秋の奈良・京都　奈良ホテルと穴場の寺巡り

2020/11/06 - 2020/11/06

奈良の宿泊は老舗の「奈良ホテル」。
前に泊まった時は新館の和室だったせいか、あまりクラシックな雰囲気を味わえなかったので、本館にリベンジ宿泊したのでした。
翌日は、特別拝観の寺巡りと極上のケーキ屋巡りで奈良を満喫です。

エリア 奈良市(奈良)

• 旅行の満足度: 5.0

• 交通手段: 高速・路線バス 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

憧れの奈良ホテル本館。
クラシックな雰囲気を漂わせる廊下。

奈良ホテル 宿・ホテル

部屋はモダンです。
古いホテルの割にはコンセント数も多く、テレビはBSも入るし、ミネラルウォーターもお湯もお茶も用意されていて、至れりつくせりで。快適に過ごせます。
デラックスツインにしたので部屋も広くて、ベッド寝心地も最高です。

でも、自分がクラシックホテルに泊まっている感じはあまりありません。

バスは猫足…ということはなく、こちらも普通といえば普通。
アメニティがロンドンのフレグランスメゾン、ミラー・ハリスで満足度高かったですが。

クラシックホテルならではのレトロな雰囲気を求めるなら、トラディショナルツインを指定して泊まらないとダメみたいですね。

観光地的な感じで奈良ホテルを楽しみたいなら、メインダイニングで、ランチやディナーを取れば十分かもしれません。

メインダイニングルーム 三笠 グルメ・レストラン

古い歴史があるホテルだけに、美術品がたくさん。
川合玉堂の団扇絵です。

ディナーはお箸で食べられるフレンチ。

柿の葉に包まれた白味噌風味の魚料理。
スープ、前菜、魚料理、肉料理、デザートのコース料理はお皿が出てくるのが早く、1時間あれば食べ終わります。

アインシュタインが弾いたというピアノが置いてあるロビー。
館内のパブリックスペースには、古き良き時代の雰囲気が残されています。

翌日。この日の天気予報は雨でしたが、なんとか持ちこたえています。
紅葉が進む林の囲まれた奈良の静かな朝。

こういう風景を見ると、奈良ホテルに泊まってるんだなって思います。

窓は2重で、外はサッシ、内側は木製。
モダンな部屋にも少し往年の建築が残されています。

朝ごはんは、洋食を選択。奈良漬が隠し味のエッグベネディクト。

ホテルの敷地内にはある旧大乗院庭園。宿泊客は無料で入れます。

2階の吹き抜けから見たホテルロビー。

チェックアウトして、近鉄奈良駅へ。

荷物を駅のコインロッカーに入れ、バスに乗って、法華寺に来ました。

法華寺 寺・神社・教会

この寺の国宝の十一面観音菩薩は。春と秋のみの限定拝観。
光明皇后をモデルにしたという優美な仏様。長年秘仏であっため彩色も残っていて、本当に素晴らしいものでした。

光明皇后が作らせた枕仏図が展示されている慈光院の前には、秋篠宮殿下お手植えの紅葉がありました。
光明皇后の寺ということは、天皇家ゆかりの寺ですもんね。

浴室（から風呂）。光明皇后時代の建物ではありませんが、光明皇后が立てた療養のためのサウナ風呂。皇后さま自らが浴室で患者の体を拭いてあげたら、それが阿弥陀様だったという伝説がありますね。

光明皇后がいらした天平時代には、天然痘と思われる感染症の大流行がありました。普段なら、ふーんという感じの受け止め方でしょうが、今年は過去の出来事とは思えない。新型コロナ感染症の流行とシンクロして考えてします。
みんなの関心があるからか、今年の正倉院展は時代背景を考えて、薬などの展示があったわけで…。

医学が発達していても、不安な気持ちが拭えない昨今。昔の人が神仏に頼った気持ちがわかるような気がします。

梅林で知られる月ヶ瀬から移築した光月亭。
拝観の休憩所で、無料でお茶がいただけました。ありがたい。

見事な茅葺きの屋根。手入れが大変だと思いますが、貴重です。

法華寺の近く、海龍王寺。
ここも光明皇后に縁が深いお寺。
期間限定で、光明皇后が自ら削った十一面観音像が拝観できます。

木々と築地壁が美しい山門が絵になります。

本堂内に、みうらじゅん氏が奉納したお酒があって、そっちに思わず目がいってしまいましたが、こちらの十一面観音菩薩も素晴らしかったですよ。

優美なプロポーションもさることながら、こちらも秘仏だったことで、衣装の柄の彩色や小さなガラス玉のアクセサリー的な装飾も残っていてため息が出るほどです。

海龍王寺 寺・神社・教会

御仏に触れて心を癒したら、煩悩に戻って西大寺の前にあるケーキ屋さんへ。

ガトー・ド・ボワ A LA MAISON グルメ・レストラン

奈良でいちばんおいしいケーキ屋さん「ガトードボワ」さん。
右はクープ・デュ・モンド　パティスリーでグランプリ受賞の「アンブロワジー」。左のお酒が効いたモンブランは旬の味。
重そうで軽い食感、甘すぎないバランスの良い味でパクパク、ペロリと食べてしまいました。

ケーキ屋の正面は西大寺です。

西大寺 寺・神社・教会

観音堂。西大寺建立の原点になる四天王を祀ります。

愛染堂。その名の通り、秘仏の愛染明王坐像が見事です。
また、この斜め向かいにある本堂の文殊菩薩は、見仏記のいとうせいこうさんが、仏の前で動けなくったほどの美しさを湛えています。

近鉄西大寺駅の駅ナカの角打もある酒屋さん
近鉄西大寺の駅ナカ、弁当やお菓子など充実してます。

蔵元豊祝 西大寺店 グルメ・レストラン

朝ごはんが遅かったせいと、寺巡りに時間をかけすぎて、気がつくとケーキしか食べてなかったので、角打で一献。ワンコイン（500円）のセット。

小腹を満たして、お腹も落ち着いたので、奈良に戻って興福寺にやってきました。
東金堂と五重塔。
国宝館で美少年の阿修羅像にも再会。この阿修羅像も、光明皇后の命令で作られたもの。

光明皇后って名プロデューサー。作らせた仏様がみんな美形なんですもの。

興福寺 寺・神社・教会

特別拝観中の北円堂にも行きたかったんですが時間切れ…。興福寺は広い。

いきなり奈良時代の伽藍登場。色彩豊か。平成30年に再建された中金堂。
吉祥天女像が特別拝観中。ふくよかな女神さまでした。
ここを見たら、拝観時間終了。

興福寺 中金堂 寺・神社・教会

奈良の最後は、KinKi Kidsの堂本剛くんがお気に入りというケーキ屋さん「をかし東城」。オススメは酒粕チーズケーキだそうですが、すでに残っておらず、普通のチーズケーキを購入（これも大層美味でした）。
ケーキの箱をぶら下げて、京都に向かいます。

をかし東城 グルメ・レストラン