夢追人さんのクチコミ(19ページ)全1,032件

　城ケ崎海岸駅を起点・終点とする約2時間のハイキングを楽しんだ。大室山噴火の溶岩が海に向かって流れ、それが波によって浸食され、ゴツゴツとした岩肌が露出する複雑な海岸地形・景観をつくりだしている。そして、広大な海が広がる。断崖絶壁にそってハイキングコースが整備され、心地よい潮風を受けながら歩くのはとても気持ちが良かった。なお、運動靴など歩きやすい靴があった方が良い。

　河津桜は2月上旬から咲き始める早咲きの桜であり、1955年に河津町で発見された。2023年の河津桜まつりは2月1日から28日の予定だが、開花の状態が良いので少し延長するそうだ。2月23日、桜まつり中の祝日、河津駅で下車して2時間ほど、河津川沿いの桜並木を歩いた。この川沿いだけでも約850本の桜がある。多くの露店が出ており、日本人だけでなく、多くに外国人が訪れていて、もの凄い人混みだったが、とにかく桜並木はとても綺麗で見事！夜にはライトアップもある。

　下田駅で熱海行の電車に乗り、約20分で河津駅に到着した。ちょうど2月末の祝日、河津桜まつりと重なり、ホームと駅舎内は大混雑。乗車券を買い求める人の長い行列もできている。到着時にあらかじめ乗車券を購入しておくか、スイカなどを利用した方が良い。駅の女子トイレは20分以上待ち。また、普通電車は30分に1本程度しか走っていないので、あらかじめ乗車時刻を決めて置いて、計画的に桜を楽しんだ方が良い。伊東方面の電車は最後尾が比較的空いていた。

　ペリーロードの東端、旧澤村邸（無料休憩所・トイレ）から北に約50ｍ歩くと、下田港が見えてくる。ここからさらに東に約50ｍ歩くと、小さなペリー上陸記念公園があり、マッシュー・ペリー提督の胸像と、アメリカ海軍から寄贈された錨が飾られている。胸像は彫刻家村田徳次郎制作、メッセージプレートは第4代米国大統領ジョージ・ブッシュから贈られたものである。2月下旬、この公園のベンチに座って、寝姿山や下田港を見ながらひと時を過ごした。近くには満開の河津桜が咲いていた。

　了仙寺から、宝物館裏の小道を東に100ｍほど歩くとペリーロードの前に出る。右の小道の階段を登ると長楽寺である。50ｍほど先の大浦に向かう車道からも寺の正面に出れる。長楽寺は、高野山真言宗の寺院で、日露和親条約の調印や日米和親条約の批准書の交換が行われた場所である。境内にはお吉観音を祀る宝物館や悲恋の「おすみ弁天」などもある。

　下田駅からマイマイ通りを南に200ｍほど歩くと、右側（西側）に坂本龍馬の立像が見え、その奥に浄土真宗本願寺派の寺院、宝福寺がある。土佐藩主山内容堂と勝海舟が会談した寺で、会談後に、勝海舟は門人の坂本龍馬が犯した土佐藩脱藩の罪が許されることになったという。本堂に向かって左側にその碑がある。この寺は、斎藤きち（唐人お吉）の墓があることで知られており、「唐人お吉記念館」(有料)にはお吉所縁の品々を所蔵している。

　ペリーロードは、黒船ミュジアム付近から平滑川沿いに、なまこ壁や石造りの建物がならび、柳が揺れる、石畳の小道である。幕末、黒船により来航したペリー提督一行が、了仙寺で日米和親条約の付録協定である下田条約締結のために行進したのがこの道だそうだ。かつて出船入船三千隻とうたわれた港町下田の花柳界の面影を残している。

　了仙寺は日蓮宗の寺院で、下田駅からマイマイ通りを約1ｋｍ南下して、つきあたりを左折すると黒船ミュジアムの奥に入ったところにある。日米和親条約の付録協定である下田条約が調印された国指定の史跡である。本堂の左奥には、自然洞窟を利用した古墳時代の埋葬施設である了仙寺洞窟遺跡がある。洞窟内からは人骨や副葬品が発見されている。

　伊豆急伊東駅から普通電車に乗ること20分あまり、城ケ崎海岸ハイキングのため城ケ崎海岸駅に降りた。小さな無人駅（スイカ等は使用可能）で、トイレはあるが売店はない。改札口を出て左にコインロッカーが設置されている。駅舎はログハウスであり、高原のムードがある。駅を出て緩やかな下り坂、別荘地内を30分あまり歩いて、門脇駐車場に着き、城ケ崎海岸ハイキングをスタートした。蓮着寺付近から海岸駅までの帰りの約2ｋｍは登り坂で、歩き疲れた体には大変だった。

　寝姿山は、女性が横たわる姿に似ていることからその名がついたという。寝姿山自然公園内には遊歩道が整備され、展望台からは、下田湾や伊豆諸島など雄大な景色が楽しめる。寝姿山自然公園には、「縁結び」の愛染明王堂や黒船見張り所、蓮杖写真記念館（休館中）、ハーブ園などがある。２月下旬、ギンヨウアカシアや河津桜の花が満開だった。また、小さな池には珍しい「ヒレ長錦鯉」が泳いでいた。

　伊豆急下田駅を出て、まっすぐ東に3分ほどあるくと、寝姿山自然公園に登る下田ロープウェイの乗場がある。ロープウェイは約15分ごとに運行しており、山頂駅まで数分である。料金は大人往復1250円だが、下田駅にある下田ガイドブックに割引券がついている。山頂駅を降りるとすぐに展望台があり、下田湾の絶景を楽しむことができる。さらにここから遊歩道を登ると、四季折々の草花が楽しめる。

　伊豆急行の終着駅の下田は、明治・大正のレトロな雰囲気を醸し出す街である。下田開国博物館や了仙寺、長楽寺、ペリーロードなど主な観光スポットは、下田駅から徒歩圏内である。寝姿山ロープウェイの乗場までも、駅を出て正面の道路を渡って直ぐである。ペリーの黒船を模した下田港遊覧船の乗場までも、バスで約3分だが、歩けない距離ではない。
　

　伊豆急行線は伊東駅と下田駅を結ぶ私鉄であるが、ほとんどの特急は東京からＪＲ線を経て下田まで走っている。進行方向左側には、車窓から東伊豆の町々や相模湾、伊豆大島が見えてとても綺麗だ。伊東駅から偶然乗車した特急「踊り子号」は、伊東駅から先が普通電車になっており（ラッキー！）、展望席に座って東伊豆の景色をしばし楽しんだ。
伊豆熱川駅に停車中は、車窓下に100℃の熱湯が自噴・沸騰している大きな湯桶が見えた。

　伊東園ホテル松川館から南に100ｍほど歩くと、伊東園ホテル別館がある。ロビーはあまり広くはないが多くの客で賑わっていた。南北約200ｍの範囲内に伊東園ホテル３館が並んでいるので、湯めぐりをするには都合がよい。3館のいずれに宿泊しても、無料で３館の湯めぐりができる。別館の大浴場はフロントの右をすすんだところにある。浴室は比較的広く、湯量も豊富な感じがした。泉質も良い。

　伊東園ホテル本館の前の道路、県道12号を100ｍほど南に下った道路の西側に伊東園ホテル松川館ある。本館で「湯めぐりパス」を借りて（無料）、3分ほど歩いて松川館にやってきた。フロントの奥のエレベータで地階に降りると、浴場へ通路が続いている。露天風呂に入ったが、泉質は良いが少し狭い気がした。入浴後1階ロビーで休憩をした。庭園の河津桜が満開で、池とのコントラストも良くて素晴らしい。

　伊東駅から、南東に湯の花通り・キネマ通りを歩いて約10分、伊東園ホテルに到着する。伊東駅からホテルまでマイクロバスが運行しているので、時間があえば利用すればよい。ホテルの裏側には松川が流れているので、朝食前か夕刻に散歩して温泉町の風情を味わうのも良い。全国旅行支援の関係か、チェックインにかなりの時間を要した。夕食・朝食バイキング、アルコール付きはかなり割安だ。夕食は2部制の入替で、終了時間にレストランから出るよう繰り返して促すのはやや気になった。温泉の泉質は良いと思う。近くに伊東園松川館と伊東園別館があり、フロントに申し出れば、無料で湯めぐりができる。

　伊東駅前交番の東側10数ｍほど下ったところに湯の花通りの入口があり、レストランや小さな店が東南に続いている。途中「お湯かけ大黒天」があり、わずかな湯が流れている。200ｍあまり歩き、猪戸通りを横ぎるとアーケード街のキネマ通りが200ｍが続いている。通りを出たところに歩車分離の信号機にある交差点に出る。いでゆ橋までは直ぐである。

　伊東大川（松川）の南側の川沿いに石畳の遊歩道が続いている。対岸（川の北側）には東海館など歴史ある木造建築が並び、遊歩道沿いには桜や柳の並木が植えられて、日が暮れると灯りがともされ風情満点。朝夕の散歩に最適である。伊東園ホテルに宿泊して、朝食前の1時間弱、散歩を楽しんだ。

　伊東駅からいちょう通りを東南方向に10分ほど歩いて、伊東大川（松川）の手前を左折して直ぐのところの右に、東海館の玄関がある。昭和3年（1928）に建てられた木造3階建ての温泉宿を観光施設として開放したもので、土日祝日は内部を見学できる。伊東大川にかかる「いでゆ橋」から見る東海館はなかなか風情がある。

　ＪＲ伊東線の終着駅、伊豆急行の起点駅であるが、特急踊り子号をはじめ多くの電車が相互に乗り入れている。駅の東側が駅玄関であり、北に30ｍほど歩いた左側の駅舎内に観光案内所とコインロッカーがあり、南にコンビニ、20ｍほど歩いたところに駅前観光トイレがある。駅前ロータリーから東南に伸びる駅前いちょう通りを500ｍほど歩いたところに東海館があり、いちょう通りにほぼ並行して湯の花通り・キネマ通りが走っている。