日じゃん! -
50年間、おそらくこの城はほとんど変わっていないはず。
-
ここでの目的は果たした(ことにしよう)。
そろそろ、帰るとするか・・・ -
今やこの緑の絨毯の主役は、マリアでもなく、トラップ家の子供たちでもなく、この子たち。
-
このホーエンヴェルフェン城、それほど美しいと感じないのになぜか写真を撮りたくなる不思議な城だ。
ロケーションが良いからなのか? -
イチオシ
14:10頃、ヴェルフェンの街に戻って来た。
-
カラフルなヴェルフェンの街並。
-
ヴェルフェンの街に別れを告げ、次はザルツブルグ観光だ。
当然あの名作のロケ地めぐりも続くのである。
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この旅行記へのコメント (3)
-
- さみだれさん 2015/08/18 01:01:53
- 後から修正できないのか…
- ハルシュタットからザルツブルグまで
(私の行けてないところ)、です。
「いいね」50連打。
- キートンさん からの返信 2015/08/18 22:28:49
- RE: 後から修正できないのか…
- オーストリアは天候にあまり恵まれず、ちょっと残念。
でも、良いところです。
連打、ありがとうございます。
パソコン壊れませんでした?
キートン
PS、「後から修正できないのか…」→前のコメント削除しときましょうか?(削除できたらの話ですが・・・)
-
- さみだれさん 2015/08/17 23:58:26
- 言葉にできない
- キートンさんのザルツブルグ、
「いいね」を50連打くらいしたいです。
いえ、それだけですが…
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