２０２４年春の旅 １２ －刺巻－田沢湖－

2024/03/09 - 2024/03/09

東北横断鉄道乗り直し巡り

エリア 秋田

• 旅行の満足度: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: JRローカル

しばらく秋田内陸縦貫鉄道線が並走するが、山裾から桧木内川の流れる谷の方へ左にカーブして離れていく
秋田内陸線に乗って鷹ノ巣から辿り着いた時は、ずいぶん長い距離並走しているなと感想を持ったのだが、今日はあっという間に分岐点を通り過ぎた気がして、列車のスピードが段違いなのだろうなと思う

角館の市街地は小さく、車窓はすぐに広々とした平野に戻る
防雪林のような杉の木立ちがあり

いくつかの集落が点々と点在する

貯木場がある
神代の駅は大正１０年の開業なので、当然長い間貨物を扱っていて、木材の積み出しもしていたと思われるが、今の田沢湖線は当然貨物列車も運転されてはいない

谷が狭まってくる
雄物川の大きな支流の桧木内川と玉川も別の谷へ流れ、田沢湖線沿線は名も知られぬ小さな流れ(才津川というらしい)もいつしか離れ

川も流れない谷の間に刺巻駅がある
古い本に「駅の周りに人家はない」などと書かれていた信号場のような刺巻駅だが、開業１００周年の横断幕が張られ、駅の利用者の駅への思いを感じることができる
刺巻駅の開業は大正１２年のことである

玉川の流れが戻ってきて生保内の盆地が広がると、列車は新幹線も全便停まる?拠点駅田沢湖に到着した

その名の通り田沢湖への最寄り駅だが、この季節と普通列車では観光客も多くなく、人の動きは少ない
もとより、田沢湖も観光地としては今はどうなのか、たつこ像などと言っても若い人はわかるまい

しばらく停車するので、ホームの先へ歩き、行く先を見晴るかす
延長時の仮称だった「生橋線」の生と橋を隔てる山塊はまだ遠くに見える
近鉄奈良線の生駒の山の方がよほど眼前に迫っている感がある
山の規模としては比べ物にならないくらい奥羽山脈の方がゴツいのだが

発車時間になり、列車はいよいよ山越えへと踏み出した

普通列車は一日に数回しか横切らない上り出発信号機が貴重な青を現示している